魔法少女ノ魔女裁判外伝 魔女たちの事件簿   作:ねこイヌ

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※本作品は性質上、本編のネタバレが含まれますのでお気をつけください。


ファイル3-1  牢屋敷・第三周目の魔女裁判

 ――裁判所に続く牢屋敷の廊下を歩く13人の少女たち……

 

 ――その中に1人、異形の魔女がいる……

 

 長かった……

 

牢屋敷・第三周目の魔女裁判

犯人:二階堂ヒロ

 

 なにせ、この計画は……

 

 別の世界線から始まっている……

 

 ~二階堂アーリーデイズ~

 

 『火かき棒で、ジャスティス先制アタック』

 

 『初日に死に戻り、2週目開始』

 

 『皆の解読により大魔女に会う方法を知り、再び皆に会うために首吊り』

 

 さて、いよいよ……最終段階……!!

 

 皆を魔女に覚醒させないと……!!

 

 ――!?

 

 

 ◆

 

 

牢屋敷・第三周目の魔女裁判……!!

 

絶海の孤島に立つ牢屋敷……

そこに連れてこられた少女たち……!!

 

大魔女を甦らせる儀式のため……犯人は次々と少女たちを魔女化させていくのであった……!!

 

 

 ◆ ◇

 

 

 二階堂……ヒロは……

 

 友人たちが解読してくれた大魔女についての書き込みを読み、彼女たちの思いを知り――……

 

 ふたたび会うために、自らも死を選ぼうとしていた……しかし

 

 首を吊る前にしなくてはならないことがある!!

 

 ――!?

 

 

 ◆ ◇ ◆

 

 

 牢屋敷の地下にあるエマとヒロが寝泊まりする房の中。ロープが天井から吊り下がっている。

 

 牢屋敷に連れてこられた初日に戻り、皆を救うと少女は誓った……

 

 一枚の紙を用意し……

 

 そして始まる……

 

 二階堂塾……!!

 

 ――!?

 

 紙一面に少女たちの名前、年齢、性別、魔法、住所、趣味嗜好、禁忌……、ヒロが知る限りの情報が書かれている。

 

 これを全て頭に叩き込む!!

 

 ――すごく詰め込み教育……

 

 魔女化も進行しており、今を逃せば死ぬこともできなくなるかもしれない……

 

 だから、時間をかけないで頭に叩き込まなければならない。できるかできないかではない。やるんだ。覚える時間がとれないというならば、睡眠も食事も正しくない……。力技で必死に暗記する……!!

 

 ――根性!! 牢屋敷に蔓延る根性論……!!

 

 なにも根性論が全てにおいて正しいと肯定するわけではない。

 

 だが……この牢屋敷では……確実に……存在する……。

 

”根性”……!!

 

少女たちに残された、たった一つの切り札……!!

 

 

 

凶器をリボンで結ぶ困難さを……

 

 『そばにあったホウキを分解して、持っていた剣を組み合わせたんだ。そしてその先端に、矢をくくりつけた。ナノカくんのリボンを使ってね』

 

二階堂ヒロという不安定な足場に乗った度胸を……

 

 『その瞬間、私はヒロちゃんに飛び乗ったの』

 

撃たれて黒幕が高説を垂れている間にダイイングメッセージを残す精神力を……

 

 『今思い返せば、それはダイイングメッセージを残すための時間稼ぎだったんでしょうね』

 

死体が見つかっても、有無を言わさずに命を刈り取る俊敏さを……

 

 『声をあげられる前に、私は、レイアさんの剣を手にとって……』

 

一人の少女に、根性見せて相打ちになったと思われる普段の言動を……

 

 『……でもよ。桜羽が根性見せた可能性だってあるんじゃねーか?』

 

 

彼女たちのように、根性を出していけ……!!

 

二階堂ヒロ……ッ!!

 

 ――!?

 

 こうして二階堂塾を経て頭に叩き込んだヒロは……

 

 準備を終え……

 

 首を吊る。

 

 

 ◆ ◇ ◆ ◇

 

 

 無事に、初日に戻り魔女裁判を開廷することができた。

 

本格的に魔女化させるには一人あたり、数日から数週間ほどストレスをかける必要があると言われている

 

 まあ、今回は……私の精神がいつまで持つかわからないから……あまり時間をかけるのは正しくない……!!

 

 大魔女を復活させるだけだから少々雑に魔女化させてもらう……

 

 それでも12人の少女を魔女化させるのは大変だが……

 

 ――!?

 

 

 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

 

叩き込んだ知識から少女たちの禁忌を知り、黒幕に反論を叩きつける

 

「メルルは人間だ」

 

そこから精神を揺さぶっていき……

 

 「彼女からしてみれば、ただちょうどそこにあっただけの都合の良い実験素材だっただけなんじゃないかな?」

 

 「……あ……あああああああ!!」

 

 ――メルルは魔女となった……

 

 よしっ!

 

 やっと1人……1人……

 

 ……

 

 これをあと11人……

 

 ――魔女化させる大変さに心が折れそうになる……

 

 いや、諦めるのは正しくないッ!!

 

 頑張れ、私ッ!!

 

ヒロは必死に魔女化させていく……

 

 

 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 

禁忌を利用し、まずはレイアを魔女化

 

 フーー、レイアの魔女化も終わりッ

 

 さて、次はノアを……

 

その後……

 

ノアの絵のことに言及し……

 

 「君の絵は……酷いものだったよ。とても見れたものじゃなかったね」

 

心にもないことを言うと……

 

 「あああぁぁぁ~~ん!!!」

 

 ――ノアは泣き出した。

 

 !?

 

 正しくない……

 

 友だちを泣かせるのってこんなにも正しくないことなのか……?

 

 もう二度と心にもない暴言は吐きたくないな……

 

 ――魔女化による精神の不安定化も相まってヒロの心は限界だった……

 

しかし……

 

ヒロは諦めない……

 

皆が生きている……

この一度きりのチャンスを無駄にしないために……

 

少女をバンバン魔女化させる……!!

 

 

 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

 

ヒロは少女たちの魔女化に没頭…… 

 

少女たちの禁忌に触れ、感情が高まった相手に言葉で寄り添い、魔女たちの協力のもと落ち着かせ、適度なストレスで無理のない魔女化……!!

 

そのまま、次の魔法少女(ターゲット)に移る

 

 やることが……やることが多い……!!

 

そして別の世界の記憶も合流

 

 炎上したり、島が浮いたりしたけど、計画は順調に進んでいく……

 

 よし……!! ハンナまで魔女にすることができた!

 

 残る魔女候補は2人……

 

 エマと……シェリーだ!!

 

 !?

 

 シェリーを……魔女化させる……?

 

シェリーの方を見ると目を閉じ、どや顔を晒している

 

 「……」

 

 一体どうすれば……!!

 

 私……シェリーを魔女にさせるの初めてだから……!!

 

 考えるんだ……私……

 

良い案が思いつかないまま、シェリーとの対話が始まる

 

 「あなたに私を魔女化させることができますか?」

 

 難易度たっけぇ……

 

 いや……皆が魔女でいられる時間は短い……ここで足踏みしている時間はない……!!

 

 とりあえず、彼女の言葉を聞かないと……

 

 「私は小さい頃、日常的に肉体を傷つけられていました……」

 

 !?

 

 禁忌……!! 誰もが触れられたくなく、されど魔女化させる一助になっていた禁忌……!!

 

 なんで、開口一番に禁忌を開示する……!?

 

 ど……どうしよう~~~っ!!

 

 「――めでたしめでたし――。そうなったら、良かったんですけどね」

 

 ますますどうしよう……

 

 わからない……彼女の心を紐解く方法がわからない~~っ!!

 

 「悲しいってこれであってます?」

 

 とりあえず、迷ったときは……とにかく反論ッ!!

 

 そして待つ……

 

 彼女のリアクションを待つ!!

 

この後、めちゃめちゃ頑張ってパーフェクト名探偵シェリーちゃんが誕生したけれど、無事、魔女化してもらった……!!

 

 

 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 

そして……

 

 桜羽エマ、二階堂ヒロ、夏目アンアン、城ケ崎ノア、蓮見レイア、佐伯ミリア、宝生マーゴ、黒部ナノカ、紫藤アリサ、橘シェリー、遠野ハンナ、沢渡ココ、氷上メルル……

 

 ――裁判所に13人の魔女がいる。

 

 !?

 

 無事に……全員魔女になってこの時を迎えることができた……

 

 ここからがいよいよ本番……

 

 ――この場の魔女たちによって強く念じられた儀礼の剣。その切っ先を裁判所の中央に向ける。

 

 正直……不安もある……上手くいくのか……失敗する可能性だってある……

 

 でも……1人じゃない……

 

 ――中央にある処刑台に大穴が生まれ、そこから血の柱が吹き上がり……

 

 皆で力を合わせて……大魔女に打ち勝とう!!

 

 私たちならできる……

 

 必ずや魔女が勝利を掴むことができる……!!

 

 ――次第に血は人の形となっていき……大魔女が……甦る……

 

 たとえ、大魔女が……月代ユキが……現れたとしても……勝ってみせる!!

 

 

 続く




次回、最終回
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