デスイズザヒーロー!~悪の組織の怪人候補だった俺は亡き師匠の力を継承して最凶ダークヒーローとして無双する〜 作:蠱毒成長中
場面は太平洋沖合……
突如現れた怪獣の群れは、
海上都市"オーシャンアイランド
『ウオオオオオ! 怯むなアアアアア!』
『進め! 進めっ! 突き進めえええっ!』
『大義は、我らにこそありぃ〜!』
『今こそ大自然の怒りを思い知らせる時だぁぁぁ!』
『海を食い潰した貴様らは、海に還れぇっ!』
『『『『『神罰代行!』』』』』
『『『『『神罰代行!』』』』』
『『『『『神罰代行!』』』』』
ただ怪獣と言っても、
実際奴らはそこまで大きくもなかった。
お前らに分かりやすく言うなら、
殆どは奴は特撮でいう所の"怪人"程度のサイズ感で、
扱いとしちゃ恐らく雑兵クラス……
それこそ特撮の"戦闘員"みてーなポジションだろう。
で、そんな"戦闘員"どもより明らかにデカい……
さながら"幹部格"みてーなのが五匹。
とは言えそいつらも特撮でいう所の
"平成以後のライダーシリーズによくいるフルCGの大型怪人"か
はたまた"モンスターパニック洋画の化け物"ぐらいのサイズ感でしかなく、
恐らく奴ら自身その点を理解してか
――かつ、奴ら自身に然したる"中身"がないのもあってだろう――
『よいかっ皆の衆ぅ~!
あの都市こそは大自然に弓引く悪魔の巣!
人類の罪の象徴なのだぁ!
故に我らが滅ぼし尽くし、裁きを下さねばならぬっ!
そうしてこそ人類は気付き目覚めるのだ!
自らの罪深さと過ちになあっ!』
一連の発言を見りゃ怪獣どもがどんな奴らかは言う迄もねえだろう。
所謂"環境《エコ》テロリスト"の類が
オカルトじみた技術でもって怪獣化した存在……
それもエコテロリストに零落れた理由からして、
語るに及ばずなただの逆恨みなんだからいよいよ救えねえ。
(許さんっ……許さんぞトウグウっ!
俺をコケにした貴様に、今こそ地獄を味わわせてくれる……!)
とっくに避難が完了してるのを知ってか知らずか、
怪獣どもは尚も太平洋を突き進んでいくが……
『グウワアアアアアッ!?』
『ギャアアアアッ!?』
『ホギイェエエエッ!?』
突如、何匹かの"雑兵"が悲鳴と血飛沫を上げながら海中に没する!
あたかも"波に切り裂かれる"かのように!
『な、なんだっ!? 敵の攻撃かっ!?』
『バカなっ!? こんな攻撃有り得んぞっ!』
『周辺の防衛組織は全てで払っているハズっ!』
『絶好の機会を襲撃したというのにっ!』
『ええいっ! 防御っ! 防御だっ!
兵士たちを守らねばっ!』
ともすりゃ"幹部格"どもとて動揺せずにいられず、
けれどなんとか対策を講じようとするが……
そんな奴らの尽力を嘲笑うかの如く、
"雑兵"どもは次々と
『くっ……!
これは、どうなっているんだっ!?
一体何が起こったっ!?』
『環境破壊ビジネスに取り憑かれた悪党め!
大方あの悪魔の巣を統べる連中の使い走りだろうが、
なんて惨い真似しやがる!』
『ええいっ! 卑怯者め!
コソコソ隠れては無抵抗な兵たちばかり殺しよって!
おのれ、顔見せいっ!
如何なる主張であれ、
我らに文句の一つもあるならっバあああーっ!?』
『『『『!?』』』』
刹那、"幹部格"怪獣の一匹
――力士めいた体型で二足歩行するクジラみてぇな奴――
の頭が、間欠泉の如き水柱でもって木っ端微塵に吹き飛ばされる。
『なっ……!?』
『ああっ……!』
『バカなっ……!』
『なんだ……一体何が……!』
傷口から血を流し、ド派手に倒れ込むクジラ怪獣の亡骸……
分厚い脂肪層のせいで死後尚小島の如く浮かぶその上に織り立つのは、
一連の不審死事件を起こした緑色のサメ怪人……
もとい、フォルネウスモードの
『……アッパー一発で木っ端微塵かよ。
随分と脆いなぁ』
……なんてユウトの台詞を見りゃ読者諸君は
大抵『自分の知ってるアッパーじゃない』とでも思うだろうが、
実際ユウトのアレは"ただのアッパー"なんかじゃない。
フォルネウスモードに備わる"水を操る能力"でもって海水を身に纏い
拳を突き上げるポーズ
――ウルトラ戦士の変身時によくある
所謂"ぐんぐんカット"の要領――で、
海中から勢いよく飛び出しながら
クジラ怪獣の頭部全域へぶちかましたそれは、
ポーズこそ辛うじてアッパーだが実質単なる"突進"だった。
『……カンパチ、ウミガメ、トド、カツオドリ……
んで、さっき死んだのがクジラ……
奇しくも"
随分と
ユウトのその台詞は、
だが、当然と言うべきかその軽口は怪獣どもの逆鱗に触れたっ。
『貴様ーっ! 大自然の使者たる我らを愚弄する気かぁっ!』
『クソボケがーっ!』
『なめてんじゃねえぞ、こら!』
『それを言ったら殺されても文句は言えねぇぞ!』
怪獣どもは当然激昂し、
ユウトを叩き潰さんと一斉に殴りかかるが……
『『『『でぇぇおりゃあああっ!』』』』
『……ふんっ』
『『『『ぬうっ!?』』』』
ユウトはこれを垂直跳びで難なく回避!
さながらホオジロザメの大跳躍めいた華麗さ……
『うおっっ!? あっっ!?』
『何故っ!? 何故だあっ!?』
『馬鹿なっ!? こんなことがっ!』
『えーいっ、めんどくせえっ!
ホイルーみてーにちょこまかとっ!』
ってのは過言にしても、
シンプルに怪獣どもの度肝を抜けたのは言うまでもねえ!
『ふん! "まぐれ"で避けられたからと調子に乗るなっ!』
結果、怒り狂ったカツオドリ怪獣が殴りかかる!
『鉄拳制裁の時間だぁっ!』
……怪獣としちゃ小柄とは言え、
それでも大抵の陸上動物よりは遥かにデカいもんだから、
必然拳も大型トラックの衝突レベル!
殴った相手を異世界転生させんばかりの一撃は、
ともすりゃ並みの相手を文字通り粉砕しうる破壊力を秘めていた、が……!
『シャ〜クッ・トルネェ〜〜〜ドッ!』
対するユウトは空中でサッと身を翻し、
見事な飛び蹴り、
即ち実質足裏でもってカツオドリ怪獣の拳を迎撃しにかかる!
体格差実に数倍前後、
サイと中型犬、カバとナマズがぶつかり合うに等しい構図!
ともすりゃ必然、ユウトは片足を起点に木っ端微塵!
『ぬうおりゃああああっ!』
『ふん……!』
……と、なりそうなもんだったが……
『ぐおぇああぁぁぁあああっっ!?
う、腕がアアアアアッ!?』
実際問題、傷を負ったのはカツオドリ怪獣だった。
ユウトの蹴りは巨大な拳の骨を砕き、筋を裂き、
衝撃は片腕全域……右肩から先を内側から破壊し尽くし、
遂には機能不全に陥らせる!
『
[葬儀開催♥ 海洋葬-ベーシックプラン♥]
毒づくユウトがベルトを操作すれば、
システム音声と共にヤツの周囲へ海水が浮遊し始め、
透き通って足元へ浮かぶ巨大なサメの歯が出来上がる!
『ウッグウウッ! 腕っ! 腕っがああッ!』
『安心しろ、すぐ楽にしてやらァ』
[フューネラル・ストライク♥]
音声が響くと同時、ユウトは空中で一回転。
伴ってサメの歯も肥大化しながら回転し……
『うで、ガアアアアアアッ!?』
そのままカツオドリ怪獣の屈強な巨体を、真っ二つに両断する!
『踏み荒らした海底の分まで、てめえの
そしてこっから、戦いはクライマックスへ向けて更に加速していく!