「スピアー! ダブルニードル!」
「スピアー!」
スピアーが一気に飛び出し、両腕の針を突き出す。
「バリヤード、リフレクター!」
「バリヤ!」
バリヤードの目の前に、光り輝く壁が現れる。
ガキィン!
スピアーのダブルニードルがリフレクターに弾かれた。
「なに!?」
マサヒロが驚く。
「もう一度だ! ダブルニードル!」
「バリヤード!」
再びスピアーが突撃する。
しかし――
ガキンッ!
「スピアー!」
またしても攻撃が弾かれてしまう。
「そんな……!」
ナツメは無表情のままスピアーを見つめている。
「無駄よ」
「くっ……!」
マサヒロは歯を食いしばる。
「スピアー! 別の方向から攻撃だ!」
「スピアー!」
スピアーは素早く動き、バリヤードの横へ回り込む。
「今だ!」
「ダブルニードル!」
しかし――
ガキィン!
「スピアー!」
「また防がれた!」
リフレクターは、どの方向からの攻撃も防いでしまう。
「どうすればいいんだ……!」
スピアーの動きが少しずつ鈍っていく。
「スピアー……!」
マサヒロは焦る。
その時――
頭の中に、以前の格闘道場での出来事がよみがえった。
* * *
「今のままでは、ナツメには勝てない」
「じゃあ、どうすればいいんだ?」
門下生はスピアーを見つめて言った。
「格闘道場に伝わる奥義を教える」
「奥義!?」
「ああ」
「一体どんな技なんだ?」
「その技の名は――」
門下生が構えを取る。
「かわらわりだ!」
「かわらわり……」
マサヒロは目を輝かせた。
「これなら、ナツメに勝てる!」
* * *
「……そうだ!」
マサヒロが顔を上げる。
「スピアー!」
「スピアー!」
「覚えてるか!?」
スピアーが力強く鳴く。
「格闘道場で教えてもらった技だ!」
マサヒロは拳を握る。
「かわらわりだ!」
「スピアー!」
スピアーが構える。
「バリヤード、リフレクター!」
「バリヤ!」
再び光の壁が現れる。
「今だ、スピアー!」
「スピアァァァ!」
スピアーが一直線に突っ込む。
そして――
バキィィン!!
「バリヤ!?」
リフレクターが真っ二つに砕け散った。
「やった!」
マサヒロが叫ぶ。
「今だ! 追撃するぞ!」
「スピアー! どくづき!」
「スピアァァ!」
スピアーが毒をまとった針を突き出す。
ドカンッ!
「バリヤード!!」
バリヤードは大きく吹き飛ばされ、そのまま倒れた。
「バリヤード、戦闘不能」
審判が告げる。
「やったぁぁぁ!!」
マサヒロは拳を突き上げる。
「スピアー!」
「スピアー!」
スピアーも嬉しそうに鳴いた。
ナツメはしばらく倒れたバリヤードを見つめ――
静かにボールへ戻した。
「……あなたの勝ちよ」
「よっしゃ!」
マサヒロは飛び跳ねる。
「スピアー! やったな!」
「スピアー!」
* * *
「師範代!」
格闘道場へ戻ると、門下生たちが駆け寄ってきた。
「師範代を助けてくれて、本当にありがとう!」
「よかった……!」
マサヒロは笑顔になる。
「これで一件落着だな!」
その時、師範代がマサヒロの前へやってきた。
「少年よ」
「はい!」
「私を救ってくれた礼をしたい」
師範代が一つのモンスターボールを取り出す。
「このポケモンを受け取ってくれ」
「ポケモン?」
ボールから出てきたのは――
「バルキー!」
小さな格闘ポケモンだった。
「バルキー……!」
マサヒロの目が輝く。
「こいつ、俺にくれるんですか?」
「ああ」
「ありがとう!」
マサヒロはバルキーの前にしゃがみ込む。
「これからよろしくな!」
「バルキー!」
バルキーは元気よく返事をした。
「新しい仲間が増えたな!」
「イーブイ!」
「スピアー!」
「バルキー!」
三匹のポケモンが声を合わせる。
マサヒロは仲間たちを見渡し、笑顔になった。
「よし!」
「次の町を目指すぞ!」
こうしてマサヒロは、ヤマブキシティで新たな仲間・バルキーを迎えた。
そして――
マサヒロのチャンピオンを目指す旅は、さらに続いていく。
フシギソウとかミニリュウの活躍全然書けてないのに手持ちが増えていくマーン