アンケートのご協力、ありがとうございます。
正直、もう締め切っても良いかなとは思いつつ、一応直前まで残しておこうと思います。一応ね?
準備その他諸々のため、一晩ゆっくり休んだ翌日のこと。
「ルカニ。お前、俺がいなくなったあとも採掘場を改造していたのか。確認するけど、まさかずっと土と石と枝ばっかり触ってたワケじゃないよな?」
「もちろんです。再錬成用の廃材で様々な素材をリサイクルして感触の違いを確かめながら勉強していました。まさか兄上がお戻りになったときに、穴掘りしかできないなんて言えませんからね!」
よかった〜!
俺のこだわりに付き合わせたせいで、ルカニの錬金術士としての鍛錬に支障が出るようなことにならなくてホッとしたよ。
俺のことを慕ってくれるのは嬉しいけれど、あんまり影響を受け過ぎて変な方向に思い切りが良くなってもこまるからな。
「よし、それじゃあさっそく始めるか。まずは……そうだな。父様、とりあえずFメタルを使わない銃器をクラフトします。まずはそれの評価をお願いできれば」
「確認するが、体調を崩すような無茶をするつもりは無いな?」
「もちろん。ひとつ完成させるたびに倒れるようでは、戦場の錬金術士としてあまりにも情けないでしょう」
「そういう意味で聞いてるのではないのだが。まぁいい、いつかのように鼻血を吹き出したり腕や指が動かなかったりと、そうした心配がいらないのであれば好きにやってみせろ」
「はい。では」
用意された素材の山に触れる。
遠慮はしない。
手加減もしない。
チートスキル込みで自分がいま、どれだけ常識から外れているのかを知るための実験だ。最大値を父ロジャーに評価して判断してもらわなければ意味がない。
「我が意志に応えよ……」
一応ね、雰囲気は大事だから。
錬成陣が展開され、用意された素材がバラバラになり、魔力が輝く糸のようになり、銃口から順番に編み込まれるように組み立てられていく。ぶっちゃけ、もうこの時点で普通じゃない自覚はあるんだよね〜。
これには試し撃ちのために協力を依頼した傭兵さんたちもビックリである。世界各国の各地でインセクトと戦ってきた彼女たちでも、さすがにチートスキル持ちとの出会いまでは経験していないだろう。
ってことで。
ほぅら! スタンライフルの完成でぃッ!
「7秒。まぁ、こんなものでしょう」
「兄上ッ!! 触ってみてもいいですかッ!?」
「落ち着けルカニ、お前の分はまたあとでな。父様、お願いします」
「むぅ……。ランスロットにも声をかけるべきだったな。きっと美しいと絶叫して満面の笑みで気絶していただろう。どれ」
ぽんぽん、とライフルを軽く叩く父ロジャー。
ムカデの大群に対して足止めを果たしたという実績はある。だがゼロからスキルを使ってクラフトした武器とは違って品質が保証されているワケではない。
メモリークラフトによる再現も、ベースとなったオリジナルは自力でクラフトした物だ。そこに綻びがあれば、単なるコピペに過ぎないコレにも同じような欠陥が反映されているのは当たり前。
さぁ。
判定や、如何に?
「大陸中のテロリストが跪いて頭を垂れ迎えに来るレベルで酷いな。喜べコレオ。お前がその気になれば、国のひとつやふたつ容易く機能不全にできるだけの戦力が簡単に集まるぞ」
「なら最初に犠牲になるのはヴィッシュおじさんの胃腸ですね。今度お会いしたときには全部Fメタル製の武器を目の前でクラフトしましょう。ちょうどボルトアクションライフルという、とっておきの長距離用ライフルがあって」
「それはそれで面白そうだが、ヤツもいまなにかと忙しいだろうから勘弁してやれ。さて、私が確認した限りでは問題ないが……頼んだ」
「了解でぇ〜す。……おぉ、なかなか頼もしいズッシリ感。これ、パイロットスーツのパワーアシストだけで撃つんだっけ?」
「はい。向こうではパイロット候補生と呼ばれている女性たちが主な使い手でしたので」
「そっかそっか。ならおんなじ条件で試すほうが良さげな感じかな〜。それじゃあまずは1発目、いってみましょ〜!」
▲▼▲▼
気になる評価額は〜?
オープンザ・プライス!
「ロジャー様。これからはコレオちゃんに近づく不審者がいたらとりあえず警告射撃っていい感じ?」
「いや、念のため両手を撃ち抜いてからの事後報告でいいだろ」
「それ以前にチーム組んでひとりは常にコイツに張り付いておかないとダメでしょ」
「ハハッ、なんか好き勝手言われてますね」
「例えインセクト相手には物足りんとしても、人間相手には充分過ぎる威力だから当然だな。FAを装備したパイロットでもエチュード程度なら、いやその次の強化装甲【メヌエット】までなら動きを封じることができるだろう」
「文化、というか環境の違いなんですかね。毎日数回インセクトの襲撃があったフラメル領ではそこまで驚かれはしなかったんですけど。感謝はされましたが」
「毎日のように戦闘が、とは聞いていたが……まさか比喩表現ではなく事実だったとは」
「はい。だから、価値観のズレを正すべく父様に相談しました。これぐらいは大丈夫だろう、は、だいたい大丈夫ではありませんので」
「良い判断だ。お前を一応貴族だからとプライマリコースに入学させるべきか、それとも諸々のトラブルを警戒してセカンダリコースに入学させるべきか迷っていたが、他の貴族や監視の目があるプライマリでこんな技術を披露されたのではヴィッシュだけでなく私の胃袋も破裂しかねん」
「つまり?」
「庶民に混ざってセカンダリコースで入学手続きを進めることに決定する。危機に備えるという意味では忌々しい前例があるからなお前には」
「自衛目的であれば多少は自由にクラフトしても良い、と受け取りますが。よろしいのですか?」
「安心しろ、セカンダリで入学手続きを済ませた時点である程度の安全は保証される。大抵の場合、人の価値を決めるのは外側の肩書きだ」
貴族の長男として本来ならプライマリコースで入学するはずの人間が庶民と同じセカンダリコースに通っている。しかもそれは紛い物のギフテッドとして話題になった人物だ。
なるほど、これだけでも外から見て舐められる条件は揃っているかもしれん。俺としても面倒な社交界のダンスだのパーティーだの呼ばれるぐらいなら、生活費のためにバイトでもしてるほうが楽しかろう。
……って。
「つまり、私の学生ライフは常に護衛と監視が?」
「あまり露骨なマネはできんがな。それでは私が政府を信用していないことがバレてしまう」
「そこはもう少し言葉を濁しましょうよ、せめて」
「なに、心配することはない。これでもお前より長く生きているのだ、小細工のひとつやふたつ容易いものだ。せいぜい貴族社会で評判が落ちていることを利用させてもらうことにしよう。多少の苦労はしてもらうが、お前ならそれも含めて楽しめるだろう?」
そう言ってる父様こそ楽しそうですよ?
なんて指摘は野暮だろうな。
次に登場するヒロインをどうしようかな……?
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パワー系お嬢様で撃つのを迷わない女の子
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清楚系お嬢様で撃つのを迷わない女の子