ポケットモンスターブラウン   作:光宙

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22話 激闘!決着はポケモンリーグで!

「マサヒロたちの反撃が、ここから始まる」

 

マサヒロは残りのボールを握りしめる。

 

シゲルも黙ってマサヒロを見ていた。

 

「……なるほど」

 

シゲルが呟く。

 

「まさか、ここまでやるとはね」

 

マサヒロが笑う。

 

「俺達は絶対に最後まで諦めない!」

 

「ふっ……」

 

シゲルもボールを取り出す。

 

「なら、次の勝負といこうか」

 

「望むところだ!」

 

マサヒロがボールを投げる。

 

「行け、ハクリュー!」

 

「シャアア!」

 

青い身体のハクリューが戦場へ飛び出した。

 

シゲルはハクリューを見る。

 

「……ハクリュー?」

 

珍しく、シゲルの表情に驚きが浮かぶ。

 

「君、こんな珍しいポケモンまで捕まえていたのか?」

 

「へへっ!」

 

マサヒロが笑う。

 

「前に釣り対決をしただろ?」

 

「ああ」

 

「お前が帰った後、俺は諦めず釣りを続けてたんだ」

 

マサヒロはハクリューを見る。

 

「そしたら、こいつが釣れたんだ!」

 

「……なるほど」

 

シゲルは少し考える。

 

「君があの時釣り上げたポケモンだったのか」

 

「そういうこと!」

 

シゲルはハクリューを見つめる。

 

「しかし、ミニリュウからここまで育てたのか」

 

「うん!」

 

「大したものだな」

 

シゲルは素直に言った。

 

「希少なドラゴンタイプを捕まえただけじゃない。ちゃんと強く育てている」

 

「……!」

 

マサヒロは嬉しそうに笑う。

 

「ありがとな!」

 

「勘違いするなよ」

 

シゲルはボールを構える。

 

「褒めたのは事実だが、勝負は別だ」

 

「分かってる!」

 

シゲルがボールを投げる。

 

「行け、カイロス!」

 

「カイロォ!」

 

巨大な角を持ったカイロスが姿を現した。

 

「ハクリュー!」

 

「シャア!」

 

「カイロス、はさむ!」

 

「カイロ!」

 

カイロスがハクリューへ突っ込む。

 

「ハクリュー、たつまき!」

 

「シャアア!」

 

竜巻がカイロスを包み込む。

 

だが――。

 

「かたくなる!」

 

「カイロ!」

 

カイロスが身体を硬くする。

 

竜巻の中を強引に進んでいく。

 

「そんな!」

 

「そのまま、シザークロス!」

 

「カイロォ!」

 

両腕を交差させ、ハクリューへ斬りかかる。

 

「ハクリュー、避けろ!」

 

「シャア!」

 

ハクリューが横へ飛ぶ。

 

しかし、カイロスはすぐに追いつく。

 

「はさむ!」

 

「シャアッ!」

 

ハクリューの身体が挟まれる。

 

「ハクリュー!」

 

「シャアアア!」

 

「カイロス、そのままじごくぐるま!」

 

「カイロォォ!」

 

カイロスがハクリューを投げ飛ばす。

 

ドォン!

 

「ハクリュー!」

 

「シャア……!」

 

ハクリューが地面に叩きつけられる。

 

「くっ……!」

 

マサヒロは歯を食いしばる。

 

「ハクリュー、りゅうのはどう!」

 

「シャアアア!」

 

強烈な波動がカイロスへ飛んでいく。

 

「カイロス、シザークロス!」

 

「カイロォ!」

 

カイロスが攻撃を正面から叩きつける。

 

ドォン!

 

二つの技がぶつかり合う。

 

「負けるな、ハクリュー!」

 

「シャアア……!」

 

だが、カイロスのパワーは強かった。

 

「カイロス、じごくぐるま!」

 

「カイロォォ!」

 

カイロスが再びハクリューを捕まえる。

 

「ハクリュー!」

 

そのまま地面へ叩きつけられる。

 

「シャア……!」

 

「ハクリュー!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「まだだ!」

 

ハクリューがゆっくりと立ち上がる。

 

「シャア……」

 

身体は傷ついている。

 

それでも、目は諦めていない。

 

「そうだ!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「ハクリュー、まだ終わってないぞ!」

 

「シャア……!」

 

カイロスが迫る。

 

「カイロス、シザークロス!」

 

「カイロォ!」

 

「ハクリュー、避けろ!」

 

「シャア!」

 

ハクリューが身体をひねる。

 

ギリギリで攻撃をかわした。

 

「今だ!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「りゅうのはどう!」

 

「シャアアア!」

 

波動がカイロスへ直撃する。

 

「カイロ!」

 

カイロスがよろめく。

 

「よし!」

 

マサヒロが拳を握る。

 

だが、カイロスは倒れない。

 

「カイロス、はさむ!」

 

「カイロ!」

 

再びハクリューへ迫る。

 

「ハクリュー!」

 

その瞬間だった。

 

ハクリューの身体が淡い光に包まれる。

 

「……え?」

 

マサヒロが目を見開く。

 

「ハクリュー?」

 

ハクリューの身体から力があふれていく。

 

「まさか……!」

 

マサヒロは叫ぶ。

 

「りゅうのまい!」

 

「シャアアアア!」

 

ハクリューが身体を大きくしならせる。

 

力がみなぎる。

 

動きも、これまでとは明らかに違っていた。

 

「すごい……!」

 

マサヒロの目が輝く。

 

「攻撃も速さも上がったんだ!」

 

「シャア!」

 

ハクリューが一瞬でカイロスの横へ回り込む。

 

「カイロス、かたくなる!」

 

「遅い!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「ハクリュー、たたきつける!」

 

「シャアアアッ!」

 

ハクリューの尾が勢いよく振り下ろされる。

 

ドォン!

 

「カイロォォ!」

 

カイロスが地面を転がる。

 

そして――。

 

「カイロス、戦闘不能!」

 

「やったぁ!」

 

マサヒロが拳を突き上げる。

 

「ハクリュー、よくやった!」

 

「シャア!」

 

ハクリューも嬉しそうに鳴いた。

 

シゲルはカイロスをボールへ戻す。

 

「……強くなったな」

 

「へへっ!」

 

マサヒロが笑う。

 

「ハクリューのおかげだ!」

 

シゲルはマサヒロを見る。

 

そして、次のボールを取り出した。

 

「……ここまでとは思わなかったよ」

 

「え?」

 

「正直に言おう」

 

シゲルは真剣な表情になる。

 

「僕は君のことを少し甘く見ていた」

 

「……」

 

「さっき、サトシのことを馬鹿にした時もそうだ」

 

シゲルがマサヒロを見る。

 

「君まで、僕たちと同じ場所を目指すには力不足だと思っていた」

 

マサヒロは黙って聞く。

 

「でも、今の戦いを見て分かった」

 

シゲルが拳を握る。

 

「君は想像以上に強い」

 

「シゲル……」

 

「さっきの発言は謝る」

 

シゲルははっきりと言った。

 

「悪かった」

 

マサヒロは少し驚く。

 

そして――。

 

「……分かった!」

 

笑顔になる。

 

「だったら、ここからは本気で来いよ!」

 

「もちろんだ」

 

シゲルも笑う。

 

「ここからは、僕も本気でいく」

 

「俺もだ!」

 

二人は同時にボールを投げる。

 

「行け、ガーディ!」

 

「ワン!」

 

「ドードリオ!」

 

「ドードリオ!」

 

三つの頭を持つドードリオが姿を現した。

 

「よし!」

 

マサヒロが構える。

 

「ガーディ、いくぞ!」

 

「ワン!」

 

「ドードリオ、トライアタック!」

 

「ドードリオ!」

 

三つの頭から光が放たれる。

 

「ガーディ、避けろ!」

 

「ワン!」

 

ガーディが横へ飛ぶ。

 

「かえんぐるま!」

 

「ワン!」

 

炎をまとって突っ込む。

 

しかし――。

 

「ドードリオ、はがねのつばさ!」

 

「ドードリオ!」

 

鋭い翼がガーディを迎え撃つ。

 

「ガーディ!」

 

「ワンッ!」

 

ガーディが吹き飛ばされる。

 

「速い……!」

 

マサヒロが驚く。

 

「ドードリオ、ドリルくちばし!」

 

「ドードリオ!」

 

ドードリオが高速で突っ込んでくる。

 

「ガーディ、かみつく!」

 

「ワン!」

 

ガーディが飛びかかる。

 

だが、ドードリオは素早くかわす。

 

「トライアタック!」

 

「ドードリオ!」

 

再び攻撃が飛んでくる。

 

「ガーディ!」

 

「ワンッ!」

 

ガーディは必死に耐える。

 

「とっしん!」

 

「ワン!」

 

ガーディが真正面から突っ込む。

 

ドォン!

 

「ドードリオ!」

 

「よし!」

 

マサヒロが喜ぶ。

 

だが、ドードリオはすぐに立ち上がった。

 

「まだだ!」

 

シゲルが叫ぶ。

 

「ドードリオ、はがねのつばさ!」

 

「ドードリオ!」

 

「ガーディ、避けろ!」

 

「ワン!」

 

ガーディが避けようとする。

 

しかし――。

 

「ドリルくちばし!」

 

「ドードリオ!」

 

別の頭から攻撃が飛んでくる。

 

「ガーディ!」

 

「ワンッ!」

 

ガーディが吹き飛ばされる。

 

「ガーディ、ひのこ!」

 

「ワン!」

 

小さな炎が飛んでいく。

 

ドードリオは軽々とかわす。

 

「速すぎる……!」

 

マサヒロは歯を食いしばる。

 

「ガーディ、もう一度ひのこ!」

 

「ワン!」

 

炎が放たれる。

 

その瞬間だった。

 

ガーディの身体から、炎が一気に膨れ上がる。

 

「……え?」

 

マサヒロが目を見開く。

 

炎が大きく伸びていく。

 

「ガーディ!」

 

「ワンンン!」

 

「ひのこが……!」

 

マサヒロは叫ぶ。

 

「かえんほうしゃになった!」

 

「ワンンン!」

 

巨大な炎がドードリオへ向かって放たれる。

 

「ドードリオ!」

 

「ドォォ!」

 

炎が直撃する。

 

「やった!」

 

マサヒロが拳を握る。

 

だが――。

 

「ドードリオ、まだいける!」

 

シゲルが叫ぶ。

 

「トライアタック!」

 

「ドードリオォ!」

 

三つの頭から強烈な光が放たれる。

 

「ガーディ!」

 

「ワンッ……!」

 

攻撃がガーディを直撃する。

 

ガーディはその場に倒れた。

 

「ガーディ、戦闘不能!」

 

「ガーディ……!」

 

マサヒロは悔しそうにボールを握る。

 

「よく頑張った」

 

ガーディをボールへ戻す。

 

「ありがとうな」

 

マサヒロは次のボールを手に取った。

 

「よし……最後だ」

 

そして――。

 

「行くぞ、イーブイ!」

 

「ブイ!」

 

イーブイが戦場へ飛び出す。

 

「最後の一匹か」

 

シゲルも最後のボールを取り出す。

 

「僕も最後の一匹だ」

 

「行け、ゴローン!」

 

「ゴロォン!」

 

巨大な岩の身体を持つゴローンが現れた。

 

「イーブイ!」

 

「ブイ!」

 

マサヒロはイーブイを見る。

 

「イーブイは俺の最強の相棒だ!」

 

「ブイ!」

 

「いくぞ!」

 

「ゴローン、ころがる!」

 

「ゴロォン!」

 

ゴローンが身体を丸めて突っ込んでくる。

 

「イーブイ、かげぶんしん!」

 

「ブイ!」

 

イーブイが何匹にも分身する。

 

ゴローンは次々と分身を弾き飛ばしていく。

 

「本物はどこだ!」

 

シゲルが叫ぶ。

 

「イーブイ、でんこうせっか!」

 

「ブイ!」

 

本物のイーブイが高速で走り抜ける。

 

「そのまま、かみつく!」

 

「ブイ!」

 

イーブイがゴローンへ飛びかかる。

 

「ゴロッ!」

 

「よし!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「エボルブラスト!」

 

「ブイイイイ!」

 

強烈な光がゴローンを包み込む。

 

ドォォン!

 

「ゴローン!」

 

砂煙が上がる。

 

「やった!」

 

マサヒロが拳を握る。

 

しかし――。

 

砂煙の中からゴローンが姿を現した。

 

「ゴロォン……!」

 

「えっ!?」

 

マサヒロが驚く。

 

「耐えたのか!?」

 

「これがゴローンのタフさだ」

 

シゲルが笑う。

 

「まだ戦えるぞ!」

 

「ゴロォン!」

 

「そんな……!」

 

ゴローンが反撃する。

 

「いわおとし!」

 

「ゴロォン!」

 

大量の岩が飛んでくる。

 

「イーブイ、避けろ!」

 

「ブイ!」

 

イーブイが走り回る。

 

「マグニチュード!」

 

「ゴロォン!」

 

地面が激しく揺れる。

 

「イーブイ!」

 

「ブイイ!」

 

イーブイの足元が崩れる。

 

「ころがる!」

 

「ゴロォン!」

 

ゴローンが勢いよく転がってくる。

 

「かげぶんしん!」

 

「ブイ!」

 

イーブイが分身する。

 

しかし、ゴローンは次々と分身を吹き飛ばす。

 

「イーブイ!」

 

「ブイッ!」

 

本物のイーブイも攻撃を受ける。

 

「くっ……!」

 

マサヒロが拳を握る。

 

「どうすれば……」

 

その時だった。

 

マサヒロの頭に、さっきの戦いが浮かんだ。

 

ドードリオの鋭い翼。

 

「……そうだ!」

 

マサヒロが顔を上げる。

 

「イーブイ!」

 

「ブイ?」

 

「さっきのドードリオの技だ!」

 

マサヒロは叫ぶ。

 

「はがねのつばさみたいな攻撃……!」

 

イーブイの目が輝く。

 

「ブイ!」

 

「イーブイ、いくぞ!」

 

ゴローンが再び迫ってくる。

 

「ころがる!」

 

「ゴロォン!」

 

「イーブイ、でんこうせっか!」

 

「ブイ!」

 

イーブイが高速で走る。

 

ゴローンの攻撃をギリギリでかわす。

 

「そのまま!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「アイアンテール!」

 

「ブイイイイ!」

 

イーブイの尻尾が銀色に輝く。

 

「……!」

 

シゲルが目を見開く。

 

「アイアンテールだと!?」

 

「ブイッ!」

 

イーブイが身体をひねる。

 

輝く尻尾がゴローンへ叩きつけられる。

 

ドォン!

 

「ゴロォォン!」

 

ゴローンが大きく吹き飛ばされる。

 

そして――。

 

「ゴローン、戦闘不能!」

 

「やったぁぁぁ!」

 

マサヒロが拳を突き上げる。

 

「イーブイ、勝ったぞ!」

 

「ブイ!」

 

イーブイも嬉しそうに跳ねる。

 

シゲルはゴローンをボールへ戻す。

 

「……参ったな」

 

そして、マサヒロを見る。

 

「まさか最後の最後で、新しい技まで覚えるとはね」

 

「俺もびっくりした!」

 

マサヒロは笑う。

 

「でも、イーブイが頑張ったから勝てたんだ!」

 

「ブイ!」

 

二人は向かい合う。

 

「これで……」

 

マサヒロが指を立てる。

 

「3勝3敗!」

 

シゲルが頷く。

 

「ああ」

 

「引き分けだな!」

 

「ああ。今回はね」

 

シゲルは笑う。

 

マサヒロも笑った。

 

「だったら、次に会う時は絶対に決着をつけよう!」

 

「望むところだ」

 

シゲルが拳を握る。

 

「ポケモンリーグで、どちらが上なのか決めようじゃないか」

 

「ポケモンリーグ……!」

 

マサヒロの目が輝く。

 

「そこで勝って、俺がカントーチャンピオンに近づくんだ!」

 

「その前に、僕が勝つけどね」

 

「絶対負けないぞ!」

 

「僕もだ」

 

二人は互いに笑う。

 

「じゃあな、シゲル!」

 

「ああ、マサヒロ」

 

シゲルは歩き出す。

 

マサヒロも反対方向へ歩き出す。

 

「イーブイ!」

 

「ブイ!」

 

「俺たちも行こう!」

 

「ブイ!」

 

マサヒロは前を向く。

 

次のジム。

 

そして、その先にあるポケモンリーグ。

 

そこで、シゲルとの決着をつける。

 

二人の勝負は――まだ終わっていない。




ちょっとはシゲルの株を戻せたと信じたい…
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