思いついたまま短編集 作:戯れ
「嘘でしょ……こんなやつら相手に……」
「どうやって戦えばいいのよ!?」
聖文字「
準備は入念、戦力差は歴然、勝算は十全。そういう戦いのはずだった。
実際、雑魚剣士共は相手にならず十把一絡げにされて屍を晒し、隊長格とかいう奴らだって相手にもならず倒れ伏すだけだった。
つい、さっきまでは。
その戦況が一変……否、完全に反転していた。
原因は、一部の隊長格たちが抜き放った、斬魄刀とは異なる『もう一本の刀』。
◆
「名を斬魂刀」
「斬魄刀と対となる刀であり、魂魄を正しい魂の流転に返すのではなく、その刀の中に閉じ込める性質から、そう名付けました」
開発者、浦原喜助は語る。
これは、ほんの少しのボタンのかけちがえから始まった物語。
もし、もう少しだけ浦原喜助が石田雨竜に対して心を開いていたら。
もし、そんな石田雨竜が浦原喜助を通して死神というものに心を開き、尸魂界との関わりを深くしていたら。
もし、そんな石田雨竜を見た石田宗弦が、死神の危機に対して死神側に立って加勢する息子の姿を想起し、石田雨竜を戦いから遠ざけることを本来よりも早く諦め、全てを語っていたら。
もし、話の全てを聞いた石田雨竜が、備えを作るうえで浦原喜助を頼り、その知識と技術の全てを利用する決断をしていたとしたら。
もし、そうして来たるべき『千年目』に対して、浦原喜助と尸魂界が万全の備えをせんと手を組んだとしたら。
そんな、一粒の砂が起こした波紋が、やがて大きな波となって、訪れるはずだった未来の流れを大きく変えたとしたら。
「一番手っ取り早いのは、黒崎サンを誰にも負けないくらい強くすることでしたが、それは黒崎サンを対策されていた場合の備えとしては不十分。皆さんも、先の藍染惣右介の乱において、最後の最後は全部黒崎サン任せになったことを、恥じる気持ちがあるんじゃないかと思います」
職務で。調査で。遊興で。
尸魂界が監視されている可能性を考慮し、真の目的を隠して虚圏を訪れた『有資格者』達は、浦原喜助と邂逅しそのような口八丁に乗せられ、浦原喜助の『備え』に手を貸すこととなる。
それがたとえ、死神としての正道から外れ、忌々しき『仮面』を被る選択だとしても。
<<十二>>
「ククク、私は今機嫌がいい。何せ、自分が先行していた研究分野に後追いで入ってきたあの男が、素直に頭を下げて私に教えを乞うという、中々に珍しい体験が出来たものでね。だから、君が素直に私の研究材料になるというのなら、それなりの待遇を……」
「おっと、返答は弓矢か。……仕方ない、研究者としては対話という余地を捨てて戦闘などという野蛮な手段を取ることは大変気が進まないのだが……これから起こることは全て、君たちが選択した行動の結果だヨ」
「啜れーー
<<十>>
「……まさか、こうして一人の敵を前に、同じ向きで立つことがあるとはな」
『こちらとしても、心から納得しきったわけではない。だが、奴らを放っておくことが、貴様ら死神の存在以上に、我々の不利益となることも事実……利害の一致による一時的な関係に過ぎない。肝に銘じておくことだ』
「あぁ、それで構わねぇよ。こっちだって、別にお前らと仲良くしたいわけじゃねぇ」
『……気が合いそうで何よりだ』
「行くぜ」
『あぁ』
「『討てーー
<<八>>
「さて……山じいに怒られたくはないからね……しっかり協力してもらうよ?」
『それは別にいいがよ……』
『よっしゃ行くぞーーー!!!』
『うるさい童でありんすね……』
『うるさいのはアンタの方だろ!?いちいちいちいち突っかかってきてさ!!』
『………………』
『ココ、すげぇうるさいんだが』
「……花天と狂骨に加えて、"君"と"あの子"まで一緒くたになって『僕の力』として一纏めになってるからねぇ」
『次の遊びは私が決めるからな!』
『それはわっちの力でありんすよ?』
『今は私の力でもあるもんね~~~!べぇ~~~!』
『まぁ品性のない童……主様や、さっさとこの戦いを終わらせて、この二人とお別れとさせてくんなまし』
『お前なぁーー!!』
『……ま、面倒なことはとっとと終わらせようって点には賛成だ。オレとアンタが組んで、倒せない敵なんてのもそうそう居やしないだろうしな』
「それは確かに……君の力の心強さは、敵として戦ったボクが一番よく知っているからねぇ」
『だったら』
「あぁ……始めようか」
「『蹴散らせーー
<七>
「……紆余曲折はあったが、今こうして、護廷の為に貴公と共に戦えることを嬉しく思う」
『勘違いするな、狛村。私はまだ、護廷十三隊を……尸魂界を、許したわけではないのだから』
「ならば何故……」
『友を見捨て、蹂躙されることをよしとするのは、私の正義に反する。それだけだ』
「ふっ……それでいい。この戦いが終わったら、改めて貴公の話を聞かせてくれ。場合によっては、儂も貴公の戦いに手を貸そう」
『護廷の意思に背くことになろうとか?君の敬愛する、山本元柳斎重國に敵対する事になるぞ?』
「うむ……だが、命をかけて戦場を共にしてくれた友に、その恩に命を掛けて報いぬというのは……貴公に倣って言うなら、儂の『正義』に反するのだ」
『!』
「とは言え、元柳斎殿への恩義に反するのも、それはそれで心苦しい。……どうにか、貴公の正義と共にありつつ、元柳斎殿とも敵対せずに済む、そんな道を探してみたいと思う」
『……強欲なことだ。そんなことが実現出来るとでも?』
「この世に不可能など無いと、あの旅禍と呼ばれた少年が証明した故な。彼の『護りたい』という意思に、藍染惣右介も敗れたのだろう?」
『………………それを言われると、返す言葉がないな』
「ハハハ!……ともあれ、全てはこの戦を乗り切ってからのこと!」
『あぁ……どうか呼んでくれ。私の真の姿、そして真の力の名を』
「うむ!!」
「『清虫百式ーー
<六>
『下手な使い方してみろ、即座にテメェの喉掻っ切ってオレが表に出て戦ってやるからよ!!』
「へっ、誰がんなこと許すかよ!」
『好きに使うがいい。そういう契約だ』
「言われずともそうさせて貰う」
「『軋れーー
「『鎖せーー
<一>
「昔のほうが恐ろしかった、か……その通りじゃ」
「じゃが、ただ戦うための牙しか持たぬ獣も同然じゃった昔の儂では、このような選択をすることは叶わなかったじゃろう」
「刃を鞘に収め、然るべき時に刀を振るう。獣ではなく人としての矜持故に……」
「今、貴様を倒すため……この世界を守るため、今この一時のみ、儂は昔の儂へと戻ろう」
「還れーー
花天狂骨の喋り方合ってるか分かんねぇ……
というのは置いといて非
第二解放すると上裸になって悪魔の翼が生え瞳が翠色に染まる兄様と、
ダウナー系オジサマボイスの二重奏を囁きながら二丁銃剣をふるい出す次期総隊長候補(この世界線だと一生なれない)、
が個人的最高ビジュ二代巨頭。
戦力的最強は当然山爺。
『老い』を反転させて若返り、滅亡の斧(グラン・カイーダ)の代わりに残火の太刀持って、響転も使うわ硬っっっったい鋼皮を纏うわ虚閃ぶっ放すわで好き放題暴れまわる護廷十三隊総隊長がユーハバッハ(覚醒前)を襲う。