衝動書き。
かつてメタスラで青春を送った大人も子供もお姉さんも
細かいドット絵や背景にある設定や物語に感動したり、続編が紆余曲折あって賛否両論あったり、時代の流れに残酷さを感じる人もいれども
陽気で派手なドンパチをイメージしつつ、楽しく書けたら良いなと思いつつ
ここは都市部の一角。
近代的なビルが大通りを隔てて左右に聳え、綺麗に舗装されたアスファルトには一般車両が往来する。
そんな平和的で、日常的な世界。 一見そう見えるだろう。 しかし決定的に違う点が、この学園都市、キヴォトスにはある。
それは、この地に暮らす生徒達が、身体の一部のように銃火器で武装しているということ。
そして、些細な喧嘩であっさりと銃撃戦に発展して互いに撃ち合い、しかし何故だか擦り傷程度で済むという特異な大都市なのだ。
そんな銃社会のアメリカもびっくりな超エキサイティングな場所であるからか。
外部から呼ばれた、とある外来の先生もまた、普通の枠に収まらない者なのであった。
“ヘヴィーマスィンガン‼︎“
突如、謎の男性の叫び声が青空に響いたと思えば、弾丸の横殴りの豪雨がスケバンの群れを洗い流す。
“ロオゥケッツランチャ‼︎“
今度は巻き舌かと思った刹那、爆音が連続して木霊し、都市の一角が爆炎に沈むと、ビル群がガラガラと音を立てて崩れ去る。
“ィエネミーチェッサー!!“
歓喜の声が響けば、またも爆音が響き渡るが、追われる恐怖の絶叫がオマケでついていた。
やっと静まる頃。
爆煙を突き破るようにして現れるは、1台の豆戦車。 鈍い銀色の、金属光沢を輝かせ、キュラキュラと履帯の走行音を響かせる。
大人1人がやっと入れる小さな車体の主砲は大口径だが短小で、仰角をとらないと手前に落ちそうな臼砲といった様相だ。
車体左右側面には、大型の多砲身……バルカン砲が備え付けられており、どちらかというとコレの方が強そうである。
そんな砲塔上部のキューポラがパカリと開けば、操縦士兼、砲手兼、通信士兼、随伴歩兵と諸々単独で熟す金髪男の顔が生えてきた。
キヴォトスに呼ばれた、外来の先生。
軍人の、マルコ・ロッシだ。
都市の一角を単独で吹き飛ばし、愚連隊を蹴散らす戦果を上げたのに不機嫌そうな表情だ。
額に白いバンダナを巻き、目立つ赤いジャケットを羽織っている。 生身の二の腕は鍛え抜かれて筋骨隆々で、軽々と重機関銃を持っていた。
「ったく、キヴォトスってのは物騒だな。 女学生が銃火器を振り回してちゃ、授業どころじゃねぇだろコレ」
お前が言うな。
聞いていた全ての生徒は、そう思った。
こんなフィジカルな金髪先生がいて堪るかと。
が、本人。 無線越し、しかし誰に指定して言うでもない文句を垂れ流しながらも、奇妙な豆戦車を操りキヴォトスをひた走るのであった。
SV-001:メタルスラッグ
それが彼が駆る、戦車の名前だ。
かつてマルコの属する軍が開発、反乱軍への切札としたスーパービークル。
しゃがめるし、ジャンプもする。 人間的な動きをするキメェ戦車である。
しかし大人1人がやっと乗り込める程度のサイズ感に、短小な主砲は射程が無く、副砲のバルカンの方がメインになる欠陥品。
スラッグ(ナメクジ)の名に恥じぬ装甲で、下手すりゃハンドガン数発で沈むクソ雑魚ナメクジだ。
こんなのを切札にするとか、恥ではないか。
そう言われても仕方ないスペックであった。
しかし、しかしである!
マルコら正規軍はコレを巧みに操り、なんと反撃に成功、自軍を勝利に導いたのである!
その功績からか、以降もメタルスラッグは使われ続け、敵軍にデータをパクられてコピーされるなど、隙あらば戦場でその姿を見るのであった。
だが此処はキヴォトス。
生徒らは華奢な身体でフィジカルな動きをし、上位者ほど人間とは思えない戦い方をする。
そんな連中相手にしては、今度こそクソ雑魚ナメクジと笑われるかも知れなかった。
だが、それでも先生ならば───
“アーマーピァサァ‼︎“
「おっし、これで随伴歩兵ごと戦車をスクラップにしてやるぜ!」
変な世界に、もっと変でコミカルな世界。
そんなテキストを貼られた学園都市キヴォトスの運命や如何に。
後書き
感想、評価次第で続いたり消したり。