光の戦士達の凶行   作:小説チーム・ハスタート

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第2話

 光の戦士が、自分達の敵に回ってしまった。その事は、人類にとって…いや、現状日本人たちにとって、大きな痛手とも言えた。

 大きな助けともなりたり得たアメリカの兵器、それらが、光の戦士の様々な攻撃によって破壊され、沈められ行く。その光景は、日本人にとって大きな絶望とも言えただろう。…現状、日本人に対抗し得る策はない。超能力を、そして光の玉を使っての攻撃が可能な、ウルトラマンという者達に。日本人は…難の対抗手段も持っていない。そう、陸軍の兵器もウルトラマンに壊されてしまったために、現状対抗しうる手段は何もなくなってしまったのだ。

 有識者の中には"ウルトラマンたちに頭を下げ、服従しましょう"などという人も存在はした。…だが。日本にいたほとんどの人は、そんな考えに対して素直に応じれるほどに…愚かではなかった。そう、警察隊も同じ。

 

――だからと言って。現状…何もできはしない。何も、手はない。神に祈るほか、策はない。

 

 どうにか策はないものなのか。と考えあぐねる警察隊の人達。そんな折だった。…警察隊の耳に、信じられないお知らせが届いたのである。

 

「大変です!神をまつる神社仏閣が、ウルトラマンたちによって襲撃を受けています!」

 

 眼鏡をかけた男からのその言葉を聞いて、一同が騒然とする。…まさか、神社仏閣にまで狙いをつけてくるとは思いもしていなかったからだった。

 

――まるでこちらの考えを読み取っているかのような動きだ。…どこまで、光の戦士…ウルトラマンたちは…我々を苦しめれば…!!!

 

 アメリカの軍事戦力が助けに来たかと思えば、その戦力が悉く潰され。神々に願えば、信仰の中心地ともなっている神社仏閣が狙いすまされたかのごとくピンポイントで潰されていく。あたかも、それらは希望という物を片っ端からすり潰していくかのようだった。

 

――だとするなら、我々は何を頼りにすればいいというんだ。何を、すればいいというんだ。

 

 歯噛みをする警察隊の一人…西瓜原宗吉。そんな時に。一見追撃ともいえるような…そう、泣きっ面にハチともいえるかのような、そんな報告が警察隊に入ってくる。

 

「島根の出雲大社に、怪獣出現!名称不明!」

 

 液晶画面に映し出される、正体不明の生き物。…まるで怪獣王を思わせるかのようなその佇まいに、一度その警察隊の面々は、心の中で歯噛みをした。

 

「ちいっ、こんな時に…!!!」

 

 度重なるようにして起こる災害。何の対策もしていない…というか、何の対策もできない現状、怪獣と戦う事など、到底無理な問題だった。…さらには、自身を鎧で覆ったかのような姿を持つ怪獣まで出雲大社の近くに現れる始末。

 

――出雲大社は、もう捨てるべきか。

 

 .神社仏閣の一つ、出雲大社。そこをもうあきらめるべきか、と西瓜原が判断したその時。その怪獣たちが、あたかも出雲大社を守るかのように、周りを見渡し始めたのである。

 

「これはどういう…!?」

 

 60に差し掛かろうかという年齢の見た目の男、樹代光一郎が、その光景を見て驚く。…怪獣という生き物はすべからくして、地球のものすべてを破壊しつくさんが如く暴れる。…そう、頭に刷り込まれて来ていた人にとっては、それはとても信じがたい物だった。

 怪獣王とも見まごうかのような見た目の怪獣が、鎧に全身を覆った怪獣に対して鳴き声で何かを伝え。鎧に全身を覆われた怪獣が甲高い機械音のような鳴き声で返事のようなものを返す。…と、その二体の怪獣は出雲大社を中心として背中合わせになるかのような形になり始め。…やがてその怪獣達の居る付近にウルトラマンが現れた。

 ウルトラマンレオ、そしてウルトラマンティガ。二人の巨人は、出雲大社を守るように立つその怪獣達を目に入れるや。一直線に襲い掛かっていった。

 怪獣王のようなステレオタイプの見た目をした怪獣の方が、その口からレーザー光線を吐き出す。…だが、ウルトラマンレオはそれを腕で防いだかと思うと。反撃ともいわんばかりに怪獣に対してレーザーを放ってきた。

 そのレーザーを、鎧に全身を覆った姿を持つ怪獣がもう一方の怪獣の前に立つことで防御して見せ。その怪獣が前足から光でできた球体をウルトラマンめがけて放っていく。…それは、ウルトラマンレオに確かに命中していた。

 

「…まさか、あの怪獣達は…出雲大社を守ろうとしているのか…?」

 

 樹代光一郎が、驚きで目を見開いたまま言葉を発する。…そうとしか思えないような、その怪獣の行動の数々に。地球警察隊は目を奪われていた。

 

――今までなら、怪獣達は…私達地球の人間に、危害を与えるのが一般的だった。…だが、この怪獣達は…私たち人間を。…地球の人間達を、あたかも守ろうというかのような行動をとってきている。…だとするなら、私達が今やるべきことは。

 

 絶望に打ちひしがれていた中、垂らされたクモの糸。それを掴もうか、とも言わんばかりに、地球警察隊は今まででは考えられないような決断を下す。…そう、地球に現れた怪獣達に、味方をすることを、選んだのだ。

 今、地球警察隊が頼れるのは怪獣達しかいない。…此処から先、ウルトラマンたちに…光の戦士たちにどう立ち向かうのか。

 

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