失恋した元神童は実質バトルファ●ク世界でまたやらかす 作:匿名
仲間を編成して戦うタイプのRPGをプレイした事はあるだろうか。
ああいうゲームではしばしば『最初の相棒』を選ぶイベントがある。草・水・炎みたいな系統の違う選択肢をプレイヤーに与える事で『貴方の物語』としての思い入れを持たせるわけだ。
俺は根っからの単純人間なので、そんなベタな要素にもワクワクしてしまう。キャラクター設定や攻略サイトを見ながら半日くらい悩んだりする。多分、俺は面接官には向いてない。
しかし、そうやって調べていると嫌な意見も目に入るものだ。
コイツは弱い。ステータスが低い。評価D。別キャラの下位互換。役割が持てない。てか、ビジュ良くないじゃん。選ぶ奴おりゅ?
そう、誰からも選ばれない不人気キャラの存在である。そんな相棒候補を見付けてしまった日には、モテない自分と重ねて号泣してしまう。当然、相棒にするとも。守護らねば。
……お分かり頂けただろうか?
余熱芯という人間は『ダメダメな奴ほど見捨てられない』性分なのだ。自分自身も社会に適合できない規格外であるが故に、居場所のないはみ出し者を放っておけない。
そのせいでトラブルの種を抱え込んだとしても、どうしても曲げられない俺の主義だった。
「拙達3人って、某モンスター育成ゲームで最初に選ぶ御三家って感じしませんかぁ?」
「どの3人だよ」
「拙と『ミセス・メドレー』と『ダンプスター・アルナルトス』ですぅ。ほらぁ、草・水・炎タイプでピッタリじゃないですかぁ」
「……」
絶句する。烏滸がましい。何でナチュラルにその2人と同列だと自負してんだ、お前は。
「マロウ様だったら誰を選びますぅ? 立場とか抜きで個人的な好みで答えてくださぁい。忖度とか無しで(笑)」
「まさか、この女……。本気で自分が選ばれると確信してるのか……?」
お前メンタル凄いな。さっきは無視してごめんな。あぶよ。
「軽食の準備ができたのじゃ」
「うぉ(笑)。ヤバ(笑)。ホテルに備え付けの調理器具だけでこんな豪華なの作れるんですねぇ。カリスマ料理人ってヤツですかぁ(笑)」
ペタペタと全速力(?)でテーブルに向かう、レヴァニー・ラフポール。相変わらず、足が遅い。コイツがコンビニ往復する間に俺なら隣の国まで走って行ける。
「おほぉ、美味しそうな食べ物を見てるとなんだかぁ……。マロウ様ぁ……♡ 拙ぅ、お酒も飲みたくなっちゃったんですけどぉ……♡」
「……1杯だけにしろ」
「もしもしぃ、315号室の……えぇ、はぁい、妻ですぅ。ルームサービスでぇ……一番高いお酒を3本お願いしまぁす。……ふぅ、ったく(笑)」
ったく、じゃねぇよ! 何、一仕事終えた顔で肩竦めてんだ! もっぺん、海に沈んで来い!!
「まぁまぁ、拙にも対価を支払う意思はあるんですよぉ? どうですかぁ、これぇ。ギャンブルの景品として貰った南の国の珍味ですぅ」
ラフポールが防水ポーチから何かを取り出す。見た感じ……乾燥キノコ?
「あ、あれは……!」
知っているのか、パイタン!?
「毒キノコじゃ!!」
「……おい」
「大丈夫ですよぉ。拙は家庭外の事情で毒効かない体質なのでぇ。……やぁん、お酒来たぁ♡」
マジでどんな神経してんすか……!? 分からん! 分からねば!!
「ぷはぁ(笑)。ぽしゃけ、おいひ……♡」
あ、しまった。コイツ、そう言えば、めっちゃ酒癖悪……!
「マロウしゃまぁ……♡ ちゅうしたいから、仮面外してくださぁい……♡」
「おま……! 何で酔うと素早いんだよ!!」
きゃー、襲われるー! 誰か男の人呼んでー!
「マロウ卿がホテルで暴れたら不味い! ここは妾が……凹権【
「ちっさ(笑)。凸権【
翌朝、俺はホテルのスタッフから『お客様……あまり激しい行為は……』と苦言を呈される事になるのだが、それはまた別の話。
◆
「時間跳躍だって……?」
マダム・グユの告白に対して、ダンプスター・アルナルトスは眉を顰めた。
「あはは、もしそんな力があるとしたら、それは……ほとんど『無意味な』官能力じゃないか。冗談も程々にしておきたまえ、グユ」
「どゆこと~?」
アルナルトスがフルフルと首を振り、ニィと小馬鹿にしたような笑みを浮かべる。
「凸権や凹権は僕達の妄想を具象化する力だ。ここまでは君でも分かるね?」
「激しく馬鹿にされてる気がする~!」
グユが抗議するように揺らしたパイプ椅子が『キー!』と軋んだ。
「さて、時間跳躍の移動先は『未来』か『過去』になるわけだが、まず前者はあり得ないよ。何故なら、どれだけ賢い人間にも『正確な未来予想』はできないからだ。使い手が想像しきれないモノに官能力は作用しない」
例えば、アルナルトスの兵器理論。例えば、フエラの音響感覚。例えば、ラフポールの毒物知識。これらは全て、彼女達の頭の中に欠けなく存在する情報である。
幻術などの『元から現実に存在するヒト・モノに直接作用する』官能力の難しさはそこだ。妄想と現実の誤差が壁となり、何処かで誤魔化しが必要になる。
「それは~……」
「まあ、最後まで聴きたまえ。……次に過去だね。こちらは資料を集めれば正確に想像できる。が、戻ったとしても変える事ができない。過去を調べるという行為そのものが、自分の中にある歴史を確定させてしまうからね」
官能力は万能の力ではない。存在を直接変質させるなんて反則は始祖にのみ許された【特権】であり、アルナルトス達にできるのは精々が都市1つを壊滅させる程度の『人間業』に過ぎないのだ。
「だから、僕は『無意味な力』だと言ったのさ。……さあ、反論はあるかい?」
グユの唇が迷うように数度開閉する。
「念の為の確認だけど、アルナちゃんは芯ちゃんの秘密を知ってるんだよね~?」
「世界で唯一の天然モノ超能力者。彼だけが持つ【特権】によって、グロスナッジと官能者が生み出された。違うかい?」
「よく分かってんね~。じゃ、そこから話してこ~。ね~……芯ちゃんが超能力に目覚めたのっていつだか分かる~?」
「それは聞いてないな。『超能力に目覚めて扱いに苦悩した』と言っていたから、ある程度の年齢だとは思うけど」
「ふ~ん。ちなみに、本人は子供の頃の失恋のショックで覚醒したと『思ってる』みたいだね~」
意味深な言い方だった。
「思ってる……? いや、待ってくれ……! その口振りだと、まさか……!」
「君のような勘の良い女の子は好きだよ~。芯ちゃんを安心して任せられるし~♪」
マダム・グユはツインテールの緑髪を指に絡めて、老獪な表情で真実を語る。
「あの子は……余熱芯は『生まれる前から既に』超能力者だったんだよ~」
「……っ!」
アルナルトスの思考が高速で回転した。何かが繋がろうとしている。それが分からないもどかしさ。
(ああ、もう! そもそも僕は予習復習に力を注ぐタイプなんだよ! こんな連想ゲームみたいな瞬発思考は、刹那主義者のラフポールにでもやらせておきたまえ!!)
「はぁ……」
息を吐いて興奮を鎮めた。軍隊式の呼吸法。
「なるほどね。芯の力は先天的なモノだった。そして、それが判明したという事は彼の【特権】……『変質』による周囲への影響でも確認できたのかな?」
「確認ってより、体験~? ね~、芯ちゃんが母親の胎内にいた時、変質の影響を一番間近で受けたのは……誰だったと思う~?」
「……! そうか、両親……! じゃあ、芯の母親が他界したっていうのは……」
最悪の想像をしそうになる前に、グユが慌てたように両手を振って否定する。
「いやいや、死んでないよ~。あれ、芯ちゃんの勘違い~。シンだけに~。なんつって~♪」
「凸権【
「ストッ~プ! アルナちゃん、リラックス、リラックス~!!」
流石に空気が読めなすぎるジョークだった。
「……なら、芯の母親は何処にいるんだい?」
アルナルトスは慎重に問う。具体的な答えが返ってくるとは思えないが、生きているという確証が欲しい。
「ん~? 最初からここにいるじゃんね~」
「ぇ……?」
キョロキョロと見回してみても、面会室には2人しかいなかった。
「あ~しが芯ちゃんの
「……は!?」
「母、余熱グユ。父、余熱
「……!?!?」
とんでもない暴露に思わず後退る。
「あ、母乳も出るよ~?」
「出さなくて良い」
「ちゃんと下には暴れん棒も付いてるよ~?」
「出さなくて良いから!!」
アルナルトスは両性具有の肉体を披露しようとする友人の両親を全力で止めた。やはり芯の親だけあって、何処か根本的な常識がズレている。
「でね~。芯ちゃんの血縁だからか、それとも2人分の魂が重なってるからか、あ~しの持つ力は他の官能者とは一線を画してるわけ~」
「何事も無かったように話を続けるのか……」
アルナルトスが肩を落とした。
「世界と自分の繋がりを緩くして、別の時間までポーンと跳んでくのが、あ~しの凹権の本領~。ま~、偉そうに言っても任意で使えるようになったのは最近なんだけど~」
他人の官能力を乱すのは副次効果だね~、とグユが説明する。
「アルナちゃんの言う通り、情報不足の問題で未来に行くのは普通無理~。でも、幸か不幸かあ~し達夫婦の官能力は相性が良くて~」
『未来視』と『時間跳躍』。それが2人に発現した官能力であり、存在ごと力が混ざり合った結果として……。
「芯ちゃんを産んだ直後に、能力暴走で未来に飛んじゃったわけ~。着地点は……時間で言うと今から数年前かな~?」
「単なる事故なら、直ぐに過去へ戻……。あ」
「そう。アルナちゃんが最初に言った事だよ~? 過去は変えられない。『芯ちゃんが幼少期を孤児として生きた』事実は既に確定した。げほっ……!」
グユが軽く血を吐いた。
「アルナちゃ~ん。良い話と悪い話、どっちから聴きたい~?」
「良い方かな」
「オッケ~。芯ちゃんの変質の影響をあ~しが受け止めたおかげなのか、物心付くまであの子の超能力は眠っててくれたみた~い。短い間でも人並みの生活ができたんだね~♪」
「それは……」
アルナルトスも馬鹿ではない。今の話を聞いた上で、グユの喀血が『ただの持病』と考えるほど愚かではない。……それでも。
「君が言うなら、良い事なんだろうね」
人工的に製造された彼女が憧れ続けた『親の献身的な愛』を否定する言葉は、出てこなかった。
「で、悪い話は?」
「……あ~し、『未来視』で見ちゃったんだよね~。この世界、もうすぐ滅ぶかも~。それも多分、芯ちゃんが原因で~……」
「へぇ、面白いじゃないか。ようやく僕好みの話になってきた」
アルナルトスが愉しげに唇を舐める。
「何を隠そう、僕は決められた運命に反逆するのが趣味なんだ。君の事だから、破滅の回避方法にも見当が付いてるんだろう?」
「まあね~。回避方法は~」
余熱具有の口から溢れたのは。
「
──人類史上、稀に見る無理難題だった。
◆
どうも、夢を夢で終わらせない余熱芯っす。
少し前に水見式をやったら全ての変化が同時に起こって、洗面所が大変な事になりました。勿論、パイタンさんに申し訳ないので自分で片付けたっすよ。可哀想なのは抜けない。
「マロウ様ぁ……少し休憩しませんかぁ?」
「港に向かって進むだけで何回休憩するつもりだ? お前だけ砂漠を歩いてるのか?」
すごろくの『1回休み』マスを踏み続けてる気分だった。つまり、とても殴りたい。
「少し休憩♡ しませんかぁ♡」
「何故、ハートを付ければ許されると思った?」
「あんあん♡」
「公道で性的感情を刺激するような声を出すな」
「えぇ? こんな嘘喘ぎに反応するのなんて童貞だけですよぉ(笑)。ちょろ(笑)」
駄目だ。これ以上イライラすると、俺はシンオーガになってしまう。
「俺は今、深く反省している。接触が難しくてもキュッパ姫の方をスカウトすれば良かった」
「キュンメロはもういないじゃないですかぁ」
「勝手に殺すな」
キュンメロ・ストリッパー。凹権9段が死ぬような事態が簡単に発生してたまるか。お前みたいなモヤシ女とは違うんだぞ。
「マロウ様ってツンデレですよねぇ。本当は拙の事好きなんじゃないですかぁ? あぁ、嘘でも『レヴァニー愛してる。結婚しよう』って言ってくれたらやる気出るのにぃ」
「お前が鞄に入れたボイスレコーダーの電源を切るまでは、絶対言わん」
「えぇ、誤解ですぅ。拙はただ言質取って脅迫材料にして一生寄生したいだけでぇ……」
どの辺りが誤解なんだよ。現代の顕微鏡ではお前の発言の行間を観測できねぇよ。
「じゃあ、名前ぇ! 名前呼びだけでもぉ!」
「それくらいなら構わんが。……レヴァニー」
この程度なら脅しの道具になるほどのもんじゃないだろうし、別に俺もファミリーネーム呼びにこだわってるわけじゃない。ただの癖だから直接言われれば修正する。
「どうした、レヴァニー。要求に応えたんだから、さっさと歩け」
「や、やっぱり……ラフポールで良いですぅ」
どっちだよ。おちょくってんすか。
「ほ、ほらぁ、拙って美少女ですしぃ? そんな安い女じゃないって言うかぁ……?」
「くだらん事言ってないで足を動かせ。そもそも、本当に安い女と思ってたらここまで手間を掛けるわけないだろ。お前が必要だからわざわざ来たんだ。言われなくても気付け」
「……う、うぉ(笑)。かっこよ(笑)」
ラフポールが頬に手を当てながら、スタスタと歩き始める。できるなら初めからやれ。
「もしもし、フエラ卿? うむ、やはり相当やっておる。あれは絶対、雌の顔しておったな」
ところで、パイタンさんはさっきから、何を連絡してるんだろう?
「……無茶を言わんでくれ。妾が9段を止められるわけないじゃろ。足取りはふらふらの癖に異様なほど視野が広い。視線で牽制されて近付けん」
まあ、何でも良いか。あれでもラフポールは頭の回転が早いし、連れて帰れば最低限の仕事はこなしてくれるはずだ。
元を辿れば、彼女の書いた人間行動学に関する論文を読み、グロスナッジの制御装置の設計について意見を聞きに行ったのが出会いのきっかけだったくらいだ。
あ、いや、論文の執筆者は別の奴の名前になってたっけ? 自称著者のオッサンは該当分野の知識が浅く、明らかに研究成果の横取りだったので、色々と手を回して然るべき持ち主に権利を戻してやった。
最初は高卒ニートのラフポールがあの論文を書いたなんて誰も信じなかったし、本人もどうでも良さそうな顔をしていたが、俺がモヤっとしたので強行した(天上天下唯我独尊)。
以来、俺は金づるとしてラフポールにロックオンされてしまったのである。どうして……? 起承転結としておかしいだろ。
まあ、グズって甘えたらケロッと機嫌を直したりと良く分からん奴なので、知能の高いハツカネズミとでも思っておこう。レヴァジャーノンに花束を。
「ヤリチ……ヨネツ卿が来たので切るのじゃ。うむ。では、またの」
「パイタンさん! やー、どうにか出航に間に合いそうっすね。乙歯女さんへのお土産も買ったし、順調じゃないっすか?」
「そうじゃな。船旅は少々疲れるが」
「俺は平気っすね。酔わない体質に産んでくれた母親に感謝しないと。ラフポールも自分で歩かなくて済むなら文句ないでしょう!」
数分後。船上。
「し、死んでる……」
「こ、呼吸はしておるから、大丈夫じゃ!」
レヴァニー・ラフポール。極度の酔いでぶっ倒れ、微動だにせず。9段最弱のフィジカルの名に恥じぬ貫禄を見せ付けるのであった。
◆
「出たわね」
ラフポールの顔を見るなり、乙歯女さんが殺虫スプレーを構える。完全に害虫扱いだ。
「メドレー様、お金くださぁい」
「嫌よ。あたしは仕事をして稼いでるの。貴方も働きなさい」
「あまり侮らないで欲しいですねぇ。仮に就職しても拙は他人の財布を当てにしますぅ」
コイツ、頭が終わっておる!
「それにぃ……いざとなったら、マロウ様の妻として玉の輿生活するのでぇ。その時は仲人してくれますかぁ? バウムクーヘン(笑)」
「凹権【
「凸権【
やっぱり、こうなるんだなぁ(悟り)。
「拙はマロウ様と同じホテルに泊まりましたが、貴様はぁ?」
「あたしは彼に信頼されてるから留守を任されてたのよ。介護されるだけの貴方とは違って」
「うぉ(笑)。めっちゃ恋人寝取られてそうな台詞(笑)。エグいて(笑)」
「そう、死にたいのね」
「あぁ、ごめんなさぁい。間違えましたぁ。NTRじゃなくてただのBSSでしたねぇ(爆笑)。片想いストーカー(笑)」
ラッパのような白い花が音波を受け止める。相性的に乙歯女さんが勝つだろうけど、その前に止めないとな。何の為に苦労してラフポールを輸入したのか分からない。
「ハイレベルな戦いじゃのう」
「パイタンさん、巻き込まれないように下がっといた方が良いっすよ」
あの2人の場合、攻撃範囲が判断しにくいのも強みだ。気付いた時には、いつの間にか毒や音の影響を食らってるかもしれないからな。
「ふむ……では、妾は厨房に避難しておるのじゃ。昼は何が食べたい?」
「肉食べたいっす」
「魚料理かしら」
「野菜ぃ」
お前らも答えるんかーい。
「元から細いのにダイエットしてるの? あまりガリガリに痩せた女はモテないわよ」
「野菜が好きなんですぅ。メドレー様こそ、少しは痩せたらどうですかぁ?」
「ウエストは細いから良いの。これは健康的な体型というものよ」
戦いながら言い争う2人を見て、実は皆の胃袋を握ってるパイタンさんが最強なのでは……と俺は訝しんだ。
「では、無事(???)『ホルミスダス山脈』の管理者も決まった事だし、次の問題を解決していきますか」
「次の問題?」
「そうっす! 【S文書】と【Sの落胤】! アルナルトスの奴が言ってた俺の黒歴史の産物をどうにかしないと、気になって夜しか眠れないっすよ!」
「健康的ではないか……」
専属シェフは乗り気でない様子。パイタンは良いよね……冷静でいられて……! 関係……ないから……っ!
「まあ、其方が行くと言うなら助力するがの」
パイタン……お前は光だ。時々明度が高すぎて真っすぐ見れないけど、それでもお前の傍にいて良いかな……?
「で、何か手掛かりはあるのじゃろうな?」
「無いっす!」
「解散」
「ま、待った! 手掛かりは無いっすけど、情報屋に訊いてみる予定なんすよ!」
ここまでがワンセンテンスだ、宜しいか?
「……情報屋?」
「っす! 凹権9段『キュンメロ・ストリッパー』! アイツなら絶対に知ってるはずっす! だって……」
俺は力強く言い放った。
「人のスキャンダルを集めるのが三度の飯より好きな、暴露系配信者っすから!!」
「9段、本当にろくな奴おらんな!?」
それはそう。
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