ナイツ&シグナル   作:伊倉軍貫

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まだ原作組と会話すらありません。


第二話

第一章 第二話

入学

 

 朝起きてからは早かった。

 輸送系の商家である我が家は、それなりに騎士団や操縦手…騎操士(ナイトランナー)と懇意にしており伝手があったのだ。

 幻晶騎士(シルエットナイト)について知りたい。そんな滅多に無い娘のわがままに張り切った父が、とんでもない速さで手紙を書いて母に呆れられていた。前世の記憶が囁くには、男親は娘に甘いと言うのがこういう事かと、妙なところで納得してしまった。

 

 後日、父と手を繋いで向かった先は、視界の開けた訓練場。そこでは、幻晶騎士(シルエットナイト)が互いに武器を持ち、模擬戦を行っていた。

 

「リヴァ。改めて幻晶騎士(シルエットナイト)を見たけどどうだい?」

「すごく大きいのに、思ったより速い」

 

 そう、改めて見ても大きい。単純比較は出来ないけれど、目測で9メートルから12メートルはあるように見える。そんなものが歩いて走って、武器を振り回す。鈍重に見えても歩幅は大きいし、剣の末端速度はとんでもない事になっているだろう。戦う為の兵器なのだから当たり前ではあるが、かなりの威力がありそうだ。

 

(でも、訓練して剣筋を立てて振るくらいなら、金槌とか棍棒なんかで叩いちゃダメなのかな)

 

 鈍器はいいぞ。と頭の中でぼんやりした男の人(前世一般男性)が手を握り親指を立てるポーズを取っていたが、後々聞いたところによると、倒した魔獣の体内から魔法に使う触媒を取り出す為、過剰な破壊は避けたいそうだ。資源にもなるならそうなるのも止む無しである。脳内サムズアップおじさんは項垂れていた。

 

 その後は、騎操士(ナイトランナー)の人に色々聞いて、思わずテンションが上がって質問攻めしてしまったりと色々あったが、概ね満足行く遠足だった。

 

 幻晶騎士(シルエットナイト)をどうやって動かすのか。あの大きな音は、魔力転換炉(エーテルリアクタ)が吸排気を行う際の音だということ。操縦席内部には、眼球水晶から得た視覚情報を現像投影機(ホロモニター)に映すことで、外部視覚を確保していること。機体制御の大部分は、内部に搭載された魔導演算機(マギウスエンジン)で行っていること。

 

 騎操士(ナイトランナー)になる為に何をすればいいか。

 魔法を覚える。武器術を覚える。知識を身に付ける。

 あと、地図を読めたら騎士団では何処でも重用されるとか、そういう話も聞けた。

 

 身体を鍛えるのは今の年齢的に難しいから、まずは魔法と知識、それから地図の読み方だろうか。

 

 

――――――

 

 

 魔力の使い過ぎで倒れたり、手に入る地図が思った以上に雑で困惑したり、マラソンしながら地図と実際の地形の差異を埋めてみたり、父の『リヴァは家から出したくない!』等の障害を乗り越えて、私はライヒアラ騎操士学園に入学した。

 正直父が一番の障害だった。娘大好きすぎて母も兄も呆れていたぞ、父よ。

 

 年齢もバラバラの新入生たちと共に、期待に胸を膨らませながら門をくぐり、そしてニつの事件に巻き込まれるのである。

 

 

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