ポケットモンスターブラウン   作:光宙

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サトシ再登場回です!
今回は旅の仲間も登場!(前回存在を忘れていたなんて言えない…)


20話 タマムシデパート!再会と大騒動!

タマムシジムでエリカとのジム戦を終えたマサヒロは、イーブイと一緒にタマムシシティの街を歩いていた。

 

「タマムシシティって、本当に大きいな!」

 

大きな建物を見上げながら、マサヒロは楽しそうに歩く。

 

その隣にはイーブイがいる。

 

「ブイ!」

 

「今日はどこに行こうかな?」

 

マサヒロが辺りを見回す。

 

すると、ひときわ大きな建物が目に入った。

 

「……あれ、デパートじゃないか?」

 

「ブイ?」

 

「よし! 行ってみようぜ!」

 

マサヒロとイーブイは、タマムシデパートへ向かった。

 

* * *

 

「うわぁ……!」

 

デパートの中に入ったマサヒロは、思わず声を上げた。

 

広い店内には、たくさんの商品が並んでいる。

 

ポケモンの道具。

 

木の実。

 

お菓子。

 

服。

 

おもちゃ。

 

「すげえな、ここ!」

 

イーブイも目を輝かせている。

 

「ブイ!」

 

「お前も気になるのか?」

 

マサヒロはイーブイと一緒に商品を眺めていく。

 

「あとで何か買ってやるよ」

 

「ブイ!」

 

イーブイが嬉しそうに尻尾を振った。

 

その時だった。

 

「マサヒロ!」

 

聞き覚えのある声がした。

 

「……ん?」

 

振り返る。

 

そこにいたのは――。

 

「サトシ!」

 

「また会ったな!」

 

サトシが笑顔で手を振っている。

 

「こんなところで会うなんてな!」

 

「そうだな!」

 

二人は笑い合う。

 

「ところで……」

 

マサヒロはサトシの隣を見る。

 

そこには、オレンジ色の髪をした少女と、見覚えのある人物が立っていた。

 

「……タケシさん?」

 

「おう! 久しぶりだな、マサヒロ!」

 

タケシが笑う。

 

「やっぱりタケシさんだ!」

 

マサヒロは嬉しそうに近づく。

 

「そっちの人は?」

 

「私はカスミ。サトシと一緒に旅をしてるの」

 

「カスミさんか。俺はマサヒロ。よろしく!」

 

「よろしくね、マサヒロ」

 

マサヒロは改めて三人を見る。

 

そして、少し驚いた顔をした。

 

「サトシに旅の仲間がいるだけでも驚きなのに、まさかそれがタケシさんだなんてな」

 

「そうなんだ! あの時は2人と逸れちゃってて紹介できなかったもんな!」

 

サトシが答える。

 

「タケシとは一緒に旅してるんだ!」

 

「へえ……」

 

マサヒロはタケシを見る。

 

「なんか意外だな」

 

「そうか?」

 

タケシが首を傾げる。

 

その時――。

 

「おや?」

 

タケシが近くで買い物をしている女性に気づいた。

 

「これは美しいお姉さん……! 自分はタケシといいます!」

 

「え?」

 

「よかったら僕と――」

 

ガシッ!

 

「タケシ!」

 

カスミがタケシの耳を掴んだ。

 

「痛い痛い痛い!」

 

「また始まったわね!」

 

「ちょっと待ってくれ、カスミ!」

 

「何がちょっとよ!」

 

カスミがタケシの耳を引っ張る。

 

「痛たたたた!」

 

「……」

 

マサヒロは、その光景を呆然と見ていた。

 

ニビジムで戦った時のタケシは、クールで厳格だった。

 

ジムリーダーとして堂々としていて、隙のない人物だった。

 

それなのに――。

 

「……タケシさんって、こんな人だったんですか?」

 

「どういう意味だ、マサヒロ!」

 

「いや……ニビジムの時と全然違うので……」

 

「ジムリーダーとして戦う時は、当然そういう顔になるだろう!」

 

「そういうものなんですか……?」

 

サトシが笑う。

 

「いつもこんな感じだよ」

 

「……」

 

マサヒロはタケシを見る。

 

「やっぱり信じられないな……」

 

「おい!」

 

* * *

 

その時だった。

 

「きゃーっ!」

 

突然、デパート中に悲鳴が響いた。

 

「何!?」

 

カスミが振り返る。

 

店の奥から、何人もの客が逃げてくる。

 

「た、大変です!」

 

店員が叫んだ。

 

「商品が盗まれました!」

 

「盗まれた!?」

 

マサヒロが驚く。

 

すると、遠くの出口へ向かって走っていく三人組が見えた。

 

白い制服。

 

胸には赤いRのマーク。

 

「……ロケット団!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「ロケット団!?」

 

カスミも驚く。

 

マサヒロはこれまでにもロケット団と何度も戦ってきた。

 

だが、目の前にいる三人組には見覚えがない。

 

「止まれ!」

 

サトシが叫ぶ。

 

三人組が足を止め、振り返った。

 

「……あいつら!」

 

サトシの顔が険しくなる。

 

「知ってるのか?」

 

「ああ。こいつら、何度も俺たちの邪魔をしてくるんだ!」

 

「なんなんだ、お前達は!」

 

マサヒロも声を飛ばす。

 

すると――。

 

「なんだかんだと聞かれたら!」

 

赤い髪の女性が胸を張った。

 

「答えてあげるが世の情け!」

 

青い髪の男が続ける。

 

「世界の破壊を防ぐため!」

 

「世界の平和を守るため!」

 

「愛と真実の悪を貫く!」

 

「ラブリーチャーミーな敵役!」

 

「ムサシ!」

 

「コジロウ!」

 

二人がポーズを決める。

 

「銀河を駆けるロケット団の二人には!」

 

「ホワイトホール、白い明日が待ってるぜ!」

 

「ニャーんてニャ!」

 

ニャースが胸を張る。

 

「……」

 

マサヒロは呆然と三人を見つめた。

 

「なんなんだ、こいつら……」

 

「だからロケット団だって!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「いや、そういう意味じゃないんだけど……」

 

マサヒロは頭を抱えた。

 

すると、ムサシが辺りを見回す。

 

「それにしても、せっかくの強盗なのに邪魔が入ったわね」

 

コジロウがマサヒロたちを見る。

 

「だったら、あいつらのポケモンも奪っていきましょう!」

 

「いい考えだニャ!」

 

ムサシがイーブイを見る。

 

「まずは、あのイーブイね!」

 

「ブイ!」

 

イーブイが身構える。

 

マサヒロはすぐにイーブイの前へ立った。

 

「イーブイには手を出させない!」

 

「行くぞ、ピカチュウ!」

 

「ピカ!」

 

サトシも前へ出る。

 

「私も!」

 

カスミがボールを構える。

 

「ヒトデマン!」

 

「ヘア!」

 

タケシもボールを取り出す。

 

「ロコン!」

 

「コン!」

 

* * *

 

「出てきなさい、アーボ!」

 

「アーボ!」

 

ムサシがアーボを繰り出す。

 

「行け、ドガース!」

 

「ドガァース!」

 

コジロウもドガースを繰り出した。

 

「アーボ、ようかいえき!」

 

「ドガース、たいあたり!」

 

アーボとドガースが一斉に攻撃する。

 

「イーブイ、かげぶんしん!」

 

「ブイ!」

 

イーブイの姿がいくつにも分かれる。

 

「なっ!?」

 

「どれが本物だ!」

 

攻撃がすべて空を切る。

 

「今だ!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「イーブイ、でんこうせっか!」

 

「ブイ!」

 

イーブイが一気に駆け抜ける。

 

「アーボ!」

 

「ドガース!」

 

二匹が吹き飛ばされた。

 

「ピカチュウ、10まんボルト!」

 

「ピカァァァ!」

 

強烈な電撃がアーボとドガースを包み込む。

 

「アーボ!」

 

「ドガース!」

 

二匹が地面に倒れる。

 

「そんな……!」

 

ムサシが驚く。

 

「俺たちのポケモンが……!」

 

コジロウも慌てる。

 

「まだだ!」

 

ムサシが叫ぶ。

 

「アーボ、もう一度ようかいえき!」

 

「ドガース、たいあたり!」

 

「ヒトデマン、みずでっぽう!」

 

カスミが叫ぶ。

 

「ヘア!」

 

水流がドガースを吹き飛ばす。

 

「ロコン、ひのこ!」

 

「コン!」

 

ロコンの口から炎が飛び、アーボを押し返す。

 

「よし!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「イーブイ、でんこうせっか!」

 

「ブイ!」

 

イーブイがアーボへ飛びかかる。

 

「アーボ!」

 

アーボが吹き飛んだ。

 

「今度こそ終わりだ!」

 

マサヒロとサトシが叫ぶ。

 

「イーブイ、エボルブラスト!」「ピカチュウ、10まんボルト!」

 

「ブイイイッ!」「ピカァァ!」

 

イーブイとピカチュウから同時に強力な攻撃が放たれる。

 

「ニャーーーーッ!」

 

「「いやぁぁぁぁぁっ!」」

 

ロケット団三人組は、空高く吹き飛んでいった。

 

「「「やなカンジー!」」」

 

* * *

 

デパートに、ようやく平穏が戻った。

 

「本当にありがとうございました!」

 

店員たちがマサヒロたちへ頭を下げる。

 

「いや、俺たちだけじゃないですよ」

 

マサヒロはサトシたちを見る。

 

「みんなで戦ったんだからな」

 

「そうだな!」

 

サトシが笑う。

 

カスミも頷いた。

 

「それにしても、あのロケット団……」

 

「いつもあんな感じなんだよ」

 

サトシが苦笑する。

 

「……大変だな」

 

マサヒロはサトシに同情した。

 

やがて、サトシたちも次の旅へ向かうことになった。

 

「じゃあな、マサヒロ!」

 

「ああ! また会おうな!」

 

「今度はバトルしようぜ!」

 

「もちろん!」

 

カスミも手を振る。

 

「またね、マサヒロ!」

 

「カスミさんも元気で!」

 

「うん!」

 

そして――。

 

「マサヒロ!」

 

タケシが声をかける。

 

「またいつか、ポケモンバトルをしよう」

 

「うん!」

 

マサヒロは笑う。

 

「タケシさんも、旅を頑張ってください!」

 

「ああ!」

 

「じゃあな、マサヒロ!」

 

「おう!」

 

サトシたちは歩いていく。

 

マサヒロはその背中を見送った。

 

「サトシにも、いい仲間ができたんだな」

 

「ブイ」

 

マサヒロはイーブイの頭を撫でる。

 

「俺たちも負けてられないぞ!」

 

「ブイ!」

 

「よし!」

 

マサヒロは前を向いた。

 

「俺たちも行こう!」

 

タマムシシティの街を、マサヒロとイーブイは歩き出した。

 

その先に待つ、新たな冒険へ向かって。

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