ここでは都市に転移させられ、目の前に人差し指の子方がいた男について語られる 作:ケジメされた人差し指
これからのお話し、都市の中において開示されてない情報を埋める為にちょくちょく捏造をしていくことになります。また何 何処かしらで描写されてるけど追い切れてないが為に誤った書き方をしてしまっているところがある事もあると思いますのでご了承を……
という事でやって来ましたR社が18区。ロジックアトリエってR社にあるんだ、まぁお上が軍事系だもんな……と思ったがこの工房はそれなりに支店があるそうで、区によっては特定の銃種を多く扱っている〜とかがあるらしく、ショットガンをお勧めするソラちゃんによってR社支店に来る事になったんだな。
街並みとしてはK社同様近未来のビル群って感じで別世界情緒が凄まじい。ファンタジー的な異世界ではないからこそ、覚える既視感と細かい所の差異にドキドキさせられるものだ。硬そうなんだよな建物が全体的に、何処もかしこもシャッターさえ下ろせばトーチカに出来そうな重厚感がある。
「アンデルセンさんの身体能力だと、せ、正確に狙って当てるというよりも擦りさえすれば時間が稼げるさ、散弾が良いと思ったんですよ」
「うーん正解過ぎる。反動に耐えうるかは別問題だけどね……」
と、工房へと前に人差し指側が俺に制服とかをくれるかどうかがわからないので、部屋着と一先ず着替える用の服を買わせていただいた。ソラちゃんのお財布で。おいは恥ずかしか! 生きておられんごっ! 店員さんからの『えっ、こいつこのナリで子どもみたいな女の子に服買って貰うの!?』みたいな目線……ガチ効きしたぞ。ここが、滅茶苦茶ズキンとしたんだ。
ソラちゃんとはお互い様って関係性を作っていけた方が良いとは思っているのだが、都市での身分……というか生存を担保してくれている時点で圧倒的に凭れ掛かっている身であるし、今後も結局はソラちゃん頼りの生活をすることになるだろう。
成人男性の姿か? これが……歳下の女の子に守られお金を出されても尚ちょける事しか出来ない醜さ、生き恥。今Cに声掛けられたらワンチャンねじれるかもしれない。
"もしかして私の事を呼んでくれたりした? あなたの悩……何これぇ……"
「あ、合う服があって良かったと思います。指令がアンデルセンさんに布を授けてくださったらお、おっ、お揃いみたいで、もっと良いんですけどね」
「……ほんとありがとねソラちゃん。この事はお返し帳簿にちゃんと記入しておくから」
「そんな中指の人みたいなの持ってるんですか!?」
まぁただのメモだけども、この恩義は中指でなくとも忘れない。どうも眼の通貨としての価値は立ち寄らせてもらったコンビニとかを見るに、韓国で言うウォンとそう大差無い……まぁレートの問題もあるから近年は違うが大体100円が1000ウォンなんで同じく1000眼って所だろう。ざっと20万眼程出してもらった……この後に向かうロジックアトリエなんかでの事も考えると俺の負債は止まらない、加速する……!
「しかしお金ね……中指はなんかさ、色んな所に看板貸してチンピラに手出しさせないみかじめ料みたいなの想像出来るんだけど……人差し指の資金源ってどんなんだろうね」
「か、考えた事もなかったですね……でも確かに、薬指の人達は芸術品を作ってますし……指令はな、なんでしょうね……」
「仕組み的にも潜在的な規模は一番大きそうだしなぁ。それも都市の神の導きってことなのかもしれないけど」
宗教色も強い組織だから、人差し指の庇護下で成功した企業とかから献金とかもあったりしそうだ。縫製機なんかの事を考えればグリッチ染みた予測で投資とかしてるんじゃねぇかな……親指はボニャテッリみたいな名家も抱えてるようだしフロント企業とか持ってそうだが、小指はなんなんだろうね。図書館では薬指と外郭で抗争とかしてたらしいがリンバス時点での小指にそういう事するイメージが無さすぎる。
「兎に角お金はお金で返すけど、俺に出来る事ならなんでもするから気軽に言ってくれよ……」
「な、なんでも……なんでもですか……」
銃が馬鹿程税金掛かって高いとは言うが、どれくらいの基準で言われているものなのだろうか。親指なんかはケチる為の銃剣術を織り交ぜた戦法を取るとはいえ下級構成員にも部隊規模で配備してはいる訳で。人間1人殺すのなんて本当はナイフ一本あれば、出来る人間は素手でも殺せる……そんな中で銃は費用対効果が低い、人間1人に向ける殺傷能力としては割高、くらいであれば助かるな。
ロジックアトリエ製銃と弾の価格で仕事の収支が合わない程に高額過ぎるんだったら終止符クラスの事務所じゃ到底使えないだろうし……終止符ホンルもロジックアトリエは良い工房ながらも逃げる時には使い捨てるのに躊躇はなく、その上で上の兄がS級工房の銃は手に入れるのにも苦労したという程だから、高い物とは言えピンキリなんだろう。ちなみにこれ全部希望的観測です。
「ソラちゃんはその手枷と……解禁状態だと爪に心望纏わせるスタイルだよね。武器とか使わなさそうだけど……どういうところに興味持ったの?」
「そ、その事まで知ってるんですね……! ボクの場合は、自分で使うからって言うよりも……どういう考えで、どういう人の為に作られた物なのかってか、考えるのが好きなんです」
「なるほどねぇ、ソラちゃんらしくて良い考えだ。この都市なんかでフィクサー達が対応したい状況は多岐に渡るからね、そういう予測もやり甲斐がありそうだ」
自ずとその対処法もわかってくる所はあるんだろうな。人差し指の代行者としては中々タメになるスキルとなってしまっている……ってのは邪推が過ぎるか? それにしたってこんなに想像力のある子なのにコミュ障気味なのは……別に不思議ではないんだよなこれが。
キラちゃんと漫画の話で噛み合えなかったのなんかは、考え過ぎで最適解に思い至ってしまう、そこから判断そのものは指令に任せるみたいなスタンスがフィクションへのマジレスとして出力されてしまったのだろう。LCに捕虜になる時は一緒だろうし何とかお前らを友だちにしてやるからな。
「そんなソラちゃん的にサイドアームというか、俺でもサッと振り回して護身に使えそうな工房装備ってなると何が思い浮かぶ?」
「や、やっぱり力が弱くても効力を発揮しやすい武器が良いと思います。スティグマ工房の武器なんかは、当たりさえすれば火傷が期待出来ますしふ、防いでも熱いですから……せ、赤熱させた状態なら威圧感もあると思います!」
話の展開ついで、銃ともう一本持っとく近距離武器だと何が良さげかって問いに帰って来たのは夜明け事務所も御用達のスティグマ工房。火傷で組んでる時にとても世話になり申した……攻めにも守りにも強そうなイメージはあったが、ソラちゃん的にもそういう見解なんだな。
「でも高いんじゃなかったっけあそこの武器って。刃物にプラスしてギミックがある分費用も掛かるよなぁ」
「た、確かにハイエンドモデルなんかだと痕を完全に消し難いぐらいの火傷を負わせたりしますけど……ナ、ナイフくらいの大きさで、そこまでの効力を求めないなら比較的お求めやすいかもしれないです」
「なるほどなぁ、ありがとうねソラちゃん。知識として知ってはいたけど、現場にいる人の意見は説得力が違うなぁ、流石だよ」
「そ、そうですか? え、えへへ……」
可愛い。許される感じなら亜空の使者でカービィをヨシヨシしてたデデデくらいの勢いで撫で回しに行きたい。おそらく犬。しかしニコポナデポは都市の禁忌でもあるので許されないんDA、頭つったってボディタッチなんだぞ。
よし、楽しく話せたな。した所で目的地であるロジックアトリエの到着。思ったよりも普通の建物だ……製造をここでしてるというよりは販売店って感じだな。そら銃は売るのもそうだけど作るのにも制約掛かるんだろうし場所は限るよな……と入店。
壁面はガンラックと化しているがそこに掛けられているのは近未来的で現代では馴染みのないデザインをした銃の数々。アサルトライフルっぽいサイズの物が多いかな……あ、手榴弾とかも置いてるんだ。銃以外にも近代的な武装を扱ってるんだな。
「失礼します」
「いらっ……ひっ、人差し指ィッ!!?」
「ううっ……」
と店員さんが入って来た俺に一瞬普通に応対しようとしたが、後ろから続けて入って来たソラちゃんの姿を見るなり悲鳴にも似た絶叫と共に尻餅をついた。突然の大声にビックリしたソラちゃんも身を竦ませてしまっている。
そ、そんな……人差し指なんてほんのちょっと心臓を抉り抜いたり脊髄を抜き取ったり左足と右足を入れ替えたり急に殺してくるだけやん!! 一体どうしてこんなに怯える必要があるっていうんだ……怯えられて当たり前だろうがよっ。
「あっ、だ、大丈夫です! 指令とかじゃなくてお、お買い物ですから」
「人差し指が銃なんて買うか!?」
「わ、わっ」
「すいません……本当に……」
半ば錯乱した店員さんは近くにあった銃を引ったくって装填、銃口をソラちゃんへと向ける。この恐慌具合は昔人差し指と一悶着あったりしたんじゃないか……? 一目で所属もわかったくらいだし、いや武器を卸す工房勤めなんだから五本指の特徴くらい知ってて当然か。じゃねーんだよ修羅場だよこれ!
ソラちゃんもソラちゃんでさぁ……銃口向けられて慌ててるのにその余裕はなんだい? 子猫が威嚇してるくらいの受け取り方なんだけどそれ、今から銃買って身の守りにしようってのに代行者レベルだと真正面からじゃ脅威になりませんよっていうデモンストレーション喰らってんのよ。
「落ち着いてください。自分はアンデルセンと言います。そして彼女はソラ、確かに人差し指の代行者ではありますが……自分が銃を買いにこの工房に来たのを、付き添ってもらっているだけなんです」
「な、なんっ……ほ、本当に……本当にか? っていうか、なんで代行者なんかが付き添いに……?」
お互いにパニクってるこの状況、もし店員さんが引き金を引いてしまえば応戦するソラちゃんによって『最悪』があり得てしまうので意を決してソラちゃんの前に……銃口の前に身を滑り込ませる。何で武器一つ買うのにこんな恐々としなくちゃいけないんだよ、予測出来た展開ではあるだろって? ククク……ククク……
突然目の前に出て来た俺に対して店員さんへ2度目の衝撃。本当に申し訳ない……俺に対しては撃つわけにはいかないとすぐに銃口を逸らしてくれはしたが、慌てて暴発させてしまう可能性もあったので怖過ぎて
「ごめんねソラちゃん、ちょっと嫌な思いさせたかもしれないよね」
「い、いえ大丈夫です! よ、よくある事でもあるので……」
「なら良……良くはないね。ええと……訳あって彼女と生活する身となり、護身の為の銃が必要になりました。自分の身体は脆弱で、ロジックアトリエの物を使うのがベストだと話し合ったんです」
ソラちゃんが人差し指故にこうした出来事に遭遇しているというのは少し悲しいが、謂れなき差別とかじゃなく純然たる事実なのでしょうがないところはある。簡潔に経緯と要求を伝え、容認してもらえるのを期待するしかない。
「……」
「……」
「……まぁ、いいだろう」
許された。遠巻きに警戒して銃を持ったままではあるが、ソラちゃんが人差し指の中でも代行者であると開示した事だし、迂闊な手出しはして来ないはずだ。言葉はそのまま受け取らせてもらって、店内の銃を見せてもらう。
「だ、大丈夫でしたか……?」
「何ともなってないよ、焦りはしたけどねマジで……不幸な行き違いがあったと考えよう」
まごついてるソラちゃんを宥めて先に進む。これで埋め合わせにこの後お茶とかさせてあげれれば良いんだが金が無いのが最悪過ぎてそういう事も出来やしない。こっちに一緒に持って来た鞄だって大したもん入ってないから換金も出来ないしよ……オカネガヒツヨウデス……切実に。
メンテナンスや簡易なカスタマイズくらいはここでもやるんだろうが、製造を担っている訳ではないので店内はそう広くない。一般的なコンビニの2倍くらいの面積だろうか……散弾を扱っているエリアもすぐに見つかった。
「どれどれ……うおっ、『ロジックアトリエ』の散弾銃だ!」
「こ、ここにあるのは全部そうですよ?」
『ロジックアトリエ』だ! この散弾銃は黒い沈黙の『ロジックアトリエ』のショットガンだ! 唐突な原作の襲来に思わず声も出る。このベーシックながらハイテク感溢れるフォルム、まさかこんなポッと見つかるものだとは……色んな所の武器使ってる分こうした市販の物でもあるのね。
「ああいや、俺の知っているやつがこれだったって話でね。黒い沈黙ってわかるかな。その特色フィクサーが使ってる形と同じやつなんだ、これ」
「あっ、そうだったんですね! へぇ、これが……」
いや〜良いもん見れたなぁ、折角使うんなら同じやつとか思ったけど値札見てやめたけどね。想像よりゼロが一つ多くて数字がデカかった、他に置いてる奴の中でもトップクラスの価格だったし特注とかでなくても流石の品質だったわ……
正味弾が出て撃てるんなら、都市の規格の内に収まってるんならお金掛けたって性能は頭打ちなんじゃないのかとも思うけど……終止符ホンルがああ言ってた以上やっぱり何かしらの違いがあるんだろうなぁ。
「そ、それじゃあ……これにするんですか?」
「出来ないんだなそれが」
最終的にはグレードとしては中の下くらいの、700万眼程のショットガンを買わせてもらう事となり、頑丈なケースと共にずっしりとした重さのあるそれが俺の手元に渡った。弾丸も込みになるともっとするよな……なんて考えていたんだが、なんとあの店員さんがある程度の量をサービスでつけてくれたのだ。
『……頑張れよ』
『あの……それはその、これであの子をそうしろとかそういうのでは……』
『頑張れよ』
その言葉の真意には気づかないフリをしておいた方が良い。初めての都市のお買い物では想像もしなかったことに人情を持って温かく接して貰えたんだ……そういう美しい思い出にしておこう。このオマケが無かったら合わせて1000万行ってそうだしな……
ベルトを肩に掛けて再び街中を歩く。おんもこれ後で内出血でアザになりそうなくらい重い! こういう持ち帰り方するんじゃなくてスーツケースみたいなひっぱる形にした方が良かったんじゃないのか? だがそんな素振りを見せようものならソラちゃんが意識してしまいそうなので必死こいてなんでもない顔をする。ダイス威力変動無し!
「じ、時間も良い頃ですし……お昼にしてもいいかもしれませんね! 実は今日は、そ、それも凄く楽しみにしてて……」
「いやぁ俺も、外で食べるんだと思うと緊張もするけど楽しみで仕方なくてね……」
「それでなんですけど」
「うん?」
「さっき言ってた何でもしてくれるって言うので、そ、その……た、食べさせ合うとか、させてもらえるのかなって……」
そんな事も言ってましたね。うん言ったよね、そんで別に、まぁ出来る方の内容ではあるよね。俺が? こんな可愛い子にあーんを? ……出来らあっ! えっ、俺がソラちゃんにあーんを!?
アンデルセン
金がなくソラちゃんのヒモな可哀想な友だち。諸々の状況で普通にメンタルには来ているが誤差だよ誤差! 人差し指に所属させられると言っても勤務って感じがしないからお金周りがどうなるか普通に心配である
ソラ
初めてのデートにわくわくしている若き代行者。沢山褒めてもらったり感謝されたりするのでこの所一番ほわほわしている、可愛いね。もし店員が引き金を引いていたらウイルスの速度で殺人する
言質は取ったので次回は恋人らしい触れ合いだ、よかったね
店員
店番をしていたらいきなり人差し指が入って来てクソビビった可哀想な友だち。純粋な好意でアンデルセンに諸々のサービスをしてくれた筈の人間の鑑