ポケットモンスターブラウン   作:光宙

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54話 激突!マサヒロvsサトシ!(後編)

「絶対に勝つ!」

 

「俺だって!」

 

マサヒロとサトシの声が、スタジアムいっぱいに響き渡る。

 

準々決勝。

 

ここまで、二人は一歩も譲らなかった。

 

マサヒロの残りは――三匹。

 

サトシの残りは――二匹。

 

そして。

 

マサヒロの隣には、ボールへ戻ることなく待機しているイーブイがいた。

 

「次は……」

 

サトシがマサヒロを見る。

 

そして、マサヒロが次のモンスターボールを取り出した。

 

「行くぞ!」

 

「ギャラドス!」

 

「ギャアアアアス!」

 

巨大なギャラドスがフィールドへ現れる。

 

観客席から大きな歓声が上がった。

 

「ギャラドス……!」

 

サトシが目を見開く。

 

そして――

 

「だったら!」

 

サトシもボールを取り出す。

 

「水タイプには、草タイプだ!」

 

「フシギダネ!キミに決めた!」

 

「ダネ!」

 

小さなフシギダネがフィールドへ飛び出した。

 

「フシギダネか!」

 

マサヒロが驚く。

 

サトシは拳を握る。

 

「フシギダネ、頼んだぞ!」

 

「ダネ!」

 

マサヒロはギャラドスを見る。

 

「ギャラドス!」

 

「ギャア!」

 

「相手は草タイプだ!」

 

ギャラドスが低く唸る。

 

「それでも――」

 

マサヒロは拳を握る。

 

「俺たちなら勝てる!」

 

「ギャアアアアス!」

 

「バトル、再開!」

 

審判の声が響く。

 

「フシギダネ、ソーラービーム!」

 

「ダネェェ!」

 

フシギダネの背中のつぼみに光が集まっていく。

 

「ギャラドス、突っ込め!」

 

「ギャア!」

 

ギャラドスが一直線に走る。

 

「まだだ!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「撃て!」

 

「ダネ!」

 

ドォォォン!!

 

強烈なソーラービームが放たれる。

 

「ギャラドス!」

 

光線がギャラドスを直撃する。

 

「ギャアアアアス!」

 

巨大な身体が大きく吹き飛ばされた。

 

「よし!」

 

サトシが拳を握る。

 

「効いてる!」

 

しかし――

 

ギャラドスはゆっくりと立ち上がった。

 

「なっ……!」

 

サトシが目を見開く。

 

「まだ立つのか!?」

 

「ギャア……!」

 

ギャラドスは身体を震わせながらも、再びフシギダネへ向き直る。

 

マサヒロは拳を握った。

 

「そうだ!」

 

「お前はそのくらいじゃ倒れないよな!」

 

「ギャアアア!」

 

ギャラドスの目に闘志が戻る。

 

「行くぞ!」

 

「ぼうふう!」

 

「ギャアアアアス!」

 

巨大な竜巻が巻き起こる。

 

「フシギダネ!」

 

「ダネ!」

 

フシギダネが飛ばされる。

 

「まだだ!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「つるのムチ!」

 

「ダネ!」

 

二本のツルが伸びる。

 

ギャラドスの身体へ絡みついた。

 

「今だ!」

 

「はっぱカッター!」

 

「ダネ!」

 

無数の葉がギャラドスへ飛んでいく。

 

「ギャラドス!」

 

葉が次々と命中する。

 

だが――

 

ギャラドスは止まらない。

 

「そのまま行け!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「アクアテール!」

 

「ギャアア!」

 

巨大な尾が振り抜かれる。

 

ドォン!!

 

「フシギダネ!」

 

フシギダネが吹き飛ばされる。

 

「ダネ……!」

 

「まだだ!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「やどりぎのたね!」

 

「ダネ!」

 

種が飛び、ギャラドスへ絡みつく。

 

「よし!」

 

サトシが拳を握る。

 

「これで少しずつ体力を奪うぞ!」

 

しかし――

 

ギャラドスは構わず前へ出る。

 

「ギャラドス!」

 

「ギャアアア!」

 

ギャラドスの巨体がフシギダネへ迫る。

 

「フシギダネ、ソーラービーム!」

 

「ダネ!」

 

再び光が集まる。

 

「ギャラドス、耐えろ!」

 

「ギャアアア!」

 

「撃て!」

 

「ダネェェェ!」

 

ドォォォン!!

 

ソーラービームが再びギャラドスへ直撃する。

 

「ギャラドス!」

 

巨大な身体が大きく揺れる。

 

しかし――

 

ギャラドスは倒れなかった。

 

「……すごい」

 

サトシが呟く。

 

タイプ相性では、明らかに不利。

 

それでも。

 

ギャラドスは、その圧倒的な体力とパワーで正面から押し切ろうとしている。

 

「これが……ギャラドスの強さか!」

 

マサヒロは拳を握る。

 

「行くぞ!」

 

「ギャラドス!」

 

「ギャアアアアス!」

 

ギャラドスが突進する。

 

「アクアテール!」

 

「ギャア!」

 

ドォン!!

 

「フシギダネ!」

 

フシギダネが地面へ叩きつけられる。

 

「ダネ……!」

 

立ち上がろうとする。

 

しかし、身体に力が入らない。

 

「フシギダネ、戦闘不能!」

 

「……!」

 

サトシは拳を握る。

 

「フシギダネ……!」

 

マサヒロはギャラドスを見る。

 

「よくやったな!」

 

「ギャア!」

 

「これでサトシは残り一匹だ!」

 

「……ああ」

 

サトシは倒れたフシギダネを見つめる。

 

そして――

 

最後のモンスターボールを取り出した。

 

「……頼む」

 

サトシはボールを握る。

 

「最後は、お前しかいない!」

 

ボールが開く。

 

「リザードン!」

 

「グォォォォン!」

 

巨大なリザードンが姿を現す。

 

会場が大きく沸く。

 

「リザードン!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「最後まで頼む!」

 

「グォォォ!」

 

リザードンはギャラドスを見つめた。

 

その目に、強い闘志が宿る。

 

ギャラドス。

 

かつて、なす術もなく敗れた相手。

 

あの時は、サトシの指示を聞かず、一人で戦っていた。

 

そして――

 

完膚なきまでに敗れた。

 

だが、今は違う。

 

「今度は違うぞ!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「リザードン!」

 

「グォォ!」

 

リザードンが一歩前へ出る。

 

「今度こそ、勝つんだ!」

 

「グォォォォン!」

 

リザードンは雄叫びを上げた。

 

「ギャラドス!」

 

マサヒロも拳を握る。

 

「俺たちも負けないぞ!」

 

「ギャアアアアス!」

 

二匹が睨み合う。

 

そして――

 

「バトル開始!」

 

「ギャラドス、いくぞ!」

 

「ギャア!」

 

「リザードン、かえんほうしゃ!」

 

「グォォォ!」

 

「ギャラドス、かわして!」

 

「ギャア!」

 

ギャラドスが横へ飛ぶ。

 

炎が地面を焼く。

 

「ぼうふう!」

 

「ギャアアアア!」

 

強烈な竜巻がリザードンへ襲いかかる。

 

「リザードン!」

 

「グォォ!」

 

リザードンが翼を広げる。

 

しかし――

 

竜巻に巻き込まれ、身体が大きく揺さぶられる。

 

「リザードン!」

 

「まだだ!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「負けるな!」

 

リザードンが力を振り絞る。

 

「ギャラドス、アクアテール!」

 

「ギャアア!」

 

巨大な尾が振り抜かれる。

 

「リザードン、つばさでうつ!」

 

「グォォ!」

 

翼と尾が激突する。

 

ドォン!!

 

互いに吹き飛ばされた。

 

「まだだ!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「ギャラドス、ぼうふう!」

 

「ギャアアア!」

 

再び巨大な竜巻が巻き起こる。

 

リザードンがその中へ突っ込んでいく。

 

「リザードン!」

 

「グォォォ!」

 

しかし――

 

リザードンは翼を広げた。

 

「……!」

 

サトシが気づく。

 

「そうか……!」

 

リザードンは、ぼうふうに逆らっていない。

 

竜巻の風を受けて――

 

その勢いを利用している。

 

「リザードン!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「そのまま行け!」

 

「グォォォォ!」

 

リザードンが風に乗る。

 

一気に加速する。

 

「ギャラドス!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「迎え撃て!」

 

「ギャア!」

 

ギャラドスが身体をひねる。

 

しかし――

 

リザードンは、竜巻の勢いを利用して一気に接近していた。

 

「今だ!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「つばさでうつ!」

 

「グォォォォン!」

 

ドォォォン!!

 

翼の一撃がギャラドスへ直撃する。

 

「ギャアアアアス!」

 

ギャラドスが大きく吹き飛ばされた。

 

地面を何度も転がる。

 

「ギャラドス!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

ギャラドスは立ち上がろうとする。

 

しかし――

 

身体が動かない。

 

「ギャラドス、戦闘不能!」

 

「……!」

 

マサヒロは拳を握る。

 

「よくやった……!」

 

ギャラドスはゆっくりと目を閉じた。

 

「ゆっくり休んでくれ」

 

マサヒロはギャラドスをボールへ戻す。

 

そして――

 

残るポケモンは二匹。

 

マサヒロは一つのボールを手に取った。

 

「次は、お前だ!」

 

「ウインディ!」

 

「ワオォォン!」

 

ウインディがフィールドへ駆けていく。

 

「ウインディか!」

 

サトシが構える。

 

「リザードン、まだいけるな!」

 

「グォォ!」

 

「よし!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「ウインディ、かえんほうしゃ!」

 

「ワオォォン!」

 

巨大な炎が放たれる。

 

「リザードン、かえんほうしゃ!」

 

「グォォォ!」

 

リザードンも炎を放つ。

 

ドォォォン!!

 

二つの炎が正面からぶつかる。

 

「……!」

 

マサヒロが目を見開く。

 

「互角……!」

 

炎と炎が押し合う。

 

しかし、どちらも譲らない。

 

やがて――

 

二つの炎が弾け飛んだ。

 

「ウインディ!」

 

「リザードン!」

 

二匹とも無傷。

 

「ほのおタイプ同士……」

 

サトシが呟く。

 

「炎の威力は互角だ!」

 

「だったら!」

 

マサヒロが拳を握る。

 

「ウインディ、しんそく!」

 

「ワオォォン!」

 

ウインディが一瞬で距離を詰める。

 

「リザードン、かわせ!」

 

「グォォ!」

 

リザードンが飛び上がる。

 

「ウインディ、かみくだく!」

 

「ワオォォン!」

 

ウインディが追いかける。

 

「リザードン、つばさでうつ!」

 

「グォォ!」

 

翼がウインディを捉える。

 

「ワオッ!」

 

ウインディが吹き飛ばされる。

 

しかし――

 

すぐに立ち上がる。

 

「しんそく!」

 

「ワオォォン!」

 

またしても高速で突っ込む。

 

「リザードン!」

 

サトシは考える。

 

リザードンはすでにギャラドスとの戦いで大きなダメージを受けている。

 

それでも――

 

まだ戦える。

 

「……だったら」

 

サトシは拳を握る。

 

「そのまま受け止めろ!」

 

「グォォ!」

 

リザードンが構える。

 

「リザードン!?」

 

マサヒロが驚く。

 

「ウインディ、しんそく!」

 

「ワオォォォン!」

 

ウインディが一直線に突っ込む。

 

ドォォン!!

 

「グォォ……!」

 

リザードンの身体が大きく揺れる。

 

しかし――

 

倒れない。

 

「ウインディ!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「戻れ!」

 

しかし、もう遅い。

 

リザードンがウインディを掴んだ。

 

「なっ……!」

 

「リザードン!」

 

「グォォォ!」

 

「ちきゅうなげ!」

 

「グォォォォン!」

 

リザードンがウインディを抱え上げる。

 

そのまま――

 

「いけえええ!」

 

ドォォォォン!!

 

ウインディが地面へ叩きつけられる。

 

「ウインディ!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

ウインディは立ち上がろうとする。

 

「ワオ……」

 

しかし、足に力が入らない。

 

「ウインディ、戦闘不能!」

 

「……!」

 

マサヒロは拳を握る。

 

「ウインディ……」

 

ウインディはゆっくりと目を開ける。

 

「よく頑張ったな」

 

マサヒロは優しく声をかける。

 

「ありがとう」

 

ウインディは小さく鳴いた。

 

マサヒロはウインディをボールへ戻す。

 

そして――

 

マサヒロの残りは、あと一匹。

 

「……」

 

マサヒロの横では、イーブイがじっとフィールドを見つめていた。

 

先の2連戦戦での肉体的なダメージは、ほとんどない。

 

そして、エボルブラストを使った時の消耗も、ここまで休んだことでほぼ回復していた。

 

「イーブイ……」

 

「ブイ!」

 

イーブイがマサヒロを見る。

 

「最後は、お前に託す」

 

「ブイ!」

 

イーブイがフィールドへ駆けていく。

 

「イーブイ!」

 

「ブイ!」

 

リザードンがイーブイを見る。

 

「グォォ……」

 

リザードンの身体には、ギャラドスとの激戦とウインディとの戦いで受けた傷が残っている。

 

呼吸も荒い。

 

それでも――

 

その目から闘志は消えていない。

 

「リザードン……」

 

サトシはリザードンを見る。

 

「まだ戦えるか?」

 

「グォォ!」

 

リザードンは力強く吠える。

 

「分かった」

 

サトシは拳を握る。

 

「最後まで一緒に戦おう!」

 

「グォォォン!」

 

マサヒロも構える。

 

「俺たちも最後まで行くぞ!」

 

「イーブイ!」

 

審判が中央へ立つ。

 

「両者、最後のポケモン!」

 

「勝負を決めるバトルです!」

 

観客席から、これまで以上の歓声が上がる。

 

「イーブイ、でんこうせっか!」

 

「ブイッ!」

 

イーブイが一気に走る。

 

「リザードン、かわせ!」

 

「グォォ!」

 

リザードンが身体をひねる。

 

イーブイの攻撃が空を切る。

 

「リザードン、つばさでうつ!」

 

「グォォ!」

 

翼が迫る。

 

「イーブイ、かげぶんしん!」

 

「ブイ!」

 

イーブイの姿が一気に増える。

 

「グォォ!?」

 

リザードンが戸惑う。

 

「今だ!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「でんこうせっか!」

 

「ブイ!」

 

本物のイーブイが飛び出す。

 

ドンッ!

 

リザードンがよろめく。

 

「リザードン!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「まだだ!」

 

「かえんほうしゃ!」

 

「グォォォ!」

 

炎がフィールドを走る。

 

「イーブイ、避けろ!」

 

「ブイ!」

 

イーブイが横へ飛ぶ。

 

炎が地面を焼く。

 

「そのまま!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「アイアンテール!」

 

「ブイッ!」

 

イーブイの尻尾が鋼のように輝く。

 

ドンッ!

 

リザードンが吹き飛ばされる。

 

「グォォ……!」

 

それでもリザードンは立ち上がる。

 

「すごい……」

 

マサヒロが呟く。

 

「ここまで戦って、まだ立つのか……!」

 

サトシもリザードンを見る。

 

「負けるな!」

 

「グォォォン!」

 

リザードンが飛び上がる。

 

「つばさでうつ!」

 

「グォォ!」

 

急降下。

 

「イーブイ、でんこうせっか!」

 

「ブイ!」

 

二匹が正面からぶつかる。

 

ドォン!!

 

「イーブイ!」

 

「グォォ!」

 

互いに吹き飛ばされる。

 

しかし――

 

イーブイはすぐに立ち上がる。

 

リザードンは膝をついた。

 

「リザードン……!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「まだだ!」

 

リザードンはゆっくり立ち上がる。

 

「グォォ……!」

 

その身体は限界に近い。

 

「だったら!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「かえんほうしゃ!」

 

「グォォォ!」

 

炎が放たれる。

 

「イーブイ、かげぶんしん!」

 

「ブイ!」

 

イーブイの姿が増える。

 

炎が分身を次々と焼き払う。

 

「本物はどこだ!?」

 

サトシが叫ぶ。

 

その瞬間。

 

「今だ!」

 

マサヒロが叫ぶ。

 

「イーブイ!」

 

「ブイ!」

 

本物のイーブイがリザードンの懐へ飛び込む。

 

「エボルブラスト!」

 

「ブイィィィィィ!!」

 

イーブイの尻尾から、凄まじいエネルギーが放たれる。

 

「リザードン!」

 

サトシが叫ぶ。

 

「耐えろ!」

 

「グォォォォン!」

 

リザードンが真正面から受け止める。

 

ドォォォォォン!!

 

巨大な衝撃波がフィールドを包み込む。

 

「イーブイ!」

 

「グォォォ……!」

 

リザードンが押し飛ばされる。

 

何度も地面を転がる。

 

そして――

 

ドサッ。

 

リザードンが倒れた。

 

「リザードン……!」

 

サトシが駆け寄る。

 

しかし、リザードンは立ち上がらない。

 

審判が確認する。

 

そして――

 

「リザードン、戦闘不能!」

 

「……!」

 

サトシは拳を握った。

 

「リザードン……」

 

「グォ……」

 

リザードンは目を開ける。

 

「よくやった」

 

サトシはリザードンの頭を撫でる。

 

「最後まで、本当によく頑張ったな」

 

リザードンは静かに頷いた。

 

そして――

 

「勝者、マサヒロ!」

 

会場が大歓声に包まれる。

 

「……」

 

マサヒロはしばらく動かなかった。

 

「俺たちが……勝った?」

 

「ブイ!」

 

イーブイがマサヒロへ駆け寄る。

 

「イーブイ!」

 

マサヒロはイーブイを抱き上げる。

 

「やったな!」

 

「ブイ!」

 

「勝ったぞ!」

 

マサヒロはイーブイを抱きしめる。

 

そして――

 

倒れた仲間たちを思い出す。

 

ギャラドス。

 

ウインディ。

 

プテラ。

 

スピアー。

 

フシギバナ。

 

「みんなのおかげだ!」

 

イーブイが嬉しそうに鳴く。

 

「ブイ!」

 

一方。

 

サトシはリザードンを見つめていた。

 

「負けた……」

 

悔しそうに拳を握る。

 

だが――

 

ゆっくりと顔を上げる。

 

「でも……」

 

マサヒロを見る。

 

「いい勝負だったな」

 

「ああ!」

 

マサヒロも笑う。

 

「すごかったぞ、サトシ!」

 

「マサヒロもな」

 

サトシは笑った。

 

「俺たち、まだまだ強くなれる」

 

「もちろん!」

 

二人は拳をぶつけ合う。

 

「次に戦う時は、絶対に勝つからな!」

 

「俺も負けない!」

 

準々決勝。

 

幼馴染であり、ライバルでもある二人の戦い。

 

その勝者は――

 

マサヒロ。

 

そして彼の前には――

 

ポケモンリーグ準決勝という、新たな戦いが待っていた。

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