赤いのがいいな。
異世界転生と学生ライフはカレーにらっきょうぐらいテンプレ。
式典とか好きなヤツいる?
いねぇよなァッ!!
(超偏見)
入学式当日、さっそくセカンダリ入学の恩恵を受ける俺。
フォルティス王国でも最大級のそういう……アリーナ? って呼び方で合ってるのかはわからないが、とにかくイベントを開催する場所として1番大きい箱が使われて豪華な入学式が始まったワケだが。
会場に入れるのは優秀なプライマリの学生だけ!
新入生はもちろん、在校生も同じ!
俺たちセカンダリの新入生はそれをモニターで見てるだけでいいから楽ですねぇ!
さすがに指定された教室に集められてはいるけれど、楽な姿勢でも許されるし、途中で自由にトイレにも行けるし……いやぁ、仮にも人生最初の節目だろうに、こんな快適な入学式で本当にいいのかしら?
あ、父ロジャーとアグラヴェイン様おるやん。
するってぇと、近くにお座りなすってるお人らがゲオルグ様にランスロット様かな? 結局ちゃんと挨拶できないまま入学することになっちまったずぇい。
と、いうことは王族関係者のところにも……おるおる、ヴィッシュおじさん。父ロジャーたちはまだ軍装コートで格好いいって感じだけど、王族だけあって派手な上着がメッチャ窮屈そう。
もしも順調にトラブル無く成長していた場合、俺もあの空気感の中で数時間も耐えなきゃイカンかったのか。ムリだよそんなの……前世でも一般庶民だったのに、耐えられるワケないよッ! でも貴族だから逃げられない〜♪
「息子のほうはここにいるのに、親父さんだけ式典に出てるっておもしれーな」
「それを言うなよ……俺だって父様には悪いことしてるって自覚あんだから」
「ボクに言わせればコレオくんが本当に貴族だってことのほうが驚きですがね。廃棄場で生活している姿しか知らなかったし」
「良い訓練になったんだよ、アレは。だからリサイクルしながら鉄の錬成とかも教えてやったじゃん」
やっててよかった激辛と尻文字が繋ぐ絆、ここにあり。
しかしテナクスからもちゃんと留学生来てたことには驚いた。優秀な錬金術士は皆中央に集められるとか言ってたような気がするんだけど。そういや年齢で決まるんだっけ? ちょっと忘れちゃったな。
「そこ、私語は慎みなさい」
「ハッ、失礼しました教官殿」
「……貴方は軍人ではなくまだ学生なのだから、敬礼は必要ありません」
「はい、先生」
呆れ、好奇心、侮蔑、まぁ色々と。
危険探知だけでは足りないかと魔力探知のスキルを獲得していたおかげで、なんとなく感情の波も輪郭が見えてきたな。少しだけね、少しだけ。
うん、始まりの印象付けとしてはこんなものでいいだろう。
善人扱いは面倒だ。
悪い奴ではなさそう、ぐらいの評価が良い。
▲▼▲▼
さてさて入学式が終わればいよいよ最初の授業が始まる……のはプライマリコースの新入生の話。我らセカンダリコースの生徒はいきなり自由と責任のバランスを学ぶところからスタートだ。
これは身分の違いによる差ではなく、前提条件の違いによる区別である。
学園側が指定した基準まで履修済みのプライマリ組とは違い、セカンダリの生徒には今日から初めて錬金術やFAに触れる学生たちもいる。
学習レベルの異なる生徒を同じ教室に詰め込んでも機能するはずがない。学園側で用意した様々なサポートを活用して前期修了まで指定された課題をクリアできればそれでいい、というスタイルだ。
なんとなく、アレだよ。ポップで親しみやすい絵柄でユーザーを釣り上げてから旧時代の難易度RPGを叩きつけて心を圧し折るブレイド&マジック&スクール作品みたいなヤツね。全滅しても遺体や灰を回収して蘇生なんてしてもらえないが。
と、いうワケで。
ホーエンハイム領とフラメル領、それぞれからやってきた知り合いで集まってグループ化した俺たち。それで見事な連携で当たり前のようにリーダー的ポジション押し付けてくるチームワークなんなの? キミたち半分初対面だよね?
「あー、なんだ。前期の課題って、粗鉄インゴットのクラフトなんだけど。ここにいるメンバーでもうクラフトできるって人は……うん、いいよ無言で手ぇ上げんな全員して知っとるわ俺が教えたんだから」
「オレらフラメル組はスクラップから作れるぞ。そっちは?」
「同じかなぁ。道端に落ちてる空き缶とか拾って。タダで素材が集まる上に買い取りしてもらえたからさ」
「コレオ、お前、自分の国にいるときからゴミ拾いしてたのかよ」
「ちゅーか、留学先でもゴミ拾いしとったんか」
「テメェ本当に領主の息子なんだよな?」
「そこを別にしても貴族らしさの欠片もありませんがね」
「もういいだろその流れ。散々ホント、こっちは腐るほどやってんだよ下宿先の師匠にも言われたわ。領主貴族だからこそ税金のムダ使いしないよう気をつけてんだよ悪いかよ」
「悪くねぇって。拗ねんなし。素直に褒めてるし実力も認めてるから、いやホントホント」
「はぁ……いや、地元組は知ってるだろうけど、俺けっこうほかの貴族と揉めてるからさ。知り合いが集まってくれたのは嬉しいんだけどね。主に壁として。ありがとうお前ら、我がフォースシールドたちよ。わりと切実に」
「それで我らがFAコア殿よ。これからどうすんだ?」
「まず前期課題の申し込みに全員で行くか。師匠からも今朝注意されてんだよ。もう課題クリアできるからって後回しにしてさ、そのまま手続き忘れて中期休み全部ダメにするアホが毎年いるんだってさ」
課題は前期の終了までいつでも受けられる。俺たちがそうであるように、最初からクリア条件を満たせる新入生のことは想定済みなのだろう。
余った時間は自由に、例えば生活費を稼ぐためのアルバイトに使ってもいい。課題をクリアするごとに、能力次第で学園側からも紹介してもらえるそうだ。
それでも入学式が終わってそのまま課題を受けに行くのもどうかと思うんだけど……俺、たぶん、やらかしそうじゃん? いろいろクラフトの実験したまま爆睡こいて普通に忘れそうじゃん?
ちょっと、ディアさんの様子も気になるけど……下手に話しかけると悪目立ちしそうだな。
向こうは向こうできっと上手くやっていると信じよう。信じて……信じ、てぇ……う、うぅ〜ん……?
次に登場するヒロインをどうしようかな……?
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「ファングさーん。出番なのですよー」
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「ヒュンヒュンとんでブッ刺さりなぁ!」
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「これ無くしたら一本いくらかしら……?」
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「ギュンギュン踊れ〜☆」