ダンジョンに鬼がいたらそうなる件   作:マイナーチョコ

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幕間IV:黄金期の盤石な礎(フィンたち三首領編)

うららかな日の光が差し込む、ロキ・ファミリア本拠地の広大な裏庭。

その庭を見渡せる縁側に腰を下ろし、熱いお茶を啜りながら、フィン、ガレス、リヴェリアの三人は穏やかな時間を過ごしていた。

 

庭の中央では、アイズとリリ、そして新しく入団したアマゾネスの双子——ティオネとティオナが、互いに微笑み合いながら和気あいあいと、しかし極めてハイレベルな組手を行っている。

少し離れた木陰では、相変わらず孤高を気取った狼人の青年ベートが腕を組んで壁に寄りかかっていたが、その視線はどこか羨ましげに仲間たちの輪へ向けられていた。

 

「個性豊かすぎる新入団員たち……一時はどうなることかと思ったが」

フィンがお茶の香りを楽しみながら、ふと目を細めた。

「マヤ殿のあの理不尽で強引なやり方が、結果としてあの子たちを一つにまとめている。全く、敵わないな」

 

「がははっ、ワシらですら死にかけた愛のムチじゃからな! 若造どもには丁度ええわい」

ガレスが豪快に笑い、リヴェリアも呆れたように、だが確かな信頼を込めてため息をつく。

その時だった。

 

「んふふ〜、せやろせやろ。ウチの旦那は最高なんやで!」

背後の障子が開き、マヤの太い腕にギュッと抱きつきながら、主神ロキがご機嫌な様子で縁側へとやってきた。

三人が慌てて立ち上がり、場所を譲ろうとすると、ロキはひらひらと手を振った。

「ええよええよ、あんたらはそのまま座っとき。ウチはマヤの膝の上があるからな!」

 

ロキの言葉通り、マヤが縁側にどっかりと腰を下ろすと、ロキはその膝の上に特等席とばかりに陣取った。

フィンたちは苦笑しながら座り直したが、ふと、マヤの顔を見上げた三人は一様に息を呑んだ。

 

マヤの顔に、今まで見たこともないほど穏やかで、優しく、すべての重圧から解放されたような『いい顔』が浮かんでいたからだ。

 

「……いい団になったな」

マヤは庭で笑い合う子供たちを眺めながら、ぽつりと呟いた。

その声には、平時の圧倒的な威圧感も、修羅を憎む鬼の暗い怒りも一切なく、ただ純粋な温かさだけが満ちていた。

「笑顔が満載だ。……なんか、まじでいいな」

 

肩の力が抜け、憑き物が落ちたように柔らかくなった口調。

そしてマヤは、自身の膝の上で嬉しそうにしているロキの細い肩を抱き寄せ、優しく囁いた。

「ロキ。お前を正妻に選んで、本当によかったよ」

「マヤ……」

 

ロキが嬉しさに顔を真っ赤にして身をよじる中、マヤは視線を三首領へと移した。

「お前らがいて、色々あったな」

その言葉に、フィンは少しだけ胸を張り、冗談めかして微笑み返した。

「なんだかんだで……あの死ぬかと思った地獄の稽古も、今となっては良かったですよ」

 

ガレスとリヴェリアも、深く同意するように頷く。

マヤは目を丸くした後、フッと吹き出した。

「ははっ……言うようになったじゃないか、団長様」

 

そして、マヤはロキの頭を撫でながら、心からの愛しさを込めて目を細めた。

「ロキ、愛してる。……お前がいないと、俺はだめなんだ」

 

にへら、と。

あの最強の鬼が、一切の武装を解いた子供のような顔で笑い、そのままロキの唇にチュッと優しく口付けた。

 

——なんだ、この人は。

フィン、ガレス、リヴェリアの三人は、その笑顔を見た瞬間、雷に打たれたように硬直した。

常に他者のために理不尽な暴力を振るい、自身の心を修羅の道から遠ざけるために必死で戦い続けてきた男。彼がこの『底抜けに無防備な笑顔』を獲得するまでに、一体どれほどの血と絶望と、孤独な苦悩の道を歩んできたのか。

その計り知れない重圧を悟った瞬間、三人の胸の奥がギュッと締め付けられた。

 

特に、マヤの在り方を長く見つめ、時に師として仰いできたリヴェリアの胸には、強烈な鼓動——「トゥンク」という抗えない高鳴りが響き渡っていた。

(この人は……これほどまでに優しく、無防備に笑うのか……っ)

 

ロキはマヤの唇の熱に触れ、これが彼が長年探し求めていた『本当の笑み』なのだと歓喜に震え、涙ぐみながらマヤの首に強く腕を回した。

 

「フィン。ガレス。リヴェリア」

マヤは三人の顔を真っ直ぐに見据え、静かに、しかし深い敬意を込めて告げた。

「ここは、俺がお前たちと一緒に作り上げた場所だ。……Lv.8、よくやったな、三人とも」

 

普段は絶対に彼らを褒めず、ただ厳しい課題だけを与え続けてきたマヤからの、初めての直接的な激励。

「っ……!!」

その言葉を聞いた瞬間、オラリオの頂点に立つ三人の英雄の涙腺は、あっけなく決壊した。

 

「あ、ありがとうございました……っ! マヤ殿……!」

フィンがポロポロと涙をこぼしながら深く頭を下げ、ガレスも鼻をすすり、リヴェリアも目頭を押さえて何度も頷いた。

 

「義には礼。真実には敬意、だ。お前たちは俺の誇りだよ」

マヤは三人の頭を順番に撫でた。

 

ロキ・ファミリア結成時から紡がれてきた28年の歴史の中で、彼が初めて見せた『本当の笑顔』。

それは、他者のために自己犠牲を強いる「泣いた赤鬼の青鬼」の笑顔ではなく、大切な仲間たちに囲まれ、自分の居場所を見つけた「幸せな赤鬼」そのものの笑顔であった。

 

マヤの地獄の特訓によって圧倒的な自衛力を手に入れ、決して折れない心を持った彼らは、この日、ロキ・ファミリアが名実ともにオラリオの絶対的な頂点に立つ『黄金期』の幕開けを確信した。

 

誰も泣かせない。理不尽な悲劇はすべてぶっ壊す。

最強の鬼と、彼を愛する正妻、そして誇り高き英雄たちの物語は、ここからさらに輝かしい未来へと続いていく。

 

【恩恵(ステイタス)開示】

フィン・ディムナ

 

Level: 8

 

ステイタス:

 

力(STR): B 750

 

耐久(END): C 680

 

器用(DEX): S 990

 

敏捷(AGI): S 999

 

魔力(MAG): B 710

 

スキル:

 

【小人真諦(ティル・ナ・ノーグ)】: 逆境時に全能力の超絶補正。

 

【勇躍奮起(マク・ア・ルイン)】: 高揚時に力・敏捷へ高補正。

 

ガレス・ランドロック

 

Level: 8

 

ステイタス:

 

力(STR): S 999

 

耐久(END): S 999

 

器用(DEX): C 600

 

敏捷(AGI): D 550

 

魔力(MAG): E 450

 

スキル:

 

【地精大成(ドヴェルグ)】: 力・耐久の限界突破。

 

【力精重甲(アルヴ・レギン)】: 物理攻撃への圧倒的耐性。

 

リヴェリア・リヨス・アールヴ

 

Level: 8

 

ステイタス:

 

力(STR): F 200

 

耐久(END): E 450

 

器用(DEX): B 700

 

敏捷(AGI): C 650

 

魔力(MAG): S 999

 

スキル:

 

【妖精王唱(フェアリー・アンセム)】: 魔法効果の超絶拡張と詠唱連結。

 

【精霊遁唱(アルヴ・リング)】: 魔力運用効率の極大化。

 

マヤ

 

Level: 0

 

ステイタス:

 

力(STR): I 0

 

耐久(END): I 0

 

器用(DEX): I 0

 

敏捷(AGI): I 0

 

魔力(MAG): I 0

 

スキル: なし

 

備考: 愛妻家。ロキの許しを得て一夫多妻を構築しつつあるが、現在身体関係にあるのは正妻であるロキのみ。女の笑顔を守る時、無敵の強さを発揮する。かつては自己犠牲の『青鬼』だったが、今は幸せな『赤鬼』へと至った最強の男。この世界の理からはずれているため。ステータスが表示できない。また、この世界の神との間に子供ができないルールを無視できる存在。ロキはまだきずかない。

 

ロキ

 

属性: 主神

 

備考: マヤが大好きすぎる神。前世で消滅し理からはずれた存在の、マヤの抱える重圧、修羅の過去、他者を救済する業などもすべて受け入れている絶対的な命綱。どれだけハーレムが広がろうと決して揺らがない、正真正銘の『正妻』青鬼を救い、共に笑う真の赤鬼。孕むのやろか?と疑問に思ってるが約束はしたのでいつかとは思っている。

ルールなんぞくそくらえ!トリックスタ―舐めんなよ!と思っている。

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