スラッグアーカイブ   作:ハヤモ

35 / 36
vsアカネ/レベルアーマー

 

 

「こんばんは。 良い夜ですね」

 

「メイドか。 あと何人だ?」

 

 

マルコ達の行手を阻む新たな影は、またもメイドであった。

眼鏡をかけ、正統派なメイド服を身に纏っている。 手にはピストル、鞄には爆発物。

コールサインゼロスリー。 室笠アカネだ。

 

 

「初めましてマルコ先生。 私はC&C、コールサインゼロスリー。 本名は明かせません、どうかご容赦を」

 

「あ、アカネ先輩!」「待ち伏せてたの?」

 

「……正体不明のヒロインは、もう古いのでしょうか?」

 

 

モモイとミドリにアッサリバラされ、軽く落ち込むアカネだが、マルコからすれば等しく敵だ。

拳銃を構え、無駄と思いつつ一応警告する。

 

 

「なんでも良い。 邪魔するなら容赦しねぇ」

 

「そうだそうだー! マルコ先生は強いんだからね! 痛い目に遭いたくなかったら、大人しく道を譲ってね!」

 

「お姉ちゃん、ダサいからやめて……」

 

 

虎の威を借る狐ならぬ猫となってイキるモモイに、悲しみと情けなさからツッコミを入れるミドリ。

アカネは臆せず、冷静沈着に状況を進める。

 

 

「先生方のここまでの行動は、監視カメラで全て見せていただきました。 これ以上、進める訳には参りません」

 

 

刹那、アカネとマルコの間で爆発。

天井が崩れ、大量の瓦礫が進路を塞いだ。

 

 

「天井が!?」「そんな、道が!」

 

 

フロアはボロボロ、もう遠慮はいらないとばかりの破壊だった。 時間稼ぎだろう。

だがマルコには関係ない。 瓦礫撤去なんて隔壁同様、破壊して突破してきた。

 

 

「無駄だ!」

 

 

マルコ、グレネードを投擲しまくり爆破解体。

無理矢理瓦礫を粉微塵にし、道を切り拓く!

 

 

「流石にこの程度では止まりませんか。 それに大量の手榴弾を持ち歩き、投擲速度もとても素早い。 爆発物を扱う身として見習わねばなりませんね。 ですが」

 

 

アカネの声が聞こえたと思えば。

砂塵を突き破り突っ込んでくるは、ドラム缶型など多種多様な警備用ロボット。 何かしらの理由で押収された物を味方機として投入したのだ。

 

 

「時間は稼がせてもらいます!」

 

「足掻くな! 面倒臭ェ!」

 

 

マルコ、拳銃をマシンガンのように連射しまくり、迫り来るロボットに風穴を開けまくる。

モモイとミドリも援護。 後方支援。

次々と火花が散り、爆発して鉄屑になっていくロボットだが、確実にマルコ達の時間を奪っていく。

そこに申し訳程度とはいえ、アカネも愛銃の消音拳銃でマルコ達に射撃。 隙を見て工作爆弾と思われる物を手に投擲しようとするが───。

 

 

「貰った!」

 

 

マルコ、瞬時に撃ち抜く。

爆弾はアヤネの手から離れようとしたタイミングで爆発。 アヤネと周囲のロボットを爆炎に沈めてしまった。

 

 

「けほっ、けほ……お見事、でした……」

 

 

煤だらけになり、床に伏すアカネ。

さっきよりあっけなかったが、それでも時間は食ってしまった。

 

 

「急がねぇと。 こっちも使える物はなんでも使って、さっさとズラかるぞ」

 

「そうだね、急ごう!」「はい!」

 

 

そう言ってマルコ、アカネの近くに転がった鞄を開けると、中から弾薬箱を入手。

 

カチャ!!

"オゥケー‼︎"

 

ボムを補充。

欲を言えば、あとは武器だ。 なんならスラッグも欲しい。

 

 

「生徒会が押収した物、使える物は近くに転がってないか……あれは」

 

 

爆発で剥かれた壁向こうの部屋。

そこにあったのは人が入れるくらい大きなカプセルトイに、手足が生えたような乗り物が鎮座していた。

その名も───。

 

 

「レベルアーマーじゃねぇか!」

 

 

かつて反乱軍が開発、運用していた歩兵用の装甲防護服。

マルコは敵陣でコレを鹵獲、同型機と撃ち合った経験がある。

なんでここにあるのか不明だが、側面に反乱軍のマークは見当たらない。 コピー品だろうか。

 

 

「うわ、なにソレ! ランドセルに手足が生えたみたいなロボット!」

 

「ちょっと可愛いかも」

 

「レベルアーマー。 搭乗式強化服みたいな乗り物だ。 ジェネレーターとブースターを背負ってるから、短時間なら飛行が可能だが……使えると良いが」

 

 

早速コックピットに乗り込むや、ウィンとキャノピーが自動ドアの如く頭上から降りてきて閉鎖。

ガシャンガシャンと二足で歩き始める。 どうやら問題なさそうだ。

 

 

「武装は腕内蔵式マシンガンに、グレネードランチャーと俺が知っているものだ……実弾を積んだままとはな。 助かるが」

 

「よく分からないけど、鬼に金棒かな!?」

 

「先を急ぎましょう先生!」

 

「おう! 遅れを取り戻すぜ!」

 

 

早速ブースターを蒸し、ブォーンと一気に廊下を抜けるマルコ。 慌ててその背を追いかける才羽姉妹。

 

しかし、まだC&Cは残っている。

マルコ達は無事、目的を達せられるのだろうか。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。