これまでのあらすじ。(大嘘)
絵本を読むのが好きな少女リヴァルレーネは、
・第一章 第一話
回生
六歳の時、家族に連れられて食事に出た先で、巨人とでも言えるような巨大な鎧を見た時、私の前世の記憶と呼ぶべきものが蘇った。
――あれロボットでは?
商家の娘としての記憶。絵本を読んでもらった記憶。簡単な計算をして、父に撫でてもらえた記憶。誕生日に母に作ってもらった好きな料理の味。兄と一緒に遊んだ記憶。
冴えない一般社会人の記憶。一般常識。趣味のロボット知識。動画で流し見た技術知識。学校教育で得た知識。ちょっとだけ見た軍事知識。そして、自身の性癖。
それら全てが混ざって、やがて全てを受け入れた。
あれ…父が言うには、
私は、リヴァルレーネ・オービター。商家オービターの娘で、前世一般男性の記憶を持つだけの一般市民である。
――――――
家族に心配されつつも、なんでもないと言い張って寝具に身を横たえて、考える。
――
この国には、魔獣がいる。それと戦う為、対魔獣を想定して作られた魔導兵器。
外見から見て分かる範囲の情報としては、どことなく巨人サイズの西洋甲冑というか、
関節を思い出すと、
「もしかして、筋肉?」
モーターやギアの駆動音のような音は聞こえなかったし、人工筋肉のようなもので動かす方式なのかもしれない。それはそれで凄いような気がするし、どうしてそんな構造にしたのかも興味がある。
なにしろ、巨大ロボットだ。前世では殆どフィクションにしか存在しなかったものが此処では存在する。実際に動いて歩いている。戦っている。
興味がある。知りたい。乗ってみたい。でも、どうすればいいか分からない。
――なら、やることは明確だ。
「明日、お父さんに聞こう」
まずは知ってそうな人に聞いてみる。情報の手に入れ方すら分からない今の段階では、触りだけでも教えてもらえたら十分だ。
そこまで考えたところで、電池が切れるように意識が途絶えた。
その日の夢は、コクピットで忙しなく操縦桿を動かしながら華々しく戦う夢だった。
見切り発車なので次回以降は未定です。