ポケットモンスターブラウン   作:光宙

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41話 ただいま!マサラタウンで家族との再会!

トキワシティ。

 

最後のジムバッジ、グリーンバッジを手にしたマサヒロは、イーブイと一緒に街を歩いていた。

 

「これで……八個全部そろった!」

 

マサヒロはグリーンバッジを見つめる。

 

「これでポケモンリーグに挑戦できるんだ!」

 

「ブイ!」

 

イーブイも嬉しそうに鳴く。

 

「……でも、その前に」

 

マサヒロは少し考える。

 

「一回、家に帰ろう」

 

「ブイ?」

 

「お母さんにも報告したいし、オーキド博士にも今までの旅のことを話したいからな」

 

マサヒロは笑う。

 

「よし、マサラタウンへ帰ろう!」

 

「ブイ!」

 

二人は故郷へ向かって歩き始めた。

 

* * *

 

しばらくして。

 

「……見えてきた!」

 

マサヒロの目の前に、懐かしい町並みが見えてきた。

 

「マサラタウンだ!」

 

「ブイ!」

 

「ただいまー!」

 

マサヒロは町の中を走っていく。

 

そして。

 

「お母さん!」

 

家の前に立つと、マサヒロは大きな声で呼んだ。

 

「まあ!」

 

家の中から母親が出てくる。

 

「マサヒロ!」

 

「お母さん!」

 

マサヒロは駆け寄る。

 

母親はマサヒロの姿を見ると、嬉しそうに笑った。

 

「まあまあ……」

 

そして、マサヒロの身体をじっくり見る。

 

「ずいぶん逞しくなったわね」

 

「そう?」

 

「出発した頃より、身体つきもしっかりしたんじゃない?」

 

母親はイーブイにも目を向ける。

 

「イーブイも元気そうね」

 

「ブイ!」

 

「二人とも、ずいぶんたくましくなったわ」

 

「へへっ」

 

マサヒロは照れながら笑う。

 

「ありがとう、お母さん」

 

「長い旅だったものね」

 

母親はマサヒロの頭を撫でる。

 

「どんな旅だったの?」

 

「え?」

 

「聞かせてちょうだい」

 

「もちろん!」

 

マサヒロの顔が明るくなる。

 

「いっぱい話すことがあるぞ!」

 

「じゃあ、中に入りましょう」

 

「その前に!」

 

マサヒロは玄関へ向かいかけて、突然立ち止まる。

 

「お母さん!」

 

「なに?」

 

「俺の仲間、紹介するよ!」

 

「仲間?」

 

「うん!」

 

マサヒロは家の外へ出る。

 

「みんな、出てこい!」

 

モンスターボールを取り出した。

 

「まずは――」

 

マサヒロは一つ目のボールを投げる。

 

「フシギバナ!」

 

「バナ!」

 

大きなフシギバナが姿を現した。

 

「まあ……!」

 

母親は驚いて、一歩下がる。

 

「こんなに大きなポケモン……」

 

「最初はフシギダネだったんだ」

 

「オーキド博士からもらったポケモンだよ」

 

「フシギダネが、こんなポケモンになったのね」

 

「うん!」

 

「旅の途中で進化したんだ」

 

「そうなの」

 

母親は初めて見るフシギバナを眺める。

 

「よろしくね、フシギバナ」

 

「バナ!」

 

「次!」

 

マサヒロが二つ目のボールを投げる。

 

「スピアー!」

 

「スピアー!」

 

鋭い針を持ったスピアーが姿を現した。

 

「今度は……虫ポケモン?」

 

「そう!」

 

マサヒロは嬉しそうに説明する。

 

「こいつはビードルの頃に出会ったんだ」

 

「ビードル?」

 

「オニスズメに襲われてたところを助けたら、俺についてきてくれてさ」

 

「まあ……」

 

「それからビードル、コクーンって進化して、今はスピアーになったんだ」

 

「そうだったのね」

 

母親はスピアーを見る。

 

「あなたもマサヒロと一緒に旅をしてきたのね」

 

「スピアー!」

 

「次は――」

 

マサヒロは三つ目のボールを投げる。

 

「ウインディ!」

 

「ウインディ!」

 

大きなウインディが姿を現した。

 

「まあ!」

 

母親は目を丸くする。

 

「立派なポケモンね」

 

「こいつはガーディだったんだ」

 

「進化したの?」

 

「うん!」

 

「セキチクジムで一度負けたあと、再戦する前に進化したんだ」

 

「じゃあ、苦しい時を一緒に乗り越えたのね」

 

「そう!」

 

マサヒロはウインディの隣に立つ。

 

「今じゃ、すごく頼りになるんだぜ!」

 

「ウインディ!」

 

「よろしくね」

 

母親は笑った。

 

「そして……」

 

マサヒロは少しだけ困った顔をする。

 

「こいつは、ちょっと大変なんだけど……」

 

ボールを投げる。

 

「ギャラドス!」

 

「ギャラァァァァ!」

 

巨大なギャラドスが姿を現した。

 

「きゃっ!」

 

母親が驚いて後ずさる。

 

「大丈夫だよ、お母さん!」

 

マサヒロが慌てて言う。

 

「こいつは保護区で出会ったんだ」

 

「最初は全然言うことを聞いてくれなくてさ」

 

「まあ……」

 

母親は少し離れた場所からギャラドスを見る。

 

「でも、最近は少しずつ俺の言うことを聞いてくれるようになったんだ」

 

ギャラドスがマサヒロを見る。

 

「な?」

 

「ギャラ……」

 

「ちゃんと信じて、仲良くなっていくつもりなんだ」

 

母親はギャラドスを見つめる。

 

「そう」

 

そして、優しく笑った。

 

「それなら、きっと少しずつ仲良くなれるわね」

 

「うん!」

 

「最後!」

 

マサヒロは最後のボールを取り出す。

 

「行け、プテラ!」

 

「プテラ!」

 

大きな翼を広げたプテラが姿を現した。

 

「まあ……!」

 

母親は空を見上げる。

 

「空を飛んでいるわ!」

 

「こいつはグレンタウンの研究所で出会ったんだ」

 

「昔の時代にいたポケモンを、研究所で復活させたんだって」

 

「そんなポケモンがいるのね……」

 

「うん!」

 

マサヒロはプテラを見る。

 

「最初はちょっと警戒されてたんだけど、仲良くなれたんだ」

 

「プテラ!」

 

プテラが翼を広げる。

 

母親は笑顔になる。

 

「すごい仲間たちね」

 

「だろ?」

 

マサヒロは胸を張る。

 

「そして、最後は――」

 

マサヒロはイーブイを見る。

 

「もちろん、こいつ!」

 

「ブイ!」

 

母親は笑う。

 

「イーブイは昔から知ってるものね」

 

「うん!」

 

マサヒロはイーブイを抱き上げる。

 

「俺の一番最初の相棒だよ」

 

「ブイ!」

 

母親は六匹を見渡す。

 

イーブイ。

 

フシギバナ。

 

スピアー。

 

ウインディ。

 

ギャラドス。

 

プテラ。

 

「本当に、たくさんの仲間ができたのね」

 

「うん!」

 

マサヒロは笑った。

 

「みんな、俺の大切な仲間だよ」

 

「ブイ!」

 

「バナ!」

 

「スピアー!」

 

「ウインディ!」

 

「ギャラ!」

 

「プテラ!」

 

六匹の声が響く。

 

母親は嬉しそうに笑った。

 

「じゃあ、今日はみんなの分もごちそうを作らないとね」

 

「本当!?」

 

「ええ」

 

「やったあ!」

 

マサヒロが両手を上げる。

 

「みんな、今日はごちそうだぞ!」

 

「ブイ!」

 

ポケモンたちが嬉しそうに鳴いた。

 

* * *

 

夕方。

 

食卓には、たくさんの料理が並んでいた。

 

「いただきます!」

 

マサヒロとイーブイは、久しぶりの家の料理を食べる。

 

「うまい!」

 

「ふふっ」

 

母親は嬉しそうに笑う。

 

「旅の間、ちゃんと食べてたの?」

 

「もちろん!」

 

「本当に?」

 

「……たぶん」

 

「もう」

 

母親が笑う。

 

「それで、旅では何があったの?」

 

「えっとな……」

 

マサヒロは嬉しそうに話し始める。

 

ニビジムでの戦い。

 

ハナダジムでの戦い。

 

フシギダネの進化。

 

ビードルとの出会い。

 

スピアーへの進化。

 

サトシやシゲルとの再会。

 

リョウとのライバル対決。

 

バルキー、カイリューとの別れ。

 

セキチクジムでの敗北と再戦。

 

グレンタウンで知ったイーブイの過去。

 

ランスとの戦い。

 

フシギバナへの進化。

 

そして、最後のトキワジム。

 

マサヒロは一つ一つの出来事を話した。

 

母親は途中で口を挟まず、嬉しそうに聞いていた。

 

「そんなにたくさんのことがあったのね」

 

「うん!」

 

「大変だった?」

 

「大変だったけど……」

 

マサヒロはイーブイを見る。

 

「楽しかったよ」

 

「ブイ」

 

「それに、俺にはこいつらがいるから」

 

マサヒロは笑った。

 

「そうね」

 

母親も笑う。

 

「みんながいるから、安心したわ」

 

* * *

 

夕食を食べ終えると。

 

「ふぅ……」

 

マサヒロは満足そうにお腹をさする。

 

「食べすぎた……」

 

「たくさん食べたものね」

 

その後、マサヒロとイーブイは久しぶりに家のお風呂に入った。

 

「はぁ……」

 

湯船に浸かりながら、マサヒロは目を閉じる。

 

「やっぱり家のお風呂っていいな」

 

「ブイ……」

 

イーブイも気持ちよさそうに鳴く。

 

お風呂から上がる。

 

自分の部屋。

 

懐かしいベッド。

 

懐かしい天井。

 

マサヒロはベッドに横になる。

 

「……帰ってきたんだな」

 

「ブイ」

 

イーブイも隣で丸くなる。

 

「なんか……安心するな」

 

「ブイ……」

 

マサヒロはイーブイの頭を撫でる。

 

「今日はゆっくり休もう」

 

「ブイ」

 

二人は静かに目を閉じた。

 

そして。

 

そのまま眠りについた。

 

* * *

 

翌朝。

 

「お母さん、行ってくる!」

 

「気をつけてね」

 

マサヒロは玄関で靴を履く。

 

「今日はオーキド博士のところへ行ってくるから!」

 

「ちゃんと博士にも報告してくるのよ」

 

「分かってる!」

 

マサヒロは振り返る。

 

「じゃあ、行ってきます!」

 

「いってらっしゃい、マサヒロ」

 

「イーブイもね」

 

「ブイ!」

 

マサヒロとイーブイは家を出る。

 

そして。

 

懐かしいマサラタウンの道を歩いていく。

 

「イーブイ!」

 

「ブイ?」

 

「オーキド博士、どんな顔するかな?」

 

「ブイ!」

 

「八個のバッジを見せたら、驚くだろうな!」

 

マサヒロは笑う。

 

「よし!」

 

「行こう!」

 

イーブイと並んで、オーキド研究所へ向かう。

 

故郷で一晩休んだマサヒロ。

 

次は、旅の始まりからずっと見守ってくれていたオーキド博士へ。

 

これまでの旅を報告するために――。

 

二人は研究所へ向かって歩いていった。

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