リソース管理や稼ぎプレイが嫌いなゲーマーいる?   作:はめるん用

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おれ3さい、スキルは多彩、育成するのに素材をください。

 朗報! 

 

 俺氏、羞恥心スキップに安堵する。

 

 

 いやぁ……オムツ交換の記憶はなかなかの地獄ですね。しかも生きるために必要なことで、それが世話係の人の仕事であり両親からの愛情でもあるから黒歴史扱いするワケにもいかないっていうのがまた。

 これがなぁ、普通の家に産まれてりゃまた違ったのかもしれないけれどなぁ。領主貴族の長男だもんなぁ。使用人を遠ざけるような真似をすれば、その人が仕事を失うことになるから下手に自分で自分の世話をするワケにもいかないっていうのがまた。

 

 そこはもう慣れるしかない、として。

 

 俗物天使から与えられた加護を名付けるなら、さしずめ【ツリーシステム】とでも呼べばいいのかな? なるほど錬金術士らしくスキルツリーと開発ツリー、そしてステータスツリーという3本の柱が頭の中に存在している。

 

 ファンタジー転生の定番要素を鍛えるスキルツリーの内容は、インベントリ容量の拡張や敵対存在の感知など獲得した瞬間に恩恵を受けられるようなモノを中心に……ハハッ、あるある。生産ゲーになるならあるよなぁ? 素材集めを便利にしてくれるスキルもよ? 

 拾った石がインベントリに収納するときにふたつに増えるスキル、集めた葉っぱなどの植物を繊維や燃料の二次素材にオートで加工できるスキル、樹木に触れるだけでいちいち手作業で分解しなくても丸ごと取り込んでくれるスキル……うんうん、画面の前でアホみたいにマウスをカチカチしていた記憶が蘇るってなモンだ! 

 

 いいよね……素材集めゲー。

 

 クッキーをクリックするヤツ、インクリなんちゃらってジャンル分けされてるんだっけか? もう大好きだよああいうの。あとはひたすら素材を集めてタレットみたいなの設置するタワーディフェンスとか何時間でも遊んでられるし。

 なんならスーパーなロボットの大戦でも資金稼ぎが面白いみたいなところあるしな! 新しい機体が加入、同時にフル改造! いやぁ、ただでさえ主人公オールスターなのに資金の暴力が加わることによる一方的な蹂躙は何度やっても心が踊るね! 

 

 うん、やっぱりスキルツリーが最優先かな。

 

 開発ツリーにも面白そうなネタがたくさん溢れているが、3歳児が扱うにはオーバーテクノロジーが過ぎる代物ばかりでお話しにならないわ。天才だの神童だの言われながら商売を始めて子ども時代から無双するラノベも嫌いじゃないけれど、自分も同じことをしたいとは思わない。

 同じ理由でステータスツリーの育成も後回しにするべきだろう。確かに親ってのは子どもの成長を喜んでくれるモノだけど、それにしたって限度はあるハズだ。いくらなんでも早すぎると心配されるだけならまだマシなほう、最悪なパターンは不気味だからと追放や幽閉コースに叩き込まれる可能性だってあるワケで。

 

 うん、やっぱり簡単に隠しておけるスキルツリーから育てようそうしよう。

 

 

 ▲▼▲▼

 

 

 まずは生産系の基本、枝と小石を集めるところから。クラフト要素が強めのサバイバルゲームの定番だな。ハンドクラフトで最初に石の斧あたりを手に入れて、いろんな素材を集めるための第一歩だ。

 もちろん俺はやらないよ? 貴族の子どもで錬金術士のタマゴ、石の斧ぐらいクラフトしたところで驚かれはしないとは思うが……なんて甘い考えをするほど呆けちゃいない。俺はまだ錬金術の基礎すら学んでいないのだから。

 

 慌てない、慌てない。

 

 のんびり、のんびり。

 

 

「サムソン、サムソン! どこ〜? ここ〜?」

 

「おぉ、これはこれは。どうなされましたコレオ坊ちゃま、こんな年寄りの庭師になにか御用ですかな?」

 

「えだ、ひろう。ほしい。れんせーじん、かく!」

 

「おやおや、コレオ坊ちゃまは勉強熱心で御座いますねぇ」

 

「えだ、サムソンのしごと。にわ、サムソンの! だからサムソンに、いいよって、いわないと、かってにでるのダメ! だからさがした!」

 

「ほっほっほ。見習いのアランよりずっとお利口さんですなぁコレオ坊ちゃまは。えぇ、そういうことでしたらサムソンはコレオ坊ちゃまのお力になりますとも。今日は、天気も……良う御座いますからね。屋敷に籠もっていたのでは退屈でしょう」

 

 

 ドーモ、3歳児のガキ【コレオ・ホーエンハイム】です。

 

 喋り方の練習なんてしてないよ。流暢に大人の言葉遣いしてるガキとか、褒めるよりも先に逆になんか変な問題抱えてんじゃないかって心配になるわ。

 でぇじょうぶだ、とにかく単語で要求するだけでも大人たちはだいたい察してくれる。しかもこのサムソンという爺さんは領主貴族の屋敷に出入りしているベテランの庭師だ、面構えが違う。

 

 正直、小枝や小石を集めるぐらい勝手に出歩いてもって気もするが……これも信用の積み重ねだ。それにトラブルが起きたりすれば、叱責されるのは俺ではなく使用人の皆さんになるかもしれない。まだまだ慌てるような年齢じゃないし、ゆっくりスキルツリーを育てよう。

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