思いついたまま短編集 作:戯れ
「さて、着いたよ」
そう父さんに促されて進んだ先にあるのは、生前"皆"で住んでいたものよりも、大分立派な構えの大きな家。
けれど、その中から出てきたのはーーー
「兄ちゃん!」
「兄ちゃんだ!」
「ホントにお兄ちゃんが居る!」
「にいちゃん!」
「……大きくなったわね」
「お帰りなさい、炭治郎」
「「「「お帰り、兄ちゃん!!」」」」
昔から見ていたのと変わらない、家族の笑顔。
「お帰り、炭治郎」
「うん、うん……うん!」
「ただいま!!」
◆
~~~しばらくして~~~
「「「「…………」」」」ジィー
葵枝「貴方達、お兄ちゃんにはもうたくさん遊んでもらったでしょう。今はお父さんと二人きりにしてあげなさい」
「「「「はぁい……」」」」
炭治郎「ちょっとだけ待っててくれ……また後で遊ぼうな!」
「「「「はぁい!!」」」」
炭十郎「さて……改めて、久しぶりだな、炭治郎」
炭治郎「うん、久しぶり。……父さん」
炭十郎「しかし……ふふっ、生きてる間に、随分と涙もろくなったか?炭治郎」
炭治郎「そんな……こ、今回だけだよ。本当に久しぶりに、皆の元気そうな顔を見られたから……」
炭十郎「ふふ、分かっているよ」
炭治郎「そうやって子ども扱いしないでよ。俺だって、もう奥さんも子どもも居る大人なんだよ?」
炭十郎「親にとって、子どもはいつまでも子どもさ。……出来れば、生きてそうやって大人になったお前と話したかったし……お前にも、親であることの喜びをもっと味わって欲しかった……と、思うのは、贅沢かな……」
炭治郎「それが贅沢だとは……思わないけど……でも、オレは、オレが生きてきた人生に後悔はないよ。
犠牲もあった。叶うなら変えたいと思う運命にも何度も出会った。それでも……多くの人達が手を取り合って築いた『今』を、悪いものだとは、思いたくないし、言いたくない……かな」
炭十郎「……本当に、大きくなったな、炭治郎」
炭治郎「あはは、アレからオレも鍛えたからね!」
炭十郎「体だけの話じゃないさ。心の話だよ」
炭治郎「そうかな?……でも、それはきっと、色んな人との出会いが、オレの心を豊かにしてくれたからだと思うよ」
炭十郎「……そういうところさ」
炭十郎「話を、聞かせてくれるか?炭治郎。事の顛末は、おおよそ聞いてはいるけれど……聞きたいんだ。お前の口から、お前がどういう人生を歩んできたのかを」
炭治郎「うん……いくらでも。話したいことは山程あるんだ」
炭十郎「なら……」
(戸棚の戸を開ける炭十郎)
(徐に取り出される酒瓶)
炭治郎「父さん、それ……」
炭十郎「飲もうか、炭治郎」
炭治郎「……うん、父さん」
書き終わってから思ったけど、折角尸魂界送りにしたのに全然BLEACH要素混ぜられてない……
でもBLEACH要素入れ始めると絶対話しが膨らみすぎて短編でまとまらないし……
いつかちゃんと長編で書きたい……この話に限らずだけど