ウルトラマンの必殺技だったであろう光線技。それを甘んじて受け余裕で耐えて見せた飛龍のような姿を持つ怪獣…その怪獣が、翼をはばたかせその翼についた鋭い爪で引き裂かんと、ウルトラマンへと突っ込んでいく。…だがしかして、ウルトラマン側も…正直に待っているだけではなかった。
自身に向かってきた怪獣、その首を←野分でしっかりと抱えると。ほぼ半回転したのちに勢いよくその怪獣を空中へと放り投げる。…だがしかしてそれは、その飛龍のような姿をした怪獣にとってはてんでダメージにはならなかった。…空中で翼を強く羽ばたかせ、自身の体制を制御したのである。
「…今の状況を、怪獣側の有利とみるべきか。それとも、戦況は拮抗しているものと取るべきか。…ただ言えることは、あの怪獣が不利な状況にはないということ…ただ、それだけは断言できる。」
ウルトラマンが再び、片方の腕を怪獣の方へ向けて突き出す。…必殺技だと思われるあの光線を放つ合図であった。先ほど余裕で耐えられてしまったものだというのに、あのウルトラマンはあきらめることなく再び放とうとしたのである。
――一度は無駄だとわかっていた技を再び使う。…そのメリットは一体、何だというのか。…ダメージの蓄積を、狙っているとでもいうのか。…そうだというならば、神々しい姿を持つ怪獣が何かしらの力を貸してくれるのだろうから、無駄、ではあるのだろう。
価値はすでに確定した、とでも言いたげな、地球警察隊の様子。ウルトラマンはそれでも、籠手のようなものが付いた腕に光を貯め始め。少しの間の後にそれを怪獣めがけて放っていく。…すると、その怪獣はなんとその光線を口で受け止め。あたかも鳥が魚を丸ごと飲み込むかのようなしぐさでその光線を取り込んだのち…目を獰猛に光らせたかと思うと口から勢いのある熱戦をウルトラマンめがけて放っていった。
それはバーナーもかくやというかのような勢いの物。ウルトラマンは太刀打ちできないままにやられるばかりであり。そのウルトラマンに対して怪獣は…その熱戦をしばらくはいた後に。輝く光の弾をウルトラマンめがけて放っていく。
その光の弾は、ウルトラマンのカラータイマーのある部分を見事に撃ち貫いて見せ。そのウルトラマンの事を…なんと倒して見せた。
目の前の光景に、盛り上がりを見せるは地球警察隊。怪獣側もウルトラマンを倒した喜びの現れからか、翼をはばたかせつつ咆哮の様なものをあげている。
――一度壊されてしまったとはいえど、城を守ることはできた。…ありがとう、怪獣達よ。
神々しい姿を持つ怪獣と何やら意思疎通のようなものをしていく、飛竜のような姿の怪獣。…その怪獣は神々しい姿の怪獣をその背に乗せるや否や。とある方角にめがけて飛んでいった。その飛んでいく先をモニターのマップに移す地球警察隊。…その予測ルート先にあったのは。地球警察隊の本部の目と鼻の先。日本の国防のかなめとも称されている場所であった。
町中に降り立つ巨大怪獣。ビル群に取り囲まれ身動きできないものの。それはそれとして受け止めていたのか。空を見上げている。…その様は、まるで何かを待ち受けているかのよう。
――いったい何が待ち受けているというんだ。
目と鼻の先という事もあり、地球警察隊本部からも肉眼で怪獣の姿は確認できる。…モンスターを狩り、その体の一部で武器を作るゲームに熱中していたモノならばあの飛竜のような姿をした怪獣を見て武器などが作れそうなどという極めて戯けた感想が出てきそうなものではあるが。今の地球警察隊にとってはそんなことよりもそれらが待つ者の正体だ。
――あの防衛の要ともいわれる場所に、何が来るというんだ。あのような場所に、一体…何が。
ただ空を見上げるだけだった怪獣。その周りをヘリコプターが飛んでいるが、怪獣にとってそれは空に漂う雲と同じような存在なのだろう。気にも留めずにただひたすらに、空を見る。…すると、光と共に頭部に角のようなものの生えたウルトラマン…ウルトラマンレオが空中から姿を現し。国の防衛のかなめともいわれているその場所に向かって駆けだしていく。飛竜のような姿の怪獣はそれを見つけるや、空を飛んで一気にそのウルトラマンへと接近していき…なんと、そのウルトラマンの肩をその足の鋭い爪でむんずとつかみ。持ち上げ始めた。
――あの神々しい姿の怪獣の体重だって相当なものだろうに、何という怪力の持ち主だというんだ。
もがくウルトラマンをモノともしないままに、空を飛び始め行く怪獣。その怪獣は西の方へと飛んでいき。その姿を肉眼では負えなくなったために…地球警察隊は再びモニターでその怪獣の行方を追う事となった。
モニターに映し出される怪獣。その怪獣は東京の西部にある森林地帯に差し掛かるやその山肌に突っ込むかのごとくまっすぐに飛んでいき。地面に強かにウルトラマンレオを叩きつけてみせた。
怪獣に対してかくとうのファイティングポーズをとるウルトラマンレオ。そのウルトラマンに対し、威嚇するように怪獣は咆哮の様な物を挙げる。
東京西部の森林地帯で始まる戦い、怪獣はその戦いに勝てるのか。