別世界を生き抜いた女の転生サイヤ人ライフ 未来トランクス編 作:ミルク見るぜ
ミミはどうなるのか。
文章形態を少し変えて見ました。読みやすくなってればいいのですが…
中身の感想もぜひお願いします。
その頃
悟空対ザマスと、ベジータ対ブラックの戦いは
なぜか
悟空・ベジータ対ブラックになっていた。
ミミの記憶通り、ブラックが作り出した亀裂の煙はブラックの分身を作り出し始めたのだ。分身は吹き飛ばしても吹き飛ばしても煙が吹き出し無限に分身を作り出す。そこへ、ザマスが悟空を誘導した事で、先に分身と相手取っていたベジータと悟空は背中合わせになった、という事だった。
力で勝っていても多勢に無勢だった。分身に囲まれた悟空達を見てブラックは嘲笑うかのように見下していた。
「今までの威勢はどうした?」
ブラックは余裕ぶって鎌にもたれかかっていた。自分を狂わせるあの女(ミミ)がいないなら自分は落ち着いていられる。力こそは負けたが、大体のベジータ達の動きは大体予想がつく。
更に分身は永遠に湧いており、気の流れが出鱈目になっているようだ。自分も瞬間移動は難しいが、相手も同じこと。悟空達を封じる事ができれば、後はザマスがトランクス達を。自分がミミを殺せば相手は終わる。
一方でベジータはミミが言っていた言葉を思い出していた。が、空間が消える気配がまったくない。
「ち、クソッタレ。コイーダの野郎早くあの亀裂を無くしやがれ!」
ベジータがそう毒吐く様子に更に笑みを深くしたブラックが告げた。
「俺が作り出した神秘を人間気取りの紛い物にわかるはずがあるまい。どうする?ザマスは今頃、トランクスとその仲間達を嬲り殺しにしている頃だぞ。」
悟空達は当然だが、歯噛みをした。それでも時間は待ってくれない。どうあがいてもこの包囲戦を突破しなければ、自分達の負けが確定してしまう。
すると 「ブラック!!」と声がした。
ミミである。
ミサイルのように突っ込んでくるミミを、
ブラックは「来たか」と言わんばかりに口元を歪めながら鎌を振り迎撃する。
「こいつの時間稼ぎをするからどっちか!ザマスに向かえ!」
そう叫びながらブラックをぶっ飛ばし、追撃に走る。ベジータは亀裂の事を聞きたいところだが、その時間もない。悟空と協力し、一度煙を吹き飛ばす。
「俺が先にブルマの所へ行く!!」
「分かった!!油断するな!ベジータ!」
ようやく包囲網を抜けたベジータがザマスの元に飛んでいった。
ブラック対ミミの戦いは佳境に入っていた。
斬り合い、せめぎ合いのなか、
「ふ、ベジータに言われた事もできず、暴力に走るなど、お前は本当に救えない。まさに紛い物だ。身の毛がよだつ。」
ブラックがそう語りかけるが、ミミが無言で蹴り飛ばす。
「あんた、あれ、『俺の底なしの怒りかもしれん。』とか言ってたけど。ゴワス様にはただの空間の裂け目だと言われていたわよ。すぐ直してくださるそうよ。」
皮肉じみた言葉を告げる。
ブラックは最初は嘘を言っているかと思ったが目を見ると、なるほど真実だったようだ。
元師匠からの言葉にブラックは苦々しくだが真剣な表情で
「あの老ぼれに俺の素晴らしさが分かる筈もない。」
「現にまだ消せてはないであろう?」
ミミは眉を少し顰めたが、すぐに立て直す。
「そういえば私が言いたい事だけど。」
「なんだ。今更こちら側に行きたいと言うのか?悪いがもうお前の事は…」
ブラックが呆れたように話を進めようとしていた。今更、自分は「紛い物」だったと認める気か?なら少しは俺の意思を理解してくれた訳か。
そう思っていると
ミミが遮り、口を開く。
「私、前世がザマスという事は否定したわけじゃない。」
「ふん。何を言うかと思えば…最初から俺はそう言っていただろう?」
ブラックの馬鹿にしたような声を聞きながらミミは言葉を続ける。
「だけど、ミミとして生きてきた事は確かよ。人間として家族も持った事があるわ。私が先に死んだせいで悲しい思いさせたと思うけど。」
「…何が言いたい。」(人間と家族になっただと…?理解ができん。いや、だからミミは人間に成り下がったのか…)
ブラックはそうミミのあり方を思案していると、
ミミは静かに断定する。「だから、あんた達、いや、前世の私の考え方は、独りよがりだったのよ」
言葉を聞いた瞬間、ブラックの表情が大きく崩れ、目を見開いた。
人間に成り下がっていたとは言え、自分自身だと思っていた存在に真正面から自分の思想を切り捨てられたのだ。
ブラックにとっては、自分自身を否定されたような感覚だった。同時に怒りの感情が湧き上がる。
(ミミは俺を裏切っていたのか…!!!)
「ふ…ふざけるな!神でありながら裏切り者の貴様に!!俺の崇高な考えを独りよがりだと否定されてたまるか!!やはり貴様は要らぬ!!徒花と散れぇぇ!!」
余裕を無くして鎌を振り上げた。だが、振り下ろされたそれをミミはすぐに受け止め弾き返す。
「そうやって、簡単に逆上して感情任せに人を傷つけ、自分に都合の良いものだけを見ようとする…!」
「それこそが…あんたの弱点なのよ!!」
鎌を解除すると、かめはめ波の姿勢をとる。ブラックもミミの挑発に乗り、かめはめ波で撃ち返そうとする。
「もう喋るな!!俺の前から消えろ!!」
「この世から消えるのはお前だ!ブラック!」
同じ存在から別れた者同士が最終決戦に臨む。
「「か〜め〜は〜め〜」」
「「波ぁぁぁ!!!」」
ついに気の奔流がぶつかり合った。
最初はブラックが優勢であった。ブラックが「死ねぇぇ!!」と出力を上げたが、
亀仙流を幼き頃から学んでいたミミがかめはめ波をブラックに使われている怒りを力に変え、それ以上に気を爆発させた。
「ぐ、ぎぎぎ!!お前が!自分の技みたいに!!使うなぁぁぁ!!!」
ミミのかめはめ波がブラックのかめはめ波を飲み込み、ブラックは「ぐわぁぁぁ!!」と爆発に巻き込まれる。
ミミは肩で息をしながら、静かに手を下ろし、ブラックの出方を見る。
ブラックは吹き飛ばされて道着もぼろぼろであり、「はぁ、はぁ…」と息も絶え絶えであった。
ミミはすぐに止めを刺し、時の指輪を破壊しようとした。
するとブラックはゆっくりとミミに手を伸ばす。
(お、俺が、死ぬ?ま、まさか…思想が何もかも違うやつに、負けるの…か。)
そして、
「ま、待ってくれ…」
その言葉にミミがピタリと止まる。
「い、今お前の、攻撃を…受けて…分かったんだ…」
ブラックの顔が切なげに歪む。
「おまえの中の悲しみ、を…私の、せいで、苦しませた…」
ミミは
(…どっちだ!?本当に分かったの?私の考えが…??)
一瞬思考が止まってしまう。
だからこそ、ブラックに付け込まれてしまった。
(悲しみが分かったところで、俺はもう止められん。どうであれ止まってくれて好都合。)
止まってしまった事が命取りになり、ミミの胸に気の刃が突き立てられた。
ブラックは口元が震え、瞳も揺れたが、すぐに止まり、一気に貫く。
「がはっ…」とミミの口から血霧が吹かれた。
ブラックは荒く息を吐きながら、
「な、なんて…そんなことは一度も考えては、いない、ぞ…」気の刃を引き抜くと、
「おまえの、その優しさこそが…お前の死因だ…」
冷たく歪んだ笑顔を浮かべた。
ミミはブラックの笑顔を見たのを最後に顔を歪ませ倒れ込む。ブラックは狂ったように顔を仰ぎ腕を広げて笑いだす。
「は、はっ、ははは。ついに紛い物を倒したぞ…」
しかしその胸の内はある一種の敗北に塗れていた。ミミを理解しきれなかった気持ちを認めたくなかった。
ミミは前世がザマスだったはずなのに、人間として生きることを選び、真っ向から対立した。
そして、自分の思考を「独りよがり」と切り捨ててきた。
ブラックは、ミミを紛い物扱いにしないと心が揺らぐほどになっていた。
それでもどこか、本当に自分自身であったミミに、
見て欲しかった。
理解して欲しかった。
賛同して欲しかった。
だがその気持ちをブラック自身も切り捨てた。
ミミを失った事で、孤独感を覚えた。
そしてその「ミミを理解する機会」が永遠に消えてしまった虚しさを感じていた。
…だがその思考は次の瞬間には途切れた。
「ん??なんだ?」
異変を察知し、表情を戻す。
瞬時に
「空間が閉じられた。それにザマスの気が…」
そう呟き、ブラックはその場を飛び去った。
ブラックはミミが「死んだ」と思っていたようだったが、
「ぐう、うう…!!」
ミミは生きていた。先程の刺し傷はギリギリ命には届かなかった。ブラックが気が動転していたようで、死亡確認は取らなかったようだ。
だが、それでも重傷には変わりなかった。
力なく崩れ再び地面に伏せる。血に濡れたその姿を界王神が見つけた。
「!!ミミさん!大丈夫ですか!?」
「し、失敗した…裂け、目は…?」呟くミミに
「もう喋らないでください!重傷ですよ!!裂け目は直しましたから!!」
そう叱咤し、抱き上げると、ブルマのいるガレージに向かう。その道中にて悟空も合流し、「ミミ!ひでぇ怪我じゃねえか!!大丈夫か!!」励ますのであった。
ミミ、敗北。しかし死んではないようですね。
さてベジータは間に合うのか、ブラックが先にたどり着くのか、こうご期待。
私事ですが、
ちょくちょく文章を改訂していきたいと思います。改訂速度は亀を通り越してカタツムリな遅さだと思いますが、皆様に読みやすく思っていただけるようにしていきますので、気長にお待ちください。お気に入りに登録してくださった方、感想を入れてくださった方、とても感謝しています。
では。