「懸賞金3800万ベリー、エルツ・『ジェイド』・ユリウス。
そして懸賞金1500万ベリー、『黒い翼』のルッツ。以上の二名がジェイド海賊団の主な戦力です」
アタシは副官からの説明を聞きながら、今回の作戦に関する内容をもう一度読んでいく。作戦対象はジェイド海賊団。活動場所はサウスブルーのジェイドリア王国近辺。今年で活動2年目の海賊団。主な活動内容はサウスブルーでの政府関連艦の略奪。そして何より、ジェイドリア王国の翡翠輸送船の略奪。
ジェイドリア王国。サウスブルーに位置する平和な国。
その国の貴族は国民を大切に思い、国民もまた貴族を慕っている。王国で争いが起きたなど、ここ最近聞いたことがないさね。
ジェイドリア王国の一番の特徴は、王家の象徴でもある特産の
そして、この天竜人に納めるために輸送していく船をよく襲っているのがジェイド海賊団である。確かに彼らを危険視するのも理解できるさよ。
「船長の『ジェイド』は情報によると超人系カゼカゼの実の能力者だと思われます。彼は戦いの際、略奪を終えると即座に能力を使い、その海域を離脱するという戦術を好むとのこと。その他、詳細な戦闘力は未だ掴めていません」
そりゃぁ厄介だねぇ。能力で風を起こし、船足を上げているなら、そりゃぁ捕まえられないさよ。それにカゼカゼの実の能力を考えるとサウスブルーで3800万も仕方ない。いや、むしろ少ないと思うが、戦闘力は不明で、主な活動場所がサウスブルーなら仕方ないかね。
「そして、副船長の『黒い翼』は目撃情報によると、黒い羽を生やして戦うとのこと。おそらく動物系トリトリの実のカラスの能力者だと思われます。その他、武器は2つの拳銃であると判明しました。詳しい能力は不明ですが、単純な戦闘力はそう高くないかと思われます」
こっちもこっちで厄介だねぇ。船長と副船長が揃って飛べるとは厄介どころの話じゃないさよ。アタシが言うことじゃないが、飛行能力者は希少じゃなかったかい?
「詳しい作戦は追って通達とのことで、まずは作戦の参加メンバーの報告です。最初に、逃走を得意とするジェイド海賊団の居場所を確実に追うために、追跡の専門家であるアンナ少将が加わりました」
あの生粋のストーカーがかい?こりゃぁ居心地の悪い作戦になりそうさよ。
「続いて、未知数の戦闘力と幹部勢の飛行能力を考慮しウィース少将が加わりました。残念です」
げっ、あのナルシストがかい?確かに有能だけど、あまり同じ作戦には当たりたくないさねぇ。
あと、報告で残念とか言うんじゃないよ。気持ちは分かるが。
「申し訳ありません、失言でした。報告を続けます。最後に加わったのは…」
うん、どうしたんだい?報告を止めるとか、らしくないね。
「…失礼しました、報告を続けます。最後に、ガープ中将の推薦によりヒューズ少将が加わりました。ご愁傷さまです、ティネス少将」
「?聞き間違いかね、聞き覚えのある聞きたくない狂犬の名前が聞こえたようだが?」
「いえ、聞き間違いではありません。ティネス少将の知る、その狂犬ことヒューズ少将です」
「…マジかい?」
「マジです」
マジかぁ、よりにもよって狂犬かい…何してくれたんだい、ガープ中将。今度会ったらアタシの玉を一発くれてやるかさね。
「最後にセンゴク元帥からの伝言があります。ティネス少将、聞きますか?」
「何だい?改まって、そりゃ聞くさよ」
「スマン、ティネス、だそうです」
あんのクソ元帥っ!今度会ったらそのヒゲ全部引っこ抜いてやるさよ!
はぁ、よりにもよってこんな大作戦のメンバーが狂犬にナルシスト、生粋のストーカーとは嫌になるさよ。
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「さーて、どうしようかなー」
船の船長室で考えに耽る。今まではそれなりに上手く動き回っていたが、流石に潮時かな。
今、ジェイドリア王国には海軍本部の少将が率いる軍艦三隻が泊まり、王国近海の哨戒をしている。厄介だ。
「奇襲で撃破…は出来るだろうけど、駄目だな。次にさらに大きな艦隊が来るだけだ」
なら、やはりサウスブルーからグランドラインに活動場所を移すしかないか。
おそらく、それが海軍の狙いだろうけど、それ以外の選択肢は存在しない。なら、罠でも飛び込むしかない。
「一応、王国に偵察を送り、奴らの移動範囲を探らせているが…大体の予想はできる」
まず、王国からはあまり離れないだろう。奴らの狙いは私達、そして私達の主な活動は王国の翡翠の輸送船の略奪。抑えるなら王国から遠くに離れるわけにはいかない。
海軍の狙いがサウスブルーで私達を討伐することなら離れて捜索をするだろうけど、可能性は低い。勿論ゼロではないため、ルッツに偵察を命じたが。
王国に来ている海軍の役割は王国の周囲に居座り、私達がサウスブルーから逃げるのを待つこと。ならばグランドラインで待ち伏せをしてくる可能性が高い。困ったものだ。
「ふぅ、どのみち選択肢は一つ。なら、嘆いても意味はない」
今考えることは、グランドラインに行くための準備。情報は集めていたが、動きを悟られないよう慎重になり過ぎたか、集まりはあまり芳しくはない。
だからこそ、今一番必要なのは情報を持っている者。そしてその手がかりはすでに掴めた。
「サウスブルーのとある島に住む魔女か、どういう人だろう」
曰く、その魔女は古くからその島で生きていて、その知識は種類を問わず膨大だとか。
聞くだけでも怪しい情報だが、情報源はそれなりに信用できるものだ。行ってみる価値は十分あるだろう。魔女ならグランドラインの情報を持っているかもしれない。
「なら、取り敢えず行ってみるか!」
ルッツには私のビブルカードを渡している。私が先に行っても帰還に支障はない。今は一刻も早く、情報を手に入れ、準備をし、グランドラインに向かわなくてはいけない。時間がかかれば、その分グランドラインで海軍の準備が整ってしまう。
「理想は海軍の準備が終わる前にグランドラインに向かい、予想戦闘地点を速やかに突破することだが…おそらく、間に合わないだろう」
だから、せめて少しでも早く準備を終わらせ、敵が万全になる前に当たるようにしないと勝算はないだろう。
「さーてっ、そうと決まれば!」
ここで考えるのを切り上げ、椅子から立ち上がって部屋を出る。そのまま、外に出て部下たちに命令を下す。
「野郎共、出航だ!目的地は魔女の住む島、マリーナス島!」
『オォー!!!』
「ワッハッハー!楽しい航海の始まりだ!」
部下たちの声を聞き、楽しい気持ちを抑えず大きく笑う。
たとえどれだけの困難がこの先で待ち構えていても、この心を胸に前へ進もう。
見る先はいつだって最善の未来。そして、これはそのための航路。
さぁ、今日も楽しく海を進もう。風は私達の味方さ。
後書き。いっぱい書きます。
エルツ・J・ユリウス
主人公。
異名:エルツ・『ジェイド』・ユリウス
役職:船長
年齢:20歳
体格:180cm・72kg
外見:金髪・翡翠色の瞳・気品のある顔
イメージカラー:翡翠・金
武装:ヴィリディス(カトラス)
能力:悪魔の実 超人系 カゼカゼの実
※超人系だと明言したのは邪推防止のため。邪推禁止!
※ドラゴンの能力がまだ出てないのにカゼカゼの実を主人公にする勇気。褒められてもいいと思う。
※原作展開により、主人公の悪魔の実の名前が変わる可能性があります。