石化後すぐ復活しちゃった系オリ主   作:野菜神

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主人公の目覚め

「おはよう。石神千空。およそ14200秒ぶりくらいの目覚めじゃないかな」

「はっ、誰だテメェ……状況的に、俺を起こしたのはお前か?」

 

 石神千空。漫画、Dr.stoneの主人公であり生粋の科学人間。

 一言で言えば白菜のような髪型をしており、毛先は緑色となっている。重力を無視した髪の構造となっており、この漫画のファンタジーは人間であると言われる理由の一つ。

 本来の世界線なら、石化や風化の影響でひび割れのような跡が体に残っているはずだが、早期の復活の影響かそんなものは残っていない。

 ただ綺麗な肌が彼にはある。

 

「起こしてくれた歳上にたいしてテメェとは。傲慢不遜とはこのことかな?まぁいい。端的に今現在の状況を説明しようか。先ほど、地球上にいる全人類は私も含めて石化した。少し目を動かせば嫌でも目に入る石像のようにね」

「……はっ、見事に石になってんじゃねぇか。んで?お前はこの件の元凶さんだったりすんのか?」

「元凶は私ではない。この言葉を信用できるかは知らないがね。少なくとも私には全人類を石化するなんてことにメリットはないと言っておくよ。まぁ質問したいことがあればいくらでもしてくれたまえ」

 

 彼の目からは疑というのは少ししか感じられない。

 おそらくは私が元凶とはあまり思っていないのだろう。どのような思考回路をもってそう判断したのかは疑問ではあるが、まぁ自身を起こした理由も何もわからない相手、仮に石化の犯人であれば今疑ったところでなす術はないだろう。

 まぁ、それ以上の警戒に疑いが隠れているだけかもしれないが。

 

「なんでお前は起きてやがんだ?俺をどう起こした」

「私が起きた理由に関しては、まぁ私も想定外でね。超高密度の思考を行っていれば自然と割れていた。この石化は思考すればするほどに早く解ける仕組みでね?君が起きたのは私が硝酸とエタノールを3対7で調合したナイタール液をぶっかけたことにある」

「……石化と脳活動のエネルギーが関係あんのか。なら次だ、なぜ、全人類が石化したと断言できる?なんで、俺の名前を知っていて俺を起こした」

 

 私が彼の名を呼んだのはわざとだ。

 彼により警戒心を抱かせるかもしれないが、私はそれを把握の上で承認した。その理由は大きく分けて二つ。どうせ警戒されるのなら最初のうちにその警戒をまとめて解いておきたいこと。

 そして最大の理由。それはDr.stoneの存在を彼に明かすことにある。

 

「遠慮なく来るね。まぁ構わないが、私にとってもそうであってくれたほうが好都合。そうだね……一つ聞くが、君はシミュレーション仮説というのは知っているかな?それに似ていてね、私、さらに言えば前世の自分にとってこの世界は漫画、Dr.stoneというタイトルの漫画なわけだ。いや、シミュレーションと漫画は似ていないか」

「……お前の言うことが信用できるかはさておき、つまるところお前は世界の外側から現状を把握してるっつうことか?」

「理解が早くて助かるよ。おおかたその通り。この現象やそれに付随するさまざまな物語などを把握している。たとえば、君の過去とかも、ね?Dr.stone主人公の石神千空くん?」

 

 Dr.stoneについて話す理由は、まぁ私がさまざまなことを知っている理由をはぐらかすか嘘を告げるよりかは話しておいた方が良いと考えたからである。

 どうせ話したところで彼は疑問をぶつけてくるだろう。それくらいならさっさと話して納得してもらう方が良い。そもそも他人でありただの高校生である彼を起こす理由なんて漫画で知っている主人公だからという以外ないのだ。

 原作知識を基に話さないと言う選択肢も考えはしたがあまり好ましくない。原作知識というのは役に立つ。始まりの時や状況が違う以上、使えるものは本来よりも少なくなるが。

 カセキやコハクなど優秀な未来の原作キャラは今回のルートでは存在しないし、そこら辺の知識については意味がない。

 

「……どんな過去だ?」

「電気信号で泳げない父親を矯正しようとしたりしたとか、石化寸前に大樹くんの告白成功するに一万賭けたこととかも、ね?本来、復活液をみつけたのは漫画、Dr.stoneの主役である3700年後の石神千空、君なのだよ」

「……はっ、おもしれぇ。簡単に信じろって言われたら難しい話だが、全人類石化なんてことが起こったあとだ。全幅の信頼とは言えねぇがある程度信用してやるよ。んで、お前はそのDr.stoneとやらの主人公らしい俺に助けを求めたってことか?」

「そうだね。私1人でやるより君もいてくれた方が安心さ。私が今後協力しようと思っている人とも深いパイプを持っているしね」

 

 だが、それでも原作知識で今後やることは多い。

 それら一つ一つに対して根拠などを話すのは非効率的である。それならばさっさと漫画の一つの理由で納得してもらう方が早い。

 石神千空ならばこんなことを非科学的の一言で片付けることはないという確信がある。

 魂や並行世界論というのは人類がこれまで哲学や科学で多く語ってきた分野である。彼がこれを一蹴することはないだろう。さまざまな事実を保有している私の言葉もだ。

 納得するかはともかく、そういうものだと処理はしてもらえるだろう。

 

「俺がパイプを持つやつ?……くくっ、なるほどな。地球上の全人類か。わざわざ地球上のなんて語句を付けたってことはそれ以外の人類は例外ってわけか」

「御名答。白夜を始め宇宙飛行士の皆様方には協力を願いたい。彼らは人類でもトップクラスの素晴らしい方々。まぁDr.ゼノにもやがて手をお貸しいただきたいがね」

「俺の人間関係は筒抜けか?」

「全てとは言わないさ。気持ち悪いかい?全部筒抜けで」

「はっ、普段ならともかく今の状況なら説明の手間もねぇからありがてぇわ。んで、お前は他に何を知ってる?」

 

 千空は唆ってそうな顔をしている。どのような顔かと言われれば言語化はしずらいが、まぁ唆っていそうな顔だ。

 そりゃこんな超不思議な存在が目の前にいれば彼の科学的な好奇心はくすぐられまくるだろう。

 

「彼らが着陸するのは三日後の予定。場所としては本来は石化の発生源である南米に着陸するはずが地球上からのデータがないためシミュレーション失敗。日本近海、伊豆諸島か青ヶ崎らへんに落ちる事になっている。その運命が変わりない限りは、それらの島々にある小さめの無人島から手探りで探して行くことになるね。船とかに関しては伝手があるから任せたまえ」

「はっ、何から何まで手厚いことで。まだまだいろいろ聞きてぇことはあるが、時間がねぇからまずは復活液量産すんぞ。あと数時間から三日程度でインフラが死ぬ。それまでにすることがあるからな」

 

 流石主人公。頼もしいものである。私に対して何の遠慮も見せないのも実にグッド。

 何か遠慮されて動きが鈍るのはこちらとしてもバッドである。

 全人類が石化してからはインフラが持つ数時間から数日が最重要である。

 電気水道ネット。生存に関しては千空大先生がいれば電気水道がなくとも問題はないだろうが、やはりあるうちの方ができることはある。何をするかは彼に任せるが。

 

「オーケー。君は大樹くんたちを起こしに行くといいさ彼らの分の復活液はまだある、追加は今から作るがね」

「今はそこにいる2人を起こす」

「ほう?それまたどうして」

「今はとにかくマンパワーが必要だ、少なくとも、ナイタール液なら科学部のこいつらでも作れる」

「なるほどね。あ、そういえば他の人にに私の漫画知識について告げるかは君に任せよう。絶対に隠さないといけないわけでもないからね」

 

 私は彼に対して友達を起こさなくてもいいのかい?なんて野暮な質問はせずにさっさとぶっかける。

 彼の決断もこの先を考えてのものなのだろう。今大樹や杠を起こしてもできることは少ない。2人の能力を考えても後々起こすことになるとは思うが、今の目的は復活液の量産である。

 今彼らを起こすよりも初速の加速を求めたのだろう。友情よりも実益を優先するとは彼らしい。友情に厚い人物ではあるが、それはそれとして状況によって物事を捉えられる。

 

『ぴしっ、ぴしぴしっ』

 

「そういやこの石化についても知ってんのか?」

「あぁもちろん。石化を引き起こすのは指でつまめるほどに小さな超超精密機械生命体だ。月にいる彼らは電波を元に知的生命体を探し出し、人類に石化というある種の不老不死の素晴らしさを説くと共に量産してもらうことを企んでいる。つまり今回の現象は彼らの善意によるものともいえるね」

「はっ、気になることが目白押しじゃねぇか」

「彼らは英語によるモールス信号なら一定の会話の余地があるが、下手なことするとまあ石化装置を落としてくるかもしれないね、彼ら傲慢だから会話は直接月に出向いたり落ちてきた石化装置を真空に入れて会話を試みるかしないと無理だと思うよ。もし石化しても私なら自力で起きられるから、もし再度石化されてもみんなを起こせはするけど」

「そういやお前、さっき話してたこと考えると俺が3700年かけて思考のエネルギー使ったところを半日とたたずに消費したのかよ、どうなってんだか。前世とかそんなんが関わってんのか?唆りはするが、今そんなんは後でいいか」

 

『ぴしぴしぴしいっ!!!』

 

 千空と石化がとけている様を見ながら情報を求められたので追加の情報も答えて行く。原作ならば最後に判明することもすぐに話せるので原作知識様々である。

 

「あ?な、何がどうなって」

「せ、千空!?大丈夫だった、か?……どちら様?」

 

 科学部のメンバー2人。千空が起こすと言ったことを考えると少なくとも復活益を作れるほどの能力はあるのだろう。彼らとのコミュニケーションをどう取るかは彼に任せるが。

 

「そういえば千空にも自己紹介していなかったね。私は脳強 琳寧。琳寧のほうが呼び慣れているが、琳寧お姉さんとでと呼んでくれたまえ」

 

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