卒業バケーション   作:飽きやすい創作隊

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24日

 

 

「戸塚さん、まみのこと大変だったでしょう?」

 

静さんはいずみさんの話を聞きながら、相槌を打っている。

 

「昨日は『話を聞いて』って、ずっと側で言われ続けたのはキツかったわ」

 

「無視していたわけじゃないんだけど……」

 

「ふふっ、あの子、結構我儘だしね」

 

「隙があれば『お腹空いた』だし」

 

「水着がないのに、泳ぎたいの一点張りだしさ」

 

「颯君がいなかったら、どうなっていたか」

 

ちらっと、いずみさんと目線が合った。

 

少しは、頼りにされてるのかな?

 

「それは大変だったわね」

 

静さんは僕たちを見て微笑んだ。

 

「はあ、喉乾いたわ……」

 

その横で、さおりさんが呟く。

 

「颯はん、ウチ喉が渇いた……」

 

「ジュース買って来いって話?」

 

「いや、そこまでは言わん。あそこにあるヤシの実でええんや」

 

「あれか……」

 

僕はヤシの実がたくさん実っている木に近づくと、思いっきり飛び蹴りをした。

 

ドカン!

 

「おおっ」

 

「みんな、頭に注意して!」

 

ヤシの実が、ぴゅうぴゅうと落ちてくる。

 

「これ、取りすぎじゃない?」

 

「みんなで飲んでよ」

 

――――――――――――

 

洞窟へ向かうと、聖美さんたちがいた。

 

「なんかこの洞窟……いろんな香水の匂いが漂ってるね」

 

「あはは、分かる? ここにいる全員さあ、いずみが香水を選んでつけてくれたんだよね」

 

美夏さんが答える。

 

「え? みんな違うの?」

 

「そう」

 

「へえ、凄いなあ……どれどれ?」

 

「おっ、オレのを嗅ぐのかよ!? まあ、いいけどさ」

 

僕は聖美さんの香水の香りを確かめる。

 

「聖美さんのは、オリエンタル系だね」

 

「まあな。セクシーさって言ったら、これをつけてくれたんだ」

 

「セクシーぃ!? そんな女の子みたいな……」

 

「なんだよ。オレだって女だよ。うるせえなッ!!!」

 

聖美さんにどつかれる。

 

それを見て、みんなが笑っていた。

 

 

夕飯

 

「皆さん!石板の解析が終わりましたよ!」

美佐子さんが慌てて食堂に入ってきた

 

 

「それで?それで?」

亮子さんも身を乗り出して話を聞く

 

「石板の示された場所は、離小島です」

 

「離小島?」

 

「何もないわよね?」

 

「それが、誰も近寄らない洞窟があるそうなんです」

 

「ハァ?そんなんあったかなあ」

 

「行ってみないことには分からないじゃない?」

 

 

「明日、早速行ってみましょうか」

 

 

「そうね」

 

「待ってください、宿の管理人さんもまだ安全なのか分からないから1日待ってほしいとのことでした」

 

「そんなに危険なの?」

 

「宿のおじさんが宝を独り占めしようとしてるんちゃいまっか?」

 

「さおりじゃないんだから」

 

「颯君、明日行ってみない?」

いずみさんが口角を上げてこちらを見る

 

「え...今の話、聞いてた?」

 

「うん」

満面の笑みに僕は嫌な予感しかしなかった

 

 

 

 

 

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