――裁判所に続く牢屋敷の廊下を歩く13人の少女たち……
――その中に1人、異形の魔女がいる……
長かった……
犯人:二階堂ヒロ
なにせ、この計画は……
別の世界線から始まっている……
~二階堂アーリーデイズ~
『火かき棒で、ジャスティス先制アタック』
『初日に死に戻り、2週目開始』
『皆の解読により大魔女に会う方法を知り、再び皆に会うために首吊り』
さて、いよいよ……最終段階……!!
皆を魔女に覚醒させないと……!!
――!?
◆
そこに連れてこられた少女たち……!!
◆ ◇
二階堂……ヒロは……
友人たちが解読してくれた大魔女についての書き込みを読み、彼女たちの思いを知り――……
ふたたび会うために、自らも死を選ぼうとしていた……しかし
首を吊る前にしなくてはならないことがある!!
――!?
◆ ◇ ◆
牢屋敷の地下にあるエマとヒロが寝泊まりする房の中。ロープが天井から吊り下がっている。
牢屋敷に連れてこられた初日に戻り、皆を救うと少女は誓った……
一枚の紙を用意し……
そして始まる……
二階堂塾……!!
――!?
紙一面に少女たちの名前、年齢、性別、魔法、住所、趣味嗜好、禁忌……、ヒロが知る限りの情報が書かれている。
これを全て頭に叩き込む!!
――すごく詰め込み教育……
魔女化も進行しており、今を逃せば死ぬこともできなくなるかもしれない……
だから、時間をかけないで頭に叩き込まなければならない。できるかできないかではない。やるんだ。覚える時間がとれないというならば、睡眠も食事も正しくない……。力技で必死に暗記する……!!
――根性!! 牢屋敷に蔓延る根性論……!!
なにも根性論が全てにおいて正しいと肯定するわけではない。
だが……この牢屋敷では……確実に……存在する……。
『そばにあったホウキを分解して、持っていた剣を組み合わせたんだ。そしてその先端に、矢をくくりつけた。ナノカくんのリボンを使ってね』
『その瞬間、私はヒロちゃんに飛び乗ったの』
『今思い返せば、それはダイイングメッセージを残すための時間稼ぎだったんでしょうね』
『声をあげられる前に、私は、レイアさんの剣を手にとって……』
『……でもよ。桜羽が根性見せた可能性だってあるんじゃねーか?』
――!?
こうして二階堂塾を経て頭に叩き込んだヒロは……
準備を終え……
首を吊る。
◆ ◇ ◆ ◇
無事に、初日に戻り魔女裁判を開廷することができた。
まあ、今回は……私の精神がいつまで持つかわからないから……あまり時間をかけるのは正しくない……!!
大魔女を復活させるだけだから少々雑に魔女化させてもらう……
それでも12人の少女を魔女化させるのは大変だが……
――!?
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「メルルは人間だ」
「彼女からしてみれば、ただちょうどそこにあっただけの都合の良い実験素材だっただけなんじゃないかな?」
「……あ……あああああああ!!」
――メルルは魔女となった……
よしっ!
やっと1人……1人……
……
これをあと11人……
――魔女化させる大変さに心が折れそうになる……
いや、諦めるのは正しくないッ!!
頑張れ、私ッ!!
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
フーー、レイアの魔女化も終わりッ
さて、次はノアを……
「君の絵は……酷いものだったよ。とても見れたものじゃなかったね」
「あああぁぁぁ~~ん!!!」
――ノアは泣き出した。
!?
正しくない……
友だちを泣かせるのってこんなにも正しくないことなのか……?
もう二度と心にもない暴言は吐きたくないな……
――魔女化による精神の不安定化も相まってヒロの心は限界だった……
この一度きりのチャンスを無駄にしないために……
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
やることが……やることが多い……!!
炎上したり、島が浮いたりしたけど、計画は順調に進んでいく……
よし……!! ハンナまで魔女にすることができた!
残る魔女候補は2人……
エマと……シェリーだ!!
!?
シェリーを……魔女化させる……?
「……」
一体どうすれば……!!
私……シェリーを魔女にさせるの初めてだから……!!
考えるんだ……私……
「あなたに私を魔女化させることができますか?」
難易度たっけぇ……
いや……皆が魔女でいられる時間は短い……ここで足踏みしている時間はない……!!
とりあえず、彼女の言葉を聞かないと……
「私は小さい頃、日常的に肉体を傷つけられていました……」
!?
禁忌……!! 誰もが触れられたくなく、されど魔女化させる一助になっていた禁忌……!!
なんで、開口一番に禁忌を開示する……!?
ど……どうしよう~~~っ!!
「――めでたしめでたし――。そうなったら、良かったんですけどね」
ますますどうしよう……
わからない……彼女の心を紐解く方法がわからない~~っ!!
「悲しいってこれであってます?」
とりあえず、迷ったときは……とにかく反論ッ!!
そして待つ……
彼女のリアクションを待つ!!
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
桜羽エマ、二階堂ヒロ、夏目アンアン、城ケ崎ノア、蓮見レイア、佐伯ミリア、宝生マーゴ、黒部ナノカ、紫藤アリサ、橘シェリー、遠野ハンナ、沢渡ココ、氷上メルル……
――裁判所に13人の魔女がいる。
!?
無事に……全員魔女になってこの時を迎えることができた……
ここからがいよいよ本番……
――この場の魔女たちによって強く念じられた儀礼の剣。その切っ先を裁判所の中央に向ける。
正直……不安もある……上手くいくのか……失敗する可能性だってある……
でも……1人じゃない……
――中央にある処刑台に大穴が生まれ、そこから血の柱が吹き上がり……
皆で力を合わせて……大魔女に打ち勝とう!!
私たちならできる……
必ずや魔女が勝利を掴むことができる……!!
――次第に血は人の形となっていき……大魔女が……甦る……
たとえ、大魔女が……月代ユキが……現れたとしても……勝ってみせる!!
続く
次回、最終回