Street Fighter Miss Vega's Path to Domination 作:モッチー7
1. 復讐の誓い、あるいは真実への渇望
軍用ヘリのローター音が、湿った夜の空気を激しく切り裂いていた。
アメリカ空軍の秘密滑走路。着陸した機体から真っ先に降り立ったのは、直立不動の姿勢を崩さない、岩のように頑強な体躯を持つ男だった。その髪型は、いかなる強風に晒されても微塵も乱れることのない、完璧に整えられた特徴的な逆立てただ髪――アメリカ空軍少佐、『ガイル』である。
彼の表情は、軍人としての規律以上に、深い怒りと冷徹な決意によって凍りついていた。
ドッグタグを握りしめる彼の手のひらには、信じがたい報せが握られていた。
「ナッシュが……死んだだと?」
親友であり、軍の戦友であり、かつては誰よりも信頼のおける男だった。そのナッシュが、軍の籍を実質的に失い、何らかの巨大な闇組織に加担していたという疑惑。そして、メトロシティの薄汚れた路地裏で、何者かによって跡形もなく破壊され、無残な遺体となって発見されたという事実。
ガイルは、ナッシュが単なる犯罪に手を染めて死んだとは到底信じられなかった。彼が闇に落ちたのだとすれば、そこには必ず相応の理由――彼を追い詰めた「何か」があるはずだった。
「待っていてくれ、ナッシュ。貴様をそこまでの泥沼に引きずり込み、そして虫ケラのように殺した奴を……俺は絶対に許さない。この手で必ず、地獄へ叩き落としてやる」
ガイルは、ナッシュの遺体発見現場であるメトロシティへと直行するべく、独自の調査を開始した。軍の枠組みすら超え、個人的な復讐の炎を燃やす彼の歩みは、誰にも止めることはできなかった。しかし、彼が追おうとしている真実の全貌は、まだ彼自身の想像を遥かに超える巨大な怪物の影に隠されていた。
2. 異邦の蜂と、街の守護女神
メトロシティ警察(MCPD)の本庁舎。
新市長マイク・ハガーの当選以来、この警察署内もまた、かつてない緊張感と、街を浄化しようという熱気に包まれていた。しかし、長年この街を支配してきた腐敗の膿は、そう簡単に絞り出せるものではなかった。
特殊犯罪科のオフィス。雑然と書類が積み上がったデスクで、一人の女性刑事が炭酸飲料の缶を叩きつけるように置いた。
ショートカットの金髪を快活に揺らし、警察の制服をラフに着崩した彼女の名は、『ルシア』。
メトロシティ市警の特殊犯罪科に所属する敏腕刑事であり、その裏表のない性格と、独自の足技を主体とした格闘センスで、街のギャングどもから恐れられる存在だった。
「あーもう! 市長が変わったからって、すぐに街が綺麗になるわけないじゃん! 現場のあたしたちの仕事が倍に増えただけだっての!」
ルシアが愚痴をこぼしていると、オフィスのドアが静かに、しかし明確な拒絶の気配を伴って開いた。
入ってきたのは、メトロシティの退廃的な空気にはおよそ似つかわしくない、一人の少女だった。
年齢はまだ十代後半。引き締まった肉体を包むのは、イギリス特務部隊の緑色のレオタード風戦闘服。そして、頭には赤いベレー帽を被り、長い金髪を二本の三つ編みにして背中に垂らしている。その瞳は、感情を一切削ぎ落としたかのように冷たく、鋭かった。
「本日付で、イギリス政府よりメトロシティ市警特殊犯罪科へ出向を命じられました。コードネーム『キャミィ』。これより任務を開始する」
ルシアは目を丸くし、椅子から転げ落ちそうになった。
「はぁ!? イギリス政府? 諜報員? なんでそんな大層な格好のお嬢ちゃんが、この治安最悪のメトロシティ警察に来るわけ?」
キャミィはルシアの驚きを完全に無視し、冷淡な口調で言い放った。
「目的は一つ。世界各国の選挙を裏から操作しようとする国際的悪徳カルテル『神託に耳を傾ける会』。その支配の触手が、このメトロシティに深く根を張っているという確たる情報を得た。我がイギリス政府は、カルテルの完全なる壊滅を目論んでいる。この街の警察組織と連携し、奴らの尻尾を掴むのが私の任務だ」
「『神託に耳を傾ける会』……。確かに、最近の市長選の裏でも不穏な金の動きがあったって噂だけど……。あんた、ずいぶん真面目っていうか、お堅いのね」
ルシアは苦笑しながらも、キャミィの瞳の奥にある「本物の覚悟」を敏感に感じ取っていた。この少女は、ただの飾りではない。幾多の死線を潜り抜けてきた、本物の兵器(エージェント)だ。
「いいよ、歓迎するわ、キャミィちゃん。あたしはルシア。この泥沼みたいな街へようこそ。お互い、命がいくつあっても足りない職場だけど、よろしくね」
ルシアが差し出した手を、キャミィは一瞬躊躇した後、小さく握り返した。
異国の地から派遣された「蜂」と、街の正義を信じる「雌豹」。この二人の出会いが、メトロシティの運命を大きく加速させていくことになる。
3. 蠢く巨大な影:『マッドギア』の正体
メトロシティの地下深く、放置された巨大な地下鉄の操車場。そこは、街の治安悪化の元凶である巨大暴力組織『マッドギア』の総本山だった。
何百人ものギャング、暴走族、そして狂気的な犯罪者たちがたむろするその空間の最奥。豪華な調度品で飾られたオフィスで、一人の男が巨大な車椅子に深く腰掛けていた。
男の名は『ベルガー』。
マッドギアの総帥であり、車椅子に乗った一見弱々しい老人に見えるが、その瞳には底知れない冷酷さと支配欲がギラギラと輝いていた。
そして、そのベルガーの前には、通信モニターが浮かび上がっていた。画面の向こうに映るのは、顔を隠した『神託に耳を傾ける会』の高官たちの姿。
「ベルガー。マイク・ハガーの当選は、我がカルテルにとって看過できぬ失態だ。ナッシュが何者かに暗殺され、選挙権の買収工作が破綻したとはいえ、このメトロシティを完全に我々の掌から失うわけにはいかない」
ベルガーは不敵な笑みを浮かべ、葉巻の煙をくゆらせた。
「ククク……お偉方、心配されるな。マッドギアが単なる街のゴロツキの集まりではないことは、あんたがたが一番よく知っているはずだ。我々は『神託に耳を傾ける会』の傘下組織。あんたがたの資金と技術の提供があってこそ、ここまで巨大化できたのだからな」
そう、マッドギアのバックにいたのは、世界を裏から操る悪徳カルテルそのものだった。そしてベルガー自身もまた、カルテル内において重要な位置を占める「大幹部」の一人だったのである。
「ハガーは元プロレスラーの単細胞だ。力で街を変えられると本気で信じている。だが、そんな男だからこそ、最も単純な方法で破滅させることができる」
ベルガーは手元のスイッチを押した。モニターが切り替わり、一人の美しい若い女性の姿が映し出される。
ハガー市長の愛娘、『ジェシカ』だった。彼女は大学からの帰り道、マッドギアの息がかかった男たちによって、すでに拉致されていたのだ。
「市長の娘を誘拐した。これを人質とし、ハガーに突きつける。――『警察の手を引き、マッドギアの活動を黙認しろ。さもなくば、娘の命はない』とな。いくら正義を気取った市長でも、愛娘の命を天秤にかけられれば、大人しく我々の犬になるしかあるまい」
カルテルの高官たちは、満足そうに頷いた。
「よろしい。ハガーを傀儡とし、メトロシティの支配権を再び我らの手に戻せ。それができぬ時は……ベルガー、お前の命もないと思え」
通信が切れる。ベルガーは暗闇の中で、邪悪な高笑いを響かせた。
「ハガーよ、絶望するがいい! この街は、最初から我ら『神託に耳を傾ける会』のものなのだ!」
4. 誓いの拳、疾風の足
メトロシティの市庁舎。市長室のドアが、凄まじい勢いで蹴り開けられた。
「ハガー! ジェシカが……ジェシカがマッドギアに連れ去られたってのは本当か!?」
飛び込んできたのは、白いTシャツにジーンズ、両手にボクシングのバンテージを巻いた若い男だった。彼の名前は『コーディー』。ジェシカの恋人であり、かつてはその天才的な格闘センスで名を馳せた、街のトラブルメーカーでもあった。彼の瞳は、怒りと焦燥で完全に血走っている。
その後ろから、影のように静かに、しかし強靭な足取りで一人の男が続いた。
赤い忍装束に身を包み、スニーカーを履いた奇妙な出で立ち。古代忍術『武神流』の第39代継承者である、『ガイ』だった。
市長の席に座るハガーは、苦渋に満ちた表情で、先ほどマッドギアから届いたばかりの脅迫電話の録音を再生した。
『やあ、ハガー市長。ジェシカちゃんは預かった。彼女に生きて会いたければ、今すぐマッドギアに対するすべての捜査を打ち切り、警察を撤収させろ。断れば……どうなるか、わかるな?』
「あいつら……ッ! 汚い真似を……!」
コーディーが壁を殴りつける。レンガの壁に蜘蛛の巣状の亀裂が入った。
ハガーは立ち上がり、プロレスラー時代の巨大な肉体を震わせた。
「すまん、コーディー。俺が市長になったばかりに、ジェシカを巻き込んでしまった。だが、俺は悪党どもの要求に屈するつもりはない。警察を動かせば、ジェシカの命が危険に晒される。ならば……」
「俺が行く」
コーディーが遮った。その拳は、怒りで白くなるほどに強く握り締められていた。
「警察が動けないなら、俺が一人でマッドギアを全員ブチのめして、ジェシカを取り戻す。あいつらには、生きてることを後悔させてやる」
ガイがそっとコーディーの肩に手を置いた。
「落ち着け、コーディー。一人で突っ込むのは無謀だ。マッドギアの背後には、ただの暴力団ではない、邪悪な気配が渦巻いている。このメトロシティの乱れは、世界の調和をも脅かすもの。武神流の宿命として、私も同行しよう」
「ガイ……。すまねえ、助かる」
ハガーは二人の若者を見つめ、深く頭を下げた。
「頼む、二人とも。ジェシカを……俺の娘を救ってくれ。俺も市長としての職務を果たしつつ、裏からお前たちをバックアップする!」
こうして、愛する者を救うための、そして街の未来を懸けた、コーディーとガイの果てしないストリートの戦いが始まった。彼らが向かう先には、マッドギアの無数の刺客たちが待ち受けている。しかし、彼らの拳と足技は、いかなる闇をも切り裂く強さを持っていた。
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## 5. 歪む包囲網 ―― キャミィとルシアの共闘
マッドギアによるジェシカ誘拐の一報は、即座に市警の特殊犯罪科にももたらされた。
「市長の娘が誘拐!? マッドギアの奴ら、ついに一線を越えやがったな!」
ルシアはデスクを叩き、激昂した。
「状況は深刻だ」
キャミィが冷ややかに、しかし正確に状況を分析する。
「これは単なる誘拐事件ではない。『神託に耳を傾ける会』が、ハガー市長の権力を無効化し、この街のコントロールを完全に取り戻すための政治的テロだ。ハガー市長が屈すれば、メトロシティは完全にカルテルの実験場と化す」
「そんなこと、絶対にさせないわよ! キャミィ、あたしたちも出るわよ! 警察のプライドに懸けて、ジェシカちゃんを助け出す!」
「待て、ルシア。正規のルートで警察を大量動員すれば、人質の命が危険だ。ここは、私たち少数精鋭で敵の拠点を強襲し、情報を引き出すべきだ」
「話が早くて助かるわ! 行こう!」
二人は即座に街へと飛び出した。
ルシアの抜群の土地勘と、キャミィの軍情報網を駆使し、二人はマッドギアの息がかかった闇のクラブや、違法カジノを次々と襲撃していった。
バキッ! という爽快な音が響く。
ルシアの電光石火の蹴り――『ハードヒットニー』が、ギャングの巨漢の顎を正確に打ち抜いた。
「ほら、さっさと吐きなさい! ジェシカちゃんはどこに連れて行かれたの!?」
同時に、キャミィが空中から目にも留まらぬ速さで回転しながら急降下し、別の男の首を両脚で挟み込んで地面に叩きつけた。――『スパイラルアロー』から『キャノンストライク』への鮮やかなコンボ。
「抵抗は無意味だ。マッドギアの総帥、ベルガーの居場所を言え」
キャミィの冷徹な刃のような視線に、床に倒れたギャングは恐怖でガタガタと震えた。
「ひ、東の……古い廃工場だ! そこに中継基地がある! 娘はそこからさらに、別の場所へ移されるはずだ……!」
「よし、ビンゴ! 行くわよ、キャミィ!」
ルシアが叫び、二人はバイクに飛び乗って廃工場へと急行した。
しかし、二人が現場へ向かう途中の交差点で、彼らの前に立ちはだかる一人の男の姿があった。
完璧に逆立った金髪、アメリカ軍のジャケット。ガイルだった。
「そこを動くな、警察。そして……イギリスの諜報員」
ガイルは鋭い眼光で二人を射抜いた。
「何者だ? 私たちの任務を妨害する者は、何者であれ排除する」
キャミィが戦闘態勢をとる。
「俺はアメリカ空軍のガイル少佐だ。お前たちの追っている案件に、俺の戦友ナッシュの死が絡んでいる。ナッシュを殺した奴の情報を渡してもらおう。邪魔をするなら、力ずくでも退いてもらう」
ルシアはバイクを止め、ガイルを睨みつけた。
「ちょっと、軍人さん! こっちは市長の娘の命がかかってんの! あんたの個人的な復讐に付き合ってる暇はないのよ!」
緊迫する三人の関係。正義の志を同じくしながらも、それぞれの目的と立場の違いから、一触即発の空気が流れる。しかし、彼らはまだ気づいていなかった。この小競り合いすらも、すでに上空から見下ろしている「絶対的な支配者」の影があることに。
6. 再臨の魔人 ―― 紅き彗星、メトロシティに降る
その時、周囲の空間の「気圧」が、突如として激変した。
不気味な、重苦しい静寂が辺りを支配する。
夜空を見上げていた街のネオン灯が、ジジジ……と音を立てて激しく明滅し、次々と破裂していった。
「な、何!? この寒気は……!?」
ルシアが腕を抱えて身震いする。
キャミィの身体が、本能的な恐怖で硬直した。彼女の脳裏に、かつて組織の記録データで見た「ある存在」の波形がフラッシュバックする。
「この精神波(波長)……まさか……!」
ガイルもまた、空を見上げた。彼の直感が、これまで経験したことのないレベルの「絶対的な脅威」が近づいていることを告げていた。
上空から、ふわりと、何かが降りてくる。
それは、重力を完全に嘲笑うかのように、静かに、そして優雅に空中を浮遊して降臨した。
鮮烈な赤を基調とした、特注の美しい軍服。
頭には威厳に満ちた軍帽。
その軍帽の下から覗くのは、かつてこの街でナッシュを葬った時と変わらない、しかしさらに洗練され、妖艶さを増した、ふんわりとしたボブカットの天然パーマの髪。
ベガ。15歳。
犯罪組織『シャドルー』の若き首領が、再びメトロシティの地に足をつけることなく、空中浮遊した状態で姿を現したのだ。
彼女の全身からは、街の夜闇を塗りつぶさんばかりの、ドロドロとした濃厚な紫色のサイコパワーが噴き出していた。その可憐で美しい15歳の少女子の姿からは想像もつかないほどの、圧倒的な「死と支配」のオーラ。
「ふふふ……。随分と賑やかね、メトロシティ。私がしばらく見ない間に、ずいぶんと退屈な正義が流行っているようだわ」
ベガの鈴を転がすような、しかし背筋を凍らせるほどに冷酷な声が、夜の街に響き渡る。
「貴様が……!」
ガイルが前に出た。彼のドッグタグが、ベガの放つサイコパワーの共鳴で激しく震えていた。
「お前がナッシュを殺した犯人か!? その髪、その力……目撃情報の通りだ!」
ベガは空中からガイルを冷ややかに見下ろし、クスリと笑った。
「ナッシュ? ああ、あの哀れな猟犬のことね。世界の調和を乱し、私に牙を剥こうとしたから、少し遊んであげて、それから塵にしてあげたわ。あなたが彼の飼い主かしら?」
「貴様ァッ!!」
怒りが頂点に達したガイルが、両腕を交差させ、超音速の衝撃波を放った。
「『ソニックブーム』ッ!!」
真空の刃が、猛烈な勢いでベガへと肉薄する。直撃すれば、並の人間なら肉体が両断されるほどの威力。
しかし、ベガは微動だにしなかった。彼女が小さく指先を弾くと、彼女の目の前の空間が歪み、ベガの姿がその場から掻き消えた。
『瞬間移動(サイコワープ)』。
「消えた!?」
ガイルが驚愕した瞬間、彼の真後ろの空間から、ベガがふわりと現れた。
「遅いわ、軍人さん。あなたたちの『力』は、すべて人間の領域を出ない。――私という『最高傑作』の前には、すべての抵抗が無意味だと知りなさい」
ベガの手のひらに、極大のサイコパワーが凝縮されていく。まばゆい紫色の光線(ビーム)が、ガイル、キャミィ、そしてルシアの三人を目がけて放たれようとしていた。
「危ないッ!」
ルシアが叫び、キャミィと共にガイルを突き飛ばして退避する。
次の瞬間、ベガの放ったサイコブラストが地面を直撃し、交差点のアスファルトを文字通り「消滅」させ、巨大なクレーターを作り出した。
「くっ……これが、シャドルーの首領の力……! 15歳の少女だなんて、信じられない……!」
キャミィは冷や汗を流しながら、戦闘態勢を維持する。彼女の任務は『神託に耳を傾ける会』の壊滅だったが、今目の前にいるこのベガという少女は、カルテルすらも自らの足蹴にしようとする、さらに凶悪な「世界の敵」だった。
ベガは彼らを追撃することなく、再びふわりと上空へと浮かび上がった。彼女のボブカットの天然パーマが、夜風とサイコパワーの余波で美しく波打つ。
「今回は挨拶代わりに留めてあげる。私の目的は、あなたたちのような雑魚ではないわ。この街で蠢く『神託に耳を傾ける会』の残党……ベルガー、そしてマッドギア。彼らを徹底的に破壊し、この街の裏の支配権を、すべて私の『シャドルー』が書き換える。――それを特等席で見ているといいわ」
ベガは妖しく微笑むと、そのまま夜空の彼方へと、残像を残して消え去った。
後に残されたのは、破壊された街路と、圧倒的な力の前に驚愕するガイル、キャミィ、ルシアの三人。
そして同じ頃、街の反対側では、コーディーとガイが、ジェシカを救うためにマッドギアの廃工場へと突入を開始していた。
マッドギア、神託に耳を傾ける会、メトロシティ警察、アメリカ空軍、イギリス政府、そして――最凶の魔人ベガ率いるシャドルー。
すべての運命が、このメトロシティという一つの戦場で、激しく、残酷に交錯し始めようとしていた。