【急募】高育のAクラスで快適に過ごす方法 作:人生谷あり罠あり
──────午前10時20分、豪華客船『Speranza』に搭乗している全生徒159名のうち、とある4名にだけメールが届く。
『これより10分後、船内3階にある第5会議室へ来なさい。またこのメールに関する情報を他の生徒に伝えることは禁止とする。』
このメールを送ったのは
◆
「来てやったぜ、先生よぉ」
「………一体こんな場所に呼び出して何の用でしょうか、先生」
「これは一体………なぜ龍園たちもいるんだ」
「何か、あるみたいだね」
メール送信から10分後、指定された第5会議室には4人の生徒が集結した。各々違う雰囲気を纏ってはいるが、共通しているのは何故この場に呼び出されたのか分かっていないところだ。
「来たか。4人とも、試験で色々と忙しいだろうに呼び出すような真似をして申し訳ない。
「クク、御託はいい。さっさと要件を話せよ」
──────1人目、龍園翔。Cクラスの独裁者にして奇策と悪辣さを武器に他者を陥れることを得意とする。
「私たち4人がなんで呼び出されたのか、教えてもらえますか?」
──────2人目、一之瀬帆波。Bクラスのリーダーにして『善人』という看板をこの学校内で最も重く背負っている生徒。
「何か、重要な用事なんでしょう? 何があったのか聞かせてください」
──────3人目、葛城康平。Aクラス二大巨頭の片割れであり、実質的なリーダーでもある。
「どうして僕たちが………」
──────4人目、平田洋介。Dクラスを取り仕切るまとめ役であり、クラスの揉め事を仲裁する頼れる委員長タイプだろうか。
「そうだな。龍園の言う通り、無駄な話をするための時間はない。まず先に要件を伝えてしまおうか。
単刀直入に言おう。俺は
◆
そう言い真嶋はスーツのポケットから携帯を1台取り出した。形状から見るに、俺たち生徒が普段使っているものと同じだろう。
一体何をするつもりだ。そう問いかけようと思い、やめる。その先は聞かずとも見せてくれるはずだからな。
「──────今ので良かったか?」
『ええ。舞台を用意してくれてありがとうございました真嶋先生』
真嶋が携帯に話しかけると、スピーカーになっていたのか、すぐに返答が聞こえた。が、ボイスチェンジャーで声が変えられていて対象は判別できない。
『さて、みなさんようこそここに来てくれました』
「あ? 誰だてめえ。てめえが俺たちを呼び出したってのか?」
『ええ、その通りです。みなさんご自身のスマホにご注目ください。くれぐれも、周りにいる3名には画面を見られぬよう気を付けて』
そう前置きをすると、真島の手に持つ携帯から小さな物音が聞こえた。数秒後、俺含めた呼び出された生徒4人の携帯が一斉に振動した。音は共通してメッセージを受け取った際のものだ。
その画面を見て、俺は絶句した。すぐに横に視線を流すと他全員も同じような顔をしている。ということは、全て同じ内容ということだ。
「こ、これは…………」
「うそ、でしょ。あり得ないよ、こんなの」
「何がどうなってるんだ」
一之瀬の言う通り、これは
『さて、ご確認いただけたようですね。ご覧になった通り、私はあなた方のクラスの『優待者』をすべて把握しています。あ、それと──────
俺含めた全員がスマホを操作し、恐らくクラスメイト、そして信頼にたる生徒にこの事態を知らせようとしたタイミングで、そいつは言った。
────
何を言ってやがるんだ………コイツは。頭がおかしいのか? そんな真似できるはずがねえだろうがよ。
「ハッタリをかますのは構わねぇが、ちっとは信憑性のあるもんにしたらどうだ?」
『別に使ってもいいよ? けど、僕はちゃんと教師と取引して
「100万ポイント?!」
「そんな大金払えるわけないよ!」
『じゃあ借金だね。先輩にでも頭下げて貸してもらってよ。もし守れないなら教師を介してそれ相応の処罰を求めるつもりさ』
「おい、別にてめえが誰でも構わねえからさっさと要件を話せよ。まさか『優待者』を全部把握してます、だけで終わる話じゃねえんだろ?」
周りの反応から見てもコイツは全クラスの『優待者』をすべて把握してると断言していいだろう。だが、気に食わねえのは送られてきた『優待者』の情報が
つまり、コイツは俺も勘づいている『優待者の法則』を看破した上で、他者にヒントを与えないためにあえて情報を制限しているということ。ホントに何モンだ?
『お、ドラゴン君は勘が良いんだね。その通りさ』
「次‘‘ドラゴン’’、なんて呼んだら今すぐこの部屋を出ててめえを殺すぜ」
『やる? いいよ。でもまずは話を聞いてよ。他の3人も聞きたそうだしね』
真嶋がこちらに画面を向けているため、恐らくだが相手にはこっちの様子が筒抜けなんだろう。そのくせ自分の方は真っ暗とは、趣味が悪いぜ。
『じゃあ簡潔に言おう。この試験全グループを『結果1』で終わらせたいんだ』
「「「──────は?」」」
「──────え?」
4人の声が、ほぼ同時に被る。一瞬だけ、コイツが何を言っているのかを理解しそびれた。この試験において、『結果1』の実現が一番難しいってことを分かってるのか?
「で、何が望みなんだよ。それだけじゃ俺ら仲良く報酬分け合って終わりになるぜ?」
『俺もそこまでお人好しじゃないからさ。悪いけど、全クラスから均等に1500万ポイントずつ私に譲渡してもらう』
「随分とお高くとまってんだな。もしやおまえがこの中じゃ一番状況を理解できてねえんじゃねえか?」
『どういう意味?』
「他の奴の分も代弁するが、おまえの策自体は悪くねえ。どういうトリックを使ったのかは後でじっくり調べるが、『優待者』をネタに他クラスを強請るのは利口だ。だがな、1つ大事なことを忘れてるぜ?」
平田や一之瀬、葛城が俺に注目する中、俺はずっと言いたかったことを口にする。コイツはアホ丸出しの大馬鹿野郎だって証明する証拠だ。
「その作戦はな
──────
「た、確かに………」
「この中の誰かのクラスに、この人は所属しているんだもんね」
「龍園の言う通り、だな。悪いが、この話を受ける義理も理由もない」
「自クラスのリーダー脅す馬鹿が何処にいるっていうんだ? それに、おまえは『優待者』を指名することはできない、だろ?」
この作戦は、自分の所属クラス以外を相手にやることで初めて意味を為すものだ。なぜなら、所属クラスを隠してクラスを勝たせることは不可能だからだ。
試験の特性上、『優待者』を当てようが当てまいがクラスポイントが変動する、
『みなさん全員がそう結論付けた、と捉えても?』
そう問われ、俺たち全員が頷く。クラスに裏切り者でもいれば別だが、生憎とそれが当てはまるのはAクラスのみ。その上橋本は使えないゴミと分った今これ以外の道はない。
『そっか。じゃあ、一応今からそれに対するアンサーを述べようと思うんだけど、その前に忠告しておくね。今までその気配はなかったけど、もし
部屋の中の空気が変わった。真嶋は、すべての展開に驚くも落胆もしない。あくまで、コイツに雇われただけのセッティング係ってわけだ。
『──────みなさんにお尋ねしたいのですが、クラス内で
すみません………1話じゃ収まりきらなかったです。無念
オリ主と(もっと)関わって欲しいキャラいますか
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葛城康平
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坂柳有栖
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綾小路清隆a.k.a最高傑作
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神室真澄
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山村美紀
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戸塚弥彦
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森下藍
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一之瀬帆波
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龍園翔
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堀北鈴音
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櫛田桔梗
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白石飛鳥
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橋本正義a.k.a蝙蝠