Fate/magi sister's 冬木の天秤   作:高島智明

40 / 40
『とある中華店にて』
「pixiv百科事典」にて「言峰一家」の項目の冒頭にあるイラストから連想しました。

『高跳びの思い出』
このイベントは『原作』通りに起きたこととしています。


小編あれこれ

とある中華店にて:

 

冬木市のとある日。市内の中華飯店「紅洲宴歳館・泰山」に1組の客が居た。

 

父親らしい神父姿の成人男性と、娘らしい修道女姿の幼気な少女。

その父娘は、この店の名物(?)とされる激辛麻婆豆腐を美味そうに食していた。

 

正直、1部のマニアックな常連客以外には、

「とても常人が食える代物では無い」

等と言われる代物である。

それを此の父娘は、如何にも好物そうに食していた。

 

実は此の少女カレン・オルテンシアの味覚は大きく損なわれていて、激辛か激甘に近いものを好む様に成っていた。

そんな娘を父親の言峰綺礼は彼なりに慈しんでいて、自らの好物を勧めていた。

 

父娘は黙々として食していたとは限らなかった。

あと2人の人物に、この場に同席して欲しい、と言った話題が在った。

 

綺礼の妻であり、カレンの母であったクラウディア・オルテンシア。

綺礼の父であり、カレンの祖父に当たる言峰璃正。

 

だがしかし、璃正は先年に天寿を全うし、クラウディアは夭折した。

璃正の今際の際の助言に従って、綺礼がカレンの父と名乗り出るまでに、この4人が人並の幸福な同席をする機会は無かった。

 

*・・*・・*・・*・・*・・*・・*・・*・・*・・*・・*・・*

 

高跳びの思い出:

 

遠坂桜は、穂群原学園高等部に進学した。

入学式を終えて、年子の姉であり同じ学園の1年先輩である遠坂凛にくっ付く様にして、学園を案内されていた。

 

その桜が、とある場所で足を止めた。弓道部の道場の前だった。

「どうしたの、桜」

「姉さん、高跳びの話をしたことを覚えていますか」

「覚えているわよ。可愛い妹の初恋の話」

凛も思い出した………。

 

……。

 

…それは、姉妹が中学生だった頃のこと。

 

とある日、何時も姉と共に下校する桜が、その日は1人校庭で用件の在った姉を待っていた。

その桜の目に止まった校庭の片隅の光景。

1人の男子が、高跳びのバーに挑んでいた。

 

だがしかし、陸上競技には素人の桜にも無理そうに見えた。

それでも、何度も何度も諦めずに挑んで行く。

その姿が、何故か目を離せなかった。

 

結局桜は、用件を終えた凛が妹を迎えに来るまで、高跳びを挑み続ける誰とも知らない男子を見詰めていた………。

 

……。

 

…間違い無く、あの日の男子が道場の中で弓を引いていた。

「姉さんは、あの先輩を知りませんか?」

凛も道場の中を見やり、その男子が同学年の衛宮士郎だと認めた。

「衛宮先輩…」

桜は、姉にだけ頬を染めた顔を見せた………。

 

……。

 

…弓道部に入部した桜は熱心に励んでいたが、ある日、衛宮士郎が道場から姿を消した。

部員たちの噂では、副部長の間桐慎二に追い出されたという。

そのくせ当の間桐は、友人の1人として衛宮に絡んでいた。

 

何故か心騒いだ桜は、遂に決意して衛宮の自宅を訪問した………。

 

……。

 

…何時しか桜は、衛宮士郎の作る朝食を楽しみに通う様に成っていた。

そんな片思いする妹を、姉の凛は姉らしい温かさで見守っていた。

 

そう「運命の夜」が姉妹と衛宮士郎に訪れるまで。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

Fate/-(フェイト・マイナス)(作者:名無しのレイ)(原作:Fate/Zero)

第四次聖杯戦争の再構成SSになります。▼ディルムッドとウェイバーが主人公になります。▼もしもウェイバーがイスカンダルではなくディルムッドを召喚していたら……そんなIFストーリーになります。よろしくお願いいたします。▼


総合評価:40/評価:-.--/連載:15話/更新日時:2026年08月12日(水) 22:00 小説情報

理想のオリ主生活(作者:松尾シオン)(原作:理想のヒモ生活)

異世界の女王に婿入りして、長男も生まれた後、転生オリ主としての記憶を思い出す。▼10月4日 1~3話、大幅に展開が変わっていますのでご了承ください。


総合評価:80/評価:-.--/連載:5話/更新日時:2026年10月05日(月) 17:39 小説情報

Fate/BlackRod(作者:雑草弁士)(原作:Fate/)

雨生龍之介が呼び出したのは、『青髭(あおひげ)』ジル・ド・レェでは無かった。ぎりぎりの瞬間に、その召喚に割り込んだ物があったのだ。もっとも、その存在にとってもソレは本意では無かったが。▼公安組織によって強制された、自己精神拘束(セルフギアス)により自らを縛るという約定より逃れる事が叶ったその男は、しかして想像以上に良心的かつ人間的な男であった。その彼が、Fa…


総合評価:563/評価:8.45/完結:17話/更新日時:2026年08月06日(木) 02:27 小説情報

優雅ではない戦い、優雅な結末(作者:折無堂)(原作:Fate/)

刃が沈む寸前、遠坂時臣は死ななかった。▼言峰綺礼の裏切りを退けたことで、時臣は聖杯戦争の裏側を見ることになる。▼大聖杯の異常。間桐の契約不履行。桜に施された処置。▼そして、魔術師殺し・衛宮切嗣。▼優雅であることは、目を逸らすことではない。▼遠坂の当主として、魔術師として、そして父として。▼時臣は、優雅ではない戦いへ踏み込んでいく。


総合評価:2125/評価:8.04/完結:54話/更新日時:2026年07月30日(木) 21:00 小説情報

Fate/atlantis:衛宮切嗣生存stay night(作者:星P/すたーりん)(原作:Fate/)

※基本原作設定に準拠しますが、補完できない部分は独自解釈で進んでいきます。▼※感想や評価をいただけると、とてもありがたいです!!執筆のモチベーションにもなるので、ぜひよろしくお願いします!▼ *▼ 第四次聖杯戦争から十年。再び冬木の地に、聖杯戦争の幕が上がる。▼本来であれば、それは一人の少年の物語だった。▼理想を追い続ける衛宮士郎が、数多の出会いと別れを経て…


総合評価:579/評価:7.6/連載:17話/更新日時:2026年07月09日(木) 00:05 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>