勇気の翼   作:ハーメルン很勇

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ベリティエン決戦

魔女王宮攻撃作戦が始まった。

フリックルを倒さねばこの戦いは終わらない

 

リニュア「この砲撃は精霊の皆様にはあまり効果がないものなので気にせずに進んでください。私が破壊していくので」

 

シーラ「分かった」

 

 

 

妖精達の戦場ではフリックルの分身と共に高位魔女が行く手を阻んでいた

ネルが警備隊、獣人の戦士、それに民間から募った兵を連れ後方でエルフィンと近衛兵が待機する形となっている

 

 

ネル「何としてもここを抜けますよ!」

 

 

 

 

エルフの戦線は守りが薄いこともあってかかなり順調に進んでおりそれぞれの役割を生かし宮殿の前の広場まで近付いていた

 

 

エルフの1部隊が広場に到着して交戦をし始めるとリニュアの助けを借りつつ進んだ精霊達も広場での戦闘に加わった。ここを制せばあとは宮殿に攻め入るのみ。

 

 

 

風の精霊「大変です!司祭長率いる妖精族の隊が全滅しました!」

 

カンナ「なんだと!?」

 

風の精霊「ティグという獣人にやられたようです!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

ティグ「あっけなかったな。女王はどこにいるんだ?」

 

ルポ「妖精の女王はこの部隊には居ないみたいなのだ」

 

ティグ「見つけ出して連れて行くぞ」

 

ティグ「ん?あいつからの連絡か?」

 

「妖精の女王を追う必要はないわ。このままエルフが陣取っている奥に攻めてエレナの元へ向かいなさい」

 

ティグ「いいだろう。エルフの街も俺様の物にしてやるからな」

 

 

 

アメリア「市長様、あの獣人がこちらへ向かってきています」

 

エレナ「なんだそれは」

 

アメリア「妖精達の隊を倒したようです。エレナ様を狙っているのかと」

 

エレナ「直ぐに風の精霊達に伝えてアイツを止めろ!あんな馬鹿相手にしてられるか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シーラ「ティグの対処だと!?」

 

リニュア「女王様が…!」

 

イフリート「2人とも落ち着け、俺がティグを抑えに行くからこの戦線を離れるな」

 

イフリート「さっさとフリックルを捕まえてくれ」

 

 

 

 

カンナ「市長殿の安全の為に一度引くべきか…」

 

シルフィール「私が止めに行くわ!任せて頂戴!」

 

シルフィールは竜族の巣襲撃からルードに頼まれなんとか逃げ出しこの戦に加わっていた

 

カンナ「竜族のお前が?」

 

シルフィール「エレナがやられたらまずいんでしょ!直ぐに行くわ!」

 

カンナ「…任せるとするか」

 

カンナ「このまま進むぞ!我々の任務はフリックルを捕まえる事だ!」

 

 

 

 

ティグ「邪魔するなら容赦はしねぇぞ!大人しくどきやがれ!」

 

ルポ「熱っ!しっぽが焼けた!」

 

イフリート「おい獣人、俺の相手をしろ」

 

ティグ「なんだぁお前?」

 

イフリート「行くぞ!」

 

 

 

 

リニュア「広場の魔女は倒しました!宮殿の中へ行きますよ!」

 

カンナ「突入!」

 

 

 

 

 

その頃エルフィンと近衛兵は

 

ヘイリー「大丈夫か妖精の女王」

 

エルフィン「大丈夫よ…」

 

エルフィン「それよりティグを止めにいかなくちゃ」

 

ヘイリー「危険だ。このまま広場へ向かいそちら側の助力に行ったほうがいい」

 

エルフィン「いいえ。ティグはすごく強いわ。止めなければ危険よ」

 

エルフィン「それに…ティグには反乱の時に手助けしてもらった事もあるし…」

 

エルフィン「私に行かせて、ヘイリー」

 

ヘイリー「なら私も同行させてくれ」

 

エルフィン「近衛兵たち、リニュア達の所へ行ってあげて」

 

新人近衛兵「ですが女王様の身が…」

 

エルフィン「気にしなくていいわ。フリックルを止めなければこの戦いは終わらないもの」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ティグを止める為にエルフィン、イフリート、シルフィール、ヘイリー、マヨの5人が駆けつけなんとか暴れるティグの足を止める事が出来たが…

未だティグは5人を相手に暴れ続けている 

 

 

 

エシュール「来るわ!構えて!」

 

カンナ「あの妖精が攻撃を仕掛けて来たぞ!」

 

宮殿の中には何重にも魔法が張り巡らされており四方八方から魔法がとんでくる

最後の抵抗と言うには激しすぎる攻撃だった

きっとフリックルを止めなければ逆に押し切られてしまう程に

 

魔女1「フリックル様の元へ行かせるな!」

 

魔女2「奴らを追い返せ!!」

 

シーラ「まずいな…このままでは…」

 

エルフ「報告します!女王様から近衛兵が派遣されてきました!」

 

シーラ「リニュア、ここは私達が何とかしよう」

 

シーラ「このままフリックルの下へ行ってくれ」

 

エシュール「させるものですか!」

 

シーラ「行け!」

 

 

 

リニュア「フリックルさん…」

 

彼女だって私と同じ世界樹を守る使命を持っている なのにどうして道を違えてしまったのか

どうして私達は協力し合えなかったのか

あなたはきっと誰よりもこの世界の事を…

 

魔女「エルフが来たぞ!止めろ!」

 

リニュア「あなたに用はありません!退きなさい!」

 

 

女王の謁見の間の扉を開けると女王の椅子を見つめるフリックルが居た

 

フリックル「…来たのね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リニュア「フリックル…」

 

フリックル「あなたはきっとあの女王に絆されて私の前に立ち塞がると思っていたわ。」

 

フリックル「…残念ね、やっと同じ志を持つ者と出会えたというのに」

 

リニュア「フリックル、もうこんな事はやめてください」

 

リニュア「まだあなたは留まれるはずです。私達と共に世界樹を守る使命を果たしましょう」

 

フリックル「それを主導する者は?」

 

リニュア「主導する者…?」

 

フリックル「取りまとめ導いていく者…救世主が必要なのよエーリアスには」

 

フリックル「私はベリータ女王様をそうするつもりだった」

 

フリックル「あなたが選んだエルフィン女王は全種族を率いるに足る…と言えるかしら」

 

リニュア「…私にはわかりません」

 

リニュア「まだその器ではないかもしれません。ですが必ず…」

 

フリックル「素直なのは良いことよ 妖精の女王は優しく度胸もある」

 

フリックル「でも自分の民にすら軽んじられている」

 

フリックル「統治者のバランスって難しいのよね、威厳と柔軟さを見せ孤独と戦いながら使命と責任を果たす…」

 

フリックル「私はきっと女王になっても他者に気安さを持たせることは出来ないでしょう」

 

フリックル「それにベリータ様はきっとどこかに居る」

 

フリックル「だから、女王にはならずこうしてエーリアスの主になる事を選んだ。」

 

リニュア「…もしベリータ女王様が見つかってあなたの行いを咎めるようなことがあったら」

 

フリックル「それを覚悟して無いと思っているの?その時は大人しく審判を受けるわよ」

 

フリックル「これは私が独断で起こした事。なんと謗られようと咎められようとその覚悟はとっくにしたつもりよ」

 

フリックル「私を止めてあなたの望みを叶えるんでしょう?“協力しあって世界を救う”というどこまでも甘い考えを」

 

フリックル「どれだけ取り繕おうと最後には力で従わせるの、魔女は魔女らしくね」

 

リニュア「…ならあなたを留めてみせます」

 

フリックルは側仕えの魔女達を呼び出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ティグ「はん!どれだけ数を揃えても雑魚ばっかじゃ俺様を止めることなんて出来ねぇぞ!」

 

イフリート「なんて馬鹿力だよ…」

 

シルフィール「この獣人…なんでこんなに強いの?!」

 

ティグ「俺はそこの妖精の女王をぶっ倒せばそれでいい。その後はエレナを倒しに行くからな」

 

ティグ「痛い目見たくないならさっさと退け。」

 

ヘイリー「退くものか。お前のような者を通せばエルフの沽券に関わるからな」

 

ティグ「なら力ずくで退かしてやる」

 

エルフィン「みんな気を引き締めて!戦いが終わるまで絶対にティグをエレナの元へ行かせてはダメよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

リニュア「痛っ!」

 

フリックルの側仕えの魔女とフリックルの分身にフリックル。一度に相手取るにはかなり厳しい

それでも私がやらなければいけない

必死に敵の攻勢を抑えている者たちに報いるために

何としてもフリックルを止めなければ

 

フリックル「世界樹は力を失い続け、それを知らない馬鹿共は気にも止めずあまつさえ己の私欲のため利用する始末」

 

フリックル「理屈で分からない奴らを従わせるのは力だけ!魔女の理も世界の理も、同じ事!」

 

フリックル「あなたの甘い考えでは何度居場所を変えたところで世界を救うことなど不可能!それをいい加減覚えることね」

 

リニュア「力で抑えつけてもいずれその歪みは隠しきれなくなって向かう先は崩壊だけよ!」

 

リニュア「あなたを放置しておくことこそ世界の滅亡の一助となるのよフリックル!」

 

彼女はとても強い

その想いは生半可な気持ちでは止められない

でも私だって負けられない理由がある

エルフィン女王様を救世主にと見定めた以上、そのエーリアスにフリックルが支配者として存在してはならない

私のエゴ、私の勝手な介入

それでも私が決断したのよ

何としても守ってみせる

私の選択もこの特異点も

 

フリックル「あなた達!私がこいつを拘束するからそのまま攻撃を続けなさい」

 

リニュア「させないわ!」

 

魔女「うわぁぁぁっ!」

 

リニュア「きゃっ!」

 

フリックル「ようやく捕まえたわ…」

 

 

 

シーラ「リニュア!!!」

 

フリックル「なっ」

 

シーラの矢が拘束する茨を切り裂いた

 

フリックル「そう…」

 

フリックル「全員撤退よ!農耕地まで退くわ!!」

 

フリックルの伝令は戦場全体に伝えられた

 

ティグ「なんだって!俺様が負けてないのに撤退だと!フリックルの奴めふざけやがって!」

 

ティグ「だが言うことは聞いておかないとな…お前ら次会うときは全員叩きのめしてやるからな!」

 

マヨ「…ティグが退いたっすね」

 

エルフィン「撤退?フリックルが逃げたの?」

 

イフリート「まぁ撤退だしそうだろうな。俺たちの勝ちだ」

 

エルフィン「勝ったの…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ロレット「…」

 

ロレット「フリックルは負けちゃったし、次の行き先を考えないとねぇ…」

 

ロレット「そうだなぁ…まぁでも行く場所は決まってるんだけど」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エレナ「フリックルがやっと退いたか…やはり魔女は強いな、三種族相手にこんなに粘るなんて」

 

アメリア「各班にフリックル追討命令を出しますか?」

 

エレナ「…そうだな、アイツを捕まえていかなければいずれまたこうなりそうだ」

 

 

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