光の戦士達の凶行   作:小説チーム・ハスタート

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第4話

 ウルトラマンに襲われた名古屋城にやってきた、二体の怪獣。そのうちの奇天烈な姿をした方の怪獣は、自身の手に光を纏わせつつ、ウルトラマンを相手に立ち向かっている。

 ウルトラマンのチョップに対して、自身もまた手刀のような形にして攻撃をはじいていく怪獣。そうして攻撃が拮抗してきたその時だった、ウルトラマンが自身の脚に力を明いっぱいに入れ。空高く飛んだかと思うと…両手をxの字にし。怪獣めがけて自由落下をし始めたのである。…その技が、どのようなものなのか。西瓜谷はしっかりと分かっていて…そして、その攻撃を受けてしまった場合どうなるかも、よく知っていた。

 

――あの技が直撃してしまえば、相手は一撃のうちに気絶してしまう。…それだけは、…それだけは、避けてほしい。

 

 怪獣には自分達の声など届かない。…その事は今までの事で十分にわかっていたがために、彼らはただただ静かに祈るしかなかった。…そして。モニターの中のその怪獣は、なんとウルトラマンの攻撃に対し、自身の強烈なブレスを浴びせることで対抗して見せたのである。

 盛り上がる地球警察隊本部の面々。その長い黒髪を腰のあたりにまで伸ばした女性…蝶谷優美も、子供のようにはしゃいでいる。

 

「怪獣が、ウルトラマンの攻撃を防いでくれました!…私たち人間が、ウルトラマンではなく怪獣の方を応援してしまっている時点で、酷くおかしな話ではあるんですが…。」

 

「蝶田、その感覚は正しいぞ。…私とて、ウルトラマンではなく怪獣の方を応援する今の感覚がおかしいとは思っている。…だが今は、ウルトラマンではなく怪獣を応援せねばいけないのだ…。」

 

 蝶田の声にそう返すは、樹代光一郎。…手を背中で組み、あきらめきったかのような様子でモニターの中の戦いを見る彼の姿たるや、どこか現状を受け止めてしまっているかのようにも思える。

 モニターに映し出されている怪獣とウルトラマンの戦い。…状況からして言えば、怪獣がやや防戦一方であるようにも思えていた…のだが。奇妙奇天烈な姿をした怪獣が手にまとった光の刃のようなものでウルトラマンのチョップをはじいた次の瞬間。その状況はとたんに変わり始める。…ウルトラマンが見せたその隙を、怪獣が見逃さずして連続攻撃を浴びせにかかっていったのだ。

 表には出さずとも、西瓜谷は心の中でガッツポーズをする。モニターの中のウルトラマンには、怪獣の手刀による連続攻撃が、あれよあれよと面白いように決まっていった。

 カラータイマーが赤く光り始める。活動時間の限界も近いのだろう。ウルトラマンはどうにか暴れて怪獣の攻撃からどうにか逃げようとはしていた。…だが、それはかなわずにいた。…そして。有利な状況にいた奇妙奇天烈な怪獣がそのウルトラマンの胸の部分に狙いをつけ。その手による突きを鋭く入れていく。…と、ウルトラマンはより激しく藻掻き始めた後に急におとなしくなり…そのまま、息絶えゆく。…怪獣達の勝利が確定した瞬間でもあった。

 その仲間の反応がなくなったことに気が付いたのだろう、複数のウルトラマンが降り立ち。何人かのウルトラマンが倒れたウルトラマンを回収し…腕に籠手のようなものを取り付けた、一人の光の戦士が奇妙奇天烈な怪獣へと立ち向かい始める。…だがその奇妙奇天烈な怪獣は何処からか竜のような姿の怪獣を呼び出すと。強い光とともに何処かへと去っていった。

 その怪獣の行動に不満があったのだろうか、籠手のようなものを取り付けたウルトラマンが何やら不満げな様子を見せ始め行く。そんなウルトラマンに、飛龍のような姿をした怪獣が口の中に溜めていたほのおの球体をウルトラマンめがけて放ち。命中させてきた。…それにより、ウルトラマンがその怪獣の方を向き始める。

 

――奇妙奇天烈な姿の怪獣の代わりにやってきた、翼を持つ竜のような姿の怪獣…その怪獣が、どのような活躍をするかは知らないが、恐らくはウルトラマンから城を守ってくれることなのだろう。現状、それだけは信じることができる。

 

 翼の生えた竜のような姿の怪獣。その方を見るや否や、ファイティングポーズをとるウルトラマン。…直後そのウルトラマンは、あたかも片方の拳を突き出すかのようなポーズをとったかと思うと。…其処から光線を怪獣めがけて放っていったのだ。

 その場面を見て回避してくれるように願う地球警察隊の面々。…しかして怪獣の方はといえば、いたって余裕とでもいうかのようにその光線を胴体で受け。なんと点でダメージを受けないままにやり過ごして見せた。

 そのウルトラマン…否、光の戦士にとっては、先ほどの技が必殺技のようなものだったのだろう。悠々と耐えられてしまったその事実を受け入れられずして、動揺を隠さずにいた。…そしてその様は、怪獣側からとってすれば、格好の餌食ともいえるような状況。

 翼についた鋭い爪が獰猛に輝き、その輝いた爪でウルトラマンを攻撃せんと怪獣が急接近を仕掛け行く。さあ、怪獣側にとっては好機とも言える状態…それを、ものとせよ。

 

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