私は叫ぶ、消えろ!消えろ!と。
しかし幻は私を離さなかった。
その弾丸は最も心の弱い者へと向かいます。
QモZ(さて...ヒヨリの銃撃を気にする必要は無くなったけど...)
マル「俺達を前に考え事か?随分と余裕なんだな!」
ヒヨリの銃撃と同時にマルが巨槌をもってタモツへと攻撃を仕掛けていく。
QモZ『まさか、忘れる訳ないよ。なんなら1番警戒しているまであるよ。」
(マルの攻撃はまともに受ける訳にはいかないな...受け止めた手が痺れてる...あまり耐えられない、か...)
マルの巨槌の叩きつけ、銃火器の猛攻によりタモツの体にはダメージが蓄積されていた。
タモツは再びマルに対し巨拳をもって攻撃を行う。それをマルは回避しようとする。
マル「同じ攻撃が通用するはずが、ってマジか!!」
マルの表情に焦りの色が見えた。何故なら巨拳の手のひらに赤い渦が配置されていたのである。
渦から赤い手が強襲する。
普段のマルならば躱す事は容易かっただろう。しかし一瞬の焦りが回避を遅らせてしまった。マルに対し赤い手が襲いかかる。
マル(躱し切れない...!少し強引だが!!)
『ブウゥンッ!!』
躱し切れないと判断したマルは巨槌で迫り来る赤い手を薙ぎ倒す。しかし全てを防ぎ切れず左腕、頬を切り付けられる。
マル「防ぎ切れなかったか...」
(治せはする...だが今見せる訳にはいかない。まだその時では無いんだ。この状態で戦うしか無い!!)
ヒヨリ「マ、マルさん!大丈夫ですか?!」
マル「気にするな!ただのかすり傷だ!!お前は自分のする事に集中しろ!!」
QモZ(これでマルの動きは制限出来た、脅威度はかなり下がっただろう、後はヒヨリをどうにかすればいい。これで救いを....)
突如、タモツの動きが止まり辺りを静寂が支配する。
QモZ(あれ、何を救うの?私は償いをしたくて...いや違う救わなきゃいけない...そうしなきゃいけないんだ。)
タモツの動きが止まり、隙ができた。そこを逃すほどヒヨリは甘くは無い。タモツに銃口を向け、引き金を引く。
『バアァンッ!!』
QモZ『?!』
銃声を聞き、タモツは現実に引き戻される。発せられた弾丸はヒヨリの狙った場所、4発目の弾丸が当たった部位へと命中した。
Qモツ『グッ...!一度狙った場所に正確に当てるか...流石はスクワッドのスナイパー...」
(なんだ...今の感覚、何かが変だ。一体いつから?)
再びタモツの動きが止まり、隙が生まれる。その隙を利用し、ヒヨリはマルに近づく。
ヒヨリ「マルさん、少しいいですか?」
マル「その目、何か考えがあるみたいだな、いいぞ、話してみろ。」
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ヒヨリ「......なんですけど、いけますか?」
マル「......」
ヒヨリの作戦を聞き、マルは考える。確かにその方法なら希望はある。しかしその方法だとヒヨリ1人でタモツに挑む事になる。
マル「お前1人でタモツに挑む事になる事は承知なのか?」
ヒヨリ「わかってます...でもやらなきゃいけないんです!お願いします、マルさん!!」
マル「わかった。言い切ったならやって見せろ。」
ヒヨリ「!!ありがとうございます!」
ヒヨリは6発目の弾を装填し、タモツに向け走り出す。タモツの動きは未だ止まっている状態。その隙に詰めれるだけ距離を詰める。
ヒヨリ「タモツさんっ!!私が相手になります!!」
Qモツ『ッ!!貴女1人で何が出来る!!いい加減沈め!!」
(さっきからなんだ...?!嫌に頭が冴える...そのせいで変に考えてしまう...!!)
ヒヨリの声を聞き、タモツが動き始める。
タモツはヒヨリの周囲に赤、白、黒の渦が出現させ、ヒヨリを迎え撃つ。
ヒヨリ(青い紋章にだけ気を付けろ!それ以外はなんとかなる!!)
繰り出される攻撃を躱し、ヒヨリはタモツへの距離を詰める。しかし完全に躱し切れておらずヒヨリの体に傷が増えていく。
Qモツ『相打ちにでも持ち込むか?甘いんだよッ!」
鎖を伸ばし4つの巨拳をヒヨリに向け放つ。
ヒヨリ(本体が空いた!狙いなら...今!)
『バアァンッ!!』
4つの巨拳を攻撃に回し、本体がガラ空きになった所をヒヨリは狙い撃つ。放たれた銃弾はさっき命中した箇所に命中した。
Qモツ「ガッ...アァァァァッ!!」
銃撃され一瞬だけ動きが止まった。しかしタモツは伸ばした赤の巨拳でヒヨリが持つマスケット銃を叩き飛ばす。そして白の巨拳でヒヨリの身体を捕らえ、ギリギリと締め付ける。
先生&スクワッド『ヒヨリッ!!』
マル「騒ぐなッ!気が散る!!」
先生「そうは言ってもヒヨリが...」
マル「アイツがやるって言ったんだ。信じろ。」
Qモツ「ハァ...ハァ...武器も奪った、動きも封じた!このまま握り潰そうか?」
赤の巨拳がヒヨリの身体をギリギリと締め付ける。
ヒヨリ「グッ...!!ガァ...!!」
締め付ける力が強くなる毎にヒヨリが苦悶の声を溢す。その声を聞き、タモツは気分が高揚する。
Qモツ(苦しいよね、辛いよね、だけどもう大丈夫...私が救ってあげるから)
ヒヨリの身体を一気に握り潰そうと力を込めた瞬間、タモツは気付いた。ヒヨリが笑っていたのである。
Qモツ「...何故笑う?何が可笑しいっ!!」
ヒヨリ「だ、だって...思った通りに...動いてくれたから...」
Qモツ「は...?思った...通りに...?」
ヒヨリ「驚いて...ますね。普段のタモツさんなら...ありえないですもんね。」
Qモツ(私の動きを予想してた...?ヒヨリが?泣いてばかりだった...ヒヨリが?)
突然のヒヨリの宣告にタモツは思考を放棄してしまい巨拳の力が緩んでしまった。
ヒヨリ「思った以上に動揺してますね...ですがもう十分です。」
『カチャン...ジャキンッ!!』
Qモツ「?!」
(装填音?!ヒヨリの手元にはない筈...なら一体何...が...)
装填音を聞き、周囲を見渡すタモツ。そしてタモツは目にした。マスケット銃が一人でに動いている所を。
ヒヨリ「タモツさんと戦っている最中に私の頭の中にこの銃の使い方が流れ込んできました。そしてその性質も知る事が出来ました。」
ヒヨリ「まず、この銃から発せられる銃弾は肉体に対するダメージを与えられません。」
Qモツ「なら何故私は痛みを感じた?!確かにダメージはあった筈だ!!」
ヒヨリ「この銃から発せられる弾丸は精神にダメージを与える事が出来るみたいなんです。タモツさんが感じた痛みは精神的な苦痛みたいです。」
ヒヨリ「次に7発で1セット、って言う事ですかね。7発撃ち切るまで次のセットは出てきません。」
ヒヨリ「そしてここからが重要なんですがこの銃弾が向かう先は『最も心の弱い者の元』みたいです。」
Qモツ「心の...弱い...?」
(私の心が弱いとでも言うの...?そんな筈は...そんな...はず...)
ヒヨリの言葉を聞き、タモツは取り乱す。この場で最も心が弱いという現実を突き付けられヒヨリを握る力がさらに弱まる。
ヒヨリ「そしてこれが最後です。もし6発目の銃弾を放ち終わると先程の様に自動的に7発目の銃弾が装填されます。そして...」
『ヴンッ!』 『ヴンッ!』
『ヴンッ!』 『ヴンッ!』
『ヴンッ!』 『ヴンッ!』
『ヴンッ!』
Qモツ「え...?」
タモツの周囲に7つの緑色の魔法陣が現れる。
ヒヨリ「今まで放った6発の弾丸と7発目の弾丸がこの場で最も心の弱い者に放たれます。」
ヒヨリが語り終えると同時に銃声が聞こえ、7つの魔法陣から銃弾が放たれた。
おや?もう終わりですか、寂しくなりますね。
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