思いついたまま短編集 作:戯れ
ラスト1名は要素は別作品から取ってるけどキャラ的には完全なオリ主
「とうとう追い詰めたぞ――――鬼舞辻無惨っ!!」
「竈門……炭治郎……っ!!」
何故このようなことになったのか。
太陽を克服した鬼、禰豆子を喰らい、己の悲願であった完全なる生命体となると。
その前に、忌々しき鬼殺隊の当主であり、長年にわたってこの私の邪魔をし続けてきた産屋敷の所在を突き止める事ができ、あの男さえ殺せばこの異常者共が存在する煩わしさから解放される……そう思っていたというのに。
「気をつけて、炭治郎。ここからが、戦いの本番だよ」
――水柱継子・真菰
「行くぞ、義勇。鬼殺隊として、この国に住まう一人の男として……今日ここで、鬼舞辻無惨を討つ!!」
「あぁ」
――水柱・錆兎
――水柱補佐・冨岡義勇
「無理はするな、甘露寺」
「もう、またそんなこと言って(心配してくれる伊黒さん……優しいわ、キュンとしちゃう!でも)……私のことなら大丈夫! だって、皆で揃って生きて帰るために、私はここにいるんだもの!」
――蛇柱・伊黒小芭内
――炎柱継子・甘露寺蜜璃
「さて……ど派手に切り合いといこうじゃねぇか」
――音柱・宇髄天元
「危ないと思ったらきちんと下がるんだよ? 伊之助」
「うるせぇ!! 俺に命令すんじゃねぇ!!」
「はぁ……可愛い我が子が全然言うことを聞いてくれない。これが……反抗期?」
――虹柱・嘴平導真
――虹柱継子・嘴平伊之助
「いつまでも続く悲しみの連鎖……あなたを討ち、ここで断ち切らせてもらいます」
――花柱・胡蝶カナエ
「あいつを倒せば、全部終わる……いくよ、兄さん!」
「油断するなバカ。死にたいのか」
――霞柱・時透無一郎
――霞柱補佐・時透有一郎
「………………参る!!!」
――岩柱・悲鳴嶋行冥
総勢合わせて十二名。
これほどの手勢が、己を殺すためだけにここに集った。
何故、このようなことになったのか――
「おのれ、産屋敷……おのれ、」
「仁之内ィ!!!」
この采配を整えた忌々しき二人の名を、鬼舞辻無惨は渾身の怨嗟を込めて叫んだ。
◇
「い”や”あ“あ”あ”あ”あ”あ”!!! やばいやばいやばい死んじゃう死んじゃう!! 何何何!? 何なのこれ!?!?」
「
「
「「二人合わせてジャスデビだよ!!」」
「名前聞き直したんじゃねんだよおおおおおあああああああ!!!!!!」
襲い来る炎の虎、水の龍、風の鳥、雷の狼。
なんとも色彩豊かなその光景は、一瞬でも気を抜けば余さず己が身を焼き尽くす怒涛の殺意。
「ヒヒ!! なんとも情けねぇなぁ鬼狩り!」
「全くだぜ!! 威勢がいいのはその頭の金ピカに染めた頭だけかぁ? ヒヒヒ!!」
「俺だって好きでこんな髪の色してるわけじゃねぇんだよおおおおおお!!!!!」
全力疾走する背後で、炎が弾け水が飛沫を上げ風が壁を切り裂き雷が轟く。
泣きわめく自身とは対象的に、けらけらと笑う双子の鬼からは、自身を嘲る気持ちを隠そうとする気配すらない。
「せっかくだから教えてやるよ! この俺様たちの血鬼術!」
「それは、想像したことを現実にする血鬼術さ!」
「は? なんだよそれ、なんでもありじゃねぇかよ!! いくらなんでもあんまりだろそんなの!!!」
「だから俺たちは上弦なのさ!!」
「人間より優れた鬼、その中でも選ばれた六人の中の二人なのさ!」
「え、お前ら二人いるんだから上弦て七人じゃないの?」
「「………………」」
「「死ねェェェェェェェェエエエエエエエエ!!!!!」」
「いや理不尽だろォ!?!?!?」
今までのような嬲って楽しむためにギリギリまで加減されたものではない。
癇癪に任せ、本気で殺しにかかってきた血鬼術を前に、
「つか、やば、これ、本当に、死――――」
避けきれぬ死を前に、走馬灯が過ぎろうとして……
雷の呼吸・壱の型――霹靂一閃
雷鳴の如き音が響く。
「……ったく、久々に見かけたと思えば、あいも変わらずピーピーギャーギャー……恥ずかしくねぇのかよ」
「…………か、」
「戦えねえんだったらとっとと失せろ、邪魔なだけだ。」
「お前、誰だよ」
「何俺たちの邪魔してくれちゃってるわけ?」
「あ? 上弦の……チッ、陸か。なんだよ、一番の雑魚じゃねぇか」
「「…………はぁ!?」」
雑魚呼ばわりされた上弦の陸達が額に青筋を浮かべ、怖気の立つような殺気を向けてくる。
それでもなお、文字通り助太刀に入ってくれたその男は、怯える様子もなく、むしろ大胆不敵に笑みを浮かべて次なる一撃のために構えを取る。
「そういうテメェはどうなんだ!? あぁ!?」
「柱でもねぇ雑魚剣士が!! いきがってんじゃねぇ!!」
「「つーか名前くらい名乗れやバーカ!!!」」
「ハッ……いいぜ、冥土の土産に教えてやるよ」
「雷一門が一人……悲鳴嶋獪岳だ。覚えておけ」
◇
「ヒョヒョヒョ……これは、何という僥倖!」
金魚鉢から顔をのぞかせる、目の位置には口が、口の位置と額には目が存在し、全身に鱗が生え、一目で異形の類と分かる鬼。
瞳に刻まれているのは――上弦・伍の文字。
相対するのは、見目麗しい剣士だった。
初雪を思わせる白髪は光を受けて煌めき、翡翠色の瞳は吸い込まれそうなほどの美しさ。
道を歩けば十人の内十人が振り返るだろう美貌。
「女の剣士というだけで珍しいのに、それでいてその美しき容姿! ヒョヒョヒョ……どのような芸術に仕立て上げようか、考えるだけで心が躍る!」
「……なぁ」
上弦の伍――玉壺の言葉を聞いたその剣士が、額に青筋を立てる。
「お前今なんて言ったぁ? この俺がぁ……女だってぇ?」
「ん? 違うのか?」
「違ぇよ馬鹿がぁ……!! 俺はなぁ……舐められることと女と間違われることがこの世の何より嫌いなんだよなぁ……許さねぇ、許さねぇ、許さねぇ!!」
嵐の呼吸・肆の型――円斬旋回
「ヒョ!?」
剣士の両手から放たれた鎖鎌が縦横無尽に駆け巡り、あたり一面を薙ぎ払う。
しかもそれらは剣士の手によって完璧に制御されているのか、二つの鎌の先端が、あちらこちらに設置されている血鬼術の源である壺を次々と捕らえていく。
「テメェは殺す! そして死ぬときぐるぐる巡らせろ! 俺の名前は、
◇
風の呼吸・壱の型――塵旋風・削ぎ
「カカカッ! 柱だ!柱が来たぞ、積怒!楽しいのう!」
「何も楽しくはない……儂はただひたすら腹立たしい……可楽、お前と混ざっていたことも」
「チッ、ただ首を斬っても死なねぇのか……クソ鬼が」
そこで相対していたのは、上弦の肆・半天狗と、風柱・不死川実弥であった。
風柱の一閃が瞬く間に上弦の肆の首を斬り飛ばし、あっけなく決着がつくかに思われた。
しかし上弦の鬼はそれほど甘い相手ではなく、首を切られたかと思えば二つに分裂し、更にその姿は先程までの老人の姿とは打って変わって青年と呼ぶべきものへと若返っていた。
分かたれた二つの内の片割れ、扇を持った方がその手を振り上げる。
これを攻撃の予備動作と判断した風柱は、そうはさせじと神速の踏み込みを見せ振り上げられた腕を斬り飛ばした。
しかしそうすれば当然、隙を晒した風柱を殺すべく、錫杖を手にした片割れがその石突を無防備な背へと向け――
にたり、と。
風柱の口元に笑みが浮かぶ
血鬼術――亞歯貪
突如、背後から現れた『大口』に、錫杖の鬼は丸呑みにされる。
「積怒!?」
はらりと、何もなかったはずの空間から、不可思議な文様が描かれた紙切れが落ちるとともに、その姿が露となる。
鬼殺隊の隊服を着ているが、その額からは二本の角を生やし、両腕を変化させて一つの大きな口と化している姿は間違いなく鬼のそれ。
姿を表したその男は、ゴクリと積怒を飲み込むと、笑みを浮かべる風柱の傍へと降り立った。
「おぉ玄弥、腹一杯になったか?」
「あぁ、兄貴。これで、俺も戦える!」
「無理はするなよ」
「大丈夫だよ。今の俺、人間の兄貴よりも頑丈だから」
「テメェその頑丈さに任せて無茶するようなら即座に達磨にしてこっから追い出してやるからなぁ……ッ!!」
「え、あ、ごめんなさい……」
「………………死ぬのだけはやめろよ」
「!……あぁ、勿論!俺も死なないし、兄貴だって死なせないからな!」
「どういう事だ!?何故人間と鬼が行動を共にしている!?」
「ハッ、クソ鬼に態々説明する義理はねぇなぁ……だが、最期に一つだけ教えてやるよ」
「風柱・不死川実弥」
「その弟、不死川玄弥」
「「テメェを殺す兄弟の名前だァ!!」」
◇
「久しいな、上弦の参!あの時の借りを返しに来たぞ!」
向かい合うは、対象的な両名。
方や、漆黒の隊服に身を包み、燃え盛る炎の如き佇まいで刀を握る鬼殺隊の剣士――炎柱・煉獄杏寿郎。
方や、目元に涙の跡を思わせる模様が刻まれた、純白の衣装に身を包んだ鬼――上弦の参・
「愚かだな。俺を前に、夜明けまでの僅かな時間を生き残るだけで精一杯だったお前たちに、一体何が出来る?」
「お前を討つ!鬼殺隊の柱として、俺は俺の責務を果たす!」
「不可能だ」
「いいや!不可能ではない!人間は日々進化する!俺たちも、あの時の俺たちのままではない!」
その場にいたのは二人だけではない。
炎柱の傍らには、共に肩を並べて戦うべく、戦意を滾らせた徒手空拳の男がいた。
「行くぞ……狛路ッ!!」
「応とも、杏寿郎。あの時の雪辱を、今ここで果たす!」
◇
血鬼術――無為転変
「師範!!」
ーー勝った
上弦の弐、真人は確信する。
己の血鬼術「無為転変」は、対象の魂に直に触れることで、鬼が元来備えている肉体の変化、それをより高度に自らに施す、あるいは他者に強制することが出来る血鬼術である。
「魂」を実体を持つものとして知覚出来ない人間には此れを防御する術はなく相手の体に自らの手が触れた時点で対象の姿形を己の意のままに変化させることが可能である。
眼前の美しい鬼狩りを、見るだけで背筋が凍るような悍ましい貌に変えてやろうと血鬼術を発動させて……
ーーは?
「掛かったわね」
にたりと笑みを浮かべる鬼狩りの額から、はらりと一枚の紙切れが剥がれ落ちる。
不可思議な文様が描かれていたそれを失うことで、幻によって隠されていた
「鬼狩り、いや、お前は……!!」
「気づいてももう遅い!」
瞬間、上弦の弐に捉えられていた鬼狩りの首が
『敵を騙すならまず味方から』、そんな思惑故に何も知らされていなかった妹分が、眼前の光景に自慢の目を白黒させていることに若干の罪悪感を覚えつつもそれを心の隅に追いやり、そしてーー
血鬼術ーー千死万業・神鞭鬼毒
飛び散った鬼狩りーー否、鬼を狩るために鬼となることを決断した少女の体が、上弦の弐へと降りかかる。
瞬間、
「あ、ぎ、あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!!」
絶叫を上げてのたうち回る上弦の弐。
何故にそのような醜態を晒すのか、その理由が鬼となった少女から語られる。
「どうだ、上弦の弐!!ただの鬼ならものの数秒で絶命たらしめる
その上、その毒は私の意志から離れてもなお独立して鬼への殺意を抱き続け、
鬼を殺すまで止まらない生きる毒!!今まで喰い殺してきた人々の分だけ、思う存分苦しむがいい!!」
「この……お"ん、な"ぁ……ッ!!!」
「師範……」
「カナヲ!私の
血鬼術に全てを費やしたせいで、今の私ではどうせ戦う上ではなんの役にも立ちません!
加えて相手は上弦の弐……私の毒に耐えきる可能性も零ではありません!」
「え、いや、でも、この状態の師範を……」
「大丈夫!体ごと生やすのは難しいですが、最悪耳の辺りから腕だけ生やして移動することも出来ます!だから早くやつに止めを!!」
「え、あ、はい!!」
◇
「……決着を付けよう、上弦の壱」
「……良か、ろう」
二人の剣士が向かい合う。
方や、六つの目を一つの身に宿し、武の道を究めんが為に鬼へと堕ちることを良しとした外道。
方や、全身の神経を血管の如く浮かび上がらせ、異形の身へと変じながらも人の道を外れることを厭うた鬼。
「飛天御剣流・免許皆伝ーー名を仁」
「十二鬼月・上弦の壱ーー名を黒死牟」
「いざ」
「尋常に」
「「勝負!!!」」
原作悲劇から救済した結果欠番になった番号からは他作品からキャラを拝借
上弦の弐:童磨→真人(呪術廻戦)
上弦の参:猗窩座→ウルキオラ(BLEACH)
上弦の禄:堕姫・妓夫太郎→ジャスデビ(D.Gray-man)