仮題-TSしたせいで女性にモテねぇんだけど。〜どんだけモテブームかましても男しか釣れない件〜   作:エッティパンティモンキー

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【悲報】モチベが消えかけています。正直ストックもほぼない状態で、週一更新できるか不安なところです。取り敢えず、第一章は週一更新していこうと思います。

それと目次PV1000超えました。本当にありがとうございます。


1-6

 何故、俺の力を知っているのか。

 

 それは第三王子が力の詳細を話した時からの疑問だった。

 

 最初に聞いた時から彼は確信した様子で答えを言ってみせた。

 

 その様子はどこかで聞いたというだけでは説明がつかないほど、その力を見たことがあるような、自身の知識を信じて切っているようだったのだ。

 

 そこまでの自信はどこから生まれてくるのか。自信が生まれてくるほど俺の力を知っているのは何故なのか。

 

 それが最後の質問に隠された意図だった。

 

 そして第三王子の反応は…

 

 

「あっと…えっとぉ…」

 

 

 …完全に何かあるヤツのそれだった。

 

 

「はぁ…」

 

 

 逆に分かりやす過ぎて拍子抜けしてしまう。堂々と言い訳でも始まるかと思いきや、これだ。俺の毒気も抜けるわ。

 

 

「あの…それって言わないと駄目なヤツ、かな?」

 

 

 かなり困った顔でこちらに問いかけてくる第三王子。あのさぁ、それ本人に聞くもんじゃないだろ。

 

 まぁ、だけど…

 

 

「いえ、言いたくなければ強要はいたしませんよ」

 

「えっ本当?じゃあ…!」

 

 

 嬉しい様子を隠そうともせず、ニコニコ笑顔でこちらを見る第三王子に俺も美少女スマイルで返す。

 

 

「——ですが、話さないのならそのお話はお受けいたしません」

 

 

 うふふと口に手をやって笑ってみせたら、第三王子の顔はサーっと青ざめた。最高の美少女スマイルを前にして、この反応とはどういうことか。失礼だろ。

 

 てか俺、言わなくてもお願い聞くとは一言も言ってないよな?

 

 

「そ、れは本当に言っているのか…?」

 

「わたしがこんな場面で嘘を吐くとでも?王族の者とはいえ、失礼ではありませんか?」

 

「い、いや!だが…だ、第一王子の命が掛かっているのだぞ!?ソフィア嬢にも無関係ではないはずだ…!」

 

 

 必死な様子の第三王子を冷めた目で見つめる。

 

 

「無関係ではない…?何を言っているんですか?」

 

「何をって…!兄上は第一王子だぞ!?将来、国王になられるお方だぞ…!?」

 

 

 兄(家族)を助けたい気持ちは分からんでもないが、それが人に頼む態度か。そう思ってしまう。

 

 噂で早熟と聞いていたが、結局は王族(常識知らず)ってわけか。

 

 

「…はぁ」

 

「何を言いたい…?」

 

 

 俺の冷めた態度に、漸く熱が冷めたのか先ほどよりは冷静な第三王子。

 

 とはいえ、まだまだ納得はいっていないようで、不満な態度が感じ取れた。腹芸すら出来ない奴がこの場(貴族らの魔窟)にいていいのかよ。

 

 

「第一王子殿下が次期国王だと?第三王子殿下、それは本当に言っていますの?」

 

「あ、あぁもちろん。第一王子は王位継承権第一位だろ?第二王子の〝ルーカス〟兄上は国王の立場に興味はないしな」

 

 

 『何が可笑しい?』とでも言うような態度に苛つきを通り越して、呆れがくる。

 

 

「はぁ…第三王子殿下?何を勘違いしているかは知りませんが、王位につくのは本人たちの意思ではなく周囲の者たちの支持によるものです」

 

「…だから、なんだ?」

 

 

 まだ理解できていないことに心の中で大きな溜め息を吐きながら答える。

 

 

「…つまり本人たちが何を決めても、周りの者たちの支持によって、そのお二人どちらが王位につくか分からないということです」

 

「えっ?で、でも兄上たちはそんなこと言って…」

 

「自身の弟に気苦労掛けたくなかったのではないですか。それと先ほどの発言は見直した方がいいかと。立場的に次期国王の話は良い影響なんてないでしょうから」

 

「…そ、それは」

 

 

 その言葉に第三王子…いやアホは顔を曇らせる。

 

 そりゃ一応アホは早熟って持て囃されてたもんね。二人よりも頭が良いとでも思っていたのに、気を遣われて(守られて)いたことにショックを受けてるってところだろうか。

 

 それに加えてあの失言だ。その失言でその兄たちやその他諸々に迷惑が掛かる可能性は想像しやすい。

 

 にしても、王族も王族でアホがちょっと早熟だからって教育を怠ってるのか?少し話せば、すぐにコイツ(第三王子)が常識外れ(アホ)って分かるだろうに。

 

 

「…今はそれが本題ではないので、話を戻しますね。では、第一王子殿下云々以外で、わたしにメリットはありますか?」

 

「あぁ…えっと菓子!先ほど言った王族御用達の菓子を食べること——」

 

「——ぇっ?それは力の代償でしょう?仕事をすることで得られるメリットはそれとは違います」

 

 

 またもや話を履き違えている第三王子に俺は正面から反論する。というか驚いて話を遮ってしまった。

 

 まず、第三王子が提示してきた王(・)城(・)で(・)菓(・)子(・)を(・)食(・)べ(・)る(・)権(・)利(・)は力を使うための代償だ。現代でいう仕事道具を準備するための会社の経費的な。

 

 それと比べて、俺がいうメリットというのは仕事をして給料を貰うということ。仕事道具を準備して働いても給料が無かったら、それは働く損ってわけ。

 

 まぁ今回は既に別の依頼で対象(第一王子)は守っているから、搾り取れるだけやってやろうっていう下心しかないが。

 

 

「第三王子殿下?それでお話し頂けるんですか?どのようなメリットを提示されようと頷く気はないのですが…」

 

「……っ」

 

 

 コテンと可愛らしく首を傾げる俺を見て、第三王子は息を呑む。

 

 怖がっているところ悪いが俺は第三王子が話すまで逃すつもりはないぞ?

 

 なんて、そんな気持ちが伝わったのか。第三王子はポツリポツリとか細い声で話し始めた。

 

 

 

……………

………

…

 

 

 

 こうして俺からしたら長い時間。第三王子が俺の力を知っている理由を問いただして分かったことを纏めるとこうだ。

 

 

——この世界はアホ(第三王子)が前世でプレイした乙女ゲームの世界で、ヒロイン(主人公)の俺は特殊な力で攻略対象に一目置かれていた。

 

 

——そして、そのゲームで第一王子が死んだ理由が書かれていたので阻止したく、俺に頼った。

 

 

 ということだった。

 

 前世ってことは俺と同じ転生者なのかだったり、この世界はゲームなのかだったり。色々と問いただしたい話はあった。

 

 そんな疑問が脳を埋め尽くす中、俺は…

 

 

「えっじゃあ…俺ってこれから男にモテなきゃいけないの?」

 

 

 …質問とか忘れて普通に絶望していた。




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