メタスラの爽快感や、サクサクプレイ感を出したく、どんどん進めたく
「見ろよ、随分と可愛い戦車じゃねぇか!」
「そんなオモチャで私らに勝つ気かよ?」
「やっちまえ!」
メタルスラッグを視認したスケバン共は、指を差し馬鹿にして、次の瞬間には相手が何者かも確認せずに各々アサルトライフルを構えて撃ち始めた。
空気がビリビリと肌を擦る。 慣れ親しんだ景色に、マルコの口角が上がる。
「なるほど、確かに超がつく銃社会らしい」
操縦桿を動かして、砲塔を前のめりに。 車高を低くして被弾面積を下げつつ、近くのビル陰に車体半身を隠す。
「うわキモッ!? 砲塔が前のめりになりやがったぞ!?」
「匍匐姿勢かよ!」
「だとして火力は無いんだろ? その短小な主砲といい、デカいバルカンも飾りだどうせ!」
「試してみるか?」
「なっ!?」
煽られたマルコ、トリガーを引く。
刹那、短小の主砲が火を噴くや、放物線を描いて榴弾が飛翔、スケバンの群れの真ん中に落ちると爆発。 吹き飛ばしてしまう。
「ぐは!?」「ふぎゃっ!」「グアアッ!」
悲鳴を上げながら、花火のように吹き飛んでは地面に転がり、白目を剥いて気を失っていくスケバン。
多少煤汚れがついたり、服が裂けたり、頭がアフロになったりしているものの、流血している様子は全く無かった。
「気を失うだけで命に別状はねぇのか。 やはりリンの話は本当か。 なら遠慮する必要は何もねぇな!」
どちらにせよ敵には容赦しないが、未来ある女学生を殺しまくる事態は避けられそうな事に、一先ずの安堵を覚えるマルコ。
そして意気揚々と前進していくのだった。
そして現在。
「戦車同士の殴り合いと行こうぜ」
シャーレの建物、その前に陣取る最後の砦。
銃は兎も角、戦車を乗り回すチンピラもいるのがキヴォトスだ。
「テメェで最後だ。 取り巻きは全滅した、降伏しなお嬢ちゃん。 さもなくばアーマーピアサーがテメェを吹っ飛ばす」
だがマルコは怯まない。 今までも散々に乗り物を相手にしてきたし、その多くはトンチキな見た目や攻撃をしてくる奴ばかりだった。
それらと比較すれば、なんとマトモな戦車か。 一周回って感涙しそうなまであるマルコである。
「く、くそっ! そんなオモチャみてぇな豆戦車に皆やられたのかよ!?」
「そうだぜ。 まっ、見た目に騙されるなってこった。 ミサイルを腹から出して、直接叩いてくるロボットだとか、スーパーボールみたいにバウンドする弾だのと相手にしてきた俺が言うんだ間違いねぇ」
「何の話だよ!?」
先生になるにあたって、経験からモノを教えるマルコだったが、そんなトンチキな話をされても困惑されるが関の山。
何にせよ、このままではプライドが許さない最後のチンピラは、己が駆る戦車の火力を信じる事にした。
「馬鹿にしやがって、戦車ってのはこういうデカくてゴツいヤツを言うんだよ!!」
砲塔が回頭。 マルコのメタスラに照準した瞬間、主砲が火を噴いた。
轟音と共に放たれた大口径の砲弾は、空気を切り裂きながら、金属ナメクジの貧弱な装甲を貫く───
そう思われた瞬間。
メタルスラッグはその場でジャンプ。 なんと砲弾を飛び越えて回避してしまった!
「ナニいいい!? 戦車が飛んだあああ!?」
避けられた砲弾は地面に接触。
爆炎が上がるも、それを背景にメタスラは光り輝くのみ。 傷ひとつなく健在だった。
「撃ち返されても文句ねぇよな」
相手が驚愕している間、今度はマルコのメタスラが主砲を照準。 デカい戦車の横腹に途中で都合良く拾ったA.P弾、アーマーピアサーをドカンと1発撃ってやる。
それは通常の榴弾と異なり、真っ直ぐな弾道で飛翔。 直ぐにも装甲へと食い込むと、兵員室や弾薬室を抜けて反対側へと抜けていく。
臼砲から放たれた砲弾にしては、信じられない貫通性能を遺憾無く発揮した。
そんなトンチキな目に遭った戦車は無事では済まず……。
「そんな馬鹿なああああ!!?」
戦車、爆発炎上。
砲塔が吹き飛び、乗務員の不良が黒焦げとなって危機一髪のように打ち上がり、取り巻き共々地面に突っ伏してしまった。
プスプスと黒煙を上げているものの、ピクピクと痙攣しているから、やはり生きているらしい。
「これにて全滅だ。 いや、あとはシャーレの建物の中か。 こんな様子じゃ占拠した親玉が陣取ってると見るべきだよな」
本当のボスはこの先か。
マルコはメタルスラッグの小ささのままに、シャーレのビル内部へと突入していくのであった……。
後書き
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