別世界を生き抜いた女の転生サイヤ人ライフ 未来トランクス編 作:ミルク見るぜ
執着心が強いブラックが出ます。
「こんなブラック様は嫌だ!」な方はそっ閉じしてください。
「ザマスが悟空を殺し、ブラックがミミを連れて帰る。」
この約束の裏にはこのような話があった。
森の奥地。人間が入って来れないであろう場所にブラック達はアジトを構えていた。
アジトでブラックは紅茶を飲みながら、
「ミミとかいう女は連れて帰るぞ。」
とザマスに告げる。ザマスは怪訝な顔をする。理解がいまいちできていなかった。なぜなら、「やつは、人間なのでは?しかも、何故かおまえのやっている事を理解している。速攻で排除しておきたいが??」ザマスには、ミミは「なぜか自分達の計画を知っている人間の女」としか見えず、トランクスと共に倒さなくてはならないと懸念を示していた。
だがブラックは余裕そうに笑うと「私の事を『理解』しているのが一番の理由なのだ。」「私を理解しているという事は、やつも『私』なのかもな。私のやろうとしている事を全て把握しているかのようであったからな。」推測ながらミミの正体を探り当てたようだった。
「ほう?そうなのか。なら納得だが。」
ザマスは紅茶をすする。
「だが、おまえの言う通り、あの女が人間側に立っている以上、敵として戦わなければならないが。」ブラックは先程のザマスの懸念に賛同しつつ、「可哀想ではないか?」と呟く。
「何がだ。」
「神であるはずの存在が人間と思い込み、人間達と仲良くしているというのは。」「…なるほど、だからおまえはミミを『救う為に連れて帰る。』という事だな。」「ああ、そうだ。やつの返答次第では、攻撃しなくてはならないが、」「連れて帰るぞ。ミミを」
閑話休題
悟空達は言葉を失う。なんと悟空だけが狙いだけではなく、ミミも標的にされていた。しかも、連れ去ろうとするという目的の元であった。「それもそうだったな」とブラックは踵を返し、ミミが吹き飛ばされた方向に向かおうとする為、悟空が追うとするが、ザマスが「あなたの相手は私ですよ」静かに間に入る。瞬時にトランクスが「俺が相手になってやる!!悟空さんあなたはミミさんのところに!」と更に割って入り、悟空は一瞬迷うも、「…!すまねぇ!!」呟くとミミのところへ急ぐ。
一方ブラックはミミの元へ辿り着いていた。
ミミは「はぁ、はぁ」(いつものブルーの時より、感覚が…変だ…ダメージも深い…!!)とぼろぼろになりながらも「…ッ、くぅ…」と瓦礫の中から起き上がろうとする。しかし、「やっと見つけたぞ。サイヤ人どもがうるさくてな」ブラックに見つかってしまった。ブラックは悠然と立ち、口元を緩めた。 「…ブラック」「やっとおまえと話をする時が来た。さぁ、答えてもらおうか」「おまえは何者だ?」ブラックの質問には答えず、正体に気づいている事を隠し、
あえて「…じゃああんたは誰。悟空の体なのにまるで悟空じゃないみたいに言うじゃん」と切り返す。ブラックはその質問も想定内だったようで余裕をたたえた笑みで「ふっお前は分かってて言ってるのであろう。この俺がザマスである事を」と告げた。「そして孫悟空の体を手に入れ、神の力を纏い、ミミ、おまえの力を探った時、こう確信したのだ。」
ミミを見つめ、
「お前もまた《私》である事を」返答を待たずに語り出す。「おまえが放つ気の性質や俺に対しての話し方がまるで俺を分かってるかのような言い方であった。それで繋がったのだ。」ブラックはミミが倒れている地面にしゃがみ込み、ミミとの顔の距離を近づける。「おまえは過去の俺を見て自らの過ちに気づいた。」「だから過去の俺に話をしたのだろう。改心しろと」「……だから?」とミミは短く言う。「私はあの時は悩んでそうだったから、良い人に会えるんじゃないかって言っただけだよ。」
ブラックは意も介さず、「ふん。だがそう言うお前は神《ザマス》であった頃の自分から目を背け、人間として生きようともがいている。哀れな存在、それがおまえだ。」
得意気に話す。ミミは(いやいや、背けてはないけど、私は人間だからね神じゃないし。)と思っているが、ミミの沈黙がブラックにとっては、肯定と受け取れたようだ。「やはりそうか。なら、言ってやろう。」と目を細め、勿体ぶるように口を一旦閉じると 自信たっぷりにこう告げる。
「『おまえはザマスだ、我らは良き隣人として会う運命だったのだ』とな。」「おまえは人間の記憶から自らを人間だと思い込み、要らぬ後悔を抱き、行動しているにすぎん。」「だが、今、こうしてまた会えた。俺はようやくおまえを救う事ができる。」
「かつておまえが俺を救おうとしたようにな。」「さぁ、人としての感情や記憶を捨て去り神に戻るべきだ…」不気味に笑うブラック(そうだ。おまえもこうして対話していただろう。さぁ揺れろ。そして絶望し、こちら側に来るのだ…!)そんな心を前の世界で会得していた「見聞色の覇気」で読んだミミは内心
(げー…私が対話したせいでやべぇやつになってんじゃん前世。)
(仮に自分に言ってるんでしょ?自己陶酔感がすごすぎる…)(悟空とか、ベジータが聞いてなくて良かった…)と気持ち悪さを感じていた。もちろん顔には出さないように平静を装っていたが、その顔はどこか虚無を見つめるような表情であった。だが、ブラックにはミミの表情は自分の正体を悟り人としての全てを捨て神になろうとしていると映っていた。「ようやく受け入れたか。同胞よ。」とブラックはミミが全てを理解し、受け入れてくれたように見えたのか、歓喜に震えていた。未来ザマスよりも本当に理解してくれる同志が自分の元に帰って来ると感じたのだ。ミミは(おい、待て、なんでそうなるわけ?何をどう見たら同胞扱い…??)と理解を諦めかけていた。(こ、こいつ、人の話を聞かない…!!)前世ってここまで聞かん坊だったか思い返したが、
(うん。聞かん坊だったわ。ただ目の前のこいつ自分のせいでかなり拗らせてるんだけど…)
(え?あの会話だけで同胞扱いは、本当やばすぎる。) (悟空、はよきてぇ。)
そんなやり取り(ブラックには大いなる思想を説いた対話と思い込んでいる。)をしていた直後、
悟空が駆けつける。
「ミミ!!でぇじょうぶか!?」とミミに向かおうとした悟空にブラックは、「ふん。往生際の悪い人間だな。ザマスはどうした。」悟空の前に立ちはだかる。まるで同胞を守ろうとしているかのように。悟空は「ザマスはトランクスが引き受けた!今からまたおめぇと戦うぞ!おめぇたちは許せねぇし!ミミから離れてもらうぞ!!」それを聞いたブラックがミミに「だそうだ。お前の事もザマスと分かったら、なんて言うだろう」と代弁者のように振る舞う。 ミミは一瞬だけキッと顔がきつくなる。内心、(もう色々教えてんだよこっちは!泣きながら!それにトランクスは私をちゃんと見てくれてるんだよ!)と前世を打ち明けた時、そして修行をしていた時のトランクスの言葉を振り返り、ブラックに叫びそうになったが、口を閉じた。今は感情をぶつける場合ではない。隙を伺う為、顔の表情を消し、ブラックを見据えた。だが、沈黙も無表情もブラックには動揺していると見て取れた。ブラックは「ふ…やはりそうだな。…」と喜びを滲ませたかのように目を細めた後、悟空にミミの正体を告げようとしたその時、ザマスによってトランクスも吹き飛ばされてきた。「かはっ」「トランクス!!」と駆け寄る悟空 見るとブラックとザマスが並び、視線を交わした。
「集まったな。とどめをさしましょうザマス。」
「もちろんだザマス。ミミはあの様子ならあと少しで神としての自覚を取り戻す。」と二人で禍々しい気弾を作り出した。
ここでトランクス達を仕留めるつもりのようだった。トランクスは「ミミさんが神になる??なんだって…?」そう焦る顔でミミを見た。するとミミが「…っ」とうめきながら、立ち上がる。その周りには謎の気が立ち込めていた。ミミは気づかず、かめはめ波の構えを取った。「か…め…は…め…」と静かに気を溜めた。ブラック達が気付くよりも早く、「波!!」と青い気の奔流を気弾にぶつけた。ブラックが「何!?」と目を見開いた。それとほぼ同時にベジータが起き上がり、「なめるなぁぁ!!ファイナルフラッシュぅぅ!!」と撃ち込み、二人の力でブラック達が放った気弾を消し去った。悟空は「ベジータ!ミミ!」と呼びかける。トランクスは(ミミさん…なんだったんだあの光は…とりあえず助けてくれたのか…?だが、ミミさんの様子がおかしかった…ブラックの言葉も気になる…大丈夫だろうか…)と助けてくれた事に安堵するも、ミミの様子に不安になる。
ただ、ベジータは今度こそ「く、くそったれ」と意識を失い、ミミも片膝を降ろし肩で荒く息をしていた。謎の気も消えてしまっている。
目を見開きたじろぐザマスとブラック。たしかに悟空とトランクスは動けず、殺せるはずだった。だが、倒れて動けないはずのベジータが動いた。
そして何よりーー
神としての自覚を取り戻しつつあると確信していたミミが見たことのない色の気を纏い立ち上がり、人間側として、ブラック達に刃向かった。結果的にミミとベジータの力が気弾を打ち消した。
これはブラック達にとっては完全に予想外だった。
すると煙幕が突如撒かれ、悟空とトランクスを何者かが連れ出したのだ!「ヤジロベー!?」トランクスは連れ出した本人、ヤジロベーに驚いた。「んもうおみーらギリギリだったでねーか!?」とと叫ぶヤジロベーに「助かったぜ…ヤジロベー」と悟空が言うが、トランクスは気づく。「父さんとミミさんは!?あの二人は」「あいつらはしょうがないべ!近くにいたのはおみーらだけだった!」トランクスは「そんな」と項垂れた。ベジータは意識を失い、ミミもまた、ブラックの達に狙われている。無事でいるはずがない。トランクスは思ってしまう。(また俺は大切な人達を…)後悔から俯いたままでいると、ピカっと後方が光に包まれる。驚いたトランクスがバッと振り向いたと同時に「わぁーー!?」とマイの声が響く。
「マイ!?」とトランクスは叫ぶ。
マイが死んでしまったのだろうか。ミミさんや父さんはどうなったのか…不安がよぎるが、そこにいたのは超サイヤ人ゴットの姿で、ベジータを肩に担ぎ、片腕でマイを抱えたミミだった。ミミは「マイちゃん!流石!助かった!!」と言うとマイも「そっちの方こそだよ!閃光弾が上手く効かせてくれて良かった!」喜び合う。
トランクスも「ミミさん!!良かった!父さんもマイも無事で!!」安堵していた。
だがブラック達は待ってくれない。ゆっくりする暇なく、ミミが「急ぐよ!!」と叫び、タイムマシンの所に向かう。ミミがマイを下ろし、ベジータを乗せ、マイに手を伸ばす。しかし現れたブラック達を見て急いでトランクスがタイムマシンを起動させる。ミミがバリアを貼り、破壊されないようにした。その時だった。トランクスが「マイ!?来るんだ!!」まだ外にいるマイに気づき叫ぶ。ミミは咄嗟に手を伸ばそうとしたが、
「トランクス!あんたは未来の希望なんだから!
生きて。」と最後、微笑み、しんがりを務める事になってしまう。ミミは何も言えず、唇を噛む。マイの覚悟を見てしまったからだ。ブラックは飛び立つタイムマシンに向け、咄嗟に気弾を放つが、ミミが貼ったバリアは壊れなかった。「!?」と一瞬ブラックの動きが止まり、そのままタイムマシンは元の時代に逃げおおせたのだった。
ブラックは舌打ちをするとザマスは「ミミとか言う女、人間側として戦っていたぞ。神の自覚は取り戻したんじゃなかったのか?」と刺々しく言う。ブラックは「確かにな。ただ、あの謎の気から、俺と似たような力を感じた…やもすると神に立ち戻る日も近いかもしれん…。ふふふ。」とまだ勘違いを起こしているようで、ミミがこちら側に来る確信を持って微笑んでいた。
一方過去の世界では、
「なんであんた達揃いに揃って無茶して!!しかもなんで仙豆持って行ってないの!?死にかけたじゃない!?」とブルマの怒声がカプセルコーポレーション中に響く。悟空達は仲良く正座をしたまま、「わ、悪ぃ…忘れ、ちまって…」「…ちっ」「か、母さん、俺も、忘れてました…」と口々に言う中、ミミだけは「す、すびませんでひた…」と見事な土下座を披露していた。見ると頭にたんこぶが積み重なっていた。ブルマは真っ先にミミに雷を落としたようだ。
ブルマは悟空達の現状、特にミミがブラック達に連れ去られかけた事に対してとても怒っていた。
それもそうだ。前世を泣きながら話をしていた家族にも等しい友人が簡単に犠牲になりかけていたのだから。過去の世界の母の怒りように、たじろいだトランクスは(か、母さんがミミさんにあれだけ…本当にミミさんを信頼していたし、大切に思っていたんだ…)思うとそのまま、正座したままミミを見て「あの、ミミさん」話しかける。「ん?トランクス??」顔を上げるミミは涙目であり、顔にもたんこぶができていた。「助けてくださりありがとうございます」と言うと「ううん、むしろあの時にトランクス達が言ってくれたから靡かずに済んだよ。ありがとうね」そう優しく微笑むが、ブルマはカンカンである「本当マイ達のおかげで助かったけど!!死にかけたんだからね!!」が、涙をポタポタ溢していた。それを見てミミは反論できず「いや、本当すびませんとしか言いようが無いというか…」と萎びた声で謝罪を繰り返していた。
はい、執着心が強いブラック様です。
私の解釈だと、原作では、ブラックがザマスを勧誘した理由として、
「自分の考えが一番正しく、世界もそうであるべきだ。
なのに、愚かな人間も、そんな人間を放置する神もいるのはおかしいと暴走し始め、
自分の価値観を理解してくれる者を求めて未来ザマスを勧誘した。」と感じてました。
なら、今回「ブラックが、もし、オリ主(ミミ)の前世のザマスとしての気を感じていたり、ブラックになる前にザマスとしてミミと対話していたら?」と理解者を求めていたブラックに「ミミ」という特大な情報が与えられた時、何が起きるのか
と考えた時に、「ミミは、真の理解者たる存在になるのではないか。」
「だが、そんな大事な存在が人間として生き、行動しているのは良くない。元に戻し、救ってやらなくては。」と舵を切るのではないかと考え、書いた結果。
こ う な り ま し た
執着心が溢れる、高まるブラック様になりました。
登場人物 (追加)
ザマス/悟空ブラック
ミミの前世の魂と同じ魂を持つ人物であり、トランクスにとっても因縁の相手。
ブラックが過去世界に現れた際、ミミが後で関わる事になる過去のザマスだった時の自分が見た時の表情と真逆の怒りや苦痛に満ちた顔をしていた為、引っ掛かりを覚えた。その後対話の時を思い返した際、「ミミは自分だった存在では?」と推測するようになり、超サイヤ人ロゼになった時にミミの気を探る事で、ミミ=別世界線の自分という確信を持った。バディを組んでいる未来ザマスよりも自分を理解してくれる存在と認識して同胞として迎え入れようと執着するようになる。
ザマス/未来ザマス
未来トランクスの世界にて、自分の考えを理解してくれるブラックに感銘し、計画を遂行するバディになる。が、ミミを計画をトランクスと共に邪魔する敵として見ており、ブラックが入れ込む理由はある一定はわかるが、敵を迎え入れようとする気持ちだけは分からない。
長々と後書き失礼しました。
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