恋人は月見ヤチヨ   作:推しを愛せ

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2人とも大学2年生の設定なので年齢は20歳前後です

深夜テンションで始めてるので設定周りが手抜き


寂しさは体温で

 上着を着てこなかったことが悔やまれる。この前まで体温並みの気温だったというのに、急に肌寒くなるもんだから、秋は服装の管理がとんでもなく難しい。

 

 

 1日中入った講義を終わらせ、篠竹瑞樹は家への帰路に就いた。

 数多の知識に晒された脳みそは速やかに糖分の補給を求め、目の前のカフェへと足を進めそうになるが、わずかに残った理性がその欲求と財布を取り出そうとする手を押さえつける。

 

 

「やっべ、もうこんな時間か」

 

 

 ふとスマホを覗いた時に表示された時間は20時を優にすぎていた。このままでは同居人に怒られてしまう。そう思い、近くのコンビニに駆け込み彼女の好きなパンケーキを手に取る。

 

 

「お会計1点で320円になります」

 

 

 コンビニスイーツにしてはまだ優しいお値段だが、油断してはいけない。つい買ってしまう習慣がついてしまうと、気付かぬうちに銀行残高は悲しい桁数になるのだ。

 

 

「現金で」

 

 

 カフェに寄ろうが寄らないが、結局財布にはダメージは入ってしまった。

 まあ、機嫌を損ねられ口を聞いてくれなくなることに比べたら安いもんだ。うん。そういい聞かせよう。

 

 

 

 

___________________________________________

 

 

 

 

 

「ただいま〜」

 

 

「も〜!遅い!ヤッチョは1人寂しく待ってたのに〜」

 

 

「ちょ、ぽこぽこ殴んないでってば」

 

 

 だぼっとしたTシャツ、さらっと綺麗に伸びた髪、完全にリラックスしたヤチヨがぽこぽこと可愛く叩いてくる。帰ってきたんだな、と別に長くどこかに行っていたわけでもないのにそんな感覚になる。

 

 

「帰り遅くなった代わりにコンビニでパンケーキ買ってきたからさ、これで許して?」

 

 

 叩くのをやめたヤチヨは少し瑞樹から離れ、腕を組んで少し細目でこちらを見てくる。これは間違えてしまったパターンだろうか。その目が怖い…

 

 

「パンケーキは喜んでもらうけど…本当に欲しいのはこれじゃないな」

 

 

 そう言われ、瑞稀の脳内では今日1番思考を巡らせ考える。

 もっと高いスイーツ?いや違う、それとも他に買って欲しいものが?それとも今度デートに?考えろ、考えろ俺…

 

 

 思考を巡らせる瑞樹を横目に、ヤチヨは悶々とする。そんな難しいことは求めていないし、すぐこの場でできることなのに。

 

 

「ん!」

 

 

 いつまで経っても考えるだけで行動してくれない瑞樹に痺れを切らし、ヤチヨは大きく両腕を広げ今にも抱きしめて欲しい旨を伝える。

 ハグだったか、と今まで深読みしすぎていたことを若干後悔し、思いっきり抱きしめる。

 

 

「ただいま、ヤチヨ」

 

 

「おかえり、瑞樹」

 

 

 外の冷たい風で冷えた体が、だんだんと温かくなっていく。柔らかい肌と、いつもの匂いに肩の力が抜ける。

 

 

「やっぱ落ち着くねぇ…」

 

 

「あの〜そろそろ離れてもいいですかね…」

 

 

「ダ〜メ!まだヤッチョは満足してないもん!」

 

 

そうして5分ほど抱きしめられる瑞樹であった。




めっちゃ短くなっちゃったよね

読みやすいって考えたらセーフ!
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