【完結】キラメキ・リンク!~煌めきの彼方へ~   作:匿名女児

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第8話 新しい衣装と、もう一つの煌めき

私立きらめき中学校。

 

放課後のアイドル研究部。

 

「キラメキアクト……」

 

ヒカリが部室のホワイトボードを見つめていた。

 

そこには、キャルから教えてもらったことが書き出されている。

 

「アイドルが歌って踊って、たくさんの人の心を動かした時に生まれる煌めきの力……」

 

「そして、私たちはまだ一番下の段階」

 

ユウヒが続ける。

 

「上級になると、煌めきを形にできる」

 

リカが拳を握る。

 

「衣装が変わったり、空を飛んだり……」

 

ヒカリは頷く。

 

「カサネさん、すごかったね!私たちも、いつかあんなキラメキアクトができるのかな?」

 

「できるようになる」

 

ユウヒが即答する。

 

「練習すれば」

 

「だよね!」

 

リカも笑う。

 

「じゃあ、今日も練習!」

 

「うん!」

 

三人が立ち上がった。

 

その時。

 

「失礼します」

 

「え?」

 

三人が振り返る。

 

部室の入り口に、一人の少女が立っていた。

 

緑色の髪。

 

大きなバッグ。

 

「カリンちゃん!」

 

ヒカリが声を上げる。

 

「お久しぶりです」

 

緑ヶ丘カリンが、小さく頭を下げた。

 

「この前は、ありがとうございました」

 

「こちらこそ!」

 

ヒカリが駆け寄る。

 

「カリンちゃんの衣装、すごく気に入ってるよ!」

 

「ウチも!」

 

リカが衣装スペースにある自分の衣装を指差す。

 

「動きやすいし、めっちゃかわいい!」

 

「ありがとうございます」

 

カリンは嬉しそうに微笑む。

 

「実は今日は、そのことで来ました」

 

「そのこと?」

 

「はい」

 

カリンはバッグを開く。

 

「新しい衣装を作ってきました」

 

「新しい衣装!?」

 

リカの目が輝く。

 

「見せて!」

 

「はい」

 

カリンが布を広げる。

 

前回の衣装をベースにしながらも、より華やかな装飾。

 

ステージの照明を受けると、細かな糸がきらきらと輝いた。

 

「わぁ……!」

 

ヒカリが目を輝かせる。

 

「すごい!」

 

リカも嬉しそうに笑う。

 

「ありがとうございます」

 

カリンは照れながら答えた。

 

「皆さんがステージで動いているところを見て、もっと動きやすくて、もっと煌めく衣装にしたいと思ったんです」

 

「カリンちゃん……」

 

ユウヒが衣装を見つめる。

 

「私たちのために作ってくれたんだね」

 

「はい」

 

カリンは頷いた。

 

「だから……」

 

一瞬、言葉を止める。

 

「……着ていただけますか?」

 

「もちろん!」

 

三人が声を揃えた。

 

 

小さなステージ。

 

三人は、カリンの新しい衣装を身につけていた。

 

「どうかな?」

 

ヒカリがくるりと回る。

 

「すごくいい!」

 

リカが笑う。

 

「ウチ、これ好き!」

 

「私も」

 

ユウヒが頷く。

 

客席にはカリンがいる。

 

三人を見つめながら、静かに微笑んでいた。

 

音楽が始まる。

 

ヒカリが歌う。

 

ユウヒが続く。

 

リカが大きくステップを踏む。

 

三人の動きが重なっていく。

 

やがて──

 

桃色。

 

青色。

 

黄色。

 

三つの煌めきが集まり始める。

 

「……!」

 

カリンが目を見開く。

 

煌めきは、この前と同じように三人の周囲で揺れていた。

 

けれど。

 

今度は──

 

光が消えない。

 

衣装の装飾が煌めきに反射し、三人の周囲へ光が広がっていく。

 

「すごい……」

 

カリンが呟く。

 

三人は最後の振り付けを決める。

 

そして──

 

煌めきが大きく弾けた。

 

観客から歓声が上がる。

 

「できた!」

 

ヒカリが笑う。

 

「前より強くなってる!」

 

リカも嬉しそうに叫ぶ。

 

「うん」

 

ユウヒが頷く。

 

「新しい衣装が、煌めきを強くしたのかな……?」

 

 

ライブが終わり、三人がカリンのもとへ駆け寄る。

 

「カリンちゃん!」

 

「ありがとうございました!」

 

「今回も、すごかったです」

 

カリンは三人を見つめる。

 

「やっぱり、皆さんの煌めきはすごいですね」

 

「カリンちゃんの衣装があったからだよ!」

 

ヒカリが答える。

 

「私たち、もっともっと頑張れそう!」

 

「……」

 

カリンは少し考える。

 

「私も……」

 

「え?」

 

「私も、もっと皆さんの力になりたいです」

 

カリンは自分の手を見つめる。

 

「カリンちゃん……」

 

ヒカリが笑顔になる。

 

「じゃあ、一緒にやろうよ!」

 

「え?」

 

「アイドル研究部に入ればいいんだよ!」

 

リカが身を乗り出す。

 

「一緒にライブしよう!」

 

「でも……」

 

カリンは戸惑う。

 

「私、歌もダンスも得意じゃありません」

 

「大丈夫!」

 

ヒカリが胸を張る。

 

「私たちも、最初から上手だったわけじゃないよ!」

 

「そうそう!」

 

リカも頷く。

 

「ウチたちと一緒に練習すればいいじゃん!」

 

ユウヒも微笑む。

 

「カリンが作った衣装を、一番きれいに輝かせられるのは、カリン自身かもしれない」

 

「私自身……」

 

カリンが目を見開く。

 

そして。

 

「……やってみたいです」

 

小さく、けれどはっきりと答えた。

 

「私も、アイドルをやってみたいです」

 

「やったぁ!」

 

「これで四人だね!」

 

ヒカリとリカが喜ぶ。

 

「緑ヶ丘さん……いや、カリン。よろしく」

 

ユウヒがカリンに手を差し出す。

 

「……はい!」

 

カリンはその手を掴んだ。

 

 

──夕方。

 

アイドル研究部の部室。

 

「それじゃあ、最後に」

 

キャルがカリンの前へ飛んでいく。

 

「アイドルになるなら、ボクと契約するネコ!」

 

「契約……ですか?」

 

カリンが首を傾げる。

 

「そうネコ!」

 

キャルが小さな手を差し出す。

 

「アイドルとして活動するための、大切な契約ネコ」

 

「……」

 

カリンは差し出された手を見つめる。

 

少しだけ緊張した表情。

 

けれど──

 

「……はい」

 

カリンはゆっくりと手を伸ばした。

 

そして。

 

キャルの小さな手を、そっと握る。

 

その瞬間──

 

二人の手の間で、淡い緑色の煌めきが弾けた。

 

「……!」

 

カリンが目を見開く。

 

緑色の光は一瞬だけ二人を包み込み、すぐに静かに消えていった。

 

「これで契約成立ネコ!」

 

キャルが嬉しそうに笑う。

 

「……これで」

 

カリンは自分の手を見つめる。

 

「私も、本当にアイドルになったんですね」

 

「そうだよ!」

 

ヒカリが笑顔で答える。

 

「今日から仲間!」

 

「よろしくお願いします」

 

カリンが頭を下げる。

 

「よろしく!」

 

三人も笑顔で答えた。

 

「四人になったネコー!」

 

キャルも嬉しそうに飛び回る。

 

「そういえば……」

 

カリンがふと顔を上げる。

 

「グループ名は、ないんですか?」

 

「そうなんだよね」

 

ヒカリが首を傾げる。

 

「四人で活動するなら、名前も必要かな?」

 

「そうだね」

 

ユウヒが頷く。

 

「いつまでも、アイドル研究部のままじゃアレだしね」

 

「どんな名前がいいかな?」

 

ヒカリが考える。

 

「かっこいいやつ!」

 

リカが腕を組む。

 

「えー!かわいいのもいいなぁ」

 

ヒカリが答える。

 

「カリンは?」

 

「私ですか?」

 

カリンは少し考えて。

 

「……皆さんと一緒に、いろんな色の煌めきを届けられる名前がいいです」

 

「いろんな色……」

 

ヒカリが呟く。

 

「いいね、それ!」

 

四人が顔を見合わせる。

 

 

──帰り道。

 

「……私、本当にアイドルになったんですね」

 

「うん!」

 

ヒカリが笑う。

 

「これから一緒に頑張ろうね!」

 

「はい!」

 

カリンが頷く。

 

まだ、歌もダンスもこれから。

 

それでも──

 

自分が作った衣装を着て。

 

自分もステージに立つ。

 

その一歩を、カリンは踏み出した。

 

 

 

四人の新しい物語が、静かに始まろうとしていた。

 




過去話の参照の仕方が雑なちゃっぴーくん
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