連邦捜査部S.C.H.A.L.E-執務室
あのアリウス自治区での出来事から数ヶ月が経過していた。あれから私も書類の山に囲まれ仕事に追われていた。
先生「よし、こっちの作業は終わり、後は...」
大量の書類「コニチハ」
先生「...全然減らないなぁ...」
アロナ『頑張って下さい、先生!今日はこの書類の山を終わらせれば業務完了です!!』
先生「それでもかなりの量だけどね...」
先生「......」
アロナ『タモツさん達の事が心配ですか?』
数日前、ヒヨリから話を聞いた時から私の頭の中で二人の生徒の事が思い浮かんでいた。
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数ヶ月前...
アリウス自治区
タモツ「さてと、これで全部だね。あらかじめまとめておいたから短い時間で済んだね。」
タモツは自らの私物をまとめ、アリウス自治区から離れようとしていた。彼女がアリウスから離れる理由、それは自らの罪と数日前に起こしたあの出来事が原因だった。
確かに彼女はベアトリーチェの命令に従っただけではある。しかし命を奪っていた事に変わりはない。更にサオリ達に牙を剥き、その命まで奪おうとした。これは彼女なりの贖罪でもあるのだ。
タモツ「マルは先に待っているだろうし、行きますか。」
彼女は自室の机の上に書き置きを残し、その場を後にした。
その姿を目撃している生徒に気付かずに...
???「.............」
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マル「〜〜〜♪、あ!こっちだよ、タモツ〜〜!!」
タモツ「待たせてごめんね?それじゃ行こ「タモツさんっ!!」...ヒヨリ、どうしたの?そんな慌てて。」
その場を離れようとしたタモツ達に声をかける者がいた。
ヒヨリ「タモツさん、みんなに...何も言わずに行くんですか?」
マル「え、タモツ誰にも言わずにきたの?!言った方がいいよ〜〜!!」
タモツ「...流石に合わせる顔がないと思ってね、気付かれないように出てきたはずなんだけど...」
少し動揺するタモツだったがすぐに落ち着きを取り戻しいつものように笑顔でヒヨリに言葉をかける。
ヒヨリ「タモツさん...アリウスに居てくれてもみんなは...何も言いません!むしろタモツさんが居てくれた方が「ヒヨリ。」タモツさん...?」
ヒヨリの言葉を遮るようにタモツは口を開く。
タモツ「確かにみんなは居てくれてもいいと言うんだろうね。でも...私が...私の過去がそれを許さないんだ。」
タモツの言葉をヒヨリは黙って聞く。
タモツ「私はアイツの命令とはいえ先輩や同級生、後輩達の命を奪った。それに対して償いをしなきゃいけないと思ってるんだ。」
ヒヨリ「償い...ですか?それならアリウスに居ても...!!」
タモツ「そう。アリウスに居ても償いは出来るのかもしれない。だけどそれだけは私の心が許さないんだ。だからアリウスから離れる。」
ヒヨリ「....なら」
タモツ「?」
ヒヨリ「なら!!その償いが終われば...必ずアリウスに戻って来てください!!アリウスに何か危機が訪れた時も必ず戻って来てください!!」
タモツ「!!!いいの...?」
ヒヨリ「はい!ここは私達の帰るべき場所ですから!!」
タモツ「強くなったなぁ...」
タモツ「わかった、償いが終わったその時、アリウスに危機が訪れた時には必ず戻るよ。」
ヒヨリ「約束...ですよ!!」
ヒヨリ「それとマルさん。」
マル「ん、私達?」
ヒヨリ「タモツさんの事、宜しくお願いします!『相変わらず』手間はかかるかもしれませんが!」
マル「!!!」
マル「気付いてんのかよ...わかったよ。タモツの事は『私、俺、僕』達に任せな。」
タモツ「ちょっと、それだと私がマルの世話になるみたいな言い方になるんだけど?」
その場で3人は笑い合い、会話を弾ませた。
そして...
タモツ「それじゃ、またねヒヨリ。」
ヒヨリ「はい...いってらっしゃい!タモツさん!!」
ヒヨリの元気のいい別れの言葉を聞き、タモツ達はその場を後にした。彼女達の背中が見えなくなるまでヒヨリは見届けたのだった。
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これがヒヨリから聞いた出来事だった。
先生「確かに不安ではあるけど...生徒の事を信用するのも教師の勤めだ。私は彼女達を信じるよ。」
アロナ『そうですね!彼女達なら大丈夫ですよ!さて先生、私達はこの書類の山を終わらせましょう!!』
先生「話を逸らせれたような気がしたんだけどな〜...」
先生達は書類の山に再び向かい合うのだった。
これにて『誰が為のキリエ』、終幕。ひと時の平和が訪れます。
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