呪術世界と思って鍛えていたらまどマギ世界だった件について 作:きゅうりにや
「なぁ、今魔獣の反応消えたよな?」
ある日の見滝原市。いつものように市の魔法少女で魔獣狩りをしていた。今日は1週間前に加わったほむらとさやかの連携強化のためにバディ形式で戦っていた。近接と遠距離の組み合わせはどうしても練習がいる。特にほむらの弓だと曲射があってもマミみたいな射角の自由度はないからな。誤射
「えぇ。でもあっちには暁美さんと美樹さんは行ってないはずだし…」
「あいつら、嫌になって別行動始めたんじゃねーだろうな」
「そんなことしないわよ…多分」
「自信ねぇんじゃねぇか…ってまた消えたぞ。マミ、一応聞くけど新しい魔法少女でも受け入れたんじゃないよな?」
魔獣は魔法少女が倒すか撃退しなければ基本的に消えることがない。それなのに私たちの誰もいない方向で勝手に反応が消失した。あり得る可能性としては満腹になって帰ったか、私たちの知らない魔法少女が倒したかだ。
「みんなに相談もなしにそんなことしないわよ。佐倉さんは特に気にするでしょう?ナワバリとかケジメとか」
「もうガキじゃないんだからそんなに気にしないっての。まぁ新人が挨拶もなしってのはちょっと気に食わないけどよ」
「それを気にしてるって言うのよもう…とりあえず2人に連絡とってみんなで現場に向かいましょう」
「りょーかい。向こうもちょうど戦闘終わったみてーだな」
『さやか、ほむら。2人とも一緒にいるか?』
『えぇ、いるわ』
『ちゃんと2人でコロニー倒し切ったけど?なんかあった?』
『2人が向かった方向と逆方向にあった魔獣の反応がいきなり消滅したの。そうね…北図書館に集まって全員で確認のために現場に向かいましょう。もしかしたら新しい魔法少女が生まれたのかも』
『わっかりましたー!グリーフキューブ回収出来次第すぐ向かいますね!』
『新しい魔法少女…?まどかのいなくなった影響…? 』
『暁美さん?何か気になることでも?』
『いえ、別に。すぐ合流わ』
『お願いね』
じゃあ私たちも行きましょうか」
「はーい」
さてさて、魔獣にしろ魔法少女にしろどんな奴がいるのかね。
十数分後、合流して4人で向かった先には既に新しいコロニーが出来て半壊していた。その真ん中には魔獣でも魔法少女でもないやつが1人戦っていた。
「あいつは、なんだ?女、じゃねぇよな…」
「どうみても男だよね?あれ?マミさん、あれ魔法少女だと思います?なんか叫びながら魔獣ぶちのめしてますけど」
「人を見た目で判断するのは良くないけれど、あの姿で魔法少女は無理があるわよね」
「どうします?加勢します?」
「必要ないんじゃないかしら。もうほぼ残ってないわよ。それに彼の纏ってる魔力、違和感がある」
「禍々しいわよ…ね」
「あれそもそも人間なのか?一般人で魔獣をあんな簡単に始末できるなら私たちいらねーだろ」
見た目はちょいゴリラ気味の成人男性って感じだが、纏ってる魔力が異質すぎる。魔獣と似た魔力を持つ男?それならまだ新型の魔獣といわれた方が納得できるってもんだ。
全員謎の存在を前に思考がぐるぐる回って黙っちまった。特にほむらは見たことないような険しい顔をしてるし。仲間にするにも敵対するにしても不明な部分が多すぎる。判断を決めあぐねていたから気配もなくキュゥべえが現れた。
「彼は人間だよ。間違いなくね」
「あら、キュゥべえ。こんばんは。彼のこと知っているの?」
「なんでお前が知ってんだよ。やっぱりアレで魔法少女なのか?」
「まさか。彼は歴とした男で魔法少女ではないよ。2年前から魔法少女でもない一般人が魔獣と戦ってるのを観測してしばらく観察してたんだ。彼が使っている力にも興味があったからね」
やっぱり魔法少女じゃねーんだな。
「じゃあアレの正体はわかったのかしら?」
「いいや。人間であることと魔力に似た力を使うこと以外は何も分からなかった。ただ、彼自身はグリーフキューブに興味がないみたいだから僕らで回収して近隣の魔法少女に使ってもらったりしてたよ。そのおかげで死ななかった魔法少女もいたりしたから僕達としては要観察の外部協力者ってところかな。別に放っておいても害があるわけじゃないからね。僕らとしては下手に刺激した時の不確定要素が大きいからもう少し詳しいことが分かったら接触するつもりだけど、君たちはどうするんだい?」
「そう……巴さん、彼をどうするかあなたの決定に従うわ」
「魔獣減らしてくれるなら助かるし私もどっちでもいいですよ〜」
「そうね…」
キュゥべえがわかんねぇってならここで考えててもしょうがねーわな。さやかの言うとおり魔獣減らしてくれるなら止める理由もない。グリーフキューブだってキュゥべえに回収してもらえばいざって時に使えるかもしれねぇ。
そんなことを考えていると、ふと悩ましげな顔でこっちを見てるマミと目があった。珍しくどこか不安そうなその表情に思わず口元が緩む。
「私はしばらく様子見でいいんじゃねーか?キュゥべえの言うとおり、放っておいてもなさそうだし。問題ないと思うぜリーダー」
「そう…そうね。しばらく様子見、数日経ってまだ滞在するようであれば目的を聞いた上で協力を仰ぎましょうか」
「りょうかい。全く、そーんなに眉間に皺寄せてるとそのまま残って老けて見えちまうぞ?」
「なっ…!佐倉さん!」
ちょっとからかってやればいつもの調子に戻った。いつもプレッシャーを感じてるのは知ってるけど、もう少し肩の力を抜けないもんかね、うちのリーダーは。
怒って追いかけてくるリーダーから逃げながら謎の男に目を向ければ最後の魔獣を消し飛ばすところだった。あいつが参加すりゃ私たちの負担も多少は減るかな。
前回に引き続きたくさんの閲覧とお気に入り登録、感想、評価ありがとうございました。
続きました(話が進むとは言っていない2度目)
コイツずっと1話目の周りうろちょろしてるな…
今回1番不安なのが4人も同時に喋らせてるからどれが誰かちゃんと伝わるかです。読み返すほど喋り方でキャラ立てられなくて他のキャラの名前呼ばせまくってる気がしないでもない。佐倉杏子の喋り方とかも不安でしょうがない。
杏子視点なのは特に意味はないです。書いてて若干マミ杏の気配がしましたね。ソンナツモリジャナカッタ
ほんとは主人公が男根の魔女と戦ってる間に外側に呪力漏れ→感情エネルギーたくさんで魔獣ワラワラ→あいつ危険人物じゃね?処す?の流れにしようと思ってたのですが、魔力が漏れる理由も思いつかず前回の呑気な見滝原カルテットの皆様の様子もおかしなことになるのでこんな形になりました。
実は主人公周りの設定何も考えてなかったので術式とか生まれとか一生懸命考えてましたが難しい…キュゥべえが主人公見つけたの2年前って書いたからな!ちゃんと覚えてろよ明日以降の自分!
ほんと毎回書くたびに小説を読む時のありがたみが増していきます。