思いついたまま短編集 作:戯れ
義勇「さて……久しぶりだな、炭治郎」
炭治郎「はい!お久しぶりです!義勇さん!それに……」
錆兎「……」
真菰「狭霧山で別れて以来だね、炭治郎」
炭治郎「ああ!……って、あ、義勇さんと同世代ってことは、兄弟子姉弟子ってことになるのか……最終選別で生き残れたのも二人が稽古をつけてくれたおかげだし……きちんと敬語を使ったほうが……?」
錆兎「別に構わない。俺はお前のことを、一人の男として認めているからな」
真菰「私も。むしろ敬語だと距離を感じちゃうから、今のままの方がいいかな」
炭治郎「そっか!なら、このままで!」
義勇「……俺だけ仲間外れか」
炭治郎「え”っ、いや、義勇さんは最初に会った時から目上でしたし、それからずっと義勇さんと呼んでいたので……なにより、俺と禰豆子を助けてくれた恩人ですから……」
義勇「……俺も、お前の言葉がなければ、錆兎からの言葉を思い出せず、最後の戦いの時にもアレほどの力を出せたかは分からない。お互い様だ」
錆兎「まったく、お前は昔からそうだな、義勇。
お前のことは、俺も男として認めていたというのに……覚悟を決めるのに時間を掛けすぎだ」
義勇「………………俺の夢枕にでも立ってくれれば良かったのに」
錆兎「女々しいぞ義勇!!!」
義勇「うっ」
炭治郎(叱られてたじろいでいる義勇さん……すごく珍しい気がする)
真菰「まぁまぁ。結果的に、義勇は水柱になるまで自分の事を鍛え上げたんだから、そうやって怒らなくてもいいじゃない」
錆兎「……そうだな。お前を残して先に逝ってしまった俺の責任というのも確かにある」
真菰「そういえば、まだ言ってなかったね、炭治郎。君があの鬼を斬ってくれたおかげで、私達は無事成仏できました。どうもありがとう」
錆兎「あぁ、俺からも礼を言う。感謝する、炭治郎」
炭治郎「そんな!俺だって、二人からの指導がなかったらどうなっていたか……そもそも、岩を斬れずに最終選別に行かせてもらえず、禰豆子も助けられなかった。……こちらこそ、本当にお世話になりました!ありがとう!」
義勇「ことの顛末を聞いた時は俺も驚いた。まさか、藤襲山はそんなことになっていたなんてな……鱗滝さんの弟子が、アレ以上悲劇に会うことがなくなったのはお前のおかげだ、ありがとう。……お前には、返せないほどの恩ばかり積み重なっていくな」
炭治郎「そんな!それこそお互い様ですよ!義勇さんのお陰で何度助かったかなんて、数え切れないですから」
玄弥「元気そう……って、コッチで言うのが合ってるのか分からねぇけど、ともかく、元気そうで良かった。炭治郎」
炭治郎「玄弥!君も元気そうで何よりだよ!それに、実弥さんも!」
実弥「……おう」
炭治郎「二人は、もうちゃんと話は出来た?」
玄弥「あぁ、お陰様でな」
実弥「生きてる頃話せなかった分、存分にな……」
炭治郎「そっか……」
実弥「生きて話が出来るのが一番だったけどなぁ……俺がちゃんと守ってやれなかったせいで」
玄弥「おい兄貴、またその話蒸し返すのか?」
実弥「
炭治郎「そんな!禰豆子が助かったのは、沢山の人が助けてくれたからで……それこそ、玄弥や実弥さんが命を掛けて戦ってくれたから……」
実弥「そりゃ、あのクソ鬼舞辻に太陽を克服なんてされちゃたまんねぇからな。……俺や玄弥だけじゃねぇ、鬼殺隊全員が、お前の妹を守ると同時に、あのクソ野郎を誘き出すための餌にしたんだ。……だから、別に感謝とかは要らねぇからな」
炭治郎「いいえ!感謝はしっかりします!!」
実弥「要らねぇっつってんだろが!!」
炭治郎「いいえ!!します!!」
玄弥「ま、まぁまぁ兄貴……炭治郎、こうなったら聞かないから……」
実弥「チッ、本当に頭の固ェ野郎だな……」
玄弥「と、ともかく……生きてる内に、少しだけでも和解できたのも、
実弥「…………」(無言で頭を下げる)
炭治郎「……こちらこそ、皆のお陰で、俺も禰豆子も、ちゃんと人として生きることが出来ました。本当にありがとう」
小芭内「……竈門炭治郎」
蜜璃「久しぶりね、炭治郎くん!」
炭治郎「はい!お二人とも、お久しぶりです!それと……」
小芭内・蜜璃「「?」」
炭治郎「ご結婚おめでとうございます!!」
小芭内・蜜璃「「ブッフォ」」
周囲一同『ブッフォ』
炭治郎「え?」
小芭内「貴様炭治郎貴様一体何を言っててててている貴様!!!」
炭治郎「え、だってお二人の薬指に指輪が……南蛮の方の文化で、結婚した男女は番の指輪を互いの薬指に付けるものだって……」
蜜璃「え、えっとぉ、それは、そのぉ……」
小芭内「あば、あばばばばばば」
カナエ「聞いてくれる炭治郎くん!?」
炭治郎「え?あ、はい」
真菰「蜜璃はさ、明るいし優しいし剣の腕も立つしで今コッチで大人気で、何人かの男の人に言い寄られていたのね?それを見かねた伊黒さんが意味を伝えずに『魔除けの一種だ』って言って指輪を渡したの」
しのぶ「南蛮由来の文化も恋の文化もよく知っている蜜璃さんは、当然その指輪の意味を知っていて、しかも『お揃いで着けましょう』って言って伊黒さんもそれを了承したんです。なのに伊黒さんったら、それでも『まだ結婚はしていない』って言い張ってるんですよ」
炭治郎「ええっ!?」
実弥「死ぬ直前、あんだけ盛大に告白かましといて今更日和ってんのどんだけ腰抜けなんだって話だよなぁ」
玄弥「お友だちだっていう鏑丸さんも呆れてるんじゃないですか?」
義勇「……俺ですら、今の伊黒についてはどうかと思う」
錆兎「男らしさの欠片もないな」
小芭内「あ、あの時はまさか死後甘露寺と同じ場所に行けるなどとは夢にも思っていなかったし……そ、それに!今こちらはそれどころではないだろう!!」
行冥「……確かに、こちらはつい先日大きな事件があったばかりらしく、幾年月を経た今もまだアチコチに混乱が残っている」
小芭内「そうだろうそうだろう分かってくれるか悲鳴嶋殿!」
行冥「それはそれとして
小芭内「ほぐっ」
無一郎「もういっそこのままここで告白し直しちゃえば?」
小芭内「そんないい加減な事ができるか!!!」
有一郎「お前の甘露寺さんへの態度のほうがよほどいい加減だろ。そこまで関係を深めておきながら最後の一歩だけは進まないの、前に聞いたアンタの生まれ育ちよりもよほど罪深いと思うけど」
小芭内「おごっふ」
蜜璃「きゃあ!い、伊黒さん!?大丈夫!?」
しのぶ「本人の自業自得なので放っておいていいですよ、甘露寺さん」
「ははは、皆楽しそうだね」
炭治郎(えーーー?)
杏寿郎「隊長!お戻りになられていたのですね!」
行冥「私たちで炭治郎君を引き止めてしまい、申し訳ありませぬ……」
「なに、構わないよ。積もる話もあるだろうからね」
実弥「積もる話があるのはアンタの方だろうよ、隊長」
義勇「そろそろ我々も職務に戻ります。隊長も、どうか
「気を遣ってもらって済まないね、義勇君。さて……」
炭十郎「久しぶりだね、炭治郎」
炭治郎「父……さん……!?」
何代目かの剣八に『縁壱』が居る
……というルートもあるかと思ったけど、多分その場合だと初代剣八とか千年後剣八とかメガネを割って天に立つ人とかが何らかの心変わりして運命が大きく変わりそうなのでなしです。
多分『自分の役目は既に終わっている』とか言って早々に輪廻の輪に還ってる