別世界を生き抜いた女の転生サイヤ人ライフ 未来トランクス編   作:ミルク見るぜ

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いやー ライフ、とか言いつつ、暮らしてる様子ないやんけ

みたいな突っ込みがあるかと思いますが、暮らしの方はまた話を考えて出す予定なので、そのままで。






第10宇宙来訪② 手合わせと対話。揺さぶられる魂

その間も話は続き、時の指輪の所在について話が移る。ゴワスから指輪をしっかり保管している事をビルスへ伝えたが、実際に確認したい事をビルスが告げると、「わかりました。ザマス。神殿にビルス様達を案内せよ。」と呼ぶがザマス自体はミミと悟空を見ていて、心ここにあらず、のようであった。ゴワスに再度呼ばれたことで「はっ!」バツが悪そうな顔で「承知、しました。」と呟く。

ゴワス達を待つ間、ビルスとウィス、そしてミミは静かに待ち、ビルスは「うーん、ミミの言う通り、ザマスは悟空はおろか、時の指輪も知らなかったようだね。」そう言うと「はい、この時に存在を知りましたよ。いや、本当、半人前すぎる…」ミミが前世の無知さに俯くが、悟空がキョロキョロ見渡していた為、左耳をひっつかむ。「悟空、少しは落ち着きなさいって…!」と額に青筋が浮かんでいた。「い、いてて、分かったって!!」悟空がそう叫んだ事で、ミミはすっと手を耳から離す。左耳をさすり「いてて…」唸る悟空に

 

ミミは「もう…」と呆れたように肩をすくめていると、ゴワス達が玉手箱のような箱を持って戻ってきた。箱に厳重に入れられた時の指輪は銀色の物が一個、青銅色のものが4個であった。

ゴワスは「この通り、全部揃っております。」四人に告げた。ウィス達も確認し、「確かにありますねぇ。」と呟く。ミミの記憶通りのようだ。

その間、ザマスは再び悟空に絡まれ、ミミは二人の間に入り、首をぶんぶん横に振っていたが悟空がミミをひょいひょい避けながらザマスに近づこうとしていた。

 

ビルス達は気付かないようで、ゴワスは「なぜ、第七宇宙の話なのに、我々の宇宙の事を??」と疑問を口にした。ウィスは「今他の宇宙にも確認しているんですよ。」と告げた。「そうでしたか。」と続けていると、「近づくな!!」と少し遠いところでザマスが悟空に対し叫んでいた。ミミを避けるように、悟空は「けちくせぇ事を言わねぇで、オラと戦ってくれよ、な!もういいだろ!?」と言う。ミミは「いやいや、悟空、嫌がってるじゃんやめて差し上げて。」と首を横にぶんぶん振る。ザマスは「ええい!!口の聞き方には気をつけるんだな!人間!!」と怒鳴る。悟空がミミを見て、「へへっ。だってよ。ミミ。」「私!?なんでよ。どう見ても悟空に言ってんじゃん!!」正論を突っ込まれて「なんだよ、めんどくせぇな…」と頭を掻くと挨拶時と似た姿勢で、

「お、オラと喜んで戦って欲しいです、ます。」そう懇願する様子にザマスは困惑していた。

 

その様子にゴワスには人間を知るいい機会だと思ったようで、時の指輪が入った箱を閉じると、「ザマス、良い機会だ。相手になって差し上げなさい。」そう言った事でザマスは渋々頷き、急遽、練習試合をすることになった。ミミはザマスの刺々しさが滲む表情を見て、(あちゃー完全に嫌がってる…渋々じゃん、どんまい)と思いながら顔には出さなかった。

 

試合になり、悟空がストレッチをした後、金色の戦士になる。金髪に青い雷鳴が走る「超サイヤ人2」悟空に驚きながらも構えを取り、向き合うザマス。ゴワスは「なんと、変異するのか!」こちらも目を見開き驚く。ウィスは「超サイヤ人、というものです。」と告げ、「一応、私も、なれます…」ミミがすっと手を挙げた事で、「な、なんですと…!!」と更に驚く。「神様と戦うのは、ビルス様以来だな。」何事もないかのように言って悟空が最後のひと仕上げに首の筋肉をほぐす。「あの者は、ビルス様と戦った事が!?」ビルスは得意気に「そうだ。破壊神って分かってても僕と戦ったんだよ。あいつ。」と笑っていた。

「ちなみに私のお隣にいるミミさんも、一撃、ビルス様に入れた事がありますよ。」ウィスがミミを見てにこやかに告げ、それを見たミミは照れていた。「!ではなぜ、あの者やあなたは生きておられたのですか!?」ゴワスがミミに尋ねた。

「…その時も奇跡、でしたよ。」そう呟いていると、ビルスは「そう、僕の予知夢のおかげだよ。」と言ってウィスとミミの間に入る。

 

試合は、静かに始まる。超サイヤ人2になった悟空の重い攻撃を躱すのではなくザマスは腕をそっと掴み受け流す。「わっ!」と前に放り出された所で、「終わりだ!!」と手刀を入れようとしたが、悟空は翻すと気弾をザマスの手刀にぶつける。ザマスも吹き飛ばされまいと気を解放する。悟空は「!!」とザマスの気を観察し、(ブラックと似てっけど、どっちかつうと、ミミに似てんな。今のミミの気と。)そう判断した。ビルスもウィスやミミに「…気づいたか。」と呟く。「ええ。似ていますね。ブラックとミミさんに。」「はい、そうでしょう。私は彼、というかブラックの転生体ですもの。似ている部分は多いかと。」とゴワスには分からないぐらいの小声でビルス達に伝えた。ウィスは「どちらかというと…邪気がない分…」とミミを見て呟いた。そんな中、ミミは(私の目的はそこではないのよ。私はザマスと話がしたい。私が話した事で変われるのなら…)そう睨んでいた。試合は悟空が攻勢に転じた。向けた拳をザマスに掴まれたが、力で押し返そうとした。(こ、これが、人間のパワーだと!?)と内心ザマスが驚く。それでも力を受け流すと今度は「でりゃああ」と悟空の逆立ち蹴りが飛んでくる。「…ッ!!」それにも反応し、掴んで受け流そうとしたが、とうとう押し返された。半歩後退りして、悟空からの攻撃に防戦一方となる。

弟子が押されている様子を見て、ゴワスは喉を鳴らし、人間の可能性に目を見張る。

「これほどの力…何者なのだ。あの者は、人間でありながら破壊神ほどの強さを持っている。」そう呟いてしまったゴワスに対し、ビルスが「僕ほどの強さ、だと…??」と睨みつけた。その一瞬空気が張り詰めた事で「も、申し訳ありません。とんだ失言、でした…!」と謝罪する。

試合は佳境に入った。ザマスはなんとか踏み止まり、両腕を交差させ、防御していたが、悟空の力が強く、その防御も崩されかけ、驚きと少しの恐怖が滲む。(な、なぜだ、私が、人間に、負け、る??)

その気持ちのせいで、戦いの中一瞬だけ行動が止まった事で悟空に「でりゃああ!」振り抜かれてしまった。

ザマスは「ぐっ!!」と大きく体勢を崩し、膝をつく。悟空は拳をザマスの顔の前で止め、圧で風が吹き上がる。

試合は悟空の勝ちに終わった。

ザマスの顔を見て「あ。」と呟くミミ。ザマスの悟空への恐怖の表情、そして人間に打ち負かされた現実に信じられないものを見るような見開く目を見てしまったのだ。内心ミミは、(そう、それで前世は悟空に執着し始めたんだった。)過去を思い出し、苦々しい思いを飲み込んだ。悟空は試合が終わると武道家として、ザマスの強さを讃え、挨拶をしようと笑顔で手を差し伸べる。それがザマスには人間に負けた自分への当てつけ、そして屈辱に思えたようで顔を少し歪ませ、握手を一度拒否しかざした腕に神力を滲ませたが、ゴワスに「ザマス!!」告げられた事で、躊躇した後ゆっくりと手を握った。

 

試合が終わった後、ゴワスはミミの方向に体を向けると、

「ミミさんも力試ししますかな?」そうにこやかに告げた。「申し出は嬉しく思いますが…」とザマスをチラッと見る。ザマスの一瞬悩んだ表情を見て、目を閉じて一瞬思案すると、「勝手な事は承知でございますが、お話だけでよろしいでしょうか。私は悟空より弱いので。」ザマスと似たような悩んだ表情を浮かべ、ちらっとビルスを見た。ビルスはあくびして「ん?まぁ、いいけど、ちょっと眠たくなってきたし、食後のデザートを食べたいから早めに切り上げてね。」と許可を出した。ゴワスもミミの表情に首を傾げたが、すぐに「いいですよ。人間と対話するのは、とても貴重ですから」とニコニコしながら対話の席を準備した。ミミの事をとても「礼儀正しく、平和的に交流を図ろうとする優しい人間」と評価しているようだ。ミミが「快諾してくださり、感謝いたします。」とお辞儀した事で、ザマスは(戦う、のではなく、対話を選んだ、だと…?この女もサイヤ人なら、戦いたかったはずでは…??本当に何者だ、何を考えている。)ミミを理解しきれないものとして見つめていた。

 

 

席に着くとザマスが(…丁度いい、この女の思考を探るには良い機会だ。)と考え、開口一番に「率直に問いましょう。あなたは何者なんです?あの野蛮な人間とは違いすぎる。」と言い放つ。ミミは(うん。君の来世だよ。と言えたら楽だけど無理だね、これ。)笑顔のまま0.5秒考え、「わたくしは、とある縁で、破壊神様や界王神様と交流を深める事ができた、ただの人間ですわ。今、天使様の元で稽古と共に神との交流に対するマナーなどを学んでおりますの」と話すミミは内心、(色んな意味で、ね…)付け加えた。

ザマスは(縁?何か隠しているな…)と考え込む。ミミの真意を察してはないが、機微には敏感なようだ。

悟空はコソコソとビルスに「ミミってあんな言葉使いってできるんか。」耳打ちした。ビルスは「…おまえもちょっとは見習えよ。」小声で返しながら悟空の脇を小突く。それを見たミミは笑みを貼り付けたまま、悟空に「後でお話しを致しますので静かにお待ちくださいな」妙な圧をかけた。悟空は「い!?声聞こえたんか」と肩を跳ね、ビルスが「当たり前だ。おまえは声が大きいんだよ」と悟空の頭を今度こそ本気ではたく。

ザマスは悟空を見て眉を潜めながら、「…では、そちらの世界では。」「孫悟空のような野蛮な者ばかりが多数いる中で、あなたみたいな人間もいる、という事ですか?」ミミにそう尋ねる。

「マナー的には悟空はよろしくないかも知れませんが、悟空もああ見えて敬意を表していますわ。私が知っている人達ですと、武道家として敬意を表す方が多い印象ですわね。」そう言いながら誰にでも丁寧で真面目な未来トランクスや、悟飯の事を思い浮かべていた。

ザマスは「……」と言葉を詰まらせていた。

 

どういうことだ。

この女、形式が崩れていても、武道家としての敬意が存在する…だと?

理解できぬ…

だが、やはり野蛮な人間はどの世界にもいるようだ。

この女の本性はどっちだ?いつ仮面が剥がれる??人間がここまで礼節があるのも不自然だ…!

 

すると、ミミがザマスの様子を見て、「僭越ながら、私からも質問を。」

「…許可しましょう。」「私や、孫悟空を見て、あなた様はどう思われましたか?」「!?」この質問に見開くザマス。しかしすぐに表情を正し、「…やはり人間は野蛮とは思う。だが、それと同時にあなたのような人間がいる事を知ることはできた。」と答える。ミミは「そう思っていただき、大変嬉しく思います。」と言ったが、ザマスは続けて、「だが、あなたのような人間にも野蛮な人間に対して、悩みはあるのでしょう?」と更に尋ねる。ミミは少し考え込み、口を開く。

 

「…確かにそういった人間に大切な者たちを壊されたりした事はたくさんあります。悲しみに暮れ、怒りに震えた事も。」「なら、野蛮な人間は」「遮る事をお許しを。ただ、人間はそういった間違いをしながらも、手を取り合えるのだと。寄り添え合える事を、知りました。」ミミは一度言葉を切り、かつて青い海が広がる世界で自分が出会った、愛した仲間達やかけがえのない人達を思いながら、「そして私は復讐心に沈むのではなく、人は愛し合える事を知りました。」とザマスに告げる。

「……」ザマスは押し黙ってしまう。話をしているミミの瞳が自分と同じ灰色なのに煌めいて見えたからだ。「もしかしたらそのような人間にあなた様も会えるかもしれません。見てないだけで。」ミミは話し終えると、「上から目線なような発言失礼いたしました。質問はよろしかったでしょうか」と尋ねる。ザマスは震えた。(なんなんだこの女は!?似たような雰囲気が出たのにも関わらず、人間は寄り添えるはずだと…!?そんなはずは…)

ミミはザマスの様子に((まぁ、揺すぶられてるからあんな反応になるわな))と思っていた。ビルスは、対話の様子を見て、「うーんはっきりと言って黒じゃないか?あんな質問に震えるなんて。」ザマス=黒、ミミの対話でも変わらないと、即決したように悟空とウィスに告げる。「でもよ。ミミを見ていいやつも知れたって言ってたぞ。」「ふーむたしかに悟空さんの言う通り、ザマスさんは良い人間がいると知れたかもしれませんが…それ以上にミミさんの質問に揺すぶられているのが見て取れますので、ビルス様もそう思われたのでしょう」とヒソヒソ話す。ゴワスが、「対話は進みましたかな。若いお二方。お菓子とお茶をどうぞ。ビルス様もいかがですかな?」とお茶休憩にしようとするが、

「いや、結構。おーいミミ帰るぞー」と聞いたミミは「…」と思うところがあるが、「不躾かもしれませんが、あなた様とお話が出来てとても嬉しく思いました。いずれまたお話が出来たら…あなた様のお考えが良い方向になるようお祈り申し上げます。」席を外した。「…最後の質問だ。」「いかがされましたか?」「おまえは本当に何者だ??」と焦りを浮かべたザマスが質問する。ミミは瞳を灰色と、黒の瞳孔をした瞳でザマスを見据えて、髪をかき上げ、

「私?ただのあなた様と話をする機会を得られた女です」とニコリと言った直後、ミミの胃が限界を迎え、「ぐふっ」と口から血が垂れてしまう。ウィスが様子を見て「あらーミミさん口から血が…」呟くのを見て、「ええ!?大丈夫ですか!?」とゴワスが取り乱す。

悟空も「やべぇっぞ、帰るぞミミ!!」わめき、とビルス一行は帰っていった。ザマスはその後ろ姿を見て(なんなのだ。あの女は…!)と頭を抱えた。ゴワスも(むぅ、これで人間に対する考えが柔らかくなれば良いのだが…それにしてもミミさん、ザマスと似たような表情かつ、雰囲気であったなぁ…思うところがあったのでしょうな…)と考えにふけるのだった。

 

戻る途中ビルスは「で、どうだった?やつ。僕的には黒だったけど?」と言うと胃痛から戻ったミミが、口についた血を拭きながら、「なんとも。私が話した事で、本当に野蛮じゃない人間がいる??と思ってくれたみたいです。」「ただ、だいぶ拗らせてると思います。似てる私に自分の考えをぶつけてきたので。」と告げた後少しだけ俯きながら、「それに長い間拗らせてきた神がそんな簡単に変わるかと思うと…」「ふーん…まぁ、警戒しつつ、今はブラックを倒してもらわないと、ミミとゆっくりお話出来ないね」にっこりとビルスがミミを見て告げ、ミミは引き攣った顔をした。ウィスはミミを見て、「ビルス様はミミさんの最近の様子を見て心配されているのですよ」朗らかに言うと、ビルスが「ウィス!余計な事言うんじゃない!」と少し顔が赤くなる。ミミがきょとんとしていると悟空が会話の輪に入る。「ザマス様と手合わせして思ったんだけんどいいか??」ウィスが「ええ。どうぞ。」と許可が出た。悟空は「ちょっと違う気だったんだけんど、ザマス様の気はブラックや今のミミに似てたぞ。」ザマスの気について分かった事を説明した。「…じゃあブラックが生まれるかもしれないね。この世界でも近い内に」とビルスは結論づけた。が、ミミが開示した情報では、時の指輪をブラックは身につけていたという事だ。時の指輪は身につけた人物の歴史を変えることが容易ではない。それは破壊神であっても同じ事であり、例えザマスがブラックにならなかったとしても、既に存在しているブラックが消える保証はない。

「じゃ、まだまだ警戒するに越した事はないね。」

「ええ。第10宇宙の未来はおろか、全宇宙の未来が関わってそうですからね。」ビルスとウィスが頷き合い、

引き続きビルスとウィスは警戒をしつつ、変わらず悟空、ベジータ、ミミ、トランクスの4名でブラック達を倒す事にしたのだった。

 




第10宇宙来訪でしたー

対話が難産でしたぞ…

はい、登場人物少し追加紹介しますー

ゴワス
第十宇宙界王神。ミミの前世の元師匠。
ミミを見た際は、非常に礼儀正しく、手合わせではなく、対話を選んだ稀有な人間と思っている。
ただ悩んでいる時のザマスと似た表情をした事を疑問に思っている。

現代ザマス
ブラックになる前のザマス。第十宇宙界王神見習い 
人間を嫌い、人間を滅ぼすべきだとこの時から考えていた。
悟空達と出会い、悟空には文字通り嫌悪しながらも自分を打ち倒した強さに執着し
ミミには、彼女の瞳や気から自分と似たような何かを感じ、対話の際、考えをぶつけるが、逆に揺さぶられてしまう。ミミが去った後、考え込む事が増えるようになった。
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