装甲騎兵ボトムズ 惑星デゲンの奇跡   作:黒猫アプロ

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果たしてダニエルって、何者なんでしょうね・・・(遠い目)


第3話 超技術

「いきなり信用しろと言われてもな・・・」

さすがにキリコは懐疑的。

 

立体映像は不満顔

“え~っ、私はギルガメスの似非科学士官のトムスじゃないわよ!”

口調も随分くだけてきた。

 

「パーフェクト・ソルジャー計画については知っているようだな。」

 

“あれは、あなたをモデルにした「死なない兵士」の計画”

“だけど現在の人類の科学技術の水準だったら達成できない技術”

“ペールゼンが入手したあなたのデータのうち、解釈できるものだけを抽出して、

 不死性だけを達成しようとしたもの。“

“だけどそれに反乱を起こされると困るから、脳をいじって制御しようとした”

“余計なことをして、結果として寿命は大幅に縮み、オリジナルにはない臓器まで

 作った。極めて杜撰な計画。私なら絶対に許可しない“

 

「新しい臓器がある・・・だと?」

“これを見て”

 

フィアナの最新のCT画像。

「心臓が2つ、肝臓が2つ・・・?!」

“常人には無理な運動能力を心臓を増設することで、

 あり得ないくらい早い回復力は肝臓を増設することで、

 無理矢理に達成しようとした。“

 

立体映像は悲しそうな表情で、くるりと一回転する。

“当然、そんな臓器のおかげで、身体全体を維持できない。

 「何か」を犠牲にして実現している。“

“それは、この身体の「寿命」”

 

キリコは沈黙。

臓器云々はともかく、

「寿命が短い」ことは実体験し、話にも聞いていたから。

 

しばらく置いて一言。

「・・・その無理をしている身体をどう治す。」

 

“おかしな臓器は次第に衰えて、分解され、身体から排出される。”

“サポートがなくなった心臓は弱り始め、どんどん弱化が進む。”

“そこに修復能力が極めて高い、新たな幹細胞を送り込む”

“それにはあなたの協力が必要よ。キリコ”

 

「おれに何をさせるつもりだ。」

“あなたの血液が欲しい。フィアナの身体を作り直す材料にするために”

「それでフィアナがもとに戻るのか」

“少なくとも健康体には戻る”

 

それでもキリコは逡巡する。

“信用できなければ、実例を見せてあげる。残念ながらヒトじゃないけど”

 

キリコが立っている床の一部が盛り上がる。

中には透明な箱。

2匹のマウスがいる。

“片方はフィアナと同じ臓器をもっている。もう一方は普通の個体”

 

“片方は間もなく寿命を迎える。”

確かに動きが鈍くなる。ダニエルが言った通りのようだ。

 

“これに特殊操作した幹細胞を注入する。”

 

しばらくすると、その特別なマウスは再び動き出す。

 

“これが私の手法”

 

「・・・・ところで、今注入したのは何だ」

“あなたから取り出した血液の一部”

「いつ採取したんだ!」

“カプセルからあなたを出す時に、指先からほんの数滴”

「油断も隙もないな」

 

「これが最後だ。

 フィアナの意思を確認したい。」

“彼女が危険な状態なのはわかっている?”

「わかっている。

 だが、フィアナが拒否したらこの話はなしだ。」

“わかった。”

 

ダニエルの立体映像はその視線でカプセルを見やり、

ロボットアームが開封作業にかかる。

 

やがて時間を経てカプセルが開封、

フィアナが目覚める。

 

“キリコ”

目線でキリコを促す。

 

キリコは覚醒し、こちらを見上げるフィアナと話す。

 

数瞬の後、キリコは言う。

「頼む。フィアナを治療してやってくれ」

 

ダニエルもしばらくの間沈黙。立体映像で2人を見る。

“わかった。私の科学者としての誇りにかけて。必ずフィアナを治療する。”

 

フィアナは別のカプセルへ。

その横には血液採取のため、キリコが横たわっている。

 

カプセル越しにキリコを見つめるフィアナの目は語っていた。

『あなたを信じている』と。

 

 

 




<次回予告>
男は思った。「必ず彼女を治療したい。」と
女は思った。「これからも彼と共に歩んでいきたい。」と
超古代のオーバーテクノロジーは彼らを救えるのか。
次回「治療」
クエント超古代の技術が奇跡を呼ぶ。
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