機動戦士ガンダムSEED C.E.75 VENDETTA 作:陽@曜花推し
第7話です。
ここまでで、リーシアは「リン」という名前で地球圏の裏社会を生き、ブラッドベインを完成させ、そしてコンラート・ローゼンバーグが築いた闇の一端を壊し始めました。
一方のヴィンセントは、1年前に起きたローゼンバーグ家の事件を調べ始めています。
今回から、その二つの流れが本格的に一本へ繋がっていきます。
そして、今回のタイトルは「復讐の爪痕」。
これは敵に刻みつける傷だけではありません。
リーシア自身の身体にも、ブラッドベインの戦いには確実な「爪痕」が残っていきます。
彼女は強いです。
しかし、無敵ではありません。
勝てば勝つほど、復讐へ近づけば近づくほど、自分自身の身体を削っている。
今回は、その事実をこれまで以上にはっきり描きたいと思います。
そしてもう一つ。
コンラートたちは、ただ待っているわけではありません。
自分たちの利権を破壊している「黒いグフ」が何者なのか、少しずつ探り始めています。
復讐する者。
真実を追う者。
そして、追われる者。
三つの思惑が、ついに同じ戦場へ集まり始めます。
それでは、第7話「復讐の爪痕」です。
今回のあらすじ
ヴィンセントは、ローゼンバーグ家の一連の事件に不自然な点が多すぎることを確信していた。
リーシア・ローゼンバーグの死亡記録。
両親の事故死。
そして、コンラートによる資産移管。
しかし、決定的な証拠はまだ掴めない。
一方、リーシアは次なる標的へ向かう。
そこには、これまで以上の規模の兵器と私兵が集められていた。
だが、敵も「黒いグフ」の存在を警戒している。
罠と知りながら、リーシアは突入する。
そこで待っていたものは、これまでとは比較にならない数のMS部隊だった。
そして。
ブラッドベインの限界を超える戦闘が始まる。
プラント。
夜。
最高評議会関連施設の地下に設けられた、極秘の情報管理室。
ヴィンセント・アルノーは、一人で端末に向かっていた。
表示されているのは、ローゼンバーグ家に関する大量の資料。
「……やっぱりおかしい」
何度読み返しても、同じだった。
不自然な点が多すぎる。
リーシアの両親が死亡した直後。
ローゼンバーグ家の資産が異常な速度で移動している。
その多くがコンラート側へ。
そして。
リーシアへの国家叛逆容疑。
正式な軍法会議記録は存在しない。
弁護士の記録もない。
取り調べの記録もほとんどない。
そして。
彼女は簡易ポッドへ入れられ、そのまま「事故死」。
「……あり得ない」
ヴィンセントは呟いた。
軍人として。
いや。
一人の人間として。
この記録を信じることができなかった。
誰かが意図的に消している。
誰かが、この事件を「事件ではなかったこと」にしようとしている。
そして。
その中心にいるのが。
コンラート・ローゼンバーグ。
「君が見たものは……これだったのか」
ヴィンセントは、以前通信越しに聞いたリーシアの声を思い出した。
『私はもう死んだの』
「……」
あの時。
彼女は嘘をついた。
いや。
正確には。
「リーシア・ローゼンバーグ」という人間が死んだことにしたのだ。
自分自身を。
あの頃の未来を。
そして。
普通の少女としての人生を。
「そんなもの……一人で背負えるわけないだろ」
拳を握る。
その時。
背後から声がした。
「アルノー中尉」
ヴィンセントは振り返る。
特務隊長だった。
「こんな時間まで何をしている」
「資料の整理です」
「例の黒いグフか」
「……はい」
隊長は画面を見た。
「奴を追う必要がある」
「承知しています」
「ただし」
隊長の声が低くなる。
「軍の規定を越えるな」
ヴィンセントは黙った。
「アルノー」
「……はい」
「何か知っているな?」
一瞬。
心臓が大きく跳ねた。
だが。
「いいえ」
嘘だった。
隊長はしばらくヴィンセントを見つめていた。
そして。
「ならいい」
部屋を出ていく。
扉が閉まる。
ヴィンセントは大きく息を吐いた。
「……まだだ」
決定的な証拠がない。
だから。
まだ戦える。
「リーシア」
その名前を口にする。
「必ず見つける」
今度は。
ただ探すのではない。
彼女が何を背負っているのか。
その全てを。
---
地球。
南米大陸。
夜明け前。
廃工場。
その地下の簡易整備ドックで、ブラッドベインの整備が進んでいた。
「右脚、駆動系に負荷が溜まってる」
メカニックが言う。
「分かってる」
リーシアは端末を見ながら答える。
「交換部品は?」
「明日届く」
「今日使う」
「無理だ」
「なら修理して」
「応急処置しかできん」
「それでいい」
メカニックは眉をひそめた。
「今日はやめろ」
リーシアの手が止まる。
「次の仕事がある」
「またか」
「ええ」
「前回の戦闘からまだ何日も経ってない」
「だから?」
「だから身体が休んでない」
リーシアは黙る。
メカニックは彼女を見る。
「目は?」
「問題ない」
「本当に?」
「問題ない」
「右目、反応が遅いぞ」
「気のせい」
「気のせいで神経反応は遅くならない」
リーシアは答えなかった。
彼女自身も分かっている。
右目の視界が僅かにおかしい。
時々。
ほんの一瞬だけ。
視野の端が欠ける。
それでも。
今は関係ない。
「標的の情報を」
「……これだ」
端末へデータが送られる。
そこには、旧アフリカ戦線跡に存在する大型地下施設の情報。
「規模が大きい」
メカニックが言う。
「ザフト系の旧兵器だけじゃない。連合から流れた兵器も混ざっている」
「コンラートの資金で?」
「裏口座を辿ると、そうなる」
リーシアの目が細くなる。
「なら行く」
「待て」
「何?」
「今回は明らかに罠だ」
リーシアは画面を見る。
施設の周辺に不自然な警備網。
MS配備数が多い。
対空砲台。
通信妨害設備。
「……私を待っている」
「そう思う」
「だったら、ちょうどいい」
「何が?」
リーシアは立ち上がる。
「向こうも私が来ると思ってる」
メカニックはため息をついた。
「そういうところだよ、お前は」
「何?」
「死ぬ気で突っ込んでいく」
リーシアは振り返る。
「死ぬ気じゃない」
少しだけ間を置いて。
「死ぬことを恐れていないだけ」
メカニックは何も返せなかった。
---
その夜。
旧アフリカ戦線。
赤茶けた荒野。
遠くに広がる巨大な地下施設。
その周辺では、多数の兵士が警戒している。
「監視網、正常」
「対空砲台、稼働」
「MS部隊、待機」
司令室。
コンラートが通信を聞いていた。
「必ず来る」
隣の男が尋ねる。
「確信があるのですか?」
「奴はこれまで、私の資産へ執拗に攻撃を繰り返している」
コンラートは冷たく笑う。
「ならば、次も来る」
「では、罠を?」
「当然だ」
画面へ、施設周辺の戦力配置が表示される。
「奴がどれほど速かろうと、物量には限界がある」
コンラートは指を組んだ。
「捕らえろ」
「殺すのではなく?」
「可能ならな」
コンラートの目が鋭くなる。
「パイロットが何者なのか知りたい」
そして。
少し離れた場所。
別室では、セレナがモニターを見ていた。
「お父様」
「何だ」
「黒いグフって、そんなに強いの?」
「強いらしい」
「らしい?」
「まだ正体が分かっていない」
セレナは口元を歪める。
「私たちに楯突くなんて……いい度胸よね」
その瞳に浮かぶのは、不快感だった。
そして。
レイジ。
彼もまたMS格納庫で、自分のギャンシュトロームを見上げている。
「黒いグフか」
整備兵が答える。
「はい」
「俺が殺してやる」
レイジは笑った。
「この俺の前に出てきたことを後悔させてやるよ」
---
夜空。
雲。
その上を。
一機の黒い影が飛ぶ。
ブラッドベイン。
リーシアは静かに操縦桿を握っている。
「……見えてきた」
遠くに灯る施設の明かり。
レーダーには大量の反応。
「多い」
それでも。
リーシアは速度を落とさなかった。
「この程度なら」
スロットルを押し込む。
ブラッドベインが急加速。
警告音。
『G-LOAD』
「無視」
さらに。
「行く!」
ブラッドベインが雲を突き抜ける。
地上の施設が一気に近づく。
「迎撃!」
対空砲台が一斉に発砲。
無数の光が空を埋め尽くす。
リーシアは機体を急降下。
右。
左。
上。
下。
まるで弾幕の間を縫うように飛ぶ。
「遅い……!」
対空砲台の攻撃が空を切る。
ブラッドベインはそのまま施設へ。
「MS発進!」
地下格納庫から、複数のザクウォーリアが飛び出す。
さらに。
グフイグナイテッド。
ザクキャノン。
旧式MSまで。
「一気に来た……!」
リーシアは一瞬だけ笑った。
「好都合」
右腕。
スライサーウィップ。
射出。
先頭のザクの腕を絡め取る。
引く。
ザクがバランスを崩す。
テンペスト。
一閃。
爆発。
その爆発を利用して急旋回。
二機目。
ドラウプニル。
連射。
脚部を破壊。
そのまま接近。
「邪魔!」
シールドで殴り飛ばす。
三機目へ。
スライサーウィップ。
頭部。
切断。
そして。
背後。
「!」
警告。
ビーム。
直前で回避。
しかし。
ブラッドベインの肩を掠めた。
「……!」
リーシアの視界が一瞬白くなる。
「くっ……!」
鼻から血が流れる。
「まだ!」
スロットルを押す。
強烈なG。
身体がシートへ押しつけられる。
腕が痺れる。
肺が苦しい。
それでも。
敵へ突っ込む。
「テンペスト!」
光刃。
敵機撃破。
さらにもう一機。
そして。
「数が多すぎる……!」
リーシアが呟く。
地上。
増援がさらに出てくる。
「まだいるの?」
敵MSの数は十を超えようとしていた。
普通なら撤退する。
だが。
リーシアは。
「なら、全部壊す」
機体を反転。
一気に突っ込む。
---
戦闘は激化した。
弾丸。
ビーム。
爆発。
黒い機体が、その中心を駆け抜ける。
一機。
二機。
三機。
撃墜。
だが。
そのたびにリーシアの身体は削られる。
警告音。
『PILOT BLOOD PRESSURE ABNORMAL』
『VISUAL RESPONSE ERROR』
『G-LOAD CRITICAL』
「うるさい!」
警告表示を閉じる。
しかし。
身体は誤魔化せない。
指が震える。
呼吸が苦しい。
右目の視界が少しずつ欠ける。
「まだ……」
また一機。
「あと……」
一機。
「少し……!」
もう一機。
そして。
突然。
ブラッドベインが大きく姿勢を崩した。
「……っ!?」
右スラスター。
過熱。
出力低下。
「こんな時に……!」
敵MSが迫る。
「捕まえた!」
ビームライフル。
リーシアは咄嗟にシールドを構える。
直撃。
装甲が吹き飛ぶ。
「くっ……!」
左腕が大きく揺れる。
そこへ別のMSが接近。
リーシアは機体を回転させる。
スライサーウィップ。
だが。
追いつかない。
「しまっ――」
敵のビームサーベルが迫る。
その瞬間。
ブラッドベインのスラスターが急激に吹き上がった。
無理やり。
リーシアが右脚側の推力を強制的に引き出したのだ。
「うああああっ!!」
凄まじいG。
視界が真っ白になる。
鼻血。
口からも血が溢れる。
だが。
機体が動く。
直角に旋回。
敵MSの懐へ。
テンペスト。
貫く。
爆発。
リーシアの身体が激しく揺さぶられる。
「はぁっ……はぁっ……!」
耳鳴り。
世界が歪む。
「……まだ……」
敵が来る。
もう一機。
また一機。
「来い……!」
リーシアは笑った。
狂ったような笑み。
「私の方が、まだ速い!」
ブラッドベインが突進する。
---
その戦闘を。
少し離れた空域から見ていたMSがあった。
ゲルググメナース。
ヴィンセントは戦況を見ながら言葉を失っていた。
「……あれは」
レーダー上。
無数の敵機。
その中心。
一つだけ異常な速度で動く機体。
黒いグフ。
「リーシア……」
間違いない。
彼女だった。
「今度こそ……」
ヴィンセントはスロットルを押し込む。
ゲルググメナースが戦場へ突入する。
「こちらザフト特務部隊! 戦闘を停止しろ!」
返答はない。
コンラート側のMSが振り向く。
「ザフトだと!?」
「なぜ特務部隊が?」
ヴィンセントはレーダーを見る。
ブラッドベインが一瞬、停止した。
その瞬間。
敵MSが一斉に襲い掛かる。
「リーシア!」
ヴィンセントが叫ぶ。
「後ろだ!」
通信を送る。
しかし。
リーシアは聞いていない。
敵が迫る。
ビーム。
ミサイル。
砲撃。
「……!」
リーシアは操縦桿を引く。
だが。
右目が。
一瞬。
完全に暗くなった。
「え……?」
何も見えない。
ほんの一瞬。
だが。
致命的だった。
「しまっ……!」
一機が至近距離へ。
その瞬間。
ゲルググメナースが横から突っ込んだ。
ビームシールド。
敵の攻撃を受け止める。
「リーシア!」
ヴィンセントの声。
リーシアは息を呑んだ。
「ヴィンセント……?」
「無茶するな!」
「来ないで……!」
「無理だ!」
ヴィンセントは敵MSを弾き飛ばす。
「こんなところで君を死なせるわけにはいかない!」
「私は……」
リーシアは唇を噛む。
「私は、まだ……」
言葉が続かない。
「復讐が残っている」
「それでも!」
ヴィンセントが叫ぶ。
「君の命まで捨てていい理由にはならない!」
リーシアは拳を握る。
「……私の命なの!」
「知っている!」
「なら放っておいて!」
「できない!」
そのやり取りを。
コンラート側の部隊が聞いていた。
そして。
その言葉が。
ある者の耳に入る。
「……リーシア?」
格納庫モニター。
別室にいたセレナが呟く。
レイジも聞いていた。
そして。
司令室のコンラート。
「……」
声。
確かに。
聞き覚えがある。
コンラートの顔から血の気が引いた。
「まさか」
セレナを見る。
セレナも顔を青ざめさせている。
「お父様……」
誰も口にしたくない。
その名前。
しかし。
「リーシア……?」
コンラートが呟いた。
その瞬間。
戦場でリーシアが叫んだ。
「私は……リーシアなんかじゃない!」
広域回線。
その声が基地全体へ響き渡る。
「私はリン!」
コンラートの顔が凍る。
「……生きていたのか」
セレナが震える。
「あり得ない……」
レイジが怒鳴る。
「死んだはずだろ!!」
その瞬間。
ブラッドベインが急加速した。
「来る!」
ヴィンセントが察する。
「リーシア、無理をするな!」
だが。
彼女は止まらない。
「私は……」
テンペストを構える。
「まだ終わっていない!」
ブラッドベインが敵陣へ突っ込む。
爆発。
光。
黒煙。
その中を。
漆黒と朱赤のMSが駆け抜けていく。
コンラートたちが見守る中。
一機。
また一機。
敵MSが撃墜されていく。
だが。
その戦いは。
リーシア自身の身体を、さらに傷つけていった。
右目。
視界の一部が消える。
左腕。
指が動きにくくなる。
胸。
呼吸が苦しい。
「……まだ」
ヴィンセントが叫ぶ。
「もういい!」
「まだよ!」
「君は死ぬぞ!」
「それでも!」
リーシアの瞳に涙が浮かぶ。
「私が止まったら……」
その声は。
初めて。
復讐者のものではなかった。
「父様と母様を殺した人たちは……何も知らないまま生き続ける!」
「だからって、君まで死んだらどうする!」
「……」
リーシアは答えられない。
その沈黙を。
ヴィンセントが受け取る。
「だから僕がいる」
「……」
「君一人にさせない」
リーシアは目を閉じる。
ほんの一瞬。
そして。
「……分かった」
機体を反転する。
「今日は引く」
ヴィンセントが安堵する。
「そうだ!」
だが。
コンラート側から新たな攻撃。
追撃。
リーシアは反射的に回避する。
「……っ!」
もう限界。
ブラッドベインの警告音が鳴り続ける。
「リーシア!」
ヴィンセントが彼女を庇う。
ビームシールドで追撃を防ぐ。
「撤退する!」
ヴィンセントが叫ぶ。
ブラッドベインとゲルググメナース。
二機は戦場を離脱した。
残された施設では。
大量のMSが破壊されていた。
コンラートの資産。
さらに一つ。
潰れた。
---
数時間後。
地球。
簡易整備ドック。
ブラッドベインが停止する。
リーシアはハッチを開けた。
しかし。
立ち上がれない。
「……」
脚に力が入らない。
何とか手を伸ばし。
操縦席から出ようとする。
しかし。
膝から崩れ落ちた。
「……っ」
床に手をつく。
息を荒くする。
「リーシア!」
後ろからヴィンセントが来る。
「触らないで」
「でも」
「大丈夫」
「大丈夫じゃない!」
ヴィンセントが初めて怒った。
リーシアが振り返る。
「君は今……」
言葉を失う。
リーシアの顔は真っ青だった。
右目は赤く充血している。
口元には血。
「……私は、まだ戦える」
「そんなことを言っている場合じゃない!」
「戦えるの」
「どうしてそこまで――」
「だって」
リーシアは少し笑った。
「ようやく、あいつらが私を知った」
ヴィンセントが黙る。
「コンラートも」
「セレナも」
「レイジも」
そして。
「私が生きていることを知った」
ヴィンセントは、彼女の目を見る。
そこには。
復讐者としての強さだけではない。
長い間、一人で生きてきた少女の孤独があった。
「……もう逃げる必要はない」
リーシアが言う。
「ここからが、本当の復讐になる」
ブラッドベインの漆黒の装甲。
そこに残された新しい傷。
そして。
その機体を操る少女自身に残された、新たな傷。
復讐の爪痕は。
敵だけではなく。
リーシア自身にも、確実に刻まれていた。
次回予告
次回、第8話。
「陰謀の果て」
ついにコンラートたちは、黒いグフの正体を知った。
死んだはずのリーシア・ローゼンバーグ。
その「亡霊」が、自分たちを狙っている。
コンラートは全ての証拠を隠し、地球圏に残る最後の大規模拠点へ戦力を集め始める。
一方、ヴィンセントは軍内部でローゼンバーグ家事件の不正を追い続ける。
しかし。
その動きは、やがて彼自身を「反逆者」とする可能性を持ち始める。
そして。
リーシアの前に現れるのは。
ザフトの最新鋭機。
ZGMF-2025/F、ギャンシュトローム。
「今度こそ、殺してやる!」
レイジ・ローゼンバーグが叫ぶ。
ブラッドベインは。
そして、リーシアは。
限界を越えた戦いへ向かう。
次回。
「陰謀の果て」
漆黒の亡霊と、腐りきったローゼンバーグ家。
決着への幕が上がる。
第7話では、ようやくコンラートたちが「黒いグフ」の正体を知るところまで進みました。
これまではリーシアが一方的に彼らの拠点を破壊していましたが、ここからは完全に「追う者」と「追われる者」が逆転します。
そして、ヴィンセントもついにリーシアを戦場で助ける立場になりました。
二人の関係も、ここからさらに大きく変化していきます。
今回のタイトル通り、リーシアの身体にはかなり大きな負担がかかっています。
ただ、ここで重要なのは「一度の戦闘で急に身体が壊れた」ということではなく、これまでの戦いで積み重なったダメージが少しずつ表面化していることです。
右目。
神経。
呼吸。
そして、身体そのもの。
ブラッドベインに乗るたびに、少しずつ限界へ近づいていきます。
それでもリーシアは止まりません。
復讐を終えるまでは。
次回からは、いよいよコンラート、セレナ、レイジとの直接対決が始まります。
ありがとうございました。