「それでどうだったの?」
私の目の前のソファに座っているは報告に来たオーシャンとフエルテ。
オーシャンは海辺にいた魔物の件で、
フエルテはその近くにたまたまいたエンドの件。
「う〜んとね、気づいた時には〜倒されてたのよ〜」
「それはどういうこと?」
私が聞くとオーシャンは返答に困ったように眉を下げた。
「白い炎の塊でね〜対応に遅れたって思った時には〜倒されてたの〜」
やはり白い炎はエンドの仕業ね。
何故かしら、彼女に関係する未来は全く違って見える。
いつものように戦って勝って終わる未来しか見えない。
魔人の時は来ることはわかっていた。
だけどあそこにエンドがいたことは知らなかった。
まるで初めからそこにいないかのように、彼女には因果というものがない。
「…本当に謎だわ」
「そうなんだよ。俺もよコミュに言われて急いできて交戦したんだけどよ…」
あの時ねエンドが岩陰に隠れたと思った時にはもう消えていたわ。
本当に謎しか残さないわね。
属性が特殊な闇寄りだったのにあの白い炎のせいで属性がわからなくなった。
何一つ彼女に対してのアドバンテージがないわ。
「フエルテ、とりあえず落ち着いて」
「けどよ!」
「フエルテさん〜一旦深呼吸しましょ〜」
今にも暴れそうなフエルテを宥めてオーシャンに勧められた深呼吸をフエルテはする。
フエルテは今逃げられたことに怒っているようだけど…
どうしてエンドは逃げたのかしら…あの場面は有利だったはず…
「もしかして、私たちとは戦うつもりはないってこと?」
「はぁ?あいつ敵じゃないのか?」
フエルテもしかして話聞いていないのかしら…
エンドは敵か味方かまだわかってないって言ったのに。
「聞いてなかったの〜エンドはまだどっちかわからないって会長が言っていたよ〜」
「そうなのか?」
フエルテが私に聞いてきたので頷く。
「しっかり話は聞いていてちょうだいね」
「うぐっ」
はぁ〜フエルテの話を聞かないのはもう今に始まったこともないわね…
「そういえばオーシャンよくあの白い炎を止めたわね」
「あぁ〜あれはね〜多分だけど〜エンドが止めたよ〜」
「どういうこと?」
「エンドが〜私に無理だと判断して〜多分消した〜」
「ちょっと記録見ていいかしら?」
ノートパソコンを開けて記録を見る。
オーシャンが白い炎を止めたシーンを見ると途中から急激に小さくなって消えていた。
よく見てみると小さくなっている途中に小さい塊がいくつか残って海の方に飛んで行った。
なんて魔力制御なの⁉︎
流石に少し強すぎない?
ひとりにあっていい力じゃないわ…
というか妖精はどこ?
今まで記録に妖精が一回も出ていない。
妖精を見たら属性がある程度わかるんだけど…
「メモリアに頼んでみようかしら」
「あぁ?あの寝坊助にやらせるのか?」
「あらまだ居たのね」
「それはどういうことだよ!」
「ごめんなさいねそういうわけじゃないわ。私が下がっていいと言い忘れていただけよ」
エンドのことに考えすぎて他のことを忘れていたわ。
フエルテ達が部屋から出てその場には私1人だけが残っている。
フエルテと言ったらエンドとの戦いも見たけど…
あれはずるいわね。
瞬間移動の類だと思うけど…これで属性がもう矛盾しているのよ。
今後も彼女に振り回されるのを考えると……
「とにかく今後はメモリアに向かわせないと」
メモリアがトップに至らせているあの能力なら何かわかるかもしれない…
あの子の能力面でいえばコミュに次ぐからね。
流石に戦闘力は条件によって変わるから今の順位だけど…
今後の彼女に期待しましょう。
彼女なら何か手がかりを掴めるかもしれない。
「メモリアを呼びましょう…愛子」
呼び鈴を鳴らすと秘書の愛子が入ってきた。
「お呼びですかフトゥールム様」
「えぇメモリアを呼んで」
コミュに任せると忘れるかもしれないからね。
私がしっかり言わないと…
「かしこまりました」
愛子はお辞儀をして部屋を出て行った。
「エンド…必ず貴方の尻尾を捕まえて見せるわ」
逃す気なんて早々に消えた。
敵であればすぐに倒さないといけない。
味方であればその戦力はとても役に立つ。
どちらでもなければこちらに引き込む。
何より私が未来の見えない相手がとても気になる。
「さて準備をしましょう」
まだその時ではないがいつかのために備えて。