キヴォトスラッグアーカイブ   作:ハヤモ

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前書き
ゲーム的な描写をする方が良いのか迷いつつ


起こした悲劇を終わらす為に/メタスラ奪還

 

 

「くだらねぇ場所で、また1機失った」

 

「乗り物の話ですね間違いない」

 

 

アイアン・ノカーナの下敷きになり、駄目押しの爆発でまたも死亡したマルコ。

そして例の如く、テレポートするように平地に起立、復活を遂げる。 五体満足だ。 アロナも慣れてきて驚かない。

一方で驚愕するは、周囲のアリウス生。 そりゃそうだ。 いよいよ常識に住まう人間ではないのだから。

 

 

「えっ、えっ? 今下敷きになったよね?」

 

「ワープしたの? 未知の転送装置?」

 

「なにソレ知らん、怖っ!」

 

「死んだんじゃないの!?」

 

「そんな、スバル先輩の奮闘が……!」

 

 

ビビり散らすモブ生徒に、マルコは銃口を向ける代わりに一言。

 

 

「残念だったなトリックだよ」

 

 

そういう事にしておいた。

説明したって理解されないだろう。 最も身近なアロナですらそうなのだから。

ただ茶目気を出して、警戒心を解かせて話の通じそうな人間と認識させ、交渉の余地を生もうとはしたが。

 

 

「ひっ!?」「許して……許して……」

 

「駄目みたいだな」

 

 

ビビり散らすモブ達。

人語を喋るバケモノか何か、恐怖の対象として認識されてしまったらしい。

マルコの要らない配慮は悪魔の嘲笑に見えたのか。 もう銃火器を構える事はせず、蜘蛛の子を散らすように逃げていく。

 

 

「まぁ良い。 これで首謀者の元へ行きやすくなったってもんだ……ん?」

 

 

切札が破壊されて士気は無く、意味不明な現状を前に恐怖心が勝り、誰も無防備に立つマルコを攻撃しようとはしない中。

1人の銀髪の、小柄な生徒が鉄屑を必死に退かしていく。 立木マイアだ。

周囲のように逃げず、マルコを気にせず。 熱い鉄屑で手を怪我しようと火傷しようと、構わず一心不乱。

それだけスバルを純粋に慕い、大切にしている子なのだろう。

 

 

「先輩! スバル先輩……!」

 

 

少女が涙を流しながら、必死に安否を確認する姿に罪悪感が湧くマルコ。

しかし此処は戦場だ。 向こうも覚悟の上で挑んできたのだ。

それに今は手伝ってやる暇は無い。

他にも倒壊した建物、瓦礫の下に生き埋めになった生徒がいる。 彼女達を助けずスバルは指揮官だからと特別扱いして助けるのは果たしてどうか。

いや分かる。 情報や交渉、降伏を促すなら、一般兵ではなく権限がある指揮官にした方が良い。

だが敵視の度合いから確実性が無い。

その時間があるなら当初の目的を果たすべき。

今までもそうだった。 ここでもだ。

なんならキヴォトス人は丈夫だ、これくらいでも死には死ないと信じる。

そう心を鬼にし、マルコは拳銃を握り締める。

 

 

「……これ以上、こんな目に遭う生徒を出さない為にも、先を急ぐのが賢明だろう。 この先に親分がいそうな気配がプンプンするしな。 ソイツを倒せば、釣られて生徒も白旗をあげる。 全員じゃないにしても……いつも通りで分かりやすい」

 

 

鎮圧しても懲りなかった反乱軍とのドンパチの連続を思い出しながら前へ駆ける。

何度連中のクーデターや企みを阻止した事か。

なんならタイムマシンでやってきた、未来装備を纏った未来反乱軍を相手にした時もあった。

……一体連中とのドンパチは、どれくらい続くのだろうか。

 

さても今は今に集中しなければ。

前方にパクられたメタルスラッグを発見。 放棄されたらしく、砲塔が降りハッチが解放されたままになっていた。

乗り込むと、いつものように砲塔がガシャンと車体上部に持ち上がり見慣れた戦車の姿になる。

 

 

「往くぞアロナ! 気に入らん奴をぶっ飛ばしてやる!」

 

「サポート致します。 例え滅茶苦茶な経緯と結末だとしても、私はマルコ先生の味方です」

 

 

こうして前方にある、周囲の建物より立派な、城のような建物……至聖所へと突入していくメタルスラッグ。

果たしてそこに待ち受ける者とは……。

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