前回アナザーファイズになった奏さんを救うことはできるのでしょうか?
アナザーファイズへと変貌してしまった天羽奏。異形な姿へと変わり果てた激槍を相手に、ジリジリとした火花を散らしていた
「…やるしか、ない…!」
再びジオウライドウォッチを構え、ドライバーにセット、ロックを解除しドライバーを回転させる
『ライダー・ターイム!仮面ライダー・ジオウ!』
ジオウへと変身したツカサ、メラの側から離れずに、彼女を守る形でアナザーファイズと対峙する
「ヴゥ…ヴアァァァァァァッッ!!」
アナザーファイズはジオウに大振りなパンチを打ち込んでくる。ジオウはパンチを受け止め、反撃に転じようとするが…
「うグッ…!?」
その前にアナザーファイズの二度目のパンチが腹に襲いかかる。痛みを堪えながら相手を突き放すジオウ、だがアナザーファイズは手首を振ると、腕に蛍光灯の形をした剣…『ファイズエッジ』を模した武器を装備。
振りかぶると…光の刃が飛んでいった。だが、狙いはジオウでなかった。ジオウと距離が離れたことで、無防備になっていたメラ…アナザーファイズは彼女を狙ったのだ
「メラ危ないッ!!!」
ジオウはメラの前に立ち、彼女をかばって攻撃を受けた。
「ギャアァァァッッ!!」
「つ、ツカサ!!」
「痛たた……あ、あれ?」
ジオウがダメージをくらい、痛がっていると…気づけばアナザーファイズは何処かに消えていた。逃げたのか、はたまた連れ去られたのか…真意はわからない。だが、今この場には気まずい空気が流れていた…
「ツカサ…何なんだよその姿」
「…メラ……一緒に、ついてきてくれる?そこで説明するから…」
「…わーったよ」
渋々ついていくことにしたメラ。ツカサの案内の元、地下に本部がある私立リディアン音楽院へと移動すると…
「堕楽、戻っていたか。」
「翼さん…あれ、その子は?」
「昨日猫抱きながら説教くらってたやつじゃねえか?」
「酷い!?どんな覚え方されたの…はぁ、私ってやっぱり呪われてるかも…」
翼以外にも手錠を掛けられた16歳くらいの女子高生がおり、その者も共に施設内へと入っていった。
エレベーターシャフトに乗り、ツカサの時のようにジェットコースターレベルの絶叫が響いたところで…扉が開くと、
『熱烈歓迎!立花響様・天命メラ様!』
と書かれパーティー会場と化していた二課があった。これに関してツカサはこう思った。これはもう恒例行事なのだろうか・・・と。
ツカサの時と同じように全員の説明が終わったところで、響が疑問を投げつける
「そういえば、奏さんはいないんですか?」
「堕楽の援護に向かったはずだが…」
「…実は」
ツカサは自身とメラの身に起きたことを隠さずに全て話した。奏が異形の怪物…アナザーファイズになってしまったことも…
「二年前の私と同じ輩の仕業か…」
「すぐに助けに行かないと!」
「その前にー…響ちゃん、ちょっと検査させてもらえるかしら?」
「ふぇ?」
即座に行こうとしたところを了子に止められ、無理矢理連れて行かれる響(この先どうなったかは原作と同じなのでそれを参照)
「メラ…わかってくれた?」
「…わかりたくねーけど、こんなの見せられたらわからざるを得ないだろ」
「天命 メラ君…だったな、悪いが俺達は表沙汰になることのできない組織だ。この一件のことは…」
「内密って言いたいんだろ?司令さん。…わかってるけど、うちのツカサに変なことしでかしたらタダじゃおかねぇからな!!」
捨て台詞を吐いてからメラはバッグを持って走り出し、二課を飛び出した。このとき、ツカサの中には彼女との間にヒビが入った…そんな気がして胸が痛かった
────────
「…私、二年間ずっと守られてたのかよ…」
その本人であるメラは、己の無力さに悩んでいた。友が戦場の最前線で戦っているのにも関わらず、自分は見ているだけ。そんな自分が悔しかった、苦しかった。
気づいたら大切な友達が消えるかもしれない、その最期を見ることすらできないかもしれない…そう考えたら、メラは自然と拳を握っていた。
「私がツカサを守らないとなのに……なのに…!ずっと守られてたのかよ!!こんな非力だったのかよ…私は……!!」
メラは地面に膝をつき、拳を握りしめて殴っていた。感情ががんじがらめに混ざったその拳に最終的にあったのは…悔しさだった。
『シュウゥゥ…』
「…?」
そんな時、メラの視界に一つの小物が映る。その小物は黒をベースに彩られており、何処となく時計のデザインが組み込まれていた。
「何だこれ…?」
無意識に小型時計のようなものを手に取るメラ。取ってからは特に何も起きず、上のボタンを押しても起動しない。不良品か…?と思った直後
『…ドゴォォォォォン……!!』
近くで爆発音が響いた。ノイズだろうか、はたまたあの異形の怪物だろうか。
「…ツカサ……!!」
だが、怖がっていた自分は気づけばとんでいき、自然と爆発音が聞こえたところまでメラは走り出していた。
───────────
「ヴア”ァァァァァァッッ!!」
本人の意思とは関係なしに武器で光の刃を飛ばし、市街地で破壊の限りを尽くすアナザーファイズ。軍隊も到着しだし、いよいよ交戦が始まろうとした時…
『Imyuteus amenohabakiri tron……』
『ライダー・ターイム!仮面ライダー・ジオウ!』
シンフォギア…天羽々斬をまとった風鳴翼と、ジオウに変身した堕楽 ツカサがそれぞれ到着した
「奏・・・貴女が世の平和を乱すというならば…私は貴女を、斬らなければならない…!」
「ヴアァァァァァッ!!」
アナザーファイズが光の斬撃を翼めがけて飛ばしてくる。それに対抗し、翼も『蒼ノ一閃』を使用。二つの斬撃がぶつかり合い、その場に煙が充満し始める・・・
キュイーン…と言う音が一瞬聞こえた直後、煙の中から翼めがけてアナザーファイズが『ファイズショット』を模した武器を持ち、勢いよくパンチを繰り出してきた
「くっ…!」
パンチを受け止め反撃に転じようとする翼だったが、威力が想定より高く…背中に風圧が出るほど吹き飛ばされ、建物に激突する
「がっ…!」
「翼さん!…なら、これで!」
ジオウはジカンギレードジュウモードを使用し、アナザーファイズの足を狙って銃撃する。ドキュンドキュン!という音と共に繰り出された銃弾は、見事アナザーファイズの足に直撃した
「今のうちに…!」
ジオウは右腕のライドウォッチホルダーから赤と銀で彩られたウォッチを取り外し、ベゼルを回転…ウォッチを起動する。
『カブト!』
ジクウドライバーに装填し、ドライバーを一回転させると…新たなる鎧が出現。ジオウに合体し、顔にはカブトの文字が貼り付けられた
『ライダー・ターイム!仮面ライダー・ジオウ!アーマーターイム!チェンジ・ビートル!カブト!』
仮面ライダージオウ・カブトアーマーへと姿を変えたジオウは、即座にウォッチのボタンをそれぞれ押し、ジクウドライバーを再び一回転させる。
『クロック!タイムブレーク!』
ジオウがアナザーファイズめがけて駆け出すと…即座に動きが高速化、ジカンギレードで無数に斬りつける技『クロックタイムブレーク』が決まった。
技をくらったアナザーファイズの変身は解け、天羽奏の姿に戻っているのだが・・・肝心のアナザーファイズの顔が書かれたウォッチがでてきてない。すると…一瞬時が止まった
『無駄だ、貴様達ではこの女を救うことはできん……さぁもう一度暴れ出せ…』
「き・・・さま…!」
翼が必死に動こうとするが、時が止まった状態では指一本動かず…ローブに身を包んだ者が奏の中からウォッチを取り出し、再起動させると…再び彼女の身体に埋め込んだ
「がぁ…っ…ゔぁぁぁぁぁぁ!!!」
『ファイズ……!!』
再び時が動き出した。倒したはずのアナザーファイズが蘇っており、ジオウにパンチを打ち込んできた。
「ギャッ!?」
咄嗟のことで反応できなかったジオウは勢いよくふっとばされ、翼の横に倒れる
(私達じゃ奏さんを元に戻せないの・・・?)
武器を構え、二人はアナザーファイズにいざ突撃しようとした
「ちょーっと待ったァァァァァァッ!!」
『!?』
叫び声が聞こえたかと思えば、爆発音を聞きつけて必死に戦場まで走ってきた天命 メラがそこにはいた
「天命…!?何をしにきた、民間人は避難を─」
「私は守られるだけはまっぴらごめんなんだよ!!!」
翼の避難誘導も聞かず、戦場へと踏み込みアナザーファイズの前に立ったメラ。
「私らの世界で何が起きてんのかは知らねぇが…私は守りたいんだよ!戦場で一人戦う、大切な親友を……そいつに守られるだけはまっぴらごめんだ!!」
「メラ……」
「ツカサを守るためなら何だってなってなる…救世主の一つや二つくらい、
メラの想いに応えるように、ポケットから赤い光がじわじわと溢れ出し…救世主の言葉に反応するように、光が周囲に溢れ、弾けた。
「な、なんだ…?まさか、さっき拾ったコイツが…」
メラはポケットに突っ込んだ小型時計を取り出す。すると、チクタクチクタク…と内部の機械が回る音が聞こえ、時計が赤と黒に変色…形も変わった
さらに、溢れ出した赤い光がメラの腰に収束していき…変身ベルト『ジクウドライバー』へと形成されたのだ。
瞬間、メラの目に映るビジョン…そこには、己が戦士として変身するのに必要な動作が映っていた
「なるほどねぇ…」
「ヴアァァァァァァ!!」
唸り声をあげるアナザーファイズ。その姿を見て、メラは再び吠える
「天羽奏!!よーく覚えておきな…私は天命 メラ!堕楽 ツカサの親友で…今日からは、仮面ライダーだ!!」
ライドウォッチのベゼルを回転させ、顔を作るメラ
『ゲイツ!』
ジクウドライバーにセットしロックを外すと、メラの背後に赤い時計が現れチクタクチクタク…と回転し始めた。
メラは右拳をググッ…と強く握りしめ左手で拳を包み、覚悟を決める
「…変身!!」
ジクウドライバーを一回転させると、背後の大きな時計から黄色い『らいだー』の文字が飛び出し、メラの全身が変化…その姿を、仮面の戦士へと変えた
『ライダー・ターイム!仮面ライダー・ゲイツ!』
『祝え!闇に苦しむ人々を救い、未来に光を取り戻す救世主…その名も仮面ライダーゲイツ!我が救世主が降臨した瞬間である!!』
・・・一瞬誰かの声が入った気がするが、気にしないでおこう。
「よっしゃ、行くぜ!」
メラは仮面ライダーゲイツへと変身を遂げ、アナザーファイズめがけて突撃していく。
「待て天命!戦闘訓練もしてない輩が突っ走っるのは─」
「オラァっ!!」
翼の制止も聞かず、ゲイツはアナザーファイズめがけてパンチを繰り出す。ドォォン!という音と共にアナザーファイズは怯み動きが鈍った
「だぁッ!!」
続けてパンチを一発二発と繰り出すゲイツ。アナザーファイズはパンチを受け身体がグラッと揺れる。だが、揺れた反動を利用して大振りなパンチを繰り出してきた。
「甘いんだよ!!」
だが、ゲイツは大振りな攻撃を受け止めると同時に反撃。四発目のパンチを打ち込む
「ヴゥゥ……!」
「戦い慣れている…?」
「へへっ、私は元格闘家…打撃戦はもってこいなんで!」
「…そういえば昔関節技掛けられたことあったなぁ」
「堕楽!?」
一瞬気になる要素があったが、それを無視して戦闘を続行するゲイツ。
「ヴゥゥ…ア”ァァァッッ!!」
「へへっ、まだまだ走り続けて行くぜ!」
すると…右腕に巻きつけられたブランクウォッチがぐるぐると歯車が周り起動…黒と銀のライドウォッチへと変わった
「使えってか?上等だ!」
ライドウォッチを取り外し、ベゼルを回転させボタンを押す
『ファイズ!』
ジクウドライバーに装填し、ドライバーを一回転させると…黒をメインとした鎧が出現し、ゲイツの身体に装着。顔には『ふぁいず』の文字が貼り付けられた
『ライダー・ターイム!仮面ライダー・ゲイツ!アーマーターイム!complete!ファイズ!』
仮面ライダーゲイツ・ファイズアーマーへと姿を変えた。直後、ゲイツの右手に新しい時計の形をした近未来の携帯型アイテム…ファイズフォンX(テン)が武装された
「ほー、変わった物だな。」
武装された直後、ゲイツの目に映るビジョン…まるで、こう扱えと説明しているようだ
「いよっしゃ、やってみるか!」
ゲイツはファイズフォンXのエンターボタンを押し込む
『シングルモード』
ファイズフォンXを構え、アナザーファイズめがけてトリガーを引く。すると、先端からエネルギー弾が飛び出し、ファイズに直撃する。
「ウグ…ッ!?」
続けてゲイツは、ファイズフォンXの凹んでいるボタン『5』を三回押し、エンターボタンを押し込んだ
『Ready?ショット・オン!』
すると、ゲイツの右腕に本家仮面ライダーファイズが使用していた武器…『ファイズショット』と同じものが武装された
「ほら来いよ…」
手をクイックイッと自らの方に向け、何処からでもかかってこいと言わんばかりに挑発するゲイツ。
アナザーファイズは挑発に乗り、拳型の武器を武装…ゲイツめがけて殴りかかる
「………」
だが、ゲイツはその場からファイティングポーズを構えじっと動かない。一歩、また一歩とアナザーファイズが近づいてくる
アナザーファイズの拳が、ゲイツめがけて放たれた…
瞬間
『ゴッ、ドガァァッ!!』
アナザーファイズの武器を弾き、ゲイツのカウンターパンチが炸裂していた。
「こちとら戦闘経験だったら、アンタらツヴァイウィングに匹敵してんだ…簡単に牙城を崩せると思うなよ!」
「ウグ、グゥゥ……!」
カウンターが想定していた何倍も効いており、フラフラとするアナザーファイズ。その隙を逃すゲイツではない。ファイズフォンXを取り出し、再びコード『5』を三回入力、エンターボタンを押し込む
『Ready?ポインター・オン!』
ゲイツの足に、本家仮面ライダーファイズの使用していた『ファイズポインター』が装着された。その事を確認したゲイツは、ライドウォッチのボタンを押し込む。
『フィニッシュタイム!ファイズ!』
ジクウドライバーのロックを外し一回転させると…勢いよく走ると同時に飛び上がり、アナザーファイズめがけてポインターから線を射出。アナザーファイズの動きが完全に止まった
『エクシード!タイムバースト!』
仮面ライダーファイズの必殺技、『クリムゾンスマッシュ』を模した技…エクシードタイムバーストが炸裂した。
「どりゃあァァァァァァッッ!!」
ゲイツの身体はアナザーファイズの身体を貫通…ギリシャ文字のΦを模したファイズのマークが浮かび上がると同時に、アナザーファイズは爆発した
「ウグ…グァァァァッッ!!」
『ドゴォォォォォン!!』
アナザーファイズが倒れた所には、元の姿に戻った天羽奏がおり、彼女の体内から出てきたアナザーファイズのウォッチも同時に粉々に砕け散っていた
「いってぇ……もうちょっと加減しろよな…?」
「奏さんよ…悪いが、格闘家が八百長試合できるわけないんでね。だろ?ツカサ♪」
「う、うん…そうだね」
何はともあれ、天羽奏が怪物になってしまう事件は解決した。
さて、二課に帰還した一同であったが……
「…なぁ翼、こいつ誰だ…?」
「酷い!?あの時奏さんに守ってもらったのに!?」
奏からの発言に、響が少々ショックを受けた様子だった
「つーわけで、今日から私も二課に入ることにしたぜ!よろしくな、ツカサ!」
「うん、メラがいるなら心強いよ!」
「へへっ、だろぉ?」
トラブルはあったが、この日特異災害対策機動部二課に、正式な新しい仲間が増えたのだった
つづく
いかがでしたか?メラちゃんが仮面ライダーゲイツへと変身しました
正直当初の想定よりだいぶ変身が早くなったんですよね。オリジナルアーマーどれだけ出せるかな…?
そして、皆様のおかげでありがたい事に1400UAと20件ものお気に入りをいただきました。本当にありがとうございますm(_ _)m
今後も一筆入魂していきますので、どうぞご期待ください
ではでは。