【完結】キラメキ・リンク!~煌めきの彼方へ~ 作:匿名女児
暗闇。
ステージを照らしていた照明がすべて落とされ、巨大なライブ会場が漆黒に沈む。
ステージ中央に、一筋の光が落ちる。
その中心に、一人の少女が立っている。
白銀の髪、純白を基調としたドレスには、淡い紫の装飾が施されている。
ゆっくりと目を開き、紫水晶を思わせる瞳が輝く。
イントロが始まる。
静かなピアノ。
続いてストリングスが重なり、暗闇に音が満ちていく。
澄んだ歌声が会場を満たす。
少女が一歩進む。
足元に白い光が灯る。
二歩目。
紫の光が生まれる。
三歩目。
銀色の光が軌跡となって残る。
歩くたびに、ステージへ光が積み重なっていく。
曲が進む。
歌声が強くなる。
ダンスが激しくなる。
それに呼応するように、ステージに満ちる光も少しずつ増えていく。
少女が腕を掲げると、頭上に巨大な光の輪が現れる。
白銀の輪はゆっくりと回転しながら広がり、ステージ全体を包み込んでいく。
少女が走る。
そして──跳ぶ。
白銀の髪が宙へ広がる。
身体が大きく回転する。
一度。
二度。
三度。
その周囲を無数の光の粒が舞い、軌跡となって夜空を描いていく。
少女が身体を捻る。
光の軌跡もまた、その動きに合わせて弧を描く。
そして。
空中に、一つの光が生まれる。
少女の足がそこへ触れる。
さらに跳ぶ。
もう一つ。
さらにもう一つ。
空中に浮かぶ光を足場に、少女の身体が夜空を駆け上がっていく。
そのたびに、光が弾ける。
ステージ上空が、夜空へと変わっていく。
無数の星。
流れる光。
紫色の雲。
白銀の軌跡。
その中心を、少女が舞う。
曲が最高潮へ達する。
少女が空中で身体を翻す。
星々が一斉に動く。
無数の光は渦を描き、巨大な銀河となりステージを覆っていく。
その中心から、少女が飛び出す。
ステージへ着地。
その瞬間──
光の花が咲いた。
一輪
二輪
十輪
百輪
ステージ全体を埋め尽くすほどの花が、一斉に開いていく。
白
紫
銀
無数の花弁が空へ舞い上がり、少女の周囲を包み込む。
その中で、少女が歌う。
踊る。
舞う。
歌が続くほど。
踊りが続くほど。
ステージに満ちた光は、より濃く、より鮮やかになっていく。
そして最後の一音。
少女が静かに腕を広げた。
それまでステージに積み重なっていた光が、一斉に少女へ集まる。
白
紫
銀
無数の輝きが一つとなり、ステージを覆い尽くす。
やがて。
最後に残った一筋の光が、少女を照らす。
彼女は静かに一礼する。
その姿を最後に、ステージの照明が落ちた。
◆
「さすが、カサネ。綺麗だったトン」
ステージ袖。
小さな翼を持ったピンク色の豚が、先ほどまでカサネが立っていたステージを眺めていた。
カサネの相棒──シュートン。
「最後の星空、予定より少し広げたトン?」
「ええ」
カサネが答える。
「せっかくですもの。もう少し大きな舞台にしてみたかったのですわ」
「次はどうするトン?」
「次?」
カサネは少し考える。
「そうですわね……」
ステージを見つめる。
そこには、まだ先ほどの光の残滓が漂っていた。
「次は、空を飛ぶだけではなく──」
カサネの瞳が、静かに輝く。
「空そのものを、歩いてみるのも面白そうですわ」
「いいと思うトン!」
シュートンは嬉しそうに羽を動かした。
「ふふ。頼りにしていますわ、シュートン」
二人はステージを見上げる。
◆
「……すごい」
一人の少女が、ライブ映像を食い入るように見つめていた。
「これが……天原カサネさん」
凄い
綺麗
格好いい
「……わたしも、やってみたい」
画面の中のカサネが、笑う。
その姿を見つめながら、ぎゅっと拳を握った。
「わたしも……あんなライブをしたい!」
その瞬間
横から声がした。
「だったら、アイドルを目指せばいいネコ」
「えっ!?」
そこにいたのは、一匹の黒猫だった。
ただし、普通の猫ではない。
背中には小さな翼。
そして、人の言葉を話している。
「あなた、名前は?」
黒猫は楽しそうに笑う。
「わ、わたしは…桃井ヒカリです」
「よろしく、ヒカリ。ぼくはキャル。アイドルマスコットだよ」
「それで、どう?アイドルになってみるネコ?」
ヒカリはテレビ画面を見る。
そこには、まだカサネの姿が映っている。
「……わたしも、あんな風になれるかな」
キャルは少しだけ目を細めた。
「君ならなれるネコ。……でも」
「?」
「天原カサネを追いかけるなら、大変な道になるネコ」
そして──
「うん!それでも、わたし……あの人を追いかけたい!」
まだ何も知らない。
まだ何もできない。
まだ、ステージにすら立っていない。
それでも。
この日。
桃色の少女は、遥か彼方に輝く銀色の星を見つけた。
そして──。
その星を追いかけることを決めた。
天原カサネ。
すでに頂点へ辿り着いた少女。
桃井ヒカリ。
これから頂点を目指す少女。
二人の道が交わる日は、まだ少し先のことだった。
AIを使った上で、この大変・ポンコツ具合……
自力執筆されてる方を改めて尊敬させていただきます……