もう一回の約束 学園アイドルマスター×ペルソナ4 作:初めての冬
初星学園一年生の紫雲清夏と葛城リーリヤは学園長室へ続く廊下を歩いているがその足取りは重い。
「な、なんで急に呼び出されたんだろう?……もしかしてわたし達なんかやっちゃったのかな?清夏ちゃん心当たりある?」
「うーん、あたしだけならサボってることとかあるんだけどなー、二人で呼び出しでしょ?……あ、寮でうるさいとか?……それなら手鞠っちには負けるしなぁ。はぁ……考えても全然わかんないよー」
「清夏ちゃん、も、もう着いちゃった」
いつの間にか学園長室前にいる。
二人で目を合わせ一呼吸置いてから清夏が一歩前にでてノックをしようとしたとき、扉がバン!と急に開く。
「うわぁ?!」と、清夏がよろめいて空いたドアとの間に向こうから小柄な人物が飛び出してくる。帽子を目深く被ってるので顔がよく見えない。
「やっぱりいた〜。入って入って、清夏ちゃん、リーリヤちゃん」そう言って清夏とリーリヤの手を引き、学園長室に引っ張る。清夏とリーリヤは共に驚いたままされるがままに学園長室に入った。
「りせちー⁈⁈なんで⁈どゆこと⁉︎」
「りせちー?……ってあの⁉︎」清夏に少し遅れて手を繋いだままの人物に驚愕を示す。
「その久慈川りせでーす!よろしくね、清夏ちゃんリーリヤちゃん」
手を離し帽子を取りながらそう言う彼女の所作は可愛い効果音が聞こえてくるようだった。
「よ、よろしくお願いします?」
二人はりせの言葉に揃って頭を下げるがこの事態に困惑を抱いているのを隠さない。
3人のやり取りを見ていたこの部屋の主人が机から声をかける。
「わしが説明しよう。紫雲清夏君、葛城リーリヤ君。実は、今をときめくトップアイドルであるこちらの久慈川りせ君に今度、講堂でのライブをお願いしている。アイドル科の生徒の手本となるトップアイドルを招いて学んでほしいという意図があってな。今日はその下見と打ち合わせがあったのじゃ」
「……学園長いたんだ……」清夏は聴きながらも率直な言葉を言う。学園長は表情は変えなかったが咳払いをした。
「その折、二人を見かけて是非ともバックダンサーをお願いしたいと久慈川君からの要望があったのじゃ。アイドルを招いてライブをお願いするときに行っているもので特別というわけではない。もちろん断っても大丈夫じゃ。」
りせが二人の手を握り顔を見ながら笑う。
「二人にはね、光るものを感じたの。やるなら清夏ちゃんとリーリヤちゃんが良いなって思ったんだ」
「私は……」その目から顔を逸らす清夏。
「やります、ぜひやらせてください!」リーリヤはりせの目を見て力強く言う。
「清夏ちゃんと一緒に出られるなんてとっても嬉しいです。……約束に一歩近づけるね、清夏ちゃん」リーリヤと顔を合わせる清夏は少し固まったあとに頷いた。
「うん、楽しみだねリーリヤ。……本番はいつなんですか?」
「本番は夏前だからまだ時間はあるよ、詳細はまた今度。そ・れ・よ・り、親睦会も兼ねて今度私の地元でイベントをやるんだけど2人もでよ?いいですよね?十王さん」
「もちろんじゃ。」
「じゃあ決まりね詳細は後で送るね。あ、連絡先交換しなきゃ」
二人がライブについて咀嚼している間にりせにより予定がとんとん拍子で決められていった。