高位魔女達は強い
宮殿を抜けても大勢の魔女達が四方八方から襲いかかってくる
エルフィン「どけぇぇぇぇ!!!」
クロエ「よくやったわ女王様!これで包囲を抜けたわ!」
ベルベット「まんまと引っかかったなバカ共!やれ!」
ベルベット率いる高位魔女隊が待ち構えていた
エルフィン「走って魔法を撃ち続けたからもう限界よ…」
クロエ「まずいかも…セバスチャンもボロボロだし…」
エシュール「…」
エシュール「二人とも逃げて下さい。私が相手をします」
エルフィン「エシュール!?何をするつもりなの!?」
エシュール「私はまだ余力があります。ベルベット一人道連れにするくらいなら出来るかもしれません」
エシュール「このまま三人残って戦ってもやられますよ」
エシュール「心配しないで下さい、この大魔法使いエシュールが道を切り開きます」
エルフィン「でも…」
クロエ「女王様!早くいくよ!エシュールも疲れてるし長くは持たないからね!」
エルフィン「見捨てるっていうの!?」
クロエ「仕方ないでしょ!早く戻って司祭長に事情を伝えて助けに戻るしかないわ!」
クロエ「頑張って女王様…」
エルフィン「うぅ…エシュール…」
ロレット「こんにちは。お嬢さんたち」
エルフィン「あっ、あなたは…」
クロエ「あら?ロレットじゃない?」
エルフィン「こいつ!私が反乱軍に追われていた時私を逃さないように邪魔してきた奴よ!」
エルフィン「あなたもフリックルに言われて捕まえに来たのね!」
ロレット「そうだねぇ…確かにフリックルに君たちを捕まえるように言われたけど…」
ロレット「まぁでも、君の歩みがここで止まってしまうのはいささか面白くない…」
ロレット「個人的な付き合いのあるマスタークチュリエールも居ることだし…見逃してあげるよ」
クロエ「いいの?」
ロレット「ほら、他の魔女に見つかったら大変だよ?」
エルフィン「あなたなんのつもりよ」
ロレット「何のつもりもなにも、私は君に期待しているからねぇ…」
ロレット「じゃ、私は行くとするよ」
クロエ「行っちゃった…」
エルフィン「気味の悪い奴。取り敢えず走るわよ!」
リニュア「ふぅ…ここらへんは魔物の動きが活発なのね」
リニュア「代理の魔女に魔物の掃討の依頼と説明されたけど…これで大丈夫よね」
リニュア「帰ってマヨさんから貸してもらった骨董品の本でも読もうかしら」
教団に入ると妖精たちの様子が少しおかしかった
慌てて走り回っている子に新人近衛兵が近くを警戒している
何かが起こっている気がして私は司祭長の元へ向かった
エルフィン「ひぐっ…それでエシュールが…」
ネル「…」
リニュア「どうしたのですか?」
エルフィン「あっ、リニュア…」
エルフィン「…」
エルフィンとクロエは魔女王国であったことを話した。ネルの顔がみるみる怒りの表情へ変わっていった
ネル「そうですか…」
エルフィン「エシュールを…エシュールを助けに行かなきゃ」
リニュア「フリックルさんがそのような事を…」
リニュア「精霊の山に呼び出したのは私を遠ざける為だったのね…」
エルフィンとネルは今にも飛び出して行きそうだったが近衛兵はまだ戦闘経験が浅い新人でフリックルの元集った高位魔女達と争う力は無いのではないかと言う結論に至り、助けを求める事になった
数日後シーラから竜族の巣が魔女達に攻撃を受け大きな被害が出ているとシルフィールという竜族が伝えに来たという報せが届いた
同時期にフリックルはエーリアス全土に向け声明を出した
「各種族は魔女王国とこのフリックルの元に従い、エーリアスの為に尽力する事
従わないのなら手段は問わない」と
竜族は従わなかった見せしめに襲撃されほとんどの竜族が現在行方知れずとなっている
竜族の長は未だに抗っていると聞くが近況は不明
エレナはエルフィンに助力を請われまずシーラに向けフリックルの計画を阻止する旨の報せを送った
ディアナはティグやルポベニーの行方が分からず動けないということだったが
数十人ほど獣人の戦士達や訓練生達を派遣してくれた
フリックルに逆らえば恐ろしい目に遭う。
そんな噂も妖精王国に流れ始めた
エルフ、妖精、精霊、獣人の戦士達
4種族が結託しフリックルを止める為動き始める
それを察知したフリックルは森に囲まれた基地のような物をを地上に置き守りを固めた。
ベリティエンへ続く道は全て封鎖したのでベリティエンに入国するにはそこを通るしかない。
そこで戦が始まろうとしていた
エレナ「シーラ、エルフィン女王。皆も知るようにこのままではフリックルがエーリアスの主導権を握ってしまう」
エレナ「フリックルを放っておけばあたし達が各個潰されていくのを見ているしか無くなる」
シーラ「ああ。世界樹を守る為と嘯き支配者になろうとする魔女フリックルを止めねばならん」
シーラ「恐らくシェイディはその協力者…幽霊族の介入も警戒せねばならんな」
エレナ「それは君に任せるとしよう」
シーラ「分かった。先日、迷惑をかけた罪滅ぼしをさせてくれ」
エルフィン「私は…」
エレナ「妖精達は我々に比べ兵士の数が少ない。ディアナが派遣した獣人とその他フリックルに抗う勇士たちを君の部隊に組み込む事にした」
エレナ「妖精達は魔法の事なら詳しいだろう。上手くやってくれ」
エルフィン「うん…」
ネル「分かりました」
ユミミ「大丈夫ですよ女王様!私が協力しますから!」
エレナ「魔女のあの茨の建築物…前哨基地のようなものか」
エレナ「あそこはベルベットが守っているらしい。一見すると粗悪な作りに見えるかもしれないが魔法が一番の気がかりだ、それは精霊や妖精に対処してもらうしかない」
エレナ「2日後魔女の前哨基地を攻める。それまでしっかり休んでおけ」
エルフィン「…」
リニュア「女王様?」
エルフィン「リニュア?」
リニュア「…まさかこんな争いが起きてしまうなんて」
エルフィン「ええ…」
エルフィン「きっとお姉様が居ればこんな事にはならなかったのに、なんて考えてしまうの」
リニュア「…そうですね」
エルフィン「ねぇ、あなたとフリックルは時々やり取りしていたわよね」
エルフィン「あいつは…何か言ってた?」
リニュア「…すみません」
エルフィン「そっ、そういうことじゃないの!フリックルはあなたにどんな話をしていたのか聞きたいだけよ!」
リニュア「フリックルと話したあの日彼女はこう言っていました」
リニュア「何もかもが違う私達は協力などすることは出来ない、と」
エルフィン「そう…」
エルフィン「そうね 妖精と魔女じゃ全く違う」
エルフィン「それでも…あなたを手伝うと言ってもあいつは聞いてくれなかったの」
エルフィン「いや…あの時知らない魔女だって手紙を無視しちゃったからかな…」
エルフィン「あそこでフリックルと二人で話せれば止められたのよきっと…」
リニュア「フリックルのやり方は手っ取り早いのかもしれません。ですが誰かを虐げ、押し付けて得た物はいつかは崩れてしまいます」
リニュア「誰も悲しむ事がない世界…私達はそれを目指さなければなりません」
エルフィン「…ええ」
エルフィン「フリックルを止めましょう。」
シーラ「…お前は妖精の女王の所にいるリニュアか」
リニュア「あっ、こんにちは」
シーラ「お前がこちら側にいるというのは幸運だったかもしれんな。私相手に見せたあの戦い振りは目を見張るものがあった」
リニュア「ははは…あの時はすみません」
シーラ「何故謝る必要がある?私の暴走を止めたんだ。むしろ感謝している」
シーラ「エレナやお前が止めなければきっと今もあの魔女とシェイディの罠に嵌まり奴等の思うように使われていた。情けない事にな」
シーラ「フリックルが我らを取りまとめ何を成そうとしているのかは分からないが…」
リニュア「フリックルは自分の元全ての種族を統一することでエーリアスにいずれ訪れる危機や外敵から守る力をつけるつもりのようです」
シーラ「なんと…」
シーラ「ただの簒奪者と思っていたが元を正せば世界の為の行動ということか」
シーラ「だが奴は選択を間違えた」
リニュア「ええ。彼女を止めねばなりません」
シーラ「今回の戦いでもお前の活躍ぶりに期待しているぞ」
シーラ「お前が窮地に陥った時は駆けつけると約束しよう」
リニュア「ありがとうございます」
エレナ「これより魔女の前哨基地を攻める。」
エレナ「カンナ隊長、報告を頼む」
カンナ「はっ!」
カンナ「まず基地へたどり着く前にこの森を抜けなくてはいけません。精霊の報告によると全体に妙な魔法の結界が張りめぐらされておりそこから暴走したモンスターも確認したと」
カンナ「道中は襲いかかる魔物に警戒しつつそれぞれ進みます。直ぐに連絡が出来るよう風の精霊達が同行する事になります」
シーラ「ここさえ抜ければあとは魔女の基地へ着く。必ず皆で抜けるぞ」