卒業バケーション   作:ルゥー創作するのは間違っているだろうか?

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9日

 









 

「洞窟を見にきたの?」

 洞窟の前までやってくると、さおりさんと聖美さんが、今にも中へ進み出そうとしているところだった。

 薄暗い洞窟の入り口には、以前と変わらず立ち入り禁止の看板が立っている。

「ああ。お前らも来たんだな」

 聖美さんが僕たちに気づき、軽く手を上げた。

「一緒に行くか?」

「うん」

「ほな、いきまひょ」

 さおりさんの声を合図に、僕たちは洞窟の入り口へと向かった。

「悠もここに来たんだな」

「祭壇の他になにかないか気になってさ」

「ああ、俺もまだ発見されてねえ何かがあるかもしれねえと思ってさ」

「そうだよね。あの時は骸骨が怖くて早々に切り上げたし」

「別に……怖がってねえよ」

 聖美さんは、さおりさんから顔を背けた。

「ええと、ここいらがその現場でしたっけ?」

 さおりさんが洞窟の奥を覗き込む。

 その言葉に、聖美さんの肩がぴくりと跳ねた。

「ここは立ち入り禁止の看板だよ」

 僕が看板を指さした、そのときだった。

「ん? なんか音がしない?」

「え?」

「なんや?」

「とりゃ!」

 どんっ!

「うおっ!?」

 突然、さおりさんが聖美さんの背中を押した。

「ここは新井先輩に任せて戻りましょ、悠はん」

「え? ちょ、待てよ!」

 さおりさんは僕の腕を引き、そそくさと洞窟から離れようとする。

「さっき、とりゃ!って聖美さんの背中押したでしょ」

「ちぃ! 聞こえてたん?! ほな、先に行っとります〜」

 さおりさんは、あっさり僕の腕を放すと、外に向けて走り出した。

「このヤロー、待ちやがれ! さおりっ」

 聖美さんも慌ててその後を追いかけていく。

「ちょっと、置いてかないでよ!」

 結局、僕も二人を追いかける羽目になった。

 

 

 

「2人ともどこに行っちゃったのかな...」

 

「おーい!悠!」

 

「こっち、こっちです〜」

 

「あぁ、こっちね...って遠っ!」

 

 

2人は走って離小島へと渡る為、ボートを漕いでいた

 

「早くお前も来いよ」

 

「待ってよ!」

 

 

 

離小島に着くと2人は水着に着替えてニヤニヤとしていた

 

「何企んでるの?」

 

「いや、オレたちちょっと勝負しようとしててさ審判やってくれねえか?」

 

「へー、なんの?」

 

「名付けてどっちのケリが強いかゲーム」

 

「えー」

 

「なんちゅうひねりのないネーミングセンスや」

 

「センスとか必要ねえだろ?なあ、悠」

 

「どのみち2人のケリからは逃れられないわけか....」

 

「じゃあ、オレからいくぜ!」

 

「わかりました〜」

 

「どらぁ!」

 

悠は耐え切った

 

「くそー、だめか」

 

「よし、なんとか...さおりさんも」

 

「いくでぇ〜」

 

「あんなに離れて幅跳びでもする気かよ」

 

「勢いが怖いな」

 

「悠、あいつきっと上段蹴りだぜ」

 

「分かった」

 

「おい、構えろよ」

 

 

「浪速のねりちゃぎ!」

 さおりさんが勢いよく足を振り上げた。

「ほらな!」

 聖美さんが得意げに声を上げる。

 僕はその言葉を信じ、迫ってくる蹴りに向かって腕を構えた。

「うわっ!」

 衝撃に思わず身体が揺れる。

 それでも、なんとかガードは間に合った。

 

「嘘やん」

さおりさんは大きなため息を吐いた

 

 

 

「ノーガードだったから冷や冷やしたぜ」

「聖美さんのおかげで助かったよ」

 僕が礼を言うと、聖美さんは満足そうに笑った。

「だろ? さおりの攻撃を見切ったオレの勝ちだな!」

「いや、僕が蹴りを受けただけじゃない?」

「細けえことは気にすんな!」

 いや、細かくないと思うんだけど……。

「ほな、ボート準備してきます」

 さおりさんはそう言うと、さっさとボートの方へ向かった。

「よっしゃ、帰りもさおりに漕いでもらえるぜ」

「……あれ?」

 僕は海の方を見て、思わず声を上げた。

「あ〜っ、さおりさん、先にボート漕いで島を出てるよ!」

「はあっ!?」

 聖美さんが振り返る。

 見ると、さおりさんはすでにボートを漕ぎ出していた。

「このヤロー! 逃げやがったな!」

「待ってよ、聖美さん!」

「追いかけるぞ、悠!」

 結局、僕はまたしても聖美さんに引っ張られる羽目になった。

 

好きな娘は誰ですか?

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